生まれてはじめて海外へライブを観に行っちゃった!!
日本に帰ってきてから気づいたんだけど、肋骨が痛い(υ´Д`)
★ NINE INCH NAILS LIVE 2007
at Asia World-Expo, Hong Kong - 2007.09.13
NINのライブはいくらことばを尽くしても表現しきれないほど最高だったし、はじめて海外のライブを体験できたのもたのしかったけど、今回はじめてNINファンのおともだちができたのがほんとうにうれしかったの。
海外ライブのこととかぜんぜんわかんなくて、おそるおそる会場へ行ったんだけど、勇気を出して話しかけてみたら、おなじく日本からやってきたファンの人たち(わたしにとっては先輩たちね)がすごくフレンドリーな笑顔で受け入れてくれて、ほんと泣きそうになるくらい安心した…(つД`)
ここで書いてもしょうがないし、お礼はまたつぎのチャンスであらためてお伝えしようと思っているのですが、みなさんのおかげでライブが何倍もたのしいものになりました。
どうもありがとうございました。
だから待ち時間とかかなりあったけどぜんっぜん退屈しなかったし、わたしが知らなかったことやメンバーのことなんかも教えてもらって、密度の濃い時間だったよ☆
やっぱり、ファンにはアーティスト本人の人柄が反映されるのね。
nin.comのphoto blogにトレントのフィギュアがアップされたけど、あれはじつは日本のファンの方からトレントへのプレゼントなのです!
しかも売り物とかじゃないのよ、顔も衣装も手作りなの!!!!!
開場前にあれを見せてもらったときにはあまりのクオリティーの高さにファンたちが騒然となって、わたしたちも写真を撮らせてもらったの。
トレントのフィギュアを取り囲んでみんながシャッターを押す様子は、まるで記者会見のようでした(υ´∀`)
ほんとうはそれをトレントに直接手渡せればよかったんだけど、今回はMEET & GREETどころかSPIRALエントランスさえなかったので、なんとか開場前にツアーに同行しているスタッフを見つけて、それを本人に渡してもらえるよう頼んだの。
ひと安心して会場へ入って、前座のバンドの演奏が終わってセットチェンジがはじまったとき、さっきのスタッフがあのフィギュアをつくった方のところへやってきて、「トレントがウェブに写真をアップしたからね」ってわざわざ教えてくれたんだよ!?
もうわたしたちそれ聞いて悲鳴あげちゃった(゚∀゚≡゚∀゚)!!
そうやってすごくハッピーな気持ちで、ライブがはじまるのをめちゃくちゃ緊張して待っていたの。
大阪での日本ツアー最終公演から3ヶ月半しか経っていないのに、わたしにとってはその時間が3年以上に思えてた。
今回はラッキーなことに素晴らしいポジションで観ることができたから、はじまる前から「ちかいちかいちかい!!」ってはしゃいじゃった。
だって、日本公演のときでさえこんな前に来てなかったもん!
視界がクリアすぎて、ぎゃくに怖いくらい…。
この距離でトレントの姿を観てしまったら、畏れ多くて目がつぶれそう……。
ましてや、いつもフロアをガン見するジョーディーのアイビームにつかまったら蒸発しちゃいそう!って思って。
ハラハラしながら待っていたら、何度もスモークが噴射されたあと、ようやくライトが落ちた!!
最初にジョシュが上がってきたのがわかって、それだけでアドレナリンの数値が上がっちゃう。
反対側を見るとすでにジョーディーもいるし、アーロンは!?って思ってたら、今日は白いシャツに黒いネクタイという、わたしにとっては最強の殺傷能力を誇るスタイル(男性のこのカッコ好きなの!)で登場してきた☆
本日の汗ふきバンダナ、色は赤じゃなくて、白い模様の入った黒いやつでした(ネクタイに合わせたの?)。
うわああああああああーほんとにはじまるんだ!?って狂喜乱舞してると、「HYPERPOWER!」からスタート。
ジョ…ジョジョジョジョシュかっこいいいいいー!!!!!
ものすごい圧力と勢いで観客が前へ前へと押し寄せてきたけど、痛みも苦しさもまったく感じなかった。
今日はどんなことがあっても絶対に後退しないって強く誓ってたからね。
そうしてるうちに「BEGINNING OF THE END」のイントロがはじまって、ステージの奥のほうからトレントが軽やかなステップで登場してきた…!
!!!!!!!!!!
不完全な世界に君臨するひとつの完全なる生命体が、わたしの目の前でマイクを握っているのだ。
わたし絶対に瞳孔が開ききってたと思う。
だって、まるで映画館の最前列で超高解像度のライブ映像を観ているような、そんなかんじ。
トレントの存在感とオーラが尋常じゃなくて、自分の立っている場所が現実なのかさえ見失いそう…。
それくらいリアリティーがなかった。
人間って、あまりにも完璧な美やパワーを見せつけられると、それが現実に存在するってことを無意識のうちに否定したくなるんだね、やがて自分の魂を奪われそうになるのが怖いから。
ライブがはじまる前はジョシュの仕事をちゃんと見ようとか、アーロンの暴れっぷりも目に焼きつけておこうって思うんだけど、トレントが登場するともう他のメンバーに意識が向かなくなっちゃう。
それほど人間離れしたカッコよさと強さを放射してた。
しかも、そのいでたちがさっき見せてもらったフィギュアにそっくりすぎてやばい!!
ちなみにヒゲはきれいに剃られていました。
セットリストぜんっぜん覚えてないけど、3曲めは「TERRIBLE LIE」だったような気がする。
窮屈すぎて腕を上げるのもやっとだったけど、いっしょうけんめい腕を突き上げたよ!
はじまってしばらくしてからだね、アーロンを観察する余裕ができたのは。
この人はほんっとに、手抜きというものをしないから素晴らしいよね(つ∀`)
そこまで本気出して全力疾走しなくてもって思うくらい、ステージをものすごい勢いで走り回る。
あんな不安定な姿勢のまま進行方向をちゃんと見ないで突っ走ってたら、どっかにぶつかったり足を滑らせたりしそうなものだけど、しないのよそれが(今日は)!!
そして例の、「カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂」みたいな、片足を高く上げるダンス?をしながら、トレント以外のメンバーをなぎ倒しかねない勢いとテンションで炸裂していました。
アーロン先生ステキすぎます(*´Д`)
すっごく暑くなってたときにアーロンがまき散らした水が雨みたいに降りかかってきて気持ちよかったあ!
ジョシュはこちらの息の根を止めるような重量のあるドラミングで、ほんとうに聴いていても観ていても惚れ惚れするね……。
とにかく桁外れにパワーはもちろん、スティックを握った腕を頭上でプロペラみたいにゆっくり回す動きとか、ドラムセットが崩壊しそうなほどの圧力で叩き出すグルーヴとか、ほんとに生身の人間なのかなあってやっぱり疑わしい。
「SURVIALISM」とかいくつかの曲で、日本公演のときには聴いたことのなかったアレンジをしてくれてたよ。
こないだ、まだちっちゃい息子さん(Hunterくん)の写真見たけど、いまどきの最新鋭サイボーグはあんなに可愛いクローンもつくれるの?
ジョーディーは観客をガン見してるか手もとを見てるかのどっちかで、黙々と弾いてた印象。
アレッサンドロはボトムの丈が微妙だなあって思った。
ごめん、この2人に関してはぜんぜん見てる余裕なくて…(υ´Д`)
わたしとしては、最近なぜかすごく好きでよくリピートして聴いてた「BURN」と「NO, YOU DON'T」をやってくれてうれしかった。
とくに「BURN」はね、"I'm gonna burn this whole world down"のところで発狂しちゃうんだよね!
もちろん「WISH」や「GAVE UP」みたいなライブ定番の曲もやっぱりたのしいよ!!
ただし、いっこ思ったのが、たとえば、ジョーディーが歌う"I never was a part of you"のあとの"Burn"ってシャウトとか、前奏や間奏でトレントが先導してはじめたコールとか、そういうのを日本公演にくらべてみんなけっこう早いうちにやめちゃうんだ。
日本だと、みんな最後の最後までおなじテンションで叫び続けてた覚えがあるんだけどなあ。
飽きちゃうのかな、それとも疲れちゃうの?
香港の人は短気っていうから★
そう、ライブは最高だったんだけど、ドキっとしたことがひとつ。
「SURVIVALISM」の演奏中、トイレットペーパーのロール(しかもほとんど使ってない大きいやつ)がステージに2コほど投げ込まれたのだ。
すっげーびっくりした……ぞっとした。
なにやってんだよ。
なんなのあれ!?
投げたやつ一体どこのどいつだよ!!!
演奏中にあんなもの投げ込むなんてすっげーあぶないじゃん、メンバーに当たったらどうすんだバーカ!!!!!
投げたやつ死ねまじで!
幸いなことに、ロールは誰にも当たらずにステージに落ちたんだけど、トレントはそれを歌の合間に観客に投げ返してた。
ドッジボールみたいにダイレクトな感じじゃなくて、ぽーんって弧を描くような投げ方だったけど、こっちはそれを見てヒヤヒヤしちゃった。
2コめはアーロンが拾って投げ返したんだけど、そっちはものすごい高度でヒラヒラした流れ星みたいに飛んでったよ。
「GAVE UP」のラスト近くのギターソロのところでは、アーロン先生が炸裂しまくりでカッコよかったー。
ガン弾きしながら器用にストラップを首から外して、曲げた左ひざの上にのっけて、指まで弦で削れんじゃないかってくらい激しく弾いてた。
最後には、ネックを乱暴につかんで振り回してたギターが宙に浮いたんだけど、落下してくるそれをつかもうとしたアーロンの手をすり抜けて(本人もあんまり本気でつかもうとはしてなくて)床に激突しちゃった★
そのね、「あ、落ちた」ってときの、あきらめの早さがカッコよかったです。
トレントはといえば、最後の断末魔みたいなシャウトとともにギターを抱えたままその場に崩れ落ちちゃって、ステージに仰向けに倒れちゃった…!
そのあとしばらく起き上がらないからちょっと怖かったよ。
足とか動いてるからだいじょうぶかなって思ったけど、スタッフが駆けつけてきてギターを受け取るまで、ゆっくりともがいてるような動作をしてたから心配したー。
日本のアーティストの国内ツアーでもこんな組み方は絶対しないっていう過酷なスケジュールをこなしてて、そのツアーも終盤に差しかかっているから、体調がとても気になってしまって。
でもだいじょうぶだったみたい。
この「GAVE UP」のラストとともに、LEDをびっしり配置したシャッターみたいなのが降りてきて、それから「ME, I'M NOT」「THE GREAT DESTROYER」「ERASER」「ONLY」の4曲はそのままで演奏したの。
わたしはこういうスクリーンやシャッターの演出を生で観たことがなかったからすごく感動した!
それに、「THE GREAT DESTROYER」は日本ではまだやってくれてなかったし、途中のブレイクの部分で、トレントが声をあげて右手を振り下ろすのと同時に堰を切ったようにあふれだすノイズがもうたまらなくて。
あたまがくらくらした。
思考とか飛ぶよ。
背景のライトも視神経を切りつけるように鋭くて、ほんとうにかっこよかったよー!
「ERASER」からは、シャッターの手前から後ろ側へとメンバーたちがポジションを変える。
BESIDE YOU IN TIMEのDVDに収録されてるのとおなじように、長い長いイントロのあいだは白くおぼろげな光が浮遊しているんだけど、トレントが歌いはじめると同時に、ギラギラした皆既日食のような黒い円のなかにトレントが浮かび上がるような演出になっているの。
中心からはじまった日食がどんどん拡大していくから、まるでトレントがそのシャッターをジリジリと焼き尽くしていくように見えた。
「ONLY」では、トレントがまるで神々しく発光しているように見えるほど真っ白なシャツを着て歌っていました。
それが幻みたいにまぶしくて、また現実感を失ってしまったくらい。
ふたたびシャッターが上がって、ライブも終盤へ。
アーロンはますますヒートアップ。
DVDで観てると暴れすぎで可愛いとか思って笑っちゃうんだけど、ライブで目の前であそこまで暴れられると圧倒されて釘づけになっちゃうね!
しかも、汗ふき用のバンダナって、ベルトに引っかけてあるものだと思い込んでいたんだけど、ボトムのお尻のポッケに乱暴に突っ込んであるのね(*´∀`)
ギターを弾いてるときのアーロン先生は火花が飛び散るほどキレがあって激しくてカッコいいんだけど、ステージのすみっこやドラムセットの陰に隠れてこっそり汗をふいている地味なアーロンもまた可愛いぜ☆
「THE HAND THAT FEEDS」だったと思うけど、ちょっとのあいだ、ギターアンプの上にちょこなんと腰かけてギター弾いてたし。
どこの妖精ちゃんかと思ったよ!
なにかの曲のときは、機材ケースのフタ?みたいなのを自分のポジションに持ってきて、自分だけ高さ10センチちょっとあるその特設ステージの上で弾いてたよねアーロン(*´∀`)
ほんと、ずーっと見ててもぜんっぜん飽きないよアーロンは。
自分の分がなくなっちゃったのか、トレント用のお水置き場からこっそり1本もらってコクコク飲んでたり(トレントが前をむいて歌ってる隙に)。
トレントのMCは、マイクのエフェクトと反響がすごいのと、わたしの英語力の限界もあり、なにをしゃべっているのかきちんとわからなかった(´;ω;`)
でも、集まってくれた香港のファンやプロモーター、そして前座をやってくれたlovesongというバンドに対して、とてもとてもていねいに、「Thank you」っていうころばをゆっくりと噛みしめるようにお礼を言っていたよ。
それにライブ中、トレントが2つほどタンバリンを投げてくれたんだけど、そのうちひとつはフィギュアをプレゼントしてくれたファンへちゃんと投げてくれたんだよ!!
そんなのステキすぎるよトレント…なんて優しい人なの(つД`)
たぶん、どこにいる人が贈り主なのか、受け取ったスタッフを通して事前に把握してたんじゃないかなって思う。
だってほんとに、きちんとピンポイントで相手を確認して、「いくよ?」って言ってるような投げ方だったから。
なんかもうね、このやりとりのエピソードでこころがものすごく満たされちゃって、自分のことじゃないのにこんなにしあわせにしてもらって、感動しきりです。
「HEAD LIKE A HOLE」で最高潮まで盛り上がったあと、ふたたび降りてきたシャッターの手前にキーボードが運び込まれて、最後は「HURT」でした。
nin.comにもそのときの写真がアップされてたけど、トレントのまわりにだけまるでキラキラした雪が舞い散るような演出だったの。
最初はあまりにロマンチックなので違和感があってびっくりしたけど、眺めているうちに夢を見ているような気持ちになって、とても美しかった。
演奏中にトイレットペーパーを投げ込むようなstupid assholeがいるような会場なので、ひどい野次や奇声が飛んできてトレントがブチキレてキーボードひっくり返して帰っちゃうんじゃないかとヒヤヒヤしてたけど、だいじょうぶでした。
ファンのみんなの大コーラスと手拍子(←日本だとあんまり聴かないよね)、そして耳をつんざくような鋭いホイッスルが最初から最後まですっごかったよ。
歌い終わったあと、トレントはもう一度お礼を言って、「おやすみ」って手を振りながら消えていきました。
日本公演ほど観客が暴れてなかったし、圧死の危険を感じることもなかったけど(クラウドサーフしてくる人も6〜7人だった)、めちゃくちゃ暑かったし、トレントが投げたペットボトルの水が空中からわたしのあたまへとドボドボ注がれて、つめたい水が背中からお尻まで伝っていって、もうびしょぬれ( ´∀`)
でも、あまりにたのしかったから終わってしばらくヘラヘラ笑いながら放心状態になっちゃった。
香港まで来てよかった…ほんとうによかったあああ!
わたし、好きなアーティストや素晴らしかったライブに順位をつけるなんてこと、普段はほとんど考えもしないんだけど、今回だけははっきりと言えるよ。
いままで観てきたなかで、ずば抜けて秀逸なライブだった。
どんなアーティストの追随も決して許さないほど、わたしにとってパーフェクトで最高なライブだった。
あのライブをもう一度体験できるなら、わたしどんなことでもするよ。
どんなことでもね。
トレントありがとう。
音楽を選んでくれてありがとう。
音楽をやめないでくれてありがとう。
どんなにことばを尽くしても追いつかないほど感謝しています。
そして、会場でなかよくしてくださったNINファンのみなさん、すてきな思い出いっぱいの1日をどうもありがとうございました。
みんなほんとうにたのしくて思いやりがあって……うれしかったです、絶対にわすれないよ!
(この日記のタイトルは、NINE INCH NAILS "BURN"から)
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