エイベックス・グループ創立20周年記念ミュージカル「ココロノカケラ」が15日に初日を迎え、本番前に、歌手の鈴木亜美さん(26)、俳優の相葉弘樹さん(20)、デーモン小暮さんらが公開けいこを行った。
「ココロノカケラ」は、音楽レーベルのエイベックスの楽曲のみを使ったミュージカル。中村真知子さん(34)が演じる連載を打ち切られた女性漫画家・カノコが、不思議な男性・イリエ(馬場徹さん)に誘われて別世界に行くと、自分そっくりのSHE(シー)という人物に間違われる。カノコは、その“SHE”として、世界を支配しているダーク(デーモン小暮さん)と戦う物語。TRFの「寒い夜だから」や安室奈美恵さんの「CAN YOU CEREBRATE?」、浜崎あゆみさんの「SEASONS」などが劇中で歌われる。
当初、主役のカノコ役は、TRFのYU-KIさん(41)が演じる予定だったが、頸椎(けいつい)症により降板。急きょ、YU-KIさんの歌う曲を鈴木さんら共演者に振り分け、芝居部分を中村さんが務めることになった。エイベックスの担当者によると、YU-KIさんは、舞台に上がりたい気持ちはあるが、現在も手足のしびれが残っている状態で、自宅で療養しているという。振り付けを監修したTRFのSAMさん(46)は「僕もちょっと残念。YU-KIがやっているのを見たかったんですけど、代役の(中村)真知子さんもすごく頑張っていて、頭が下がる思いでした」と話していた。
劇中を通して激しい殺陣をこなす鈴木さんは、当初より7曲多い13曲を歌うことになったが「(YU-KIさんは)稽古にも来れないときがあった。実際(降板が)決まったときは、みんなで分担しました。みんなで、YU-KIさんの分もカバーできるように、より結束力が強くなった」と話した。
3年ぶりの舞台出演というデーモン小暮さんは、鈴木さんについて「(YU-KIさんの降板が)決まった日から、亜美ちゃんの成長がものすごかった。空気が変わった。『私がしっかりしなきゃ』と、けいこ場にオーラが伝わった。あの日から大女優の道を歩んできた」と、その変化について笑い話のように語った。自身については「カンパニー(共演者)の年齢が若い。そもそも我輩は10万歳だから当たり前なんだけど。(今の年齢は)10万45歳だ!」と話して笑わせた。
29日まで、東京・青山劇場にて公演中。【小林円】
2008年9月15日