岡山放送局

2008年9月16日 21時8分更新

県内でも非食用米が流通


大阪の加工米販売会社「三笠フーズ」が食用に使えない輸入米などを不正に販売していた問題で、政府は16日、問題のコメの流通にかかわった業者が全国24の都府県の377社に上るとした調査結果を取りまとめました。

このうち岡山県では、岡山市の和菓子屋などあわせて18社が問題の輸入米の流通にかかわっている可能性があることがわかりました。

それによりますと、岡山県内で食用に使えない輸入米などの流通に関わった恐れがある業者は、岡山市の食材卸業「コウリョー」と「大月」、いずれも岡山市の和菓子製造業「菊花堂」、「みずゑ菓
子店」、「白十字ファクトリー」、「榮太楼菓子司」、「西楽庵」、いずれも倉敷市の和菓子製造業
「天龍庵」、「甘月堂」、「風美堂」、「おふく」、井原市の和菓子製造業「たむら」、総社市の和菓子製造業「平川本店雪舟庵」、高梁市の和菓子製造業「西平光月堂」、玉野市の和菓子製造業「ファリーヌ」、新見市の和菓子製造業「頌山堂」、矢掛町の和菓子製造業「清邦庵」、それに美咲町の和菓子製造業「昭和堂」のあわせて18社です。

県によりますと、問題の輸入米は三笠フーズから兵庫県の加工会社などを経て粉にされ、岡山市の菓子材料の販売会社2社を通して、県内の16の和菓子メーカーに販売された可能性があるということです。

県は16の和菓子メーカーに立ち入り調査をした結果、3社でこれらの米の粉や、粉を使った菓子の在庫が残っていることが確認されました。

在庫の米の粉や菓子からは残留農薬の成分は検出されませんでしたが、県は、3社に対してこれらの商品の販売を自粛するよう伝えました。

県によりますと、米の粉は、通常の米と混ぜられていることから、輸入米の粉の割合は5%から10%ほどと見られ、仮に菓子を食べたとしても健康に及ぼす影響は低いとみられていますが、県や中国四国農政局は引き続き流通過程を調べることにしています。

中国四国農政局の飯村和良食糧部長は、「中国地方でも26の業者に問題の輸入米が流通していた可能性があることがわかり、監督が不十分だったと反省している。問題の輸入米の流通経路の全ぼうを一刻も早く明らかにするとともに、二度とこうした問題が起きないよう業者に対する監督の仕方を見直していきたい」と話しています。