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汚染米 外食産業にも“飛び火” 公表、戸惑いと憤り

9月17日8時1分配信 産経新聞


 三笠フーズの事故米の不正転売問題で、政府が16日、新たに外食産業を含む375の流通先を明らかにした。「こっちは被害者なのに」。社名の公表に戸惑いや憤り、涙する業者も。農林水産省の調査を拒否しながらも社名が公表された9社のなかには、訴訟を表明する業者まであらわれ、事故米をめぐる騒動に沈静化の兆しは見えない。

 城崎温泉(兵庫県豊岡市)の中心地にある食堂「力餅」。3日前、長年の付き合いがある市内の食材卸業「小谷商店」から仕入れたもち粉計40キロが、事故米と知らされた。

 「味に問題がなかった。まったく気付かなかった」と同店の松本和也さん(29)。もち粉はあんこ入りのもちに加工。1日約50個を作り、1個150円で店頭販売。観光客を中心に約4カ月ですべてを売り切り、粉はすでにないという。松本さんは「体調不良の人がいなければいいが」と言葉を詰まらせた。

 神戸市の中華街「南京町」でも、2店が事故米を仕入れていた。その一つ「栄和飯店」の店員は、「私たちは被害者。中華街のイメージが傷ついた」。 農水省の調査に販売先10社の実名を明かさなかった三重県四日市市の食材卸業「ミルズカトウ」の加藤芳男社長(49)は、三重農政事務所などを相手に訴訟を起こす考えを表明。社長は「公表された店は売り上げが落ちる。農政事務所の職員に『会社や販売先がつぶれても公表する』と言われた」と憤った。

 熊本、宮崎、鹿児島三県の流通先の大半は和菓子製造業者。宮崎市の女性店主(72)は「『一番いい粉をちょうだいね』と言って買ったのに。店の名前まで公表するのは、お客さんの不安をあおるだけでは」と心配そうに話した。

 茨城県桜川市の「藤永製菓」では事故米を1袋250グラムのおかき約2万袋に使用した。鈴木茂社長(36)は「事故米と知らなかったとはいえ、消費者には本当に申し訳ない」と涙声で語った。

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最終更新:9月17日8時37分

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