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 2008年9月14日
プレーオフを強く意識するようになり、観客の応援に恒例の
タオルが配られるようになりました。
どの球場でも見かけるこの光景。球団ロゴとメッセージの入った
ハンドタオルを、得点のたびにぐるぐる回すのです。
敵味方のファンが入り混じって座っているだけに、集団での
応援をほとんど見かけないアメリカですが、この「タオル回し」は、
ファンが一丸となって見える瞬間で、客席がかなり華やかになります。
しかし。新品の、そして決して質がいいとはいえないタオルを振り回すと、
結果として綿ぼこりのような白い粉が舞い散ることに。
得点するたびに、うわーっ！盛り上がるたびに、うわーっ！と、
カクテルライトに照らされて、蛍光灯に群がる小さな虫のように、
きらきらとタオルのほこりが空気中に充満します。
やめて～。振らないで～。
せめて一度洗ってからにして～！
鼻はむずがゆいし、コンタクトレンズは痛くなるし、
咳、くしゃみは出るし、もう散々です。
応援してくれてるのに、皮肉やなあ・・・。
心苦しさと息苦しさで、とってもつらかった今夜の試合でした。
ペンシルベニア州フィラデルフィアにて 田口壮 
2008年9月13日
バッティングピッチャーのアリが、お札をひらひらさせて、
「見て～、偽札！」
一見、旧デザインの１０ドル札。しかし、マーカーでチェックされた部分が
黒くなっています。
「タクシーのお釣りでもらったんだよね。警察に届けなくちゃ・・・」
アメリカでは、現金があまり主流ではなく、スーパーマーケットの
小さな買い物まで、ほとんどがクレジットカード。それだけに、
１、５、１０、２０ドル、といったお札はともかく、５０、１００ドル札となると、
日常生活の中ではほとんど見かけることがありません。ハンバーガーショップの
ドライブスルーには、
「２０ドル札より大きい紙幣はお断り」と明記してあるところも。
だから買い物で高額紙幣を出すと、店員さんが特殊なサインペンのようなもので、
お札の上に線を引きます。クリアな色のままだと本物、黒くなったら偽札、で、
アリの使った１０ドルは、店員さんの野生の勘が危険を察知し、
１０ドルなのに線を引かれた結果発覚したのです。
日常の中に、偽札が横行していることを知って驚きました。
それにしても、アメリカ人の「お金使い」は、文化の違いとはいえ
びっくりします。「金遣い」ではなく、「金使い」。
紙幣にはしょっちゅうスマイルマークなどの絵が描かれ、
「このお札を持ったあなたに幸運が訪れますように！」という文字もある。
中には「１０時に到着」なんてメモまでしてある。
手近な紙がお金しかなかったのでしょう。
観光地に行くと、１セント玉を、５０セント払ってぺったんこにする機械があります。
その場所ならではの絵柄と文字が刻印される仕組みで、コレクターも多い。
大人にとっては、ゴルフのマーカーくらいにしかなりませんが、
子供は大好きで、機械のハンドルを、どこにいってもくるくる回したがります。
「お金で遊んじゃいけません」と子供の頃教わった僕からすると、
お金を払ってお金で遊ぶ、という感覚に、なかなか馴染むことができません。
ペンシルベニア州フィラデルフィアにて 田口壮
2008年9月12日
珍しく、試合前に雨中止が決まりました。
いつもならぎりぎりまで粘って、試合が始まっても粘って、
中断を繰り返しながら、なんとか試合を成立させるのですが。
全国的に雨で、予報も悪い。じりじり待たなくて済むのは、
選手にとってはありがたいことです。
明日あさっては、予定ではデーゲーム。
こういう場合、
今日中止になった試合を繰り越して、
明日がダブルヘッダー、となることも多いのですが、
今のところその予定はないとのこと。あさってになるのか、
月曜日のオフをつぶすのか、それとも「劇的な何かが起こる」という
予想のもとに、シーズンの終わりに持ってくるのか。
相手がワイルドカードでプレーオフ進出を
争うミルウオーキーなので、観客動員数などの営業面を考えて、
現在ＭＬＢの頭がフル回転しているところでしょう。
ところで、アメリカでは時折、
「いらない試合はもうやめちゃえ」ということが起こります。
予定されていたすべての試合をしっかり行う日本に対し、
「優勝もプレーオフも大記録も絡まないなら、もういいよ」と、
１６２試合のシーズンが、１６１試合になったりするのです。
たとえ消化試合と言われても、律儀にこなす日本人からすると、
優勝や個人成績の行方以外にも、若い選手に
経験を積ませるチャンスなど、試合にはそれなりの意義があるんですけどね。
若くはないですが、私もできれば、ちびっと打席に立たせていただきたいものです。
ペンシルベニア州フィラデルフィアにて 田口壮
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