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サイゼリヤ |
サイゼリヤの理科系戦略(1) 定番メニューを徹底分析
定番メニュー、ミラノ風ドリアを囲む4人のスタッフ。
小川賢さん(製品企画コーディネーター):粘度を安定したものを出せば変わらない。
折橋暁さん(製造技術部課長):解凍しないで出せれば、ほぼゼロに近い。
ここで行なわれているのは、味の改善ではありません。さらに厨房での作業効率を高めることができないか、その方法を探しているのです。
この日のテーマは、ドリアにかかっているホワイトソース。

工場から店舗まで、解凍して運ぶのが効率的か、冷凍して運ぶのが効率的かを再検討中なのです。
伊藤登さん(メニュー開発部担当部長):解凍しちゃうと(袋から)出しにくい。袋から出すときに、(ソースが)100%出きれていない!ここに3%残った、それがロスなわけですよ!

たった3%のロスにもこだわる!細かい!
さらに、冷凍庫からの出し入れの回数についても…
内村さん:モノを出して、しまうというのは一緒なんで、そこに作業の重複が発生するんですね。それが1時間で5〜6分だとしたら、時給が1000円、780店舗で1日70000円、365日で2800万円!
何の計算をしていたのですか?
内村さん:(作業が)5分余計にかかるだけで年間2000万円以上違うという計算です。
なんと、1日たった5分のロスも見逃さない!

徹底的に効率化を図るサイゼリヤでは、定番メニューでも常にチェック・改善し続けているのです。
効率、効率って言っていますが、もちろん味にもサイゼリヤ流のこだわりがありました!
そこで、正垣社長を交えて行なわれる料理の試食会に潜入!

すると、社長からこんな言葉が…
正垣社長:マズイのないの?マズイの!「美味しい」ってのは誰でも言うから!どこがマズイって言って言って!

正垣社長の口ぐせは「美味しいのは当たり前」。だからこそ、マズイ要素がないかを探すのだと言う。そして…
正垣社長:実験っていうのは、一番いい状態で食べない!冷めきってから食べる!
“料理が冷めた時でも美味しくなければ意味がない”というのが社長の考え。
正垣社長:お客さんの所に出るときは最高なのは出ていかないから、それで最高な料理が食べられないと!
温かいときはもちろん、冷めても美味しいものを目指す!これがサイゼリヤ流、味へのこだわり!
各店舗で、70品ものメニューを提供しているサイゼリヤ。その厨房はさぞや大忙しかと思いきや…1人だけ!?

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