2008年9月15日 10時9分更新
漆器の材料として岡山県でかつて盛んに生産されていた伝統の漆、「備中漆」を復活させるため、新見市で14日、地元の漆芸家などがこの漆の扱い方などを学びました。
「備中漆」は古くから岡山県の北西部で盛んに生産され、漆器の材料に使われていましたが、昭和に入って安い中国産の漆が国内に入ってくるようになってからは、ほとんど使われなくなりました。
岡山県では県内の企業とともに地元の漆の質の高さをアピールしようと「備中漆」の復活に取り組んでいて、14日は地元の陶芸家や木工芸家などを招いて、この漆の採取方法や扱い方などを学ぶ講習会を開きました。
参加者たちは、新見市内の山に入って漆を取る作業を体験し、1回の作業で1本の木から漆が10グラムほどしか採れないことを学びました。
また、採取した漆の成分を凝縮させるため、太陽の光をあてて水分を飛ばす技術などを学んでいました。
講習会の参加者は「備中漆はさらさらして使いやすいことがわかったので、これから作品に使うのが楽しみです」と話していました。