生駒市の新病院建設で、市が建設会社との業務委託契約書などの日付を意図的に改ざんしていたことが分かった。契約日から半月以上さかのぼって記載していた。山下真市長は「不適切な処理だった。公文書に対する信頼を失うことになり申し訳ない。今後再発防止策を実行したい」と陳謝している。
市議会一般質問で明らかになった。市によると、今年1月に医療法人「徳洲会」を指定管理者に決め、用地の賃貸契約を結ぶ基本合意に達した。病院建設も「徳洲会」の建設実績が豊富な会社と随意契約することを決めた。
しかし、予定価格算出後に契約を交わすと、3月末に提出する基本設計が間に合わないと判断。建設会社とは非公式な「確認書」を交わして2月上旬から設計を先に進めてもらった。その後、つじつまを合わせるために、業務委託契約書と予定価格書の日付をさかのぼって記載した。
予定価格算出前に随意契約を事実上交わしたことについて、市側は「平均落札率より下回る額なので契約自体に問題はない」としている。【泉谷由梨子】
毎日新聞 2008年9月14日 地方版