【モスクワ17日共同】日本ブームが起きているロシアの富裕層に日本産の果物などを売り込もうと農林水産省は16日、モスクワの高級スーパーに専用コーナーを設けて販売する事業を始めた。物流経費がかさみ、庶民には手の届かない値段だが、1房約5400ルーブル(約2万2000円)の岡山県産ブドウがさっそく売れたという。
佐賀県産の温室ミカン15個入りも約3100ルーブルで日本の市価の8倍以上もするが、石油や天然ガスで潤った富豪が購入するのを見込む。
開設式典に出席したスーパー網「アズブカ・フクーサ」のサドビン社長は「うちの客は高品質の日本産の食べ物が大好き」と話す。日本食品の売り上げは毎月伸びているという。
農水省は出店や宣伝の費用を負担。輸出業者に委託し、旬の果物のほか、静岡茶や長芋、マイタケ、みそなどを半年間にわたり販売する計画だ。