「医療ライン」11月運行 いわて銀河鉄道岩手県などが出資する第三セクター・IGRいわて銀河鉄道(盛岡市)は11月から、通院で乗車する高齢者にアテンダントが付き添う「IGR医療ライン」の運行を始める。高齢者の利用増を狙った全国でも珍しい試みで、アテンダントは話し相手も務めるなど地域貢献も目指す。医療ラインは盛岡―金田一温泉(二戸市)間を平日に1往復運行し、2両編成のうち1両を通院客優先車両にする。上りは午前7時43分金田一温泉発、下りは午後2時10分盛岡発。 アテンダントは1車両に1人配置する。高齢者の乗降を手伝うほか、バスなど2次交通への乗り換えを案内。車内では話し相手になり、冷暖房の温度設定にも気を配る。混雑時は他の利用客に座席を譲るよう呼び掛け、薬を飲む水やひざ掛けも提供する。 アテンダントは有償のボランティアとする方針。IGRは二戸市周辺の在住者を対象に3人程度を募集している。 医療ライン運行に合わせ、二戸市と一戸町の通院客向けに割引切符の販売も計画。金田一温泉と一戸町の小鳥谷、小繋、奥中山高原の計4駅には家族が送迎しやすいよう、駐車場も設ける。 IGRは、8月下旬に乗客約300人に聞き取りした結果、約15%が高度医療を受けるため盛岡市に向かう通院客で、医療ラインの導入が利用増につながると判断した。 医療ラインは早ければ11月上旬にスタート予定。IGR総務部は「高齢者が運転免許証を返納する動きもあり、公共交通機関の利用は増える。医療ラインをベースにサービスの充実を図りたい」と話している。
2008年09月17日水曜日
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