富士山展望360度

  ここでは、いろいろな場所から私が撮影してきた富士山の写真を掲載しています。「富士山=円錐形の 山」と単純に考えがちですが、このコーナーを御覧頂くと見る方角によって富士山の姿が多種多様である ことを理解していただけるのではないかと思います。 海越しに見た富士山、湖越しに見た富士山、ビル街の隙間に姿を見せる富士山、山が迫り来るように感じるほど 近くから見た富士山など、周囲の様子によっても富士山の見え方は大きく変わってきます。
  タダの富士山好きが作成した写真集でありますが、富士展望の際の参考にして頂ければ幸いです。




山梨県側から見た富士山

★精進湖から★

撮影:2007年1月5日

  精進湖は富士五湖の中でも最も小さな湖です。それだけに、観光客もあまり訪れることのなく、河口湖とは対照的なひっそりとした静かな雰囲気の湖です。
  ここから見た富士山は、手前にもう一つの小さな富士山型の山が見えることから子抱富士とも呼ばれています。 この富士山が抱いている子供のような山の正体は、富士山の寄生火山の一つ、「大室山」という火山です。


★西湖から★

撮影:2007年1月5日

  富士五湖からはどの湖からも富士山が綺麗に見えるというイメージがありますが、河口湖の西隣にある西湖だけは 足和田山が富士隠しとなるために、湖畔の大半で富士山の姿を見ることができません。 西湖で富士山が見えるのは、この写真を撮影した湖の西端地域のごく一部だけです。それでも富士山の裾野は 手前の山に隠されてしまい、富士の完全な姿を見ることはできませんが・・・。


★河口湖から★

撮影:2007年1月4日

  富士五湖のひとつ、河口湖から見た富士山です。河口湖で見る富士山は大沢崩れや宝永山に邪魔されることもなく、 非常に整った形なのが特徴。また、河口湖は富士五湖の中でも最も賑やかで観光地化されている湖で、周辺には 温泉宿や博物館が終結しています。この写真も、温泉旅館の部屋から撮影したものです。
  おまけに、河口湖周辺は紅葉の名所でもあります。 富士山を見渡す湖畔に植えられた楓並木が真っ赤に染まる姿は是非一度見ておくことをおすすめします。


★富士吉田から★

撮影:2006年1月5日

  富士五湖のひとつ、河口湖から見た富士山です。河口湖で見る富士山は大沢崩れや宝永山に邪魔されることもなく、 非常に整った形なのが特徴。また、河口湖は富士五湖の中でも最も賑やかで観光地化されている湖で、周辺には 温泉宿や博物館が終結しています。この写真も、温泉旅館の部屋から撮影したものです。
  おまけに、河口湖周辺は紅葉の名所でもあります。 富士山を見渡す湖畔に植えられた楓並木が真っ赤に染まる姿は是非一度見ておくことをおすすめします。


★山中湖から★

撮影:2003年1月26日

  山中湖からの富士山は左に宝永山、右側に小御岳がコブのように見え、 富士五湖から見る富士の中では裾野が最も大きく広がって見えるのが特徴です。
  この写真は真冬に撮影したもので、湖には氷が浮いていました。そして、偶然にも暈雲がかかっていました。
  山中湖は富士五湖の中では最大の湖、周囲にはサイクリング道路も設けられていて夏は絶好の避暑地になります。   しかし、冬期の山中湖周辺の道路はアイスバーン状態で夜は氷点下10℃を下回ることも有り、十分注意が必要です。


★三国峠から★

撮影:2004年2月下旬

  三国峠は山中湖のすぐ南にある山梨・静岡県境の峠で、屈指の富士見名所です。 三国峠へは自動車でも楽に行くことが出来るので、訪れる人も多い峠です。
  写真右側に写っている湖は山中湖です。 そしてここから見る富士山は山麓の両側に膨らんだ部分が見られます。右側の膨らみは小御岳と呼ばれる古期の富士山頂、 左側の膨らみは江戸時代の大噴火で生じた宝永山です。





静岡県側から見た富士山

★須走から★

撮影:2003年1月26日

  須走は御殿場と山中湖の中間地点。ここから見る富士山は少々異様な形をしています。
  写真を見て頂ければ良く分かるように、富士山独特の左右対称の形をしていません。左側の中腹に 平らな部分があり、これは宝永山です。見る方角によってはこんなにも宝永山が目立つのか・・・、 と実感させてくれる一枚です。
  そして、富士山の頂上部分は本来平に見えるのが普通ですが、 ここから見る富士山は比較的山頂部も丸く滑らかに見えます。北関東や長野県の方には分かるかもしれませんが、 この形、どこか浅間山に良く似ているような気がします。


★御殿場から★

撮影:2005年2月22日

  御殿場からの富士山は最も白く見えると言われています。これは江戸時代の噴火活動に よって御殿場側の植生がかなり低標高まで失われているからです。植生がないと積もった雪は 非常に目立ち、御殿場から見た富士山は麓まで真っ白に見えるのです。


★裾野市から★

撮影:2004年3月10日

  御殿場市と沼津市の間に位置する裾野市。特にコレと言った富士見スポットがあるあるわけではありませんが、 裾野周辺から見える富士山の形は綺麗な左右対称に整っているためか、裾野市は「富士山が一番美しく見える都市」と 自負しているようです(そういう看板を見かけます)。
  また、裾野付近には富士隠しになるような山などの遮蔽物も少ないために、東名道や国道246号線からも 綺麗な富士山が見え続けます。


★沼津から★

撮影:2002年3月8日

  沼津のビル街の谷間から姿を見せるどこか窮屈そうな富士山です。
  ところで、沼津から富士山を見ると、見えるのは山頂部だけで麓は別の山に隠されています。その山の正体は 「富士隠し」の異名を持つ愛鷹山です。この撮影場所からもう少し北へ行くと、富士山は 山頂まで愛鷹山に隠され、完全に見えなくなってしまいます。これほど富士山に近いのに、富士山を 見ることが出来ない街があるというのは、これまた何処か不思議な感じを覚えます。


★大瀬崎から★

撮影:2002年3月8日

  大瀬崎は沼津市街から25kmにある伊豆半島北西端の岬で、富士見スポットとして 非常に有名な場所です。海越しに見える富士山としては、これほどロケーションが良い場所も 他にはなかなかありません。
  真っ青な海と空に浮かぶ富士山の姿は本当に素晴らしいものです・・・。


★富士宮から★

撮影:2005年2月22日

  富士宮市から撮影した富士山です。下に見える海のような水面は富士川です。
  そして富士山の頂上部のうち、一番左側に見える尖った部分が本当の富士山の頂「剣ヶ峰」・・・、 つまり標高3776m地点です。かつては、この頂上部にレーダードームの姿が微かに見えましたが、 今は撤去されています。


★田貫湖から★

撮影:2006年1月5日

  「逆さ富士」のスポットとしても有名な富士宮市田貫湖からの富士山です。 撮影当日は湖面に小波が発生していて、完全な逆さ富士にはなりませんでしたが、無風状態になれば鏡のように 富士山が映り込むそうです。
  ここから見る富士山には、頂上部から麓に向かって大きな溝のようなものが目立ちます。 この溝の正体は大沢崩れと呼ばれる大崩壊で、日に日に崩落が進んでいると言われています。


★大沢崩れ★

撮影:2006年1月5日

  上の写真と同じ、田貫湖畔から頂上部だけを拡大して撮影した写真です。 こうして見ると、いかに大沢崩れの崩落が大規模なのかが良く分かります。痛々しいほどの存在感を感じます。 そして、この円錐形の美しい形が永遠のものでないことも感じさせます。


★朝霧高原から★

撮影:2006年1月5日

  富士山をほぼ真西に位置する朝霧高原から見たものです。ここからも、山頂から右側の麓にかけて谷のように走る 大沢崩れが良く目立ちます。
  朝霧高原は開放的な放牧地帯で、牛の姿もちらほら見かけることがあります。


★水ヶ塚公園から★

撮影:2007年1月5日

  水ヶ塚公園は富士山の山頂から見てほぼ真南にあたる海抜約1500m前後の公園です。 ここから富士山を眺めると、江戸時代の富士山噴火の痕跡である宝永火口の大きさを実感できます。


★西臼塚から★

撮影:2007年1月5日

  上の写真の撮影地点(水ヶ塚)から富士スカイラインを走り西へ5kmほど移動、西臼塚の駐車場まで来ると富士山の姿は豹変します。 綺麗な円錐形は完全に崩れ、右側の山麓には宝永山の頂上が飛び出します。 およそ富士山とは思えない姿です。





箱根周辺から見た富士山

★芦ノ湖から★

撮影:2003年1月25日

  箱根山のカルデラ湖、芦ノ湖の南側から見た富士山です。芦ノ湖に浮かぶ海賊船(観光遊覧船です)と富士山の姿をバランス良く 撮影することが出来ました。
  箱根山には富士山見物の名所があちこちに存在しています。なぜか、箱根は箱根そのものを楽しむ というよりも、「富士山を見るためにある山」に思えて仕方ないのは私だけでしょうか・・・?


★大観山から★

撮影:2003年1月25日

  箱根の外輪山の南端に大観山という展望台があります。その名前通り、大観山からの展望はとても 素晴らしく、芦ノ湖越しの富士山を楽しむことが出来ます。
  さらに、大観山では富士山と逆方向に目をやると、大島や利島、新島など伊豆諸島の島々、真鶴半島周辺の海岸なども 一望することができます。


★十国峠から★

撮影:2003年1月25日

  大観山からさらに南へ10kmほど進むと、十国峠という素晴らしい展望好所があります。 ここもまた、箱根と同じように「富士山を見るため」にあるような展望台です。 そして、十国峠から見る富士山は裾野までしっかりと見えるので、大観山以上に富士山の姿が雄大に見えます。
  ちなみに十国峠は箱根よりも伊豆の圏内となりますが、箱根から足を伸ばせばすぐの場所なのでここで紹介しました。


★長尾峠南方から★

撮影:2003年1月25日

  箱根の西側外輪山には芦ノ湖スカイラインという有料道路があり、そこからは存分に富士山展望を 楽しむことが出来ます。この有料道路はお金を払うだけの価値が十分あります。
  写真は芦ノ湖スカイライン沿いの展望台から撮影したものです。富士山の麓に広がる黄土色の部分は 自衛隊の演習場です。
  そして、この写真だけでなく箱根周辺から撮影した4枚の写真には全て中腹左側にぽっかり口を開けた 宝永火口が写っていますのでもう一度上の写真も注意して見てみてください。 箱根から見た富士山には宝永火口が付き物です。





遠地から見た富士山

★伊豆・松崎雲見海岸から★

撮影:2002年3月9日

  どんなに小さな富士山でも、富士山の姿を目にするとつい「あ、富士山」 と口にしてしまいたくなる方も多いのではないでしょうか?
  遠くから見る富士山もなかなか良いものです。
  伊豆半島西海岸は海に浮かぶ富士山を見る絶好の場所です。西伊豆も松崎あたりまで 南下すると富士山の姿はかなり小さくなり、このような海上に浮遊したような姿を見ることが出来ます。


★熊谷市久下から★

撮影:2001年9月11日

  私の住んでいる熊谷市でも市内東部からは年に何度か小さな小さな富士山が見えることがあります。 冬の澄んだ晴天の日や、雨上がりの直後が熊谷から富士山を見るチャンスです。
  実際にこの写真を撮影したのも台風が通過した直後のことでした。
  同じ熊谷市でも西部へ行くと秩父山地が富士隠しとなって富士山を見ることが出来ません。





超近景の富士山

★富士スバルライン1合目から★

撮影:2002年5月3日

  富士山には登山口五号目まで車で行くことの出来る道路がは3つありますが、そのうち山梨県側の 五合目に通じる道路が富士スバルラインです。この写真は富士スバルライン1合目(標高約1200m)で 撮影したもので、富士山は見上げるような大きさに迫ってきて大変な迫力となります。


★富士スバルライン4合目(奥庭)から★

撮影:2002年5月3日

  富士スバルラインの四合目(標高2000m)まで来ると、さらに富士山が迫ってくるような感じが 強まります。この四合目には奥庭という景勝地があり、風で同じ方向に曲がったカラマツの枝が 風の強さを物語ります。


★富士スバルライン5合目から★

撮影:2002年5月3日

  富士スバルラインの終点、五合目(標高2300m)から撮影した富士山です。五合目まで来ると 植生も限界で、富士山は地肌を見せた荒々しい山にしか見えなく なってしまいます。ここまで来ると、麓から見る美しい円錐形もすっかり変貌してしまいます。
  一方で、眼下に広がる景色は素晴らしく、富士五湖・南アルプス・八ヶ岳・相模湾などを 一望することが出来ます。


★富士スカイライン5合目から★

撮影:1998年秋頃

  静岡県側の五合目へは富士スカイラインという道路が通じています。こちらは料金無料。
  こちらの五合目は、山梨県側の五合目に比べて山頂までの距離が近いので、 富士山の形は山梨県側以上に変貌してしまいます。写真を見るとおよそ富士山とは思えません。
  撮影当時、富士山山頂にはまだ解体される前の「富士山レーダー」のドームがあり、五合目からもドームが はっきりと見えていました。ここから山頂を見上げるととても近そうに見えますが、 実際は険しい道のりが続くわけで、安易な登山は禁物だと登山者は語ります。
  富士スカイラインの終点から歩いて30分の場所には宝永火口がありますが、 濃霧のため見ることはできませんでした。





上空からみた富士山

★相模湾上空から★

撮影:2002年2月6日

  これまで各地にある富士見の名所を紹介してきましたが、実のところ私にとって今まで見た中で最高の富士山は、 大阪行きの飛行機から見た富士山でした。
  大阪に向かう便(特に日航機の航路)は羽田離陸後15分前後で富士山のすぐ近くを通過しますので、 運良く窓際に座れた人はシャッターチャンスです。