【さらば革命的世代】（９）日本のレーニンが知った労働 (4/4ページ)

　ただ、そうした近況について、かつてこの人の「思想」に青春をかけた世代はどう思うだろうか。あるいは“体制側”として赤軍派と体を張って対峙した人々はどんな感想を持つだろうか。

　塩見さんは「要するに、僕のこれまでの生涯は、民衆に奉仕するというより、民衆に寄生してきたのです。奉仕されるばかりで、自前の職業的労働すらしてこなかった。これは情けないことで、よく生きてこられたなとも思う。だからこそ、自己労働を幾ばくかでもやり、本物の革命家になりたいと思うわけです」。

　ミクシィの塩見さんの自己紹介にはこうある。《本業は革命家。この４〜５年、憑（つ）き物が落ちたように物事が、すっきり見えるようになり、複雑ないろんな人間関係を上手く捌（さば）けるようになりました。気さくな人間です。よろしく》

（連載は毎週掲載します）

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