中国新聞オンライン
中国新聞 購読・試読のお申し込み
サイト内検索

領海内に国籍不明の潜水艦 足摺岬沖、海自が捜索 '08/9/14

 十四日早朝、高知県・足摺岬沖の豊後水道周辺の領海内で、国籍不明の潜水艦が潜水航行しているのを、海上自衛隊のイージス艦「あたご」が発見した。間もなく潜水艦が領海外に出た後、見失ったが、海自はP3C哨戒機などで周辺海域の捜索を続けている。

 林芳正防衛相は同日午後、記者団に対し「(領海侵犯は)大変遺憾。全力で捜索するよう指示した」と説明。潜水艦の国籍が判明した場合は「きちんと抗議する必要がある」と述べた。

 海上警備行動を発令しなかった点については「潜水艦と確認できた時点で領海外に出ただろうと判断し、戻ってくる可能性も低かった」とした。

 防衛省によると、同日午前六時五十六分ごろ、あたごが足摺岬の南南西五十七キロの海面から潜望鏡のようなものが出ているのを発見した。

 あたごは追尾を始めるとともに、ソナーなどで捜索。海自や米海軍に該当する潜水艦がないことから、海自は国籍不明の潜水艦と断定した。

 潜水艦はあたごに発見された数分後に領海外に出たとみられ、同八時半すぎに見失ったという。

 潜水艦による領海侵犯をめぐっては、二〇〇四年十一月、沖縄の先島諸島海域の領海内を国籍不明の潜水艦が航行しているのが見つかり、海上自衛隊に海上警備行動が発令された。政府は中国海軍の原子力潜水艦と断定し、中国側に抗議した。




HomeTopBackNextLast
安全安心
おでかけ