2008年03月31日夕(月曜日)
鹿角市の名物食堂、3月末で閉店 来々軒、「60年の味」に幕

鹿角市尾去沢の県道沿いにある食堂「来々軒」が、31日で閉店する。中華そばの名店として市民に親しまれてきたが、原料価格の高騰などもあり、閉店を余儀なくされた。創業から約60年。惜しまれながら、のれんを下ろす。
来々軒は、創業者から店を譲り受けた和田正司さん(75)と妻ナツさん(73)の夫婦が約30年前から切り盛りしてきた。煮干しなどを使ったしょうゆ味のスープの中華そばが人気で、「ラーメンといえば尾去沢の来々軒」と地元で長年親しまれてきた。
10年ほど前から値段は据え置き。一番人気の中華そばは430円だ。こだわりのスープに使う材料は新潟県などからも取り寄せているが、値段が上がり、とうとう採算が合わなくなった。
閉店することは2月半ばに決めた。3月に入り閉店の告知を店に張り出すと、常連客が連日、店を訪れるようになった。18席の店内は込み合い、店の対応だけで精いっぱいとなり、出前もできなくなった。午前11時から午後3時までの開店中に、多い日で100人以上が来店。秋田市や能代市などからも続々訪れた。
閉店前日の30日は、日曜日とあって、ひっきりなしに客が訪れた。鹿角市花輪から家族4人で訪れた70代の女性は「鉱山が栄えていたころ、尾去沢に映画も見に来たし、この店にもよく来た。昔そのままの懐かしい味。なくなるのは寂しい」と惜しんだ。
秋田市で郷土創作オペラ公演 観客を魅了

秋田市文化団体連盟(山田幸子会長)の創立50周年を記念した郷土創作オペラ「ねぶり流し物語」の特別公演が30日、同市文化会館で行われた。全国的にも珍しい地方の創作グランドオペラで、竿燈やなまはげ、西馬音内盆踊りなどの祭りや秋田の伝統文化が随所に盛り込まれ、集まった約1000人の観客から盛んな拍手が送られていた。
「ねぶり流し物語」は、約200年前の久保田城下を舞台に、佐竹北家の娘・北姫と外町の大工・三吉が織りなす恋物語。1989年、秋田市制100周年を記念して初演され、成功を収めた。今回もキャスト、スタッフのほぼ全員が県内在住者か出身者。民謡からモダンダンスまでさまざまな分野の文化団体が集結、総勢300人が出演した。
公演のフィナーレでは「ねぶり流しは一人でできぬ。ねぶり流しは久保田の町の、住む者みんなのまことの心」とメーンキャスト全員が熱唱。客席からは「ブラボー」の声が何度も送られ、幕が下りた後もしばらくは拍手が鳴りやまなかった。
聖火が北京に到着 天安門広場で式典

【北京31日共同】ギリシャのオリンピアで採火された北京五輪の聖火が31日午前、アテネからの専用機で北京に到着した。天安門広場では式典を開催。4月1日にはカザフスタンのアルマトイに運ばれ、同2日から5大陸を巡り13万7000キロに及ぶ聖火リレーが本格的にスタートする。 北京空港では午前9時(日本時間午前10時)すぎ、専用機から北京五輪組織委員会の劉淇会長が、聖火の入ったランタンを持ってタラップに現れると待ち受けたボランティアの大学生ら約300人が旗を振って歓迎した。空港では周永康・共産党政治局常務委員ら国家指導者が出迎えた。
日本では4月26日に長野市でリレーを実施。中国本土は5月4日の海南島から各地を回り、8月8日の開会式で聖火台に点火される。取り分けた聖火は世界最高峰のチョモランマ(英語名エベレスト)の頂上に運ばれる。
2008年03月31日昼(月曜日)
ひどい落書き、壁画で一掃 京都精華大生が制作

産業廃棄物の再処理施設が立ち並ぶ京都市伏見区横大路千両松町で、落書きのひどかった長さ約80メートルの作業場外壁に、京都精華大(左京区)の学生たちが絵を描き上げた。京阪電車の沿線にあり、緑色を基調に「地球のいのち」をテーマに描いた巨大壁画が、地域のイメージアップに一役買っている。
千両松町には、コンクリートがらや木くずなどのリサイクル業者が集まり、15社でつくる「千両松地域エコ協議会」が住民との共生を狙いに清掃活動などをしている。
壁画が描かれたのはリサイクル業者の作業場の壁。コンクリートと鉄でできており、高さ約4・5メートル。スプレー缶でのいたずら描きが多く、住民から改善の要望が出ていたため、同協議会のメンバーが同大学デザイン学部に壁画制作を頼んだ。
2月中旬から、イラストコースの2、3年生18人が作業した。森をイメージした緑色を塗った後、メンバーがそれぞれの個性を生かした絵を自由に描き、約1カ月かけて完成させた。
遠くからは自然豊かな山並みの中に動植物が住んでいるように見える。近づくと人物やカメのシルエットがあったり、擬人化したミツバチが楽しそうに飛ぶ様子が描かれているのが分かる。
3年の吉本真依子さん(22)は「みんなが楽しい気持ちになるような明るい作品にできた」。壁面を提供した同協議会の福岡進会長(64)は「地域の人にも、通り掛かった人にも好印象を持ってもらえるはず。学生の皆さんの協力に感謝したい」と喜んでいる。
県内外の「美波さん」集合 うみがめ荘、合併2周年祝う

美波町日和佐浦の国民宿舎うみがめ荘に二十九日、県内外から町名と同じ名前の「美波さん」が集まり、町誕生二周年を祝った。
ウミガメの町・美波のマスコットキャラクター「カレッタくん」と「カレンちゃん」に出迎えられ、大阪府や愛媛県、徳島市などから美波さん十人と家族の計三十六人がチェックイン。美波町の二歳を祝うバースデーケーキをみんなで作った。
松下美波さん(14)=鳴門二中二年=は「美波町になって初めて訪れたが海がとてもきれい」と喜んでいた。
うみがめ荘は、旧日和佐、由岐両町の合併から二年になるのを機に、町名と名前が同じ人を一泊三百七十三円で優待しようと募集した。三十日は庁舎前で記念撮影したり周辺を散策したりして町に親しんでもらう。イベントを企画した岡本照彦支配人は「全国の美波さんに町の応援団になってもらえれば」と話している。
<【写真説明】カレッタくんに出迎えられうみがめ荘を訪れた「美波さん」たち
念願の書籍化、ケータイ闘病記−高松の池田さん

難病と闘う自らの闘病記をつづった「ケータイ小説」の書籍化を目指していた香川県高松市牟礼町の池田真一さん(31)の作品「僕の履歴書」が単行本として出版されることになった。病床から夢をかなえた池田さんは「本になるのは不思議な感覚。多くの人の支援で実現できた」と喜んでいる。
池田さんは、高校時代に白血病と診断され、骨髄移植でいったんは回復したものの、28歳の時、肺機能の低下が判明。現在は肺移植を待ちながら療養生活を送っている。
僕の履歴書は、携帯電話のメール機能を使って書いたエッセー。ケータイ小説を発表するインターネットのサイトに投稿し、人気を集めた。
ネットでの人気に、妻由佳さん(31)や友人らは書籍化を切望。支援の輪は徐々に拡大し、池田さんを応援するホームページ〈http://www.shinchan―friends.com〉も立ち上がり、出版元を探していたところ、作品が出版関係者の目に止まった。
書籍化に向けては、生い立ちから発症、由佳さんとの出会いなどをつづった原作に、現在の闘病生活の様子などを加筆。タイトルは「生きたい!!僕の履歴書」とした。
池田さんは「本は頑張ってくれた妻との間に生まれた子どものよう」と感慨無量の様子。由佳さんは「本になり、さらに多くの人に読んでもらいたい」と話している。
リーブル出版(高知市)から発行。4月上旬には香川県内外の書店に並ぶ。
タケノコ数珠繋ぎ 「ギネス」に迫る36本

薩摩川内市祁答院町藺牟田の竹林で、1本の地下茎に数珠つなぎになった36本のタケノコが見つかった。ギネスブックの世界記録38本に迫る“快記録”。掘り出したままの形で冷凍乾燥して保存される。
早崎トシさん(74)、忠さん(52)親子が24日掘り当て、3日かけて掘り起こした。半分土に埋もれたタケノコは巨大恐竜の歯の化石のよう。
タケノコはJAさつま(さつま町虎居)に持ち込まれ、27日、県竹産業振興会連合会の濱田甫会長(73)が鑑定。親竹は2年生とみられ、長さ1.8メートルの地下茎に長さ20センチ程度から親指大のタケノコを確認した。
濱田さんは1998年に旧宮之城町で見つかった38本の記録申請にも立ち会った。「管理の良さもあるが、雨量や地温など好条件がそろったのだろう」と驚いた。
竹林は、戦死したトシさんの父佐吉さんが出征前に2本植えたのが始まりという。今では約5000平方メートルに広がり、昨年は川薩地域のタケノコ品評会で最優秀賞を受賞した。トシさんは「お父さんの形見の竹がたくさんの子どもを授けてくれた」と声を詰まらせた。
山形のオーヌマホテル閉館 開業から40年で幕

オーヌマホテル=山形市小白川町2丁目=が30日、営業を終了し、閉館した。県都のシティーホテルとして親しまれた老舗ホテルは、開業から約40年で幕を下ろした。
運営する山形オーヌマホテル(同市、安達精治社長)が再建スケジュールの遅れや、新規投資に向けた資金調達が難航したことなどから、ホテルの営業終了を決めていた。宿泊部門は既に今月中旬に終了。それ以降は、事前予約のあった一般宴会などを続けてきた。
最終日は数件の法事を手掛け、ホテルの営業を終了した。
ホテル運営はやめるが、会社は存続し、百貨店の大沼本店(山形市)でのレストラン運営などは継続する。約70人いた従業員は、レストランにかかわる10−15人程度を除いて退職する。
ホテルの土地と建物は、函館市の「リード不動産」が取得しており、近く、正式に引き渡される。
2008年03月31日朝(月曜日)
秋田北が16強進出、魁星旗剣道 男子は秋田など4回戦に

男子第37回・女子第24回魁星旗争奪全国高校剣道大会(秋田魁新報社、県剣道連盟、県高体連主催)第2日は30日、秋田市の県立武道館で男子1?3回戦と女子2?4回戦を行った。
男子は、3連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)、前回準優勝の東海大四(北海道)などが順当勝ち。県勢は秋田、秋田南、秋田商の3校が4回戦に勝ち上がった。女子は全国高校選抜大会を制した中村学園女(福岡)、同準優勝の横浜平沼(神奈川)のほか、県勢は秋田北がベスト16入りした。
最終日の31日は、午前9時から男女決勝までを行う。
TDK、ホーム戦2敗 JFL、終了間際に追加点許す

サッカーの第10回日本フットボールリーグ(JFL)は30日、各地で前期第4節を行った。
TDKは、にかほ市の仁賀保運動公園多目的広場でジェフリザーブズと対戦。後半中盤に先制されたTDKは、すかさず同点にしたが、終了間際に痛恨の追加点を許し、今季の初勝利はならなかった。TDKの通算成績は2分け2敗、勝ち点は2のまま。
TDKは第5節の4月6日午後1時から、栃木県グリーンスタジアムで栃木SCと戦う。
ジェフリ 2-1 T D K
ザーブズ(0-0)
(2-1)
「発酵食文化の息づくまちづくりを」 横手市、全国サミットが閉幕

「全国発酵食品サミットin横手」第2日が30日、横手市の秋田ふるさと村で開かれた。小泉武夫東京農大教授の記念講演やパネルディスカッションなどが行われ、五十嵐忠悦市長の「サミット宣言」で2日間の日程に幕を下ろした。秋田ふるさと村には2日間で約1万5200人が訪れ、物産展の各ブースも買い物客でにぎわった。
小泉教授は「発酵と人類の知恵」と題して記念講演。かつお節や甘酒、中国の白酒など国内外の発酵食品を取り上げ、作り方や歴史、発酵のメカニズムなどを分かりやすく解説した。甘酒は「現代医学と直結する発酵食品」と表現。ブドウ糖やビタミン、アミノ酸が豊富に含まれていることから病院の点滴に似ているとして「横手の人は点滴を持ち歩いて飲んでいるようなものだ」と話した。
最後に五十嵐市長が▽発酵食品による食育と健康的な食習慣づくりを推進します▽21世紀を発酵の世紀と位置づけ、発酵の食文化が息づくまちづくりを目指します?など5項目からなる「サミット宣言」を発表し、閉幕した。
県立スケート場、今シーズンの営業終了 家族連れら滑り楽しむ

秋田市の県立スケート場が30日、今シーズンの営業を終えた。滑走無料のサービスデーとあって大勢の家族連れが訪れ、思い思いに滑り納めを楽しんだ。
スケートを始めて2年目の本間桃香さん(寺内小学校1年)は「ことしは手をつながないで一人で滑ることができるようになった。2年生になったらもっと上手になりたい」と満足そうに話した。
同スケート場の本年度の入場者数は約7万1000人。営業期間が前年度より6日長かったことなどから、約4000人増加した。
首相、再議決重ねて示唆 歳入欠陥を最小限に抑制

福田康夫首相は30日午後のNHK番組で、揮発油税の暫定税率期限切れに伴う歳入欠陥を最小限に抑えるため、暫定税率維持を盛り込んだ税制改正法案を衆院で再議決する方針を重ねて示唆した。いったん下がったガソリン価格が再議決で元に戻ることへの世論の反発には、厳しい財政事情などを「よく説明しなければいけない」と述べた。 首相は、再議決方針について明言を避けながらも「(期限切れは)財政に大きな赤字を生むが、赤字公債の発行が許されるのか。今の財政状況からいって非現実的だ」と強調した。
道路特定財源の2009年度からの一般財源化方針については「与党はまとまったと思う。具体化へ作業を始めなければならない段階だ」と指摘。09年度以降の暫定税率の在り方に関しては、地球温暖化対策の観点から現行水準を維持する必要性を重ねて示しつつ、「下げるか下げないかを与野党で協議していきたい」と述べた。
同時に、年末の税制抜本改革の際には、暫定税率や消費税、法人税、所得税を「全部同じテーブルに載せて議論したい」とした。
2008年03月30日夕(日曜日)
正々堂々の熱戦展開 魁星旗剣道大会が開幕

男子第37回・女子第24回魁星旗争奪全国高校剣道大会(秋田魁新報社、県剣道連盟、県高体連主催)は29日、秋田市の県立武道館で全国から383チームが出場し、3日間の熱戦の幕を開けた。
開会式では全国から参加した男女383チームの選手を代表し、昨年の女子優勝校、高千穂(宮崎)の河野千恵美主将(2年)が「日ごろ支えてくれる方々への感謝の気持ちを忘れず、正々堂々と戦い抜く」と宣誓した。
初日は男女1回戦と女子の2回戦を行い、県勢は男子が大館鳳鳴、秋田、湯沢、大曲農など14チームが2回戦に進出。女子は秋田商、秋田中央、由利が3回戦に駒を進めたほか、明桜と本荘が2回戦に進んだ。
第2日の30日はシード勢が登場し、午前9時から女子2?4回戦、正午から男子1?3回戦を行う。
発酵食品の魅力紹介 横手で全国サミット開幕

地域に根付く発酵文化を横手から全国に発信しようと、「全国発酵食品サミットin横手」(横手市・よこて発酵文化研究所主催、秋田魁新報社共催)が29日、同市の秋田ふるさと村を会場に2日間の日程で始まった。初日は記念講演やトークショーなどが行われ、発酵食品の魅力を全国に発信した。会場には800人を超える聴衆が駆け付けた。
発酵料理トークショーには、東京で「青空市場」を主催する俳優・永島敏行さん、ジュニアベジタブル&フルーツマイスターの王理恵さん、同市増田町の上畑温泉さわらびの山本省三総料理長が出演。農業や野菜、料理など3人がかかわっている分野をキーワードに、「発酵料理」について語り合った。
永島さんは「毎日食べても飽きないものがおいしいもの。それが漬物。秋田は漬物の宝庫で発酵文化が根付いている」と話した。王さんは「みそ汁には冷蔵庫にある野菜を何でもどっさり入れる。トマトやブロッコリーなど意外なものでも相性がいい」とアドバイス。山本さんは「日本人には日本人に合った食べ物がある。郷土料理や発酵食、おふくろの味を次の世代に伝えていかなければならない」と強調した。
全国各地の発酵食品が一堂に会した物産展は、地元食品会社の新商品や全国の伝統発酵食などを買い求める観光客らでにぎわった。
2日目の30日は、小泉武夫・東京農大教授の基調講演などが行われ、五十嵐忠悦市長の「全国発酵食品サミット宣言」で閉幕する。
【電子号外】発酵食品の魅力紹介 横手で全国サミット開幕
2008年03月30日昼(日曜日)
「微物」に眠る真実を追った30年 名物警部が引退

兵庫県警でひき逃げ事件捜査などに長年かかわった太田高嗣警部(60)が三十一日付で退職する。車の塗膜片や服の繊維痕など、現場に残った微細な証拠物から交通事故、事件の真相に迫る作業を重ねてきた。「事故は、処理ではなく捜査するもの。徹底的に調べろ」。それが口癖だった。 警察官を約四十二年務め、うち三十年間、交通業務に携わった。二〇〇一年、全国二例目の専門捜査部門としてできた交通捜査課を盛り立てた。
粘り強い捜査に定評があった。〇四年に川西市で起きた死亡ひき逃げ事件では、遺留品が現場に見当たらなかった。地面にはいつくばり、一ミリにも満たない車の塗膜片を見つけて容疑者を割り出した。「絶対に許されない犯罪。執念の捜査だった」と振り返る。
一九九六年、旧村岡町で十一人が死亡した正面衝突事故では、全員が車外に投げ出された。大破した車を調べ上げ、衣類の繊維痕から運転者を特定。事故の解明に貢献した。自身を含む団塊世代の大量退職をにらみ、五年前から各警察署で「実践塾」を開いて交通課員たちを指導した。捜査手法は警察庁も高く評価した。
とことん後輩たちと向き合うので、厳しくしかっても慕われる。孫娘を喜ばせようとあれこれ考える「おじいちゃん」の一面も、周囲を和ませた。「わが警察人生に悔いはなし。そう言い切れることがうれしい」と喜ぶ。「この経験をさらに生かせられたら」。退職後も、交通安全にかかわる仕事を選んだ。(石沢菜々子)
D51の雄姿、汽笛に歓声県内で試運転 沿線には笑顔

4月1日から山梨県やJRグループ6社が展開する観光キャンペーンでのイベント運行に備え、D51型蒸気機関車(SL)の試験運転が行われている。28日、報道陣を対象に体験乗車が行われた。
精悍(せいかん)な顔つきに黒々とした車体が、ゆっくりと甲府駅の三番線ホームに滑り込んできた。「ブオッ、ブオーッ」。豪快な汽笛に、駅に居合わせた人から歓声がわく。胸の高鳴りを抑えて、青の車体に白のラインが入った客車に乗り込んだ。
映画やテレビの中だけの「ヒーロー」だったSL。県内では1970年にC12型がイベント列車で走って以来の雄姿だ。幼いころ、舞鶴城公園に展示されていたC12に登って遊んだ記憶がよみがえってきた。
貨物列車と同じ連結器が使われた客車はごとん、ごとんと揺れ、石炭のにおいと細かいすすが窓から入ってくる。沿線には手を振る子どもたち、老若男女の笑顔、笑顔…。
試験運転の目的は、線路状況の把握。甲府−塩山駅間では、山梨市駅を出る際の時速20キロ制限の上りこう配が難しいという。高崎運輸区所属の井草真二運転士(50)は「本番ではお客さんに楽しんでもらいたい」と話した。
イベント列車「快速SL山梨号」「快速SL山梨桃源郷号」は4月1、3、6、12、13の計5日間、計14回運行される。
不要入れ歯 福祉に一役 白石市役所に回収箱を設置

入れ歯のリサイクルを進め、世界の子どもたちの支援や、地域の福祉向上に役立てようと「不要入れ歯回収ボックス」が28日、宮城県白石市役所1階ロビーに県内で初めて設置された。
同市社会福祉協議会(亘理昭太郎会長)と、NPO法人「日本入れ歯リサイクル協会」(埼玉県坂戸市、三好勇夫代表理事)が設置した。回収ボックスは鉄製で幅30センチ、奥行き40センチ、高さ90センチ。
入れ歯の金属部分をリサイクルして得た収益金を日本ユニセフ協会に贈り、世界の恵まれない子どもたちの支援に役立てるほか、地元の福祉活動にも使う。入れ歯に使われている金や銀、パラジウムの合金は、5グラムで3000円ほどになるという。
回収の対象となるのは、金属が付いていて、歯にかけるバネのある入れ歯。熱湯や洗浄剤で消毒し、ビニール袋に入れて投入する。
リサイクル協会委託の業者が定期的に回収。収益金のうち2割は協会が事務費用として集め、残る4割ずつを、ユニセフへの寄付と白石市社会福祉協議会に割り振る。
28日は風間康静白石市長らが出席して設置式があり、三好代表理事は「家族の遺品を寄せる方もいる。贈る方も贈られる方も喜ばれる活動であり、貴重な資源を捨てないでほしい」と呼び掛けた。亘理会長が「白石が呼び水となり活動が広がってほしい」とあいさつした後、早速入れ歯を投じる市民もいた。
リサイクル協会は2006年12月に活動を始め、昨年6月には千葉県鎌ケ谷市に第1号のボックスを設置した。ボックス設置は全国各地に広がり、白石市は53カ所目、東北ではほかに喜多方市にある。これまでに1400万円余りをユニセフや地元福祉団体に寄付してきた。
浅瀬に珍客 田後港でナヌカザメ見つかる

鳥取県岩美町田後の田後港に25日朝、“珍客”が現れた。住民が引き揚げたところナヌカザメと判明。岸壁近くの浅瀬で見つかったのは初めてで、「漁協始まって以来のこと」と驚いている。
ナヌカザメを持ち上げる川上さん
見つけたのは、近くに住む浜浦富地区自治会長の川上勝利さん(64)。漁船の点検で岸壁に立ったところ、海底にうずくまっている物体を発見。「大きなタラ」だと思い、たもですくうとこれがサメだった。格闘すること30分。ようやく捕獲したサメは体長1メートルほどで、黒褐色の斑点などからナヌカザメと分かった。
日中は岩陰でじっとしているなど性格はおとなしく、川上さんは「人食いザメじゃなくてほっとした」と胸をなで下ろした。これまで定置網やヒラメの一本釣りなどにかかることはあったが、2メートルほどの浅瀬で見つかったのは初めてという。
この日のうちに、とっとり賀露かにっこ館の展示水槽に入れられた。同館は、浅瀬に迷い込んだのは「産卵期が関係しているのかも」と話している。
手づくりまちなかコンサート好評/八戸

八戸市中心街の活性化を考える特定非営利活動法人(NPO法人)「はちのへ地域再生シニア協議会」(古玉晨二理事長)は二十三日、同市十三日町のジドバ夢ホールで「手づくりまちなかコンサート」を開き、市民らが美しい音色に耳を傾けた。
同市出身のピアニスト豊嶋裕子さんと鹿児島県出身のバイオリニスト福森隆さんを招いて行われた。
アメリカやフランスの映画音楽やシャンソンなどが披露され、ピアノとバイオリンの見事なコラボレーション演奏に、訪れた市民百人から惜しみない拍手が送られていた。
同協議会事務局は「コンサートを定期的に開催し、中心街の活性化に結び付けたい」と話している。
【写真説明】
多くの市民が耳を傾けた「手づくりまちなかコンサート」
2008年03月30日朝(日曜日)
正々堂々の熱戦展開 魁星旗剣道大会が開幕

男子第37回・女子第24回魁星旗争奪全国高校剣道大会(秋田魁新報社、県剣道連盟、県高体連主催)は29日、秋田市の県立武道館で全国から383チームが出場し、3日間の熱戦の幕を開けた。
開会式では全国から参加した男女383チームの選手を代表し、昨年の女子優勝校、高千穂(宮崎)の河野千恵美主将(2年)が「日ごろ支えてくれる方々への感謝の気持ちを忘れず、正々堂々と戦い抜く」と宣誓した。
初日は男女1回戦と女子の2回戦を行い、県勢は男子が大館鳳鳴、秋田、湯沢、大曲農など14チームが2回戦に進出。女子は秋田商、秋田中央、由利が3回戦に駒を進めたほか、明桜と本荘が2回戦に進んだ。
第2日の30日はシード勢が登場し、午前9時から女子2?4回戦、正午から男子1?3回戦を行う。
発酵食品の魅力紹介 横手で全国サミット開幕

地域に根付く発酵文化を横手から全国に発信しようと、「全国発酵食品サミットin横手」(横手市・よこて発酵文化研究所主催、秋田魁新報社共催)が29日、同市の秋田ふるさと村を会場に2日間の日程で始まった。初日は記念講演やトークショーなどが行われ、発酵食品の魅力を全国に発信した。会場には800人を超える聴衆が駆け付けた。
発酵料理トークショーには、東京で「青空市場」を主催する俳優・永島敏行さん、ジュニアベジタブル&フルーツマイスターの王理恵さん、同市増田町の上畑温泉さわらびの山本省三総料理長が出演。農業や野菜、料理など3人がかかわっている分野をキーワードに、「発酵料理」について語り合った。
永島さんは「毎日食べても飽きないものがおいしいもの。それが漬物。秋田は漬物の宝庫で発酵文化が根付いている」と話した。王さんは「みそ汁には冷蔵庫にある野菜を何でもどっさり入れる。トマトやブロッコリーなど意外なものでも相性がいい」とアドバイス。山本さんは「日本人には日本人に合った食べ物がある。郷土料理や発酵食、おふくろの味を次の世代に伝えていかなければならない」と強調した。
全国各地の発酵食品が一堂に会した物産展は、地元食品会社の新商品や全国の伝統発酵食などを買い求める観光客らでにぎわった。
2日目の30日は、小泉武夫・東京農大教授の基調講演などが行われ、五十嵐忠悦市長の「全国発酵食品サミット宣言」で閉幕する。
【電子号外】発酵食品の魅力紹介 横手で全国サミット開幕
「リッチモンドホテル」が秋田市進出 来年1月オープン

アールエヌティホテルズ(東京)が運営する「リッチモンドホテル」が来年1月、秋田市のJR秋田駅前に進出する。マンション分譲事業などを手掛けるサンシティ(仙台市)が現在建設を進めているホテルを借りて、運営する。
同市中通の中央通り沿いの住友生命秋田ビル隣に、「リッチモンドホテル秋田駅前」としてオープン予定。鉄筋コンクリート12階建て198室。延べ床面積6326平方メートル。立体駐車場(56台)のほか、ホテル内にレストランを設置する。価格帯はシングル7000円程度、ツイン・ダブル1万3000円程度を見込んでいる。
アール社は2004年4月設立。資本金1億円。現在、「リッチモンドホテル」ブランドのホテルを全国で22店舗展開している。秋田駅前は東北で5店舗目。
アスピーテラインの除雪順調 本県側11日開通

鹿角市と岩手県八幡平市を結ぶ主要地方道大更八幡平線(通称・アスピーテライン)の春山除雪作業が順調に進んでいる。本県側の作業は4月11日の開通に向け最終盤を迎えた。
アスピーテラインは総延長47・2キロ(本県側15・9キロ)。今月14日に本県側の作業がスタート。冬季通行止めの9・8キロ区間で除雪ロータリー、ブルドーザーなど重機6台が作業に当たっており、天気がいいと一日700?1000メートル進む。
本県側開通の4月11日には、現地で開通セレモニーが行われる。全線開通は同月下旬の見込み。
秋まで衆院解散ない 首相、早期改造も否定

福田康夫首相は29日午後、首相官邸で内閣記者会のインタビューに応じ、年金、医療など社会保障制度の抜本改革を検討している社会保障国民会議が最終報告を取りまとめる秋以前には、衆院解散・総選挙を行わない考えを表明した。早期の内閣改造も否定した。 首相は「(解散前に)将来のしっかりした青写真、方向性を示す必要がある。その1つは社会保障だ」と強調。同時に「経済が踊り場にあり、国際的にも金融経済がどうなるかという不安を抱えている時にやっていいかとの判断が優先されるべきだ」と述べた。これに関連し与党では、内閣支持率低迷を受け来年9月近くまで解散を先送りすべきだとの意見が出ている。
2008年度予算成立を受けた内閣改造の可能性に関しても「国会中であり、(揮発油税の暫定税率維持を盛り込んだ)税制改正法案が通っていない中で、改造の話はまったく考えられない。白紙だ」と指摘した。
2008年03月29日夕(土曜日)
大量の家電製品が不法投棄 秋田市雄和、住民から怒りの声

雪解けの進んだ秋田市雄和地域の雄物川沿いで、投棄されたテレビや洗濯機などの家電製品が相次いで見つかり、地元住民から怒りの声が上がっている。管理する秋田河川国道事務所によると、今回のような大量の投棄は初めてという。秋田東署は、廃棄物処理法違反の疑いで捜査を始めた。
ごみの投棄があったのは、雄物川沿いの平尾鳥や左手子地区を走る県道わきの斜面など5カ所。30?40インチの大型ブラウン管テレビ、冷蔵庫や石油ストーブ、パソコンなど家電製品20?30個で、あちこちに散らばっている。投棄された家電製品の大半は特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)の対象で、地元住民の一人は「業者が回収した製品を捨てていったのではないか」と話す。
雄物川は昨年9月の豪雨以降、ペットボトルや空き缶などさまざまなごみが上流から大量に漂着。川沿いの雑木の枝にはビニール袋が引っかかり、白くくすんだ“ごみの花”があちこちに咲いている。同事務所の2004年の調査では、雄物川流域全体の両岸沿いには25メートルプールで160杯分に当たる6・8万平方メートルものごみがあると推計されている。
魁星旗剣道大会が開幕、秋田市 全国から精鋭集結

男子第37回・女子第24回魁星旗争奪全国高校剣道大会(秋田魁新報社、県剣道連盟、県高体連)は29日、秋田市の県立武道館で3日間の日程で開幕した。全国から集まった高校剣士が、魁星旗を目指し熱い戦いを繰り広げる。
大会初日の同日は、女子1、2回戦と男子1回戦を行う。30日は女子2-4回戦と男子1-3回戦を実施。最終日の31日は男女決勝までを行う。
太陽電池生産トップ転落 07年、欧州に抜かれる

太陽電池の生産量で長く世界一を保ってきた日本が、2007年にトップの座を欧州に譲り渡したことが29日、米国の専門紙の調査で分かった。世界市場が急拡大する中、原材料の調達が遅れたことに加え、住宅用太陽発電への補助金廃止などにより日本市場が縮小しているのが原因。企業別で7年連続1位だったシャープ(大阪市)もドイツのメーカーに抜かれた。 太陽電池生産は、地球温暖化対策が急務となる中、国際競争の激化が確実視されている分野。日本は太陽光発電の累積導入量でも05年にドイツに抜かれており、国内市場の拡大対策を求める声が高まりそうだ。
太陽電池業界の米専門紙「PVニュース」によると、07年の日本の太陽電池生産量は92万キロワットで、前年比11・3%減少。逆に欧州の生産量は43・9%も増え、106万キロワットに達した。米国は27万キロワットで、中国、インド、台湾などでも生産量が急激に増えている。
2008年03月29日昼(土曜日)
手づくりまちなかコンサート好評/八戸

八戸市中心街の活性化を考える特定非営利活動法人(NPO法人)「はちのへ地域再生シニア協議会」(古玉晨二理事長)は二十三日、同市十三日町のジドバ夢ホールで「手づくりまちなかコンサート」を開き、市民らが美しい音色に耳を傾けた。
同市出身のピアニスト豊嶋裕子さんと鹿児島県出身のバイオリニスト福森隆さんを招いて行われた。
アメリカやフランスの映画音楽やシャンソンなどが披露され、ピアノとバイオリンの見事なコラボレーション演奏に、訪れた市民百人から惜しみない拍手が送られていた。
同協議会事務局は「コンサートを定期的に開催し、中心街の活性化に結び付けたい」と話している。
【写真説明】
多くの市民が耳を傾けた「手づくりまちなかコンサート」
日中の懸け橋に 帰国児童に語学指導 神戸の平さん

移情閣(神戸市垂水区)を建てた華僑実業家、呉錦堂氏(一八五五-一九二六年)のひ孫に当たる平成彦さん(53)=同市兵庫区大開通七=が、垂水区の神陵台小学校で中国帰国児童らに日本語や中国語を教えている。祖先の功績を研究するため来日。阪神・淡路大震災に遭遇した際、避難所で触れた人の優しさから「恩返しをしたい」と語学指導を始めた。日中の友好に奔走した曾祖父と自身を重ね「両国の懸け橋となる人材を育てたい」と話す。(飯田 憲) 平さんは上海市出身で、兵庫県の非常勤嘱託員「子ども多文化共生サポーター」を務める。
大学卒業後、上海市役所に勤務する傍ら、夜間大学に通って日本語を学んだ。一九八九年の天安門事件にショックを受け、「日本で祖先と自分のルーツを探りたい」と一念発起。神戸学院大研究員として、九一年、家族三人で来日した。
徐々に生活に慣れ始めた九五年、神戸市長田区のアパートで被災。自宅は全壊し、旧二葉小(現・駒ケ林小)に身を寄せた。当時は立命館大の修士課程に籍を置き、呉錦堂氏の生涯をテーマに論文執筆の最中だった。
事情を察した被災者らが、執筆の作業場を確保してくれた。平さんも、近所の倒壊家屋の片付けなどに汗を流した。「他者に寛容な土壌が神戸にある」と感じた。西区の開墾事業や、神戸中華同文学校の設立を手がけた曾祖父の思いに触れた気がした。
二〇〇一年に同大博士課程を卒業し、その後、県内の小学校や高校で中国人児童生徒に日本語と中国語を指導。神陵台小では〇六年から教える。「母国文化の素養を維持しながら、日本社会で自立することが目標」という平さん。「子どもたちには勉強ができる環境を生かしてほしい」と話す。
ハートフルトイレに大雄寺の東司(禅寺のトイレ)が選ばれるん

【大田原】県が快適度の高いトイレと認証した「とちぎハートフルトイレ」に黒羽田町の大雄寺(倉沢良裕住職)の東司(とうす、禅寺のトイレの別称)がこのほど、寺院で唯一選ばれた。ハートフルトイレは県が本年度、十二市町の三十六カ所を初めて認証した。倉沢住職は「寺にあっては掃除をすることで自分の心を磨くということ。使う人がそのことを知って、生活の中に取り入れるきっかけになってくれれば」と話している。 大雄寺は黒羽藩大関家の菩だい寺で、カヤぶき屋根の本堂などは県文化財にも指定されている。同寺のトイレは旧黒羽町が駐車場内に建てた公衆トイレがあったが、老朽化したことなどから二〇〇四年に現在の境内の禅堂隣に建てた。近くにはトイレの仏様といわれる「烏瑟沙摩(うすさま)明王」が祭られている。
男女と車いす対応のバリアフリートイレで、広さは約三十平方メートル。鉄筋コンクリート造りだが、屋根など建物上部は木をふんだんに使っており蔵造り風の禅寺の風景にマッチしている。
マスコット犬「あい」引退 静岡市動物愛護館 幼稚園訪問など活躍

静岡市葵区の市動物愛護館で11年にわたってマスコット犬として親しまれてきた「あい」(雑種・メス)が高齢となったため、29日から一般家庭に引き取られて余生を送ることになった。同館は同日お別れ会を行う。
あいは11年前、同館隣の市動物指導センターで生まれた。市内の幼稚園や福祉施設への訪問活動で活躍した親犬の後を継ぎ、年数回の出張やイベント、延べ10万人以上の来館者の出迎えをして同館の“顔”の役割を果たしてきた。
職員の笹谷可奈子さん(26)によると、あいの性格はお姉さん肌。子供が触っても嫌がらず我慢するので訪問先でも人気者だった。来館者からは「動物は怖いけど、あいなら触れる」などの声が寄せられたという。
今後は大井川町の同館元職員宅で暮らす。人間では70歳近い高齢での引っ越しだが、職員の松田崇江さん(40)は「新しい家ではのんびりして長生きしてほしい」と新生活に期待を込めた。
お別れ会は同館で29日午後2時から。あいの写真展示や兄弟犬との対面などを行う予定。
盲学校 今年も サクラ咲く

県立盲学校(高橋文洋校長)高等部本科三年生の相原慎吾君(19)が進学の夢をかなえ、熊本大学理学部に合格した。昨年、同校からは四十五年ぶりに一般大学に二人が入学しており、それに続く吉報となった。
相原君は錐体(すいたい)ジストロフィーという目の病気で、視力が○・○八。矯正しても上がらないという。このため、勉強は拡大コピーで取り組んでいる。
大学進学は小学生のころからの目標だった。盲学校に大学を目指している人がいることを知り、高校一年の途中で同校高等部に転入した。
以前は双眼鏡で板書を見ていたが、盲学校では拡大コピーができたり板書がほとんどないなど、「格段に勉強がしやすくなった」という。
努力が実を結び、合格を知った瞬間、「ほっとした」。喜びより安堵(あんど)の気持ちが強かったという。同校は、相原君が学びやすい環境をつくるよう大学に働き掛けている。
しかし、初めて経験する一人暮らしにはプレッシャーもある。「なれるまで大変だけど、頑張りたい」。担任の大石智子教諭(50)は「友達をたくさんつくってほしい。温厚で優しい性格。自分らしさを出して」と激励する。
「将来は何かの研究職に就きたい」という相原君。「先生たちには三年間お世話になった、という言葉に尽きます。進路を考えている人には、選択肢の一つに盲学校があることを知ってほしい」と話す。
また、高等部理療科から五人(弱視)がはり、きゅう、あん摩マッサージ指圧師の国家試験に、保健理療科から一人(全盲)があん摩マッサージ指圧師の国家試験に合格。知的障害のある生徒も就労が決まり、それぞれの新たな”一歩”に教職員はエールを送っている。
2008年03月29日朝(土曜日)
県警察学校で卒業式 第73期、19人に証書

秋田市新屋の県警察学校(三浦保校長)で28日、第73期初任科短期課程の卒業式が行われ、6カ月間の初任教養研修を修了した19人に卒業証書が授与された。
三浦校長が一人一人に証書を手渡し「あらゆる事案に的確に対応できる警察官になってほしい」と激励。竹内浩司県警本部長が「制服で街頭に立つことの重みをよく考え行動してほしい」と訓示した。卒業生を代表して高橋学大巡査(29)が「一日も早く県民の期待に応える警察官になることを誓う」と答辞を述べた。
卒業生は配属先の警察署で4カ月実習して再び入校。2カ月の研修を経て3カ月の実戦実習を行い、全課程を修了する。
au携帯で3人やけど 総務省が行政指導

KDDIは28日、「au」携帯電話の「W42K」(京セラ製)の電池パックの一部で、外部に傷がつく程度の力が加わっただけでパック内でショートし、発煙したり破裂したりする事故が発生したと発表した。電池は京セラ製だが、パックの主要部分はNECトーキン製。事故の報告が13件あり、北海道と青森、宮城両県で計3人が足などに軽いやけどを負ったという。 KDDIは該当する機種の利用者で、電池パックの表面に傷やへこみがある場合は、速やかに使用を中止するよう呼び掛けている。電池内部の温度が500度程度に上昇する危険があるという。
総務省は同日、「事故の原因究明や利用者への情報提供が不十分だった」として、KDDIに再発防止策を講じるよう行政指導した。
問い合わせ先はauお客様センターで、au携帯からは157、一般電話からは(0077)7111、または京セラお客様窓口、フリーダイヤル(0120)600924。
08年度予算が成立 道路整備費2兆7000億円

2008年度予算は28日夜、参院本会議での否決後、衆院の議決を優先する憲法規定に基づき成立した。年度内成立は1999年度から10年連続。一般会計総額は07年度当初予算より0・2%増の83兆613億円と2年連続して前年度を上回った。 道路整備費は揮発油税の暫定税率維持を前提に、国で2兆185億円、地方分でも6825億円を計上し、道路特定財源の「余剰分」1927億円を一般財源に繰り入れた。
社会保障関係費は21兆7824億円(前年度当初比3・0%増)。公共事業関係費は6兆7352億円(同3・1%減)に抑えた。地方交付税の増加などで、地方への配分額を3年ぶりに増やした。
歳入では、新規国債発行額は25兆3480億円と4年連続で減少し公債依存度も30・5%に改善。だが財政健全化の指標となる基礎的財政収支は5兆1848億円の赤字で、07年度当初より悪化した。<
道路除く税制延長合意 与野党、混乱回避

与野党は28日、道路特定財源関係以外で3月末に期限が切れる租税特別措置の効力を5月末まで延長する法案を今月31日に成立させることで合意した。関税法改正案など3月中に成立が必要な「日切れ法案」を間に合うように成立させることも決めた。道路関係以外の税率変更による国民生活の混乱は避けられることになった。 国会内で開かれた衆参両院正副議長と与野党幹事長の会談で合意した。衆参議長は、参院が「効力延長法案」を可決しても政府提出の税制改正法案の否決とは見なさないことを確認した。また効力延長法案は審議を省くため衆院の財務金融委員長、総務委員長の提案とするが、共産党は採決で反対する。
効力延長法案の対象となるのは、海外の非居住者らが資金を運用するオフショア市場の預金利子への非課税、土地売買の所有権移転登記にかかる登録免許税の軽減など。関税法改正案については、輸入牛肉や紙巻きたばこなど417品目の当面の値上げが回避される。
2008年03月28日夕(金曜日)
伝統行事をラッピング、PRに一役 鹿角市の新公用大型バス

鹿角市の新しい公用大型バスがお目見えした。車体には「花輪ばやし」や「毛馬内の盆踊」など同市の伝統行事の写真をラッピング。今後、県内外を走り、鹿角のPRに一役買う。新しい大型バスは車両更新に伴うもので、42人乗り。長さ9メートル、幅2・49メートル、高さ3・5メートル、ボディーカラーは白。
「鹿角らしさ」を念頭に市と業者が車体にあしらうデザインを協議し、最終的に児玉一市長が選んだ。車体右側面には花輪ばやしと大日堂舞楽、左側面には毛馬内の盆踊と大湯大太鼓の写真を使用した。後部には「きりたんぽ発祥の地 秋田県鹿角市」のキャッチフレーズとともに、イメージキャラクター「たんぽ小町ちゃん」が描かれている。
大型バスは4月から運行を開始。市は「県外での走行も意識したデザインにした。鹿角のPRに活用していきたい」と話している。
県庁中庭の桜、一足早く開花 秋田市、予想日は4月13日

県庁の中庭駐車場に植えられている1本の桜が花を咲かせ、春の到来を感じさせている=写真。
県会計管財課によると、この桜は西日本に自生するキンキマメザクラで、数日前に咲き始めた。暖冬だった一昨年11月下旬に季節はずれの花を咲かせたが、例年は4月上旬に開花するという。
庁舎構内には、ほかにソメイヨシノやシダレザクラが計25本植えられているが、いずれもまだつぼみ。仙台管区気象台が26日発表した秋田市の桜(ソメイヨシノ)の開花予想日は4月13日で、平年より6日早くなっている。
平和願い600キロ行脚 県出身の僧侶ら東京へ

旧矢島町出身でネパール在住の僧侶・佐藤達馬さん(37)ら一行7人が27日、平和を訴えながら東京までの約600キロを歩く「いのちの行進」を始めた。5月初旬の到着を予定しており、同月4日に千葉県幕張市で開かれる「九条世界会議」に出席する予定。
佐藤さんは、世界各地で平和運動を展開している日蓮宗系の日本山妙法寺に所属。26歳で出家し、これまでにインドやネパール、アメリカなどでも平和の行脚を行ってきた。今回は、ふるさとから平和のメッセージを発信しようと、同門の僧侶や活動の賛同者とともに秋田市を出発した。
白衣に黄色のけさを羽織った佐藤さんらは、念仏を唱えながら手にしたうちわ太鼓を打ち鳴らして行進。行き交う人々に合掌し、会釈を交わしていた。この日は由利本荘市岩城まで歩き、28日はにかほ市を目指す。
集団自決「軍が深く関与」 元守備隊長らの請求棄却

太平洋戦争末期の沖縄戦で軍指揮官が「集団自決」を命じたとする岩波新書「沖縄ノート」などの記述をめぐり、沖縄・慶良間諸島の当時の守備隊長らが、岩波書店と作家大江健三郎さん(73)に出版差し止めなどを求めた訴訟の判決で、大阪地裁は28日、請求を棄却した。元守備隊長らは控訴の方針。 判決理由で深見敏正裁判長は「集団自決に軍が深く関与したのは認められる」と指摘。その上で「元守備隊長らが命令を出したとは断定できないとしても、大江さんらが命令があったと信じるに相当の理由があった」とした。
この訴訟は軍の「強制」の記述削除を求めた教科書検定意見の根拠の一つともされたほか、ノーベル賞作家の大江さん本人が出廷し証言するなど司法判断が注目を集めていたが、判決は史実論争に一歩踏み込んだ形となった。
判決は、軍が関与した理由として(1)兵士が自決用の手りゅう弾を配ったとする住民証言(2)軍が駐屯していなかった島では集団自決がなかった?を挙げた。
その上で「守備隊長の関与は十分推認できる」としたが、命令の伝達経路がはっきりしないことから「本の記述通りの命令まで認定するのはためらいがある」とした。
深見裁判長はさらに、沖縄ノートの記述について「かなり強い表現が使われているが、意見や論評の域は逸脱していない」と指摘。これまでの教科書検定の対応や、学説、文献の信用性などから「記載の事実には根拠があった」と結論づけた。
重体の家族3人死亡 負傷の男「おれがやった」

東京都文京区の住宅で男女6人が刺されるなどして負傷した事件で、重体だった3人は28日未明、死亡が確認された。警視庁捜査1課と富坂署によると、3人は江成三男さん(74)と妻の敏子さん(70)、嫁の伸子さん(37)。 伸子さんの夫で、腹部に重傷を負った製本業の征男容疑者(42)が「おれがやった。みんなやった」と捜査員に話したことから、警視庁は、同容疑者が父母や妻らを殺傷し自殺を図った無理心中とみて、回復を待って殺人容疑で動機などを調べる。
調べでは、一家は江成さん夫婦、征男容疑者夫婦、子供3人の7人家族。住宅の3階で、凶器とみられる包丁が見つかった。
子供3人のうち、小学2年の長男(8)と幼稚園児の二男(4)も腹を刺され、重傷を負ったが、小学6年の長女(12)は隣家に助けを求めて無事で、この隣人が110番した。征男容疑者と男児2人は意識があるという。
2008年03月28日昼(金曜日)
輝く飛鳥のほほ笑み 名古屋で「誕生釈迦仏」公開

小牧市の正眼寺に伝わる重要文化財「誕生釈迦(しゃか)仏」が、約30年ぶりに奈良から“里帰り”したのを記念し、26日、名古屋市瑞穂区の市博物館で一般公開が始まった。4月20日まで。
「誕生釈迦仏」は飛鳥時代に作られ、南北朝時代に後小松天皇から正眼寺に寄付されたと言われている。8・2センチの大きさの金銅製で、保管のため、奈良国立博物館に寄託されていた。
正眼寺に“里帰り”するのは約30年ぶり、市博物館での展示は23年ぶりとなる。
公開と同時に、正眼寺に伝わる文書や仏画などと、尾張の寺院の仏像4点も展示されている。
訪れた客は、これまで展示されていたレプリカ像と実物を見比べ、「実物はやはりきれいですね」と目を細めていた。
市博物館の担当者は「金属の細かい彫刻で作られた表情や着物のひだは本物ならでは。久しぶりに帰ってきた飛鳥のほほ笑みを見てほしい」と話した。
(小椋由紀子)
クマの赤ちゃんを公開 阿蘇市の動物園

阿蘇市黒川の動物園「阿蘇カドリー・ドミニオン」で二十六日、二月初めに生まれたニホンツキノワグマの赤ちゃん四頭の一般公開が始まった。四月下旬からは、入場者が抱くこともできる。
雄三頭、雌一頭で、体長は三十センチ前後、体重は千八十グラムから千三百二十グラム。約五年で体長一・二メートルから一・五メートル、体重も八十キロから百キロに成長するという。
四頭は職員に抱えられ登場。あくびをしたり、さも恥ずかしそうに下を向いたりしていた。福岡県大牟田市の小学二年生坂田光虹ちゃん(8つ)は「ちっちゃくてかわいいー」と食い入るように見つめていた。同園は四頭の名前を募集中で、四月三十日まで「こぐま広場」で受け付ける。(岡恭子)
宇宙と交信「めっちゃ感動」京の小中学生、飛行士に質問

NASA国際宇宙ステーションの飛行士とアマチュア無線で交信する七条中の生徒ら(26日午後7時43分、京都市下京区・京都リサーチパーク)
米航空宇宙局(NASA)の国際宇宙ステーション(ISS)で活動中の宇宙飛行士と、京都市内の小中学生たちが26日、アマチュア無線で交信した。宇宙での気分や食事の様子の質問に、飛行士は「スーパーマンになった気分」「宇宙食では日本のラーメンがおいしい」などと返答。子どもたちは「めっちゃ感動」と興奮していた。
交信は、京都リサーチパーク(下京区)の高度技術研究所会議室で行われ、事前に宇宙について学習してきた七条中の生徒16人と桂坂小児童2人が参加。屋上に立てた高性能アンテナを使い、ISSのギャレット・レイズマン飛行士(米)と約10分間にわたって英語で会話を交わした。
子どもたちは「宇宙に温度はあるの」「UFOは見ましたか」などと順番に質問し、レイズマンさんは「1日に何度も昼夜がかわるのが不思議な感じ」「宇宙人はまだ見ていないが、多分シャイなんだろう」と冗談を交えて答えた。
最年少の同小1年真田聖也君(7)は「緊張したけど、楽しかった」、七条中2年の小川友梨子さん(14)は「一生に1度しかできない経験で、答えが返ってきたとき泣きそうになった」と感激していた。
研究成果を論文集に 上田の「ことぶき大学大学院」

上田市や県の老人大学などを卒業した人が学ぶ「市ことぶき大学大学院(2年)」理系コースの研究成果をまとめた「修士学位論文集」が、このほど完成した。本年度の第4回修了生は18人とこれまでで最も多く、4班と1人による5編を収めた。上田地域に関係したテーマで研究に取り組んだ60−80代の「修士」たちは「これからも学び続けたい」と意欲を新たにしている。
小野功さん(68)=上田市矢木沢=らは、地図上の鳥居マークを拾い上げて市内174カ所の神社を訪ね歩き、まつられた神や鎮守の森の植生を調査。貴重な生態系が保たれている神社周辺の環境や文化財を守るためにできることを考えたい−との思いを論文に込めている。
千葉県から移住する際、「上田は盆地だから少雨」と聞いていた曽我秀雄さん(72)=同市中央3=は、メッシュ気候値を基にして日照時間や降水量などを仲間4人と調べ上げた。「よく言われる話をデータで裏付けるおもしろさがあった」と振り返る。
同大大学院で講師を務める筑波大名誉教授(動物学)の安藤裕(ひろし)さん(85)=同市緑が丘=によると、今年は女性が10人と過半数を占めた。塩田平のため池に生息する市天然記念物のマダラヤンマの生態や周辺の自然環境を半年間調べた竹内きぬ江さん(69)=同市天神=は「仲間との研究が楽しくて仕方なかった。まだまだ続けたい」と話していた。論文集にはほかにコケ、地球温暖化を取り上げた2編を収めてある。
2002年に開設した同大学院は、理系コースのほかに、新聞記事を基に世界や日本の政治状況や経済を学んで論じる文系コースがあり、院生たちは少人数のゼミ形式で学ぶ。本年度は計37人が修了した。両コースの論文集は市立図書館と上田情報ライブラリーで読むことができる。
泣いていた山笑う 大口に「百年の森林」

百年先の豊かな緑を夢見る「大口百年の森林(もり)」が大口市に整備された。ごみが捨てられ、土砂崩れも起こしていた山に手が入り、かつての緑がよみがえりつつある。
整備したのは伊佐うめ振興会(3会員)。5ヘクタールの南高梅園の一角でグリーンツーリズム型宿泊所「昔日(せきじつ)の宿」を運営している。昨年夏、梅園隣の民有林約0.7ヘクタールを買い取り、「百年の森林」構想に着手した。同振興会の中心、乙津忠義さん(71)によると、森林の環境を守るとともにグリーンツーリズムの楽しみを一歩進めたいというのが狙い。
民有林の地主は県外に住んでおり、現地に通じる道にはごみの不法投棄を戒める看板があった。「山が泣いているように見えた」と乙津さん。運び出したごみの量は軽トラック6台分に上る。元の地主が有償木を搬出した後、雑草、雑木を整理して地ごしらえを施し、地盤の陥没部分には泥を入れて復元。山桜、ケヤキなど14種350本の苗木を植えた。
散策道の階段を積み、現地の石を環状に配置し「ストーンサークル」広場も設けた。費用の一部には県の2007年度森林環境税補助約100万円をあてた。2月に植林を終え、3月初め、敷地入り口に「大口百年の森林」の看板を立てた。
乙津さんは「ここではあくせく時間を過ごすことはない。生き返った山の100年先を思いながらゆっくり息抜きして」と話す。見学自由。問い合わせは昔日の宿=0995(22)0658。
2008年03月28日朝(金曜日)
秋田城跡周辺にクロマツなど270本植樹 緑保全育成協

東北用地秋田営業所と同営業所が業務提携している伐採事業者らで組織する緑保全育成協議会(佐々木利夫会長)は27日、松くい虫被害を受けている秋田市将軍野の秋田城跡周辺の松林再生を目指し、同地にクロマツなどの苗木270本を植えた。
植樹活動には同協議会の会員約40人が参加。同協議会が昨年11月から木を伐採し、土壌改良を行ってきた約500平方メートルの土地に、クロマツやコナラの苗木を一本一本丁寧に植栽した。
h1>「自由欲しい」と直訴 チベット寺院で若手僧侶

【ラサ(中国チベット自治区)27日共同】「ダライ・ラマは暴動と関係ない」「政府の言っていることはうそだ」。27日、中国政府手配の取材で北京からチベット自治区ラサ入りしている外国メディアの記者団がチベット仏教の最有力寺院ジョカン寺で取材中に、外出を禁止されている若い僧侶ら30人ほどが突然現れて叫びだし「自由が欲しい」などと興奮した様子で“直訴”した。 僧侶らが姿を見せたのは27日午前。ラサ中心部にある同寺院で、記者団が責任者から14日の暴動後の対応などを聞いていた時だった。
「うそだ。みんなうそだ」。1人の僧侶が記者らに近づき、叫んだ。「何がうそなんだ」と聞くと「みんなだ。政府の言っていることだ」と声を震わせて訴える。チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の関与について「(暴動に)関係ないとみんな分かっている」と叫ぶ僧侶も。
外国メディアに政府の見解を否定するような意見を訴えれば、厳しい処分を受ける可能性もある。だが、訴えを伝えるため、危険を承知で外国メディアの記者らを待ち受けていたようだ。
2008年03月27日夕(木曜日)
フレッシュマン、新たなスタート 秋田市で合同入社式

秋田市と周辺地域の28社による合同入社式が26日、同市の秋田テルサで行われ、新入社員107人が社会人としての新たなスタートを切った。秋田雇用開発協会(藤井明会長)の主催。
入社式では、事業所ごとに一人一人の名前が読み上げられ、新入社員は大きな声で返事をして起立。佐竹敬久秋田市長が「問題意識を常に持ち、勉強を続けて知識を吸収していってほしい」と激励した。
社会人の先輩として秋田海陸運送の松橋由治さん(24)が「健康に気を付け、一日も早く職場に慣れて力を発揮してほしい」と歓迎の言葉。新入社員を代表し、秋田印刷製本の遠山綾佳さん(18)が「不安はあるが、分からないことは一つずつ着実に吸収し、会社の発展に貢献できるよう頑張りたい」と決意を述べた。
フェンシング世界大会へ抱負 合川高・松岡と齋藤

来月6日から8日までイタリアで行われるフェンシングのジュニア・カデ世界選手権大会に出場する合川高の松岡慧(1年)と齋藤采(同)が26日、同校の松井公章監督と県教育庁を訪れ、大会への抱負を語った。
2人は14歳以上17歳未満が競う「カデ」の部に出場。今年1月に茨城県水戸市で行われた予選会で松岡がフルーレ優勝、齋藤がサーブルで3位に入り、それぞれの種目で日本代表となった。
松岡は「自分のフェンシングがどこまで通用するか確かめたい」、齋藤は「海外の選手に圧倒されないよう、スピードを生かしてチャレンジしたい」と力強く話した。これに対し、根岸均県教育長は「秋田を代表して世界に風穴を開けてほしい」と激励した。
松岡は「目指すのは3位以内。最低でもベスト8を狙いたい」、齋藤は「出るからには入賞を目指したい」とそれぞれ目標を話した。
土井隆雄さんが帰還 シャトル・エンデバー

【ケープカナベラル(米フロリダ州)26日共同】土井隆雄さん(53)ら7人が搭乗する米スペースシャトル「エンデバー」は日本時間27日午前、米フロリダ州の米航空宇宙局(NASA)ケネディ宇宙センターに着陸した。 当初、日本時間午前8時すぎの着陸予定だったが、同センター周辺に雲が出たためNASAは延期を決定。地球をさらに1周した同9時半すぎの着陸を試みた。
約16日間に及ぶ飛行期間中、土井さんは、国際宇宙ステーションに日本実験棟「きぼう」第1便の保管室を取り付けて起動。日本初の有人宇宙施設を誕生させ、初入室を果たした。
土井さんにとって1997年以来、2回目のシャトル搭乗。保管室取り付け作業のほか、シャトルのロボットアームを操作してシャトルの機体表面に傷がないかを検査、ステーションとの間の物資の運搬を指揮するロードマスターの役割も務めた。
2008年03月27日昼(木曜日)
ボリビアでお産手助け城陽の62歳女性、JICAボランティアに

南米ボリビアの母子を助けたいと、30年以上お産に携わってきた京都府城陽市の藤田博子さん(62)が27日、国際協力機構(JICA)のシニア海外ボランティアの活動に旅立つ。シニア助産師としての派遣は全国で初めてといい、「経験を積んでいるからこそ、できることがある」と、異国の地で第二の人生を歩む。
藤田さんは、愛媛県出身。松山市の病院で2年間助産師として働き、京都に移住後は看護学校の教員や、産婦人科の婦長職などを務めた。
ボランティアに応募したきっかけは、夫の直也さんを腎ガンで亡くしたこと。自衛官でカンボジア行きの夢を抱いていた直也さんの「海外で貢献したい」との遺志を継ぎ、一念発起。2年前に婦長職を辞し、再び現場に戻って一線の助産師としての経験を積んだ。昨年秋、お産の現場で約300人を取り上げた実績や、看護師の育成、チームの統率力などが評価され、ボリビアへの派遣が決定。現地で必要となるスペイン語の猛勉強に励んだ。
ボリビアは、家族が介助しての自宅分娩(ぶんべん)も多く、乳児死亡率は日本の約10倍とされる。藤田さんは、お産に立ち会うほか、准看護学校での指導や、保健師や助産師らと安全なお産環境をつくるプロジェクトチームを立ち上げるなど、幅広く活動する予定。
現地では医療機器の導入が遅れ、竹筒などの道具で胎児の心拍数を聞いて行われることもあるという。藤田さんは「30年前の経験も生かせるはず。乳児死亡率が高い原因は何か、きちんと追究し、安全なお産を助けたい」と話している。
「八事五寸ニンジン」がドレッシングに 地元商店街が販売

名古屋市昭和区の八事商店街が、「あいちの伝統野菜」“八事五寸ニンジン”をドレッシングに加工して売り出す。同商店街振興組合の守田将美理事長(57)は「地域の名産になれば」と意気込んでいる。
八事五寸ニンジンは大正時代に天白区の農家が作付けしたニンジンで、甘みが強くて軟らかく、早く煮えるのが特徴。同区を中心に栽培されているが、周辺の市街化で作付面積は減少している。
八事商店街では、07年に地域の特産をもり立て、魅力ある町をつくろうと「八事・耕し隊」を結成。これまでに八事興正寺の縁日でニンジンの種を配り、収穫祭などのイベントではニンジンのパンやジュースなどを販売しPRしてきた。
しかし、八事ニンジンの収穫は3月まで。収穫量も限られている。商店街では「年間を通して多くの人に知ってもらいたい」とニンジンドレッシングを思い付いた。早速天白区の食品メーカーに協力を依頼。試作品を商店街のメンバーで試食し、味を決めた。
ドレッシングはニンジンのオレンジ色と粒感が売りもの。着色料や保存料を使わず、八事五寸ニンジンのすり下ろしを20%も使う。酢の酸味とニンジンの自然な甘みが味わえ、「ニンジン嫌いの人にも食べやすい」という。
商店街は、今後ニンジンうどんやお菓子など、加工品のメニューを増やすことを企画。ニンジン料理のアイデアを地元主婦らからも募りたいとしている。
ドレッシングは1本458円。28日から商店街の店舗で販売予定。問い合わせは、守田さん=電052(834)8340=へ。
(小椋由紀子)
軒先に「黄色い旗」元気の証し小菅 高齢者の安否確認で配布

黄色い旗は幸せの印−。小菅村は、1人暮らしのお年寄りが在宅時に黄色いハンカチならぬ「旗」を軒先に掲げることで、外部から安否が分かるようにする「幸せの黄色い旗事業」をスタートさせた。村内の70歳以上の1人暮らしのお年寄り世帯(51世帯)を中心に、希望者に黄色い旗を配布。旗が出ていないときは近所の住民が声を掛けるなど、お年寄りを見守りながら、地域が一丸となってサポートする環境づくりを目指す。
お年寄りが掲げる旗は、縦約40センチ、横約30センチ。黄色を基調としていて、「助け合いや福祉の象徴」(同村)のリボンが描かれている。旗には、映画「幸せの黄色いハンカチ」のイメージも込められているという。
お年寄りは毎朝午前8時までに玄関に掲示し、午後5時までに片付ける。時間になっても旗が出ていなかった場合や、旗がしまわれていなかった場合は、気付いた周辺住民が家を訪問したり、村役場に連絡して、お年寄りの安否を確認する。
「俊ちゃんバス」名物運転手、惜しまれ退職

飛騨市神岡町の市街地と山之村地区をつなぐ市営バス「山之村バス」の運転手で飛騨市職員小萱俊一さん(59)=同町森茂=が31日、20年間務めてきたバスの運転手を退職する。雨の日も雪の日も山之村住民の足を守り続け、「俊ちゃんバス」と親しまれてきた名物運転手だけに、常連の乗客や登山者らが別れを惜しんでいる。
小萱さんは1988(昭和63)年4月、旧神岡町の町営バス運転手として採用された。県道神岡打保線で片道約27キロの曲がりくねった山道を、片道1時間かけて1日2往復(冬期1往復)している。
4月から濃飛乗合自動車へ事業委託されるのに伴い、バスが今までより大きくなるため「人の命を預かる仕事だから、今が潮時」と退職を決めた。
乗客は1日平均5人。9割が常連で通院者が多い。顔を見ればどこで降りたいのか、分かるためバス停でなく家の前まで車を付けるのが山之村バス。荷物運びや買い出し、薬の受け取りなど、住民から頼まれれば、気さくで優しい人柄から善意で引き受けていた。そんな小萱さんを慕う利用者は多い。 山之村への足を確保するという愛郷心で運転手を引き受けた小萱さん。「20年間で常連の60人が亡くなってさみしいが、いろんな出会いがあった。バスの運転手をやって良かった」。無事故で終われるよう、残りわずかの日を気を引き締めてハンドルを握る。
天才との青春しのぶ 石ノ森章太郎の“ライバル”類家さん

登米市中田町出身の漫画家石ノ森章太郎さんが1998年に亡くなってことしで10年、生誕70年に当たる。「章太郎との出会いが人生を変えた」―。高校時代に腕を競い合った青森県八戸市の類家正人さん(70)は、節目の年に半世紀前の青春の日々を思い出し、仲間だった「天才漫画家」をしのんでいる。
類家さんは八戸市生まれ。病弱だった幼児期、病床で少年漫画をむさぼり読んだ。当時はのらくろ、フクちゃんが全盛の時代で、漫画の模写を描き始めた。「トイレの壁に落書きしては、父に殴られた」と笑う。
運命の出会いは中学2年の時だった。中学生新聞に4コマ漫画を投稿し、トップの「横綱」に輝く。選者は手塚治虫さん。すると、同じく投稿の常連だった宮城の石ノ森少年から手紙が来た。
「同じ東北に漫画を書く人がいるのは感激だ。一生懸命やりましょう。ただやるのは何だから、仲間たちで東日本漫画研究会を作りませんか」。おおよそこんな内容の手紙だったという。
それから、文通が始まった。互いに近況報告に漫画を添えた。類家さんの実家近くにあった米軍キャンプの関係者から、ディズニーやトムとジェリーの漫画本をもらうと、石ノ森さんに送った。お返しに古里の干し柿が送られてきた。
石ノ森さんは高1の夏休み、八戸に3週間滞在し、類家さんと肉筆回覧同人誌「墨汁一滴」を編集した。2人で漫画家馬場のぼるさん(1927―2001年)の青森県三戸町の生家を訪れたり、種差海岸や十和田湖など景勝地を観光したりした。
進路を決める高3。美術大学を目指していた類家さんは、石ノ森さんを誘った。「手塚さんの仕事が入っているから」と断られたという。類家さんは漫画の道をあきらめ、東京の武蔵野美術大に入学。洋画の勉強を始めた。
東京では、著名な漫画家を数多く輩出したトキワ荘に出入りした。手塚さんの引っ越しを手伝ったことも。その後、体調を崩して大学を中退し、八戸に戻ってから現在まで居酒屋経営の傍ら、洋画、詩作と芸術活動を続ける。
石ノ森さんとの出会いを「衝撃だった。ある種の事件」と語る類家さん。「絵がうまいし文章もうまい。天才だと思った」。交わした書簡や作品は、漫画の道をあきらめたときに処分した。「今になってみれば、持っておけば良かったかな」と古希を迎えた漫画少年は静かに笑う。
2008年03月27日朝(木曜日)
高校剣士が腕磨く 魁星旗剣道、錬成会始まる

29日に秋田市の県立武道館で開幕する男子第37回・女子第24回魁星旗争奪全国高校剣道大会(秋田魁新報社、県剣道連盟、県高体連主催)を前に、出場校が練習試合を重ね、腕を磨く「錬成会」が26日、同武道館と県立体育館で始まった。開幕前日の28日まで行われる。
初日の錬成会には、男子105、女子59の計164チームが参加。両会場では午前9時から午後5時までに多いチームで10試合程度をこなし、気迫のこもった掛け声や、竹刀がぶつかり合う音が響いていた。錬成会には3日間で男女計262チームが参加する予定。
大会は31日までの3日間。388チーム(男子234チーム、女子154チーム)がエントリーし、男子は勝ち抜き、女子は対試合で、ともにトーナメント戦を行う。
軽トラックが電柱に衝突、女性死亡 大館市の市道

26日午後2時50分ごろ、大館市二井田の市道で、同市比内前田字前田、芳賀光子さん(62)の軽トラックが歩道脇の電柱に衝突した。芳賀さんは全身を強く打ち、搬送された市内の病院で死亡が確認された。
大館署の調べでは、芳賀さんは片側1車線の直線道路を同市片山町方向から同市比内町方向へ走行中、対向車線を斜めに横切り、縁石の切れ目から歩道に進入して右側の電柱に正面衝突した。目撃者によると、スピードを緩めないままぶつかったという。同署で事故原因を詳しく調べている。
現場は大館南小学校の近く。事故当時は小雨が降っていた。
住宅1棟が全焼、けが人なし 秋田市下北手

26日午後1時20分ごろ、秋田市下北手柳館字和田、無職高橋運紀さん(66)方から出火、木造一部2階建ての住家約204平方メートルを全焼した。けが人はなかった。
秋田東署の調べでは、高橋さんが1階居間にいたところ、同じ階の寝室方向からバチバチという音がし、寝室前の廊下に煙と炎が上がっているのを発見、119番通報した。寝室では反射式石油ストーブを使って洗濯物を干していたという。
高橋さんは妻(60)と息子2人の4人暮らし。出火当時、家族は仕事で外出中だった。
大森山動物園でイヌワシのヒナふ化 初の人工飼育に挑戦へ

秋田市浜田の大森山動物園で、飼育するニホンイヌワシがことし産んだ3つの卵のうち、2つの卵が25日までに自然ふ化した。残る1つも数日中にふ化する見込みで、繁殖の成功はことしで4年連続。同園は本年度、より詳しい生態調査などを行うため、初の試みとなるヒナの人工飼育に取り組む考え。
卵をかえしたのは「たつこ」(雌・19歳)と「信濃」(雄・9歳)のペア。先月上旬?中旬に産卵が確認され、最初のヒナは21日夜、2羽目は24日夜にそれぞれ生まれた。
ニホンイヌワシは、先に生まれたヒナが後に生まれたヒナを攻撃する性質がある。このため、同園はふ化した複数のヒナを親元で飼育しながら交代で人工飼育も行う「ローテーション育雛(いくすう)」を導入し、一昨年は3羽、昨年は2羽の同時飼育に成功した。
同園は、ローテーション育雛の技術をある程度確立できたことから、ことしは最初に誕生したヒナを生後5日で親元から隔離し、人工育雛で育てる方針。細かな生態調査に加えて人工繁殖の可能性を探るほか、人に慣れさせることで間近での観察を可能にしたい考えだ。
ニホンイヌワシは、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)種に指定されており、野生下では約500羽、国内で飼育されているのは約40羽しかいないとされている。
岡田ジャパン敗れる 敵地でバーレーンに0-1

【マナマ(バーレーン)26日共同】サッカーの2010年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会アジア3次予選2組の第2戦で、日本は26日、マナマでバーレーンに0-1で敗れた。通算成績は1勝1敗で勝ち点3。 昨年12月に岡田武史監督が就任した日本にとっては、今予選初めて敵地で戦う試合。FW高原直泰(浦和レッズ)の欠場が試合前日に決まるなどアクシデントに見舞われる中、決め手を欠き、後半32分に決勝点を許した。
4大会連続でW杯出場を目指す日本はバーレーンのほかタイ、オマーンと同組。2連勝のバーレーンが首位で、日本はタイを1-0で下したオマーンと勝ち点で並んだが得失点差で日本が2位。6月に残り4試合が行われ、上位2チームが9月に始まるアジア最終予選に進む。
「五輪を政治化させない」 中国の習近平氏が会見

【北京26日共同】中国の習近平国家副主席(共産党政治局常務委員)は26日、石川聡共同通信社長ら日中ジャーナリスト交流会議の日本側代表と北京で会見、チベット暴動によって北京五輪ボイコットの動きが出ていることについて「五輪を政治化させないという原則にのっとって成功裏に開催すべきだと考えている」と述べ、開催に自信を示した。 胡錦濤国家主席の後継者として次世代最高指導者と目される習氏が昨年10月の共産党大会で常務委員昇格後、日本のメディアと会見するのは初めて。
台湾問題では、22日の総統選と同時に実施された台湾名義での国連加盟に関する住民投票が成立しなかったことについて「独立・分裂活動が人心を得られなかったことが裏付けられた」と分析。日中関係では5月に予定される胡主席の訪日が「両国関係を新たな段階に押し上げる」と期待を表明した。
習氏は北京五輪を担当する中国の最高責任者。
400億円追加出資を可決 新銀行東京、自公が賛成

東京都の石原慎太郎知事が設立を発案し、多額の赤字を抱える新銀行東京への400億円の追加出資案について、都議会予算特別委員会は26日、討論と採決をし、与党の自民、公明両党による賛成多数で可決した。野党の民主、共産など3会派は反対した。 2月20日に急きょ提案された税金再投入に都民の批判は強く、自公は可決に当たり(1)今回限りの措置でさらなる追加出資は許されない(2)400億円の資本を棄損させない(3)同行の経営監視組織を設ける?と都に求める決議を付けた。28日の本会議で正式に可決、成立する。
石原知事は「付帯決議は十分に尊重していきたい」と述べた。新銀行東京は2011年度に8億円の単年度黒字とする再建計画を示しているが、確実に履行できるかどうかが今後の焦点となる。
2008年03月26日夕(水曜日)
船体にハングル、木造船が漂着 男鹿市入道崎

男鹿市入道崎の海岸に木造船が漂着しているのを近くを通りがかった人が発見し、25日までに男鹿署に通報した。同署と秋田海上保安部が調べたところ、船体にはハングルの記載があったが、漂着からかなりの時間が経過し、何者かが上陸したなどの事件性もないと判断。船は漂着物として近く男鹿市が処分する。
同署などの調べでは、船が漂着していたのは、入道崎から戸賀方面に約1キロ向かった弁天丘付近の海岸。波打ち際から約26メートルのところに打ち上げられ、23日に同署に通報があった。
船は長さ約5・8メートル、幅約1・4メートル。小型の木造船で一部が破損、船外機や遺留品などはなかった。船首と船尾には白色のハングルや数字の記載があるが、同保安部では「意味は不明」としている。地元住民らの話では、昨年11月ごろからあったという。
松坂が先発、岡島に白星 日本2投手が勝利に貢献

米大リーグの今季開幕戦、アスレチックス?レッドソックスが25日、4万4628人の観衆を集め東京ドームで行われ、日本の2投手の力投もあり、レッドソックスが延長10回、6?5で競り勝った。先発した松坂大輔投手(27)は5回を投げて2失点で、9回に5番手で登板した岡島秀樹投手(32)は1回を無得点に抑え、勝ち投手となった。 高校野球、プロ野球で注目を浴び続けてきた松坂は1回に本塁打などで2点を先行されたが、味方打線が3?2と逆転した時点で交代。しかし、その直後に逆転され、2004年の野茂英雄投手(当時ドジャース)以来、日本選手2人目の開幕投手として勝利を飾ることはできなかった。
松坂は06年11月、西武から入団。レッドソックスはポスティングシステムの入札金と6年契約の年俸を合わせ「1億ドル」を獲得に投じ、話題になった。
大リーグ1年目に15勝(12敗)を挙げた松坂は、岡島とともにチームのワールドシリーズ制覇に貢献。世界一の称号を手に、1999年にプロデビューした東京ドームのマウンドで凱旋登板した
2008年03月26日昼(水曜日)
桜の町に観光人力車 福島の富岡町

“桜のトンネル”として知られる福島県富岡町夜ノ森地区に23日、観光人力車が新たにお目見えした。富岡二中OBの農業、遠藤良一さん(53)=同町本岡字清水前47=が「桜の下で人力車を引きたい」という長年の夢を実現させた。
良一さんは昭和45年3月に卒業する際、学校の前の通りに桜を記念植樹した。以来、地元の名所で人力車を走らせる夢を膨らませていた。
良一さんは2人乗りの新車1台と、明治後期に作られた1人乗りの中古車を購入。榎本内張の榎本米司さんが傷んでいた中古車の幌を修理した。
良一さんは「夜ノ森地区はもちろん富岡町に新たな風を吹かせたい」と人力車に「新風亭」と名付けた。町消防団第3分団OB会の事務局長も務めていることから「火の用心」のプレートも取り付けた。
第1号の客は家を新築した町内小良ケ浜の運転手、遠藤敬浩さん一家。良一さんが引く人力車に乗って、横田建築工業の手で建てられた新居に入った。敬浩さんは「地元で人力車に乗れるとは思わなかった。子どもたちも喜んでいたし、新築のいい記念になった」と笑顔を見せた。
人力車の本格的な“デビュー”は同地区の桜が開花する4月上旬の予定。結婚式などでの利用も相談に応じる。
料金などの問い合わせは良一さん 電話090(3754)2691へ。
6本足のニンジン収穫

山鹿市鹿本町の福島賢志さん(66)、俊枝さん(65)夫婦は、家庭菜園で六本足のニンジンを収穫した。福島さん夫婦は長男夫婦と孫二人の六人家族で、思いもよらぬ“掘り出し物”に「縁起が良い」と喜んでいる。
俊枝さんが昨年十月に種をまき、今月二十二日に収穫した。六本足ニンジンは葉の部分を除いて縦十五センチ、横二十センチほど。二百五十本ほど穫れたが、六本足は一本のみ。「ひとみ人参」という品種で、色が良いと知人からすすめられ、初めて育てたという。
ニンジンは、小さな真ん中の孫二人を、長男夫婦と福島さん夫婦が囲むような格好。俊枝さんは「なんだか今年は良いことがある気がする。食べるのはもったいないし、しばらく玄関に飾っておきます」とニッコリ。(内海正樹)
「商い甲子園」8月安芸市で 高校生経営センス競う

第二の岩崎弥太郎!!――。安芸市の中心商店街の店主らが八月、高校生が小間を並べて商売を競い合う「商い(あきない)甲子園」を開催しようと準備を進めている。三菱財閥の創始者、岩崎弥太郎を輩出した同市で、未来の“あきんど”たちに経営センスを競ってもらう狙い。商店主たちは多くの若者の参加を呼び掛けている。
同市中心部の安芸本町商店街は、古くから県東部の商業拠点として発展。現在も旧商家など伝統ある町並みを活用したひな祭りイベントや、定期的な花の植え替えなど活動が盛んだ。
そんな中、住民らが「商店街の魅力を知ってもらうため、実際に商売をしてもらってはどうか」と企画。「まんが甲子園」にちなみ、高校生を対象にした「商い甲子園」とすることにし一月、同商店街振興組合を中心に実行委員会を結成した。
日程はよさこい祭り本祭直前の八月九日。一チームおおむね八人で、一校から複数チーム参加できる。当日午前十時―午後三時まで、同商店街の車道部分に設置したテントを特設商店にして商売してもらう。何を販売するかや価格、仕入れ、商品の飾り付けなどはすべてチームの裁量。
生徒には知らされていない“覆面審査員”が商品に対する知識や品質、接客、チームワークなどを審査。買い物客へのアンケートも交え、最優秀の「岩崎弥太郎賞」のほか、五つの優秀賞を決める。
県内の全高校と四国内で農業、水産、商業系の科がある高校、さらに安芸市と姉妹都市提携を結んでいる兵庫県たつの市の高校など計約百校に参加を呼び掛けている。実行委は「多くの高校生に参加してもらいたい。将来、『安芸で商売の面白さを知った』と言ってもらえるような経営者が出てくれれば」と期待している。
締め切りは六月六日。書類審査を経て同二十日までに本選出場チームが発表される。問い合わせは安芸本町商店街振興組合(0887・34・3033)、または安芸商工会議所(0887・34・1311)。
米百俵賞に駿渓トロペカイさん

人材育成に貢献した個人や団体を表彰する第12回「米百俵賞」(長岡市米百俵財団主催)の選考委員会が24日、長岡市役所で開かれ、女性のための識字教育と職業訓練を行う「NGO 希望の学校」をアフガニスタンに建設した駿渓トロペカイさん(56)=茨城県つくば市=を選んだ。6月15日、同市で表彰式が行われる。
駿渓さんはアフガニスタンの首都カブール出身で、夫の留学のため1977年に来日。その後帰化し、現在は通訳などをしている。
「希望の学校」は、戦争で夫を亡くした同国の女性が子どもと物乞いをしている姿を見て、子どもが教育を受けるにはまず母親への教育が必要と2003年に建設。同校では読み書きや裁縫などを無償で教えている。
また米百俵賞特別賞には、中米諸国で演劇「米百俵」を上演し、教育の重要性などを訴えているホンジュラス国立演劇学校が選ばれた。
同賞には今回、国内外から21の個人・団体の推薦があった。
八ケ岳美術館で2人の門出祝う 館長の前島さん結婚式

原村原山の八ケ岳美術館(村振興公社運営)で23日、初の結婚式「ミュージアム・ウエディング」があった。式場として一般客に提案できるか試そうと、前島孝一館長(37)が自身の結婚式に合わせて企画。美術館の訪問客を含む約80人が2人の門出を祝った。
同館は建築家で文化勲章受章者の村野藤吾(1891−1984年)の設計で、ドーム形の屋根が連続するユニークな外観。天井は通常、白いレースのカーテンで覆われ、間接照明が当たり、清らかな雰囲気を演出している。
展示室の赤いじゅうたんに白い布を敷いてバージンロードとし、前島館長がグレーのタキシード、新婦の裕紀子さん(33)が白のウエディングドレスで登場。指輪交換の後、親せきや友人ら参列者がフラワーシャワーで祝福した。
裕紀子さんの友人、三宅奈緒子さん(33)=大阪府八尾市=は「すてきな空間で記憶に残る式だった。お客さんにも祝ってもらえてうらやましい」。前島館長は「この結婚式を知り、(同美術館で)式を挙げたいという人が出てくるといいですね」と話した。
2008年03月26日朝(水曜日)
国体の成功を後世に 秋田市雄和で「御製碑」除幕

天皇陛下が昨年の秋田わか杉国体の思い出をお詠みになった2つの歌を刻んだ「御製碑(ぎょせいひ)」の除幕式が25日、秋田市雄和の県営陸上競技場正面入り口付近で行われた。
地元国体の成功をあらためて喜ぶとともに、長く後世に伝えていこうと県が設置した。高さ1・7メートル、幅2・8メートル、重さ8トン。男鹿市の寒風山のふもとで採石された男鹿石を使用。天皇陛下が国体の思い出を詠まれ、昨年12月に県に伝達された「競技場に集ふ選手と共に見る県下各地より火の入り来るを」と、今年1月の歌会始の儀で発表された「炬火台に火は燃え盛り彼方なる林は秋の色を帯び初む」の2句が刻まれている。
除幕式には国体の運営に携わった関係者ら約70人が出席。紅白のひもを引くと、御製碑が現れ、出席者から大きな拍手が上がった。続いて寺田典城知事が「日本一元気な秋田県をつくっていくシンボルとなるよう願う」などとあいさつした。
陽気に誘われウメが開花 にかほ市、春の訪れ告げる

にかほ市象潟町ではウメが各地で開花し、地域に春の訪れを告げている。同字2丁目塩越の時計店経営森靖男さん(71)の庭のウメも六、七分咲き。25日も、温かな日差しを浴びながら、真っ白な花びらが春風に揺れていた=写真。
森さんによると、今月18日ごろから咲き始め、ここ数日のぽかぽか陽気で一気に花の数を増やした。ことしは、彼岸雪や、霜被害などがなかったこともあり、花びらが例年になくきれいだという。森さんは「8年ほど前に農園から苗木を購入して植えたウメだが、昨年初めて実をつけた。ことしは昨年の倍以上の花がついているので、実の方も期待できるのでは」と話していた。
松坂が先発、岡島に白星 日本2投手が勝利に貢献

米大リーグの今季開幕戦、アスレチックス?レッドソックスが25日、4万4628人の観衆を集め東京ドームで行われ、日本の2投手の力投もあり、レッドソックスが延長10回、6?5で競り勝った。先発した松坂大輔投手(27)は5回を投げて2失点で、9回に5番手で登板した岡島秀樹投手(32)は1回を無得点に抑え、勝ち投手となった。 高校野球、プロ野球で注目を浴び続けてきた松坂は1回に本塁打などで2点を先行されたが、味方打線が3?2と逆転した時点で交代。しかし、その直後に逆転され、2004年の野茂英雄投手(当時ドジャース)以来、日本選手2人目の開幕投手として勝利を飾ることはできなかった。
松坂は06年11月、西武から入団。レッドソックスはポスティングシステムの入札金と6年契約の年俸を合わせ「1億ドル」を獲得に投じ、話題になった。
大リーグ1年目に15勝(12敗)を挙げた松坂は、岡島とともにチームのワールドシリーズ制覇に貢献。世界一の称号を手に、1999年にプロデビューした東京ドームのマウンドで凱旋登板した。
落札したのは真如苑 運慶の仏像、国内で公開へ

ニューヨークで競売にかけられた運慶作とみられる仏像を大手百貨店の三越を通じて落札したのは、仏教系の宗教法人「真如苑」であることが25日分かった。真如苑が同日、文部科学省で記者会見して明らかにした。 真如苑によると現在、仏像を収納するため耐震、耐火などが整った施設を整備する準備を進めており、完成するまでの5年間は博物館や美術館に預け、調査研究や公開をする方針という。
仏像は北関東地方の収集家が保有していた「木造大日如来坐像」で、文化庁が文化財指定も検討していた。競売大手クリスティーズが18日に実施した競売で、日本の美術品としてだけでなく、仏教美術としても過去最高額の1280万ドル(約12億5000万円)で三越が落札した。
今回の競売では、貴重な文化財が海外に流出する恐れもあったため、渡海紀三朗文部科学相は文化財の海外流出防止に向けた検討を進める考えを明らかにしている。
2008年03月25日夕(火曜日)
「国内最大級の甘納豆」試験販売 東由利、地元の黒大豆使用

由利本荘市東由利のふれあいプラザぷれっそのテナント店で組織する「協同組合東由利ショッピングプラザ」は、東由利産黒大豆を使って甘納豆「モウ太くんの元気豆」を商品化し、試験販売を開始した。製造元は「ゴリラの鼻くそ」の商品名で知られる島根県の岡伊三郎商店。同商店の協力を得て、「どこに出しても恥ずかしくない東由利らしい土産品が誕生した」と関係者は胸を張る。
地域の素材で新たな土産品を開発しようと考えていた同ショッピングプラザが「地元黒大豆の甘納豆」を思いついたのが昨年12月。販売している「ゴリラの鼻くそ」の好調な売れ行きと、ぷれっそ内の直売所に並ぶ地元の黒大豆が人気商品となっていることに着目した。黒大豆は古くから地元農家が栽培しているもので、普段よく目にする黒大豆に比べて一回りほど大きく、平べったい独特の形が特徴だ。
同プラザは早速、「『ゴリラの鼻くそ』と同じ製法で、この黒大豆の商品を作りたい」と同商店に依頼し、協力を得た。
「モウ太くんの元気豆」は、1粒の大きさが直径2?2・5センチほどある「国内最大級の甘納豆」。甘さは控えめで、かむと東由利産の黒大豆本来のうま味が口いっぱいに広がる。110グラム入り525円。
問い合わせは同プラザTEL0184・69・3266
「目標額到達」バイト退職 1-2月、刃物2本購入

茨城県土浦市の8人殺傷事件で、無職金川真大容疑者(24)=三浦芳1さん(72)殺害容疑で逮捕=が1月に「目標の金額がたまった」として勤務先のコンビニを辞め、1?2月に8人殺傷事件で使った文化包丁とナイフを購入していたことが25日、県警の調べで分かった。 金川容疑者は三浦さん殺害事件の数日前には、自分の口座からほぼ全額の約40万円を引き出し、事件後は東京・秋葉原に滞在しており、県警は早い段階で資金や凶器を準備するなど、入念に無差別殺害を計画していた可能性があるとみている。
県警は25日、金川容疑者を三浦さん殺害容疑で送検した。
調べによると、金川容疑者は三浦さん殺害事件後、19日から22日夜まで東京・秋葉原のホテルに偽名で宿泊。23日の8人殺傷事件後に逮捕されたときの所持金は約30万円で、三浦さんの事件の翌日に発売されたゲームソフトを持っていた。
25日与野党国対会談 民主、修正協議は拒否

民主党は24日、今月末で期限が切れる揮発油税の暫定税率維持などを盛り込んだ税制改正法案の修正協議に関し、現在の与党修正案のままでは応じられないと自民党側に正式に伝えた。これを受け河野洋平衆院議長は同日夜、与野党6党の幹事長、書記局長を議長応接室に呼び、事態打開に努力するよう指示、6党は25日午後に国対委員長会談で協議することで一致した。ただ与野党の主張の隔たりは大きく、年度末が迫る中、攻防は一段と激しさを増している。 河野氏は幹事長らに「(年度内に一定の結論を得るとした)議長あっせんを重く受け止めてほしい。ほごにすれば国会の権威が傷つき国民に不信を抱かれる」と訴えた。これに対し民主党の鳩山由紀夫幹事長は「大事な議長あっせんを破ったのは与党だが、協議には応じる」と表明、他の野党も前向きな姿勢を示した。自民党の伊吹文明幹事長は「具体的な指示があれば従う」と述べた。
2008年03月25日昼(火曜日)
写経こつこつ3000枚 菩提寺に奉納へ

宮城県多賀城市新田の小野幸二さん(69)がこのほど3000枚の写経を完成させ、今月末、実家の菩提(ぼだい)寺である岩手県奥州市の増長寺に奉納する。「会社を定年退職して10年。今後も社会と人様に迷惑をかけない余生を送りたいと思い、書き続けた」と達成感に浸っている。
小野さんが写経を始めたのは2006年3月。以来ほぼ毎日、「般若心経」の276字をA3判のコピー用紙に毛筆と墨で書いていった。20枚ごとに書いた日付を入れて段ボールに詰める作業を続け、昨年10月下旬に仕上げた。
定年退職後、多賀城市シルバー人材センターに入会し、筆耕班の一員としてあて名書きなどの仕事をしてきた。同センターの活動で写経を書く機会に触れ、気持ちを落ち着かせるために大量の枚数を書くことを思い付いたという。
完成した写経を奉納するため、気仙大工に頼んで作ってもらった家紋入りのきり箱も用意。31日に直接、増長寺に納経する。増長寺の高橋宗康住職は「寺にこれだけ多くの写経が寄せられたのは聞いたことがない。大事に保管させていただきたい」と喜んでいる。
育成馬のびのび/洋野町

日中は青空が広がり、春らしい陽気となった二十三日の八戸地方。青森地方気象台によると、最高気温は四月中旬並みの一四・四度まで上昇した。洋野町種市の岩手シンボリ牧場(本社・千葉県成田市)では、放牧されているサラブレッドの卵≠スちが草を食(は)む、のどかな光景がみられた。
シンボリ牧場は、北海道日高町と洋野町、成田市にそれぞれ牧場を保有。一九八四年に日本ダービーや有馬記念を制したシンボリルドルフなど、数々の名馬を輩出している。
洋野町の牧場は、責任者の松本茂さんら五人で運営。生後半年程度の馬を、人間に慣れさせるための馴致(じゅんち)を行っている。期間は約一年間。馬場を歩かせ基礎体力の向上を図るなどしている。
現在、同牧場で育成しているのは十七頭。引き締まった体は既に競走馬としての片りんをのぞかせる。やわらかな日差しを受け、数頭で連なるようにゆったりと歩を進めていた。九月には成田市に移り、騎手を乗せての本格調教に入るという。
【写真説明】
岩手シンボリ牧場で放牧されているサラブレッド育成馬=23日午後1時半ごろ、洋野町種市
太陽光発電パネル4200枚の運用を開始 北杜・研究施設の第1期工事が完了

北杜市とNTTファシリティーズ(東京)が同市長坂町夏秋に共同で設置を進めている、太陽光発電の実証研究施設の第1期工事が完了し、国内外9社が設置した26種類の太陽光発電パネル4200枚(600キロワット分)が23日から運用を始めた。
運用開始したのは、日本のほか、台湾や韓国、米国、カナダ、ドイツなどのメーカーが設置した発電パネル。同じ種類の発電パネルの設置角度を変えて発電量の違いを調べる。太陽光を自動で追尾し、発電するシステムも設置している。
研究は、独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業。発電量が天候に左右されやすい太陽光発電の出力を安定させ、送電しても電圧などの品質に悪影響を及ぼさないシステムの構築を目指している。2009年9月には計2000キロワット規模の施設になる。
23日は運用開始式を行い、市や事業関係者ら約250人が出席。白倉政司市長らがテープカットをした後、出席者が施設を見学した。
白倉市長は「地球温暖化防止に取り組む市のシンボル的な施設。市のイメージアップや企業誘致にもつながると期待している」と話している。
20年前の自分に再会 タイムカプセル開封

大分市・稙田西中 400人「懐かしい」
大分市稙田西中学校に二十三日、二十年前の在校生らが集まり、開校十周年だったのを記念して作ったタイムカプセルを開封した。
約四百人が参加。当時の校長で、記念行事実行委員会の長野修委員長が「二十年前は子どもだった皆さんが今や三十代半ば。社会で中堅として活躍している姿を見て感慨深い」とあいさつ。各学年の代表が、タイムカプセルから、二十年後の自分にあてた手紙を取り出して配ると、参加者は懐かしそうに目を通し、友達や恩師と思い出話に花を咲かせた。
当時一年生だった佐藤好人さん(32)は「手紙は湿って重かった。夢中になっていたテレビゲームのことが書いてあった」と懐かしそう。二年生だった大石恵美さん(34)は「帰ってからじっくり読みます。会うのは卒業以来の同級生もいたが、みんな中身は変わっていない。二十年前に戻ったよう」と話していた。
玖珠町・森中央小 ポストの中から
玖珠町の森中央小学校で二十三日、二十年前に卒業記念として思い出の品を収めたタイムカプセルの開封式があった。
卒業生百五人のうち、約六十人が参加。保護者や当時の担任教諭らも駆け付けた。カプセルはJR豊後森駅前に設置されていた「丸型一号」と呼ばれる筒形の郵便ポスト。投函(とうかん)口を鉄板でふさいで、北門わきに据え付けていた。
物故者黙とうなどの後、カプセルを開封。中から思い出の品が出てくると卒業生から歓声が上がった。写真や書道の作品、二十年後の自分へ向けた手紙などを、当時の気持ちを思い出しながら懐かしそうに見入っていた。
四年次の担任だった佐藤みち子・塚脇小学校長による国語の授業もあった。懇親会では、タイムカプセル内で二十年間”熟成”させたウイスキーや焼酎などを飲みながら、思い出話に花を咲かせていた。
森崎利江子さん(32)=別府市野口中町・顔写真=は「手紙や書が読めるように残っていてうれしかった」と話していた。
大ぼら吹いて世の中明るく/黒石で世界一決定戦

黒石市の津軽伝承工芸館で二十三日、第一回津軽くろいし「ほら吹き大会」世界一決定戦が開かれた。市内外から九人が出場し、仕事や黒石市の未来などについて、大ぼらを吹き、会場を大いに沸かせた。審査の結果、同市の熊沢信子さんが初代王者に輝いた。
2008年03月25日朝(火曜日)
県平均は10年連続下落 08年公示地価

国土交通省が24日発表した2008年の公示地価(1月1日現在)によると、本県の平均価格(1平方メートル当たり)は、前年比4・5%ダウンの4万500円と、10年連続で下落した。県内調査対象212地点のうち、上昇地点は6年連続で1カ所もなかったが、下落率は5・5%から4・5%へと3年連続で縮小した。1994年から下落が続いた「秋田市中通2ノ8ノ1(イトーヨーカドー秋田店)」は前年と変わらず、15年ぶりに下落が止まった。
25日与野党国対会談 民主、修正協議は拒否

民主党は24日、今月末で期限が切れる揮発油税の暫定税率維持などを盛り込んだ税制改正法案の修正協議に関し、現在の与党修正案のままでは応じられないと自民党側に正式に伝えた。これを受け河野洋平衆院議長は同日夜、与野党6党の幹事長、書記局長を議長応接室に呼び、事態打開に努力するよう指示、6党は25日午後に国対委員長会談で協議することで一致した。ただ与野党の主張の隔たりは大きく、年度末が迫る中、攻防は一段と激しさを増している。 河野氏は幹事長らに「(年度内に一定の結論を得るとした)議長あっせんを重く受け止めてほしい。ほごにすれば国会の権威が傷つき国民に不信を抱かれる」と訴えた。これに対し民主党の鳩山由紀夫幹事長は「大事な議長あっせんを破ったのは与党だが、協議には応じる」と表明、他の野党も前向きな姿勢を示した。自民党の伊吹文明幹事長は「具体的な指示があれば従う」と述べた。
北京五輪の聖火を採火 聖火リレー波乱のスタート

【オリンピア(ギリシャ)24日共同】北京五輪の聖火が24日、古代五輪発祥の地、ギリシャのオリンピア遺跡で採火された。式典では同五輪組織委員会の劉淇会長の演説中に男性2人が乱入して取り押さえられる場面があり、国際人権団体などから批判を受ける北京五輪の聖火リレーは、採火式から波乱のスタートとなった。 中国によるチベット自治区ラサでの暴動鎮圧に対し、採火式に合わせてチベット独立派グループが抗議行動を予定。周辺は厳重な警戒態勢が敷かれていた。
ヘラ神殿跡での採火は心配された天候が崩れず、みこに扮した女優が凹面反射鏡で太陽光線を集める伝統的な方式で行われた。聖火は隣の古代競技場跡に運ばれ、リレー第1走者のアテネ五輪テコンドー男子銀メダリスト、アレクサンドロス・ニコライディスに引き継がれた。
聖火はギリシャ国内をリレーした後、30日にアテネで大会組織委員会に引き渡される。長野市など世界各地を巡るリレーは五輪史上最長の約13万7000キロを2万1880人が走り、8月8日の開会式で聖火台に点火される。
2018年までに道州制を 政府ビジョン懇が中間報告

政府の道州制ビジョン懇談会は24日、「2018年までに道州制に完全移行すべきである」とした中間報告を、道州制担当相を兼ねる増田寛也総務相に提出した。導入時期や目的などを定めた基本法案を11年の通常国会に提出し、首相がトップの「道州制諮問会議」を設置して導入を推進するよう求めている。 中間報告は江口克彦座長(PHP総合研究所社長)が自ら作成した。ただ、道州ブロックの区割りや新たな地方税財政制度など委員から異論が相次いで先送りした検討項目も多く、10年に予定している最終報告に向け調整は難航しそうだ。
中間報告はまず、明治以来の中央集権体制を解体し、「新しい国のかたち」として道州制を導入する必要性を強調。国、道州、市町村の役割の見直しや道州組織などの制度設計を示している。
国の役割は外交や安全保障、通商政策など国際社会での国家の存立にかかわる16分野に限定。道州は市町村の範囲を超える公共事業や産業振興などの広域行政のほか、区域内市町村の財政格差の調整を担うとした。
2008年03月24日夕(月曜日)
酒搾り、昔ながらの「袋づり」で 秋田酒屋唄を飲む会

秋田市新屋元町の秋田酒造(野本眞子社長)で23日、酒屋唄の継承に取り組んでいる「秋田酒屋唄を飲む会」の会員らが1月に仕込んだ酒の搾り作業を行った。
もろみを綿の袋に入れてつるし、滴り落ちた原酒を集める「袋づり」という昔ながらの方法で実施。参加した45人の会員らは、タンクのもろみを「桃おけ」と呼ばれる道具ですくって次々と綿の袋に入れ、搾った酒を手作業で4合瓶に詰めてラベルを張った。
この日搾った酒は、加熱殺菌やアルコール度数調整のための割り水を一切しない「生原酒」として、会員らに特別に振る舞われた。同会が仕込んだ酒は、熟成させて「ヨーイトナ」という商品名で秋に一般販売される。
ながぐつホッケー、氷上で試合白熱

スケート靴の代わりに長靴をはいて競技を行う「ながぐつホッケー東北大会」が23日、秋田市の県立スケート場で開かれ、氷上で激しいプレーが繰り広げられた。県内外の18チームが参加した。県ながぐつホッケー連盟など主催。
6グループで行った予選リーグを突破した8チームで決勝トーナメントを行った。選手は氷上で巧みにスティックを使ってボールを運んで一気にゴールを狙うなど、迫力十分。秋田市の菊地真さん(36)は「他県の仲間との交流が楽しい。冬期間のいい運動にもなる」と笑顔を見せた。
試合では激しい当たりなどが禁止され、子どもや女性でも楽しめる。スケートの苦手な人でも気軽にアイスホッケー気分を満喫できるが、スピードを出し過ぎると止まりきれなくなってしまうことが難点か。
死亡2人は首ひと突き 明確な殺意、動機を追及

茨城県土浦市の8人死傷事件で、死亡した会社員山上高広さん(27)と、同市の自宅で19日に殺害された無職三浦芳一さん(72)はいずれも首を1カ所だけ刺されていたことが24日、県警の調べで分かった。 県警は、無職金川真大容疑者(24)=三浦さん殺害容疑で逮捕=に明確な殺意があったとみて、一連の事件の動機を追及している。金川容疑者は逮捕後「誰でもよかった」と供述したという。
調べでは、23日午前11時ごろ、土浦市のJR常磐線荒川沖駅の構内と、駅東口のショッピングセンターに連結する通路で、男女8人が相次いで刺された。山上さんは最後に襲われ、首をひと突きされたという。
三浦さんは19日午前、自宅の玄関先で首を1カ所刺されて倒れているのが見つかり、収容先の病院で死亡した。
金川容疑者は三浦さんの事件前には、現金約40万円を自分の口座から引き出し、包丁とサバイバルナイフも購入。
就任前に日米訪問を検討 台湾総統に当選の馬英九氏

台北23日共同】台湾総統選で当選した最大野党、国民党の馬英九・前党主席(57)は23日、共同通信など一部日本メディアのインタビューに応じ「対中国、外交政策について説明するため」5月20日の就任前に日米両国などへの訪問を検討していることを明らかにした。 22日の総統選終了後に外国メディアのインタビューを受けたのは初めてで、対日重視の姿勢をアピールした。
馬氏は、就任後は自由に訪問できなくなる両国を訪問し、友好関係の維持を確認、各政策への理解を求めた上で、公約した対中関係改善に乗り出す狙いとみられる。馬氏は訪問を検討している「密接な関係を持つ国」の中に日米を含んでいることを確認した。
馬氏は日台間で争いのある尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権をめぐり強い姿勢を取っていることから「反日派」との見方もあるが、これを否定し「知日派、親日派になりたい」と述べ、対日関係を強化していく方針を強調した。
2008年03月24日昼(月曜日)
桜の箸 並木「育ての親」へ 故岩堀さん家族に贈る

福井市足羽川の堤防強化工事で撤去された桜並木を思い出に残そうと、「さくらのおはし」を製造した福井商工会議所青年部(福井YEG)は22日、同並木の植樹、保全活動に尽くした故岩堀貞雄さんの家族に完成した箸(はし)を贈った。
岩堀さんは、福井観光協会(現福井市観光協会)の初代事務局長。同協会発足記念事業として1953年、桜の木の植樹を発案し、先頭に立って足羽川堤防などの桜並木の整備に取り組んだ。退職後も毎日のように堤防に通い、桜の木の世話を続けたという。
この日は、福井YEG商いの和委員会の松井良平委員長(28)と石川裕夏副委員長(34)が、岩堀さんの長男邦雄さん(81)宅=同市照手四丁目=を訪問。「YEGのメンバーがデザインから加工まで手掛けた、メードイン福井の若狭塗箸です」と箸を手渡した。
邦雄さんは「(箸の持ち手の先にデザインされた)桜の花びらがいいね。おやじが大事にした桜をこういう形で残していただき、感謝の気持ちでいっぱい」とお礼を述べた。また、父親の功績やエピソードなどが紹介された「平成さくら新聞」を感慨深げに眺め、「足羽川の桜の景色を50年後も残したい」などと語った。
車体ピカピカ、復活「モ512号」 きょうから美濃で公開

2005年まで運行していた旧名鉄美濃町線の車両「モ512号」が、23日午前10時から美濃市広岡町の旧名鉄美濃駅でリニューアル公開される。
昨年11月、色落ちやさびで傷みが目立つようになった車両の修繕を市が発注。同駅保存会も費用として70万円を市に寄付した。約1カ月半をかけ、鮮やかな赤と白の塗装が再び施された。
当日は、小学生以下の先着20人にプレゼントを贈る。鉄道やバスの部品を会員が持ち寄って販売するフリーマーケットもあり、収益はほかの車両の塗装修繕費に充てられる。
モ512号で岐阜市の高校に通学していたという同保存会事務局の市原英之さん(56)は「皆さんの力できれいな状態に戻り良かった。やり遂げられてひと安心」と話している。問い合わせは、Q企画のりものや=電0575(35)1644=へ。
(柴田久美子)
雅楽の腕前披露 小矢部の児童5人、保存団体と演奏

小矢部市の雅楽団体「洽聲(こうせい)会」(山崎仁正会長)の演奏会「雅楽のしらべ 伝統文化を未来へ」は二十二日、同市のクロスランドおやべで行われた。市芸術少年団雅楽部門の団員児童五人が特別出演し、約三百人の観衆を前に、会員と一緒に見事な演奏を披露した。北日本新聞社後援。
同市の雅楽は天保元(一八三〇)年からの歴史を持つ。市無形文化財に指定され、洽聲会が保持団体になっている。芸術少年団は、伝統文化を体験してもらおうと毎年、洽聲会の協力で小中学生に雅楽を指導している。
団員は、笙(しょう)の宮田都実さん=岩尾滝小四年=と森ひなさん=大谷小四年=、篳篥(ひちりき)の上田実佳さん=岩尾滝小四年=、龍笛(りゅうてき)の高木場のり子さん=石動小六年=と松原しのぶさん=同=の五人が出演。会員と息を合わせ、管弦の「酒胡子(しゅこうし)」と「武徳楽(ぶとくらく)」を演奏した。
洽聲会は管弦に加え、舞楽を披露。「還城楽(げんじょうらく)」「蘭陵王(らんりょうおう)」など、独特の音色に合わせて舞う姿が、観衆を魅了した。
山崎会長は団員の出演を喜び、「演奏もかなり上達した。将来、会員になって、雅楽の伝統を守ってもらいたい」と期待していた。
芸術少年団の美術、陶芸、雅楽部門の展示会が、二十三日までクロスランドで行われている。
寺山修司が大行進

寺山、寺山、寺山…。青森市中心街が二十二日、寺山修司であふれた。
青森県立美術館で四月一日から五月十一日まで、寺山の代表的な演劇、映画、詩、俳句などを上演、展示する「寺山修司劇場美術館1935―2008」のPRの一環。
「寺山修司増殖化計画」の呼び掛けに応じた県内外の高校生ら約六十人が寺山の面を付け、寺山の等身大パネル六十体を持ち歩いて市街地のあちらこちらに設置した。
増殖計画は二十三日も実施。さらに寺山が六十体増える予定。
【写真説明】
寺山修司で埋め尽くされた青森市中心街=22日午後2時30分ごろ
卒業証書、定年の校長に生徒ら授与/出身・大口高

「右の者は本校校長として見事にその任務を果たしたことを証します」−。3月末で定年退職を迎える大口高校(大口市)の長谷川達校長(60)が21日、生徒から卒業証書をもらった。「そのいかめしい顔に咲く優しい笑顔でまわりを包み、みんなを幸せにし続けることを条件に卒業を認めます」で終わる証書を手に満面の笑顔を見せた。
長谷川校長は大口市出身で大口高校は母校。同日は体育館で1、2年生全員を前に退官記念講義を行った。専門は地理。ヨーロッパ式農牧業の発展過程を取り上げ「疑問を持ち、何かを学ぼうと思う気持ちがなければ前には進まない」と語り、「最後の1時間を一教師として僕のやり方で授業を進めました。つきあってくれてありがとう」と締めくくった。
卒業証書授与式は記念講義直後にあり、長谷川校長は何も知らされていなかった。生徒会役員を中心にひそかに企画した“サプライズ”。壇上で生徒会長の飯谷元基君(17)が証書を読み上げ、手渡した。
証書には、暑い日も寒い日も体育館で延々と続いた睡眠薬のような講話や、自習中の教室に突然入ってきて始めた熱血あふれる授業など、数々の思い出が愛情たっぷりにつづられている。式後、長谷川校長は「自分も生徒をよく見てきたつもりだが、自分もよく見られていたんだな。ぐっときた」。大口高校で迎えた2度目の卒業式だった。
2008年03月24日朝(月曜日)
県北は5月下旬並みの陽気 県内、この春一番の暖かさ

高気圧に覆われた23日の県内は、県北で5月下旬並みの陽気となるなどこの春一番の暖かさとなった。各地の公園や河川敷などではさわやかな青空の下、親子連れが散歩やボール遊びなどを楽しんでいた。
秋田地方気象台によると、各地の最高気温は北秋田市鷹巣19・8度、秋田市19・4度、横手市14・5度など。平年を7?12度上回った。
秋田市金足の県立小泉潟公園でグラウンドゴルフを楽しんでいたグループの一人は「天気がいいと家の中にはいられない」と笑顔でプレーを楽しんでいた。
24日は、低気圧の影響で曇りで昼過ぎから雨になる見込み。
就任前に日米訪問を検討 台湾総統に当選の馬英九氏

【台北23日共同】台湾総統選で当選した最大野党、国民党の馬英九・前党主席(57)は23日、共同通信など一部日本メディアのインタビューに応じ「対中国、外交政策について説明するため」5月20日の就任前に日米両国などへの訪問を検討していることを明らかにした。 22日の総統選終了後に外国メディアのインタビューを受けたのは初めてで、対日重視の姿勢をアピールした。
馬氏は、就任後は自由に訪問できなくなる両国を訪問し、友好関係の維持を確認、各政策への理解を求めた上で、公約した対中関係改善に乗り出す狙いとみられる。馬氏は訪問を検討している「密接な関係を持つ国」の中に日米を含んでいることを確認した。
馬氏は日台間で争いのある尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権をめぐり強い姿勢を取っていることから「反日派」との見方もあるが、これを否定し「知日派、親日派になりたい」と述べ、対日関係を強化していく方針を強調した。
手配容疑者が8人刺す 1人死亡、茨城のJR駅構内

23日午前11時ごろ、茨城県土浦市のJR常磐線荒川沖駅の構内と、東口のショッピングセンター「さんぱる長崎屋」に連結する通路で、男が包丁で次々と通行人の男女8人を刺した。県警によると、男性1人が死亡、男女2人が重体。ほかの5人は命に別条ないという。負傷者の中には土浦署の男性巡査(29)も含まれている。 男は取り押さえられ、土浦市の無職三浦芳一さん(72)を刺殺したとして、21日に殺人容疑で指名手配された金川真大容疑者(24)と判明。県警は三浦さん殺害容疑で逮捕した。
県警によると、金川容疑者は「誰でもよかった。人を殺したかった」と供述しているという。
金川容疑者の携帯電話から22日昼ごろ「早く捕まえてごらん」と110番があり、県警は同駅などを警戒していた。今回の事件は警察を挑発した上での通り魔事件の可能性があるとみて、8人に対する殺人、殺人未遂容疑でも金川容疑者を追及する。
死亡したのは茨城県阿見町の会社員山上高広さん(27)。
朝青龍、復帰後初の優勝 相星決戦で白鵬下し22度目

大相撲春場所千秋楽は23日、大阪市浪速区の大阪府立体育会館で行われ、西横綱朝青龍(27)=本名ドルゴルスレン・ダグワドルジ、モンゴル出身、高砂部屋=が先場所に続く結びの横綱同士の相星決戦で白鵬に小手投げで勝ち、13勝2敗で4場所ぶり22度目の優勝をした。優勝22回は貴乃花と並んで史上4位。 朝青龍は昨年名古屋場所後、巡業に休場届を出しながらモンゴルでサッカーに興じたことが発覚し、2場所出場停止などの処分を受けた。復帰した先場所は賜杯を逃したが、13年ぶりとなった2場所連続の横綱同士の千秋楽相星決戦で雪辱し、白鵬の4連覇を阻んだ。
地位協定改正求め県民大会 沖縄、米兵事件に抗議

沖縄県北谷町で23日、婦人団体や労働組合の呼び掛けで「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」が開かれ、約6000人(実行委員会発表)が参加。在日米軍を優遇した日米地位協定の抜本改正や米軍基地の整理縮小を訴えた。 大会開催の契機となった女子中学生暴行事件の被害者への配慮などを理由に、仲井真弘多知事と自民党沖縄県連は参加しなかった。大会実行委は4月10日ごろにも上京し、地位協定改正に消極的な政府に直接要請する。
同町野球場前広場で開かれた大会で、実行委員長の玉寄哲永・県子ども会育成連絡協議会長は「沖縄の怒りを日米両政府にぶつけよう」とあいさつ。東門美津子沖縄市長は「基地ゆえの事件事故が繰り返され、沖縄は強い怒りで日米両政府に抗議してきた。だがその都度、その声は踏みにじられ凶悪事件が後を絶たない」と訴えた。
2008年03月23日夕(日曜日)
年季の入った品々ずらり 小学校旧校舎の備品競り売り

湯沢市愛宕町の湯沢西小学校旧校舎で使用されていた備品の競り売りが22日、同所の旧体育館で行われ、掘り出し物を求める人たちでにぎわった。
市の財務規則では備品の無償譲渡を禁じている。同小は昨年12月、同市万石の新校舎に移転。市教育委員会は、旧校舎の備品のうち使えるものは有効活用してもらおうと、市民を対象に競り売りを実施した。
競りにかけられたのは、児童用の机やいす、棚類を中心に2000点以上。最低価格は100円(税別)。市の備品として利用できるものは前もって除いているため、会場には1960年の建設当初のものとおぼしき木製の棚など、年季の入った品々がずらり。座高計や跳び箱、一輪車、オルガンなどの珍品もあった。
中でも、注目を集めたのは1983年購入の緑色のアコーディオン。3人が競合し、1000円の値がついた。購入した同市佐竹町の佐々木幸子さんは「還暦を過ぎて、アコーディオンを始めたいと思っていた。リサイクル店では1万5000円から2万円ぐらいだったので、格安で手に入れられてよかった」と相好を崩した。
雪室で日本酒まろやかに 酒造会社が搬入作業

横手市増田町狙半内の温泉施設・上畑温泉さわらびに隣接するふれあい公園でこのほど、日本酒を雪室に貯蔵する作業が行われた。
同町の日の丸醸造(佐藤譲治社長)が仕込んだ新酒で、6月中旬ごろまで雪室の中で熟成させる。
この日は同社の従業員ら約15人で作業。雪室の土台となる縦10メートル、横4メートル、深さ1・5メートルのU字型コンクリートに酒瓶の入ったケースを搬入。ビニールシートで覆った後、除雪車やスコップで100トンほどの雪をかけ、丸太で組んだ屋根を稲わらで覆って仕上げた。
貯蔵した酒は吟醸、純米吟醸の2種類で、一升瓶(1・8リットル)換算で約570本。低温熟成で新鮮な香りが保たれ、まろやかな口当たりに仕上がるという。
本番間近、オペラ「ねぶり流し」 市民200人が合同練習

秋田市文化団体連盟(山田幸子会長)の創立50周年を記念した郷土創作オペラ「ねぶり流し物語」の特別公演(30日、秋田市文化会館)が1週間後に迫った。同市内の文化団体などから総勢300人以上が参加するオペラ。先ごろ同文化会館で、オーケストラを交えた初の合同練習が行われるなど、本番に向けた練習が一段と熱を帯びてきている。
「ねぶり流し物語」は、天明2(1782)年ごろの久保田城下を舞台に、佐竹北家の娘・北姫と外町の大工・三吉が繰り広げる恋物語。1989年、秋田市制100周年を記念して初演され、全国でも珍しい市民の手によるグランドオペラとして成功を収めた。
初の合同練習には、主な出演者のほか、各文化団体から合わせて約200人が参加。舞台監督の富橋信孝さん(秋田市)らスタッフの指示に従い、当日の動きを確認した。会場には「もっと表情よく、元気に歌って」「舞台の袖に引き上げるときはなるべく早く」など、大きな声が飛んでいた。
開演は30日午後2時。入場料は全席指定でSS席8000円、S席5000円、A席3000円。チケットは秋田ステーションビル・トピコ、秋田ニューシティ、秋田市文化団体連盟事務局など各プレイガイドで発売中。問い合わせは同連盟TEL018・866・4026
台湾総統に馬英九氏 8年ぶり国民党政権

台北22日共同】台湾総統選が22日投開票され、対中融和路線の最大野党、国民党の馬英九・前党主席(57)が、過去最高となる58・45%の得票率で対中独立志向の与党、民主進歩党(民進党)の謝長廷・党主席代行(61)を破り、初当選した。馬氏は5月20日に新総統に就任する。任期は4年。2000年に初めて国民党から民進党に渡った政権は8年ぶりに再び国民党の手に戻る。 馬氏は積極的な対中関係改善を公約に掲げており、民進党政権下で冷え込んだ中台関係は雪解けに向かう公算が大きい。
馬氏は当選を受け、台湾住民が「戦争ではなく、中台の平和を望んでいる」ことを示したと述べ、勝利宣言。政権交代により「民主主義がさらに1歩進んだ」と語った。
中央選挙委員会の最終発表によると、馬氏の得票数は765万8724票、謝氏は544万5239票(得票率41・55%)。投票率は76・33%で前回(80・28%)を下回った。
2008年03月23日昼(日曜日)
古紙の中から紙幣66万円 日本製紙石巻工場

21日午後1時ごろ、宮城県石巻市南光町の日本製紙石巻工場(平川昌宏工場長)で、古紙を再生する溶解機器から大量の紙幣が見つかり、同工場が石巻署に届けた。
調べでは、見つかった紙幣は一万円札と千円札が主体で66万1000円分。ほかに、紙幣の破片などが217点あった。旧紙幣も一部交じっているという。
石巻署によると、溶解機器は古紙を薬品などで溶かす装置。紙幣は溶けずに異物として排出された。全国から集まってくる古紙の中に交じっていたとみられる。
同署は、紙幣を拾得物として3カ月間保管する。落とし主が現れなければ、拾得者である同工場のものになる。
22日から「ごんべ焼き」販売 いわきのアクアマリンふくしま

福島県いわき市小名浜のアクアマリンふくしまは22日から、館内レストランで、シーラカンスの形をしたたい焼き「ごんべ焼き」を販売する。
同館オリジナル商品で、館長の安部義孝さんが粘土で金型の原型を作った。アフリカコモロ諸島ではシーラカンスを「ゴンベッサ」と呼んでいることから命名した。
ゴンベッサは「役に立たない」という意味だったが、生きた化石としての希少価値が高まるにつれ、「幸運を呼ぶ魚」という意味に変わったという。関係者はごんべ焼き効果に期待している。
被災のカップルに宅地を贈呈

出雲崎町は21日、中越沖地震復興祈願イベントとして行う「出雲崎マリンビューウエディング」で挙式するカップルに、ともに刈羽村在住の会社員有岡鉄兵さん(29)、保育士渡辺香織さん(22)を選んだと発表した。2人は地震の影響で挙式を延期していた。式の費用は町が負担し、町が分譲する「てまり団地」の1区画(約110坪)が贈られる。
同日、同町中央公民館で決定通知書授与式が行われ、有岡さんと渡辺さんは「結婚式はあきらめていたのでうれしい」と喜びを語った。式は5月24日、リニューアルする町の観光名所「夕凪(なぎ)の橋」で行われる。
2人は今春挙式を予定していたが、地震で柏崎市の有岡さんの実家が半壊。結婚費用を修繕費に充てるため、式を延期した。そこへ同町の挙式カップル募集があり応募。こうした事情が「復興を目指すイベントの趣旨に合っている」(小林則幸町長)として、3組の中から選ばれた。
通知書授与式で有岡さんは「結婚式を成功させて町民として復興に役立てるよう頑張りたい」と抱負を語り、新居となる団地についても「子育て支援が充実し、職場も近くで便利になる」と話した。また「夕凪の橋」はデートで何度も訪れたといい、渡辺さんは「思い出の場所で結婚式ができるので楽しみ」と笑顔を見せた。
小林町長は「新たな人生の門出を町民を挙げて祝福したい」と目を細めていた。2人は5年以内に家を建て、定住する。
「ナガノパープル」歌でPR 須坂のブドウ栽培農家

須坂市栃倉の農業中村仁さん(44)が、県果樹試験場(須坂市)が開発した新品種のブドウ「ナガノパープル」をPRする歌を作った。種がないなどの特長を歌詞に盛り込んだポップス調。ブドウ栽培の傍ら、ライブハウスに出演するなど趣味で音楽活動をしている中村さんは「歌を通じて、多くの人にナガノパープルを知ってほしい」と意気込んでいる。
巨峰とロザリオビアンコを交配したナガノパープルは、皮ごと食べられる。2004年に品種登録され、須高農協などが特産化を目指している。
中村さん方は、1・2ヘクタールほどの畑で巨峰を、約40アールの畑でナガノパープルを栽培。「長野で生まれたナガノパープルに関心を持ってもらうきっかけになれば」と、1月に作詞作曲を始めた。
歌のタイトルは「ナガノパープル」。さわやかなアップテンポのメロディーに「種が無いから食べやすい」「皮はそのまま食べれちゃうから とてもエコロジー」といった歌詞を付けた。「聴いた人が印象に残りやすい言葉を選んで作詞した」という。
長さは3分40秒。県ホームページの「おいしい信州農産物ネット」のサイトで試聴できる。中村さんは今後、出演するライブやイベントなどで歌を披露するほか、自主製作のCDも販売する予定だ。
強い子のミロ

○…霧島市隼人町東郷に住む雑種犬ミロは当年とって18歳。人間ならかなりのおじいさんだが、飼い主の建設会社社長、塚田洋一さん(53)と妻裕子さん(53)にとってはいつまでもかわいいわが子だ。しかし2月上旬、老衰でついに動けなくなった。 ○…呼吸はしているが弱々しい。覚悟を決めた洋一さんは「最期まで付き合おう」と焼酎のお湯割りを飲みながら見守った。子犬が5、6匹生まれた家にもらいに行き、目と目が合ったのがミロだった。当時のテレビCM「強い子の−」から子供たちが名付けた。
○…洋一さんは何杯目かのお湯割りをスポイトでミロの口に運んでみた。反応があった! 4、5回飲ませた。3日後、首が動いた。1週間後には前足が動き、その後、立ち上がる努力を懸命に繰り返し、ついに再び歩けるようになった。「強い子のミロ」は麦芽飲料ではなく、ご主人の好きな焼酎で生き返った。
2008年03月23日朝(日曜日)
春の夜空を大輪彩る 大仙市で新作花火コレクション

全国から集まった若手花火師が独創性あふれる作品を競う「新作花火コレクション2008」(NPO法人大曲花火倶楽部、実行委員会主催)が22日、大仙市内小友の大曲ファミリースキー場で開かれ、詰め掛けた約3万3000人の観衆が春の夜空に次々と咲く大輪を堪能した。
17回目の今回は本県の5人を含む28人が出場し、「スパイラルリング」「輝く森の妖精たち」「さくら」など、それぞれの思いを込めたテーマで花火を披露。フィナーレに実行委が企画した「第29回オリンピック競技大会“北京”」が打ち上がると、会場に歓声が響いた。
「今後の人生の糧に」 1231人晴れやかに卒業、秋田大

秋田大学(三浦亮学長)の2007年度卒業式が22日、秋田市の県民会館で行われた。教育文化、医、工学資源の3学部と大学院、特殊教育特別専攻科の計1231人が巣立ち、新たなスタートを切った。
三浦学長が「激動する世界情勢や悪化しつつある社会環境など多くの困難が待ち受けているが、自ら備えた教養と知識、経験を最大限に生かし、一歩一歩着実に大成の道を歩むことを期待する」と告辞。卒業生を代表して、教育文化学部の夏井由衣子さん(22)が「支え合い、助け合うことを忘れず、多くの友人とともに過ごすことができた思い出を胸に、今後の困難を乗り越え、自信と責任を持ってまい進していきたい」と誓った。
また、留学生代表で大学院医学研究科の王小軍さん(45)が「秋田での留学生活は大変意味があり、今後の人生の糧となった。決して忘れることなく、永遠に心にとどめておきたい」とあいさつした。式終了後、会場の外では胴上げや花束贈呈、記念撮影などの光景がみられた。
胡主席とペアで記念植樹、横手城南高の石郷岡さん

日中青少年友好交流年の開幕記念事業で、日本の高校生代表団の一員として中国を訪問した横手城南高校2年の石郷岡詩織さん(17)が、胡錦濤国家主席と並んで記念植樹を行い、その写真が16日付の中国紙・人民日報に掲載された。石郷岡さんは「胡国家主席の出席は直前まで知らされてなく、とても驚いたが光栄です」と話していた。
石郷岡さんは今月10日から16日まで7日間、全国10都県の高校生約500人(本県からは公募の41人)による代表団第3陣として訪中。成都、重慶などの地方都市で現地の青少年らと交流を深めたほか、北京での日中青少年友好交流年開幕式に出席した。
開幕式は15日に北京市内の中国人民大学で開かれ、両国の学生や各界代表者ら数千人が出席した。その中で、若者同士の友好の象徴にしようと記念植樹も行われた。
記念植樹に参加する日本の高校生代表に選ばれたのは、本県と東京都の男女計4人。石郷岡さんは3日前、日中友好会館の職員から突如、話を聞かされた。さらに開幕式当日、中国側の関係者から、実際にスコップで植樹する一人に石郷岡さんが指名された。その際、胡国家主席の出席を初めて聞いたという。
台湾総統に馬英九氏 8年ぶり国民党政権ん

【台北22日共同】台湾総統選が22日投開票され、対中融和路線の最大野党、国民党の馬英九・前党主席(57)が、過去最高となる58・45%の得票率で対中独立志向の与党、民主進歩党(民進党)の謝長廷・党主席代行(61)を破り、初当選した。馬氏は5月20日に新総統に就任する。任期は4年。2000年に初めて国民党から民進党に渡った政権は8年ぶりに再び国民党の手に戻る。 馬氏は積極的な対中関係改善を公約に掲げており、民進党政権下で冷え込んだ中台関係は雪解けに向かう公算が大きい。
馬氏は当選を受け、台湾住民が「戦争ではなく、中台の平和を望んでいる」ことを示したと述べ、勝利宣言。政権交代により「民主主義がさらに1歩進んだ」と語った。
中央選挙委員会の最終発表によると、馬氏の得票数は765万8724票、謝氏は544万5239票(得票率41・55%)。投票率は76・33%で前回(80・28%)を下回った。
全国トップ、桜が開花 東京、名古屋など4地点

気象庁は22日、東京、静岡、名古屋、熊本で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。東京、静岡、名古屋は平年より6日、熊本は平年より2日早く、全国の観測対象地点でトップの早咲き。静岡は昨年より2日、名古屋と熊本は1日早いが、東京は2日遅い。 東京が列島トップの早咲きとなったのは、1979年(3月23日)、93年(同24日)、07年(同20日)に続き4回目。
この日の日本列島は、春らしい日差しが降り注ぎ、最高気温は東京17・7度、静岡17・0度、名古屋21・6度、熊本20・9度と4月上?下旬並み。東京では気象庁が定点観測している靖国神社の「標本木」で、職員が開花宣言の基準となる「5、6輪開いた状態」になっていることを確認した。
満開は、開花の1週間程度後になるとみられる。
2008年03月22日夕(土曜日)
今年最高の暖かさ 八峰町八森で15・9度

21日の県内は、高気圧に覆われ晴れ間が広がった影響で、各地で今年最高の暖かさとなった。
秋田地方気象台によると、日本海にあった高気圧が20日からゆっくりと東に移動した。
県内各地の最高気温は、八峰町八森で15・9度となったのを最高に、秋田市で15・8度、五城目町15・1度、由利本荘市本荘で14・8度など。いずれも平年より3・4?9・3度高い4月上旬から5月上旬並みの暖かさで、13の観測地点で今年最高となった。
東京と静岡で桜が開花 列島トップの早咲き

気象庁は22日、東京と静岡で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。平年より6日早く全国の観測対象地点トップの早咲きで、静岡は昨年より2日早いが、東京は2日遅い。 東京が列島トップの早咲きとなったのは、1979年(3月23日)、93年(同24日)、07年(同20日)に続き4回目。
この日の日本列島は、高気圧に覆われて広範囲で春らしい日差しが降り注いだ。気象庁が定点観測している東京・靖国神社と、静岡地方気象台の敷地内にある「標本木」で、職員が開花宣言の基準となる「5、6輪開いた状態」になっていることを確認した。
満開は、開花の1週間程度後になるとみられる。
死者19人、負傷者600人超 ラサ暴動の規模膨らむ

【北京22日共同】中国国営通信の新華社は22日、チベット自治区ラサで14日起きた暴動の死者数がこれまでの市民13人から市民18人と警官1人の計19人に増えたことが自治区当局のまとめで分かったと伝えた。負傷者数も市民382人、警官ら治安当局者が241人に膨れ上がり、暴動の規模が大きかったことをあらためて示した。 新華社はまた、暴動の詳細な経緯や背景をまとめた長文の記事を21日に配信。チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世側が扇動したと非難し「祖国の統一と民族の団結を守る闘争だ」と強調した。暴動に加わるなどして当局に出頭した人数は、21日までに183人になったという。
一方、インドに拠点を置く非政府組織(NGO)チベット人権民主化センターは21日、各地の抗議行動などでの逮捕者が1000人を超え、当局の取り締まりによるとみられる行方不明者も数百人に上ると発表した。
日銀内部資料が流出 破たん懸念先の記述も

日本銀行松江支店(松江市)が金融機関を検査した際に作成した内部資料の一部が、インターネット上に流出したことが22日分かった。金融機関の決算見込みに関する資料も含まれ、取引先の会社名や「破たん懸念先」との記述もあったという。 同支店などによると、内部資料は管内の鳥取、島根両県の金融機関に対する検査計画や過去の検査成績など少なくとも5種類。資料作成者の欄に「日本銀行松江支店」と記載されていた。
流出した資料は、島根県内の金融機関の2006年度決算見込みについて、機密区分を「要注意」、不開示情報を「有」とした上で、取引先の3会社の社名や、要注意先や要管理先から破たん懸念先への変更が記されていた。
松江支店は21日午前にインターネット掲示板「2ちゃんねる」上に流出しているとの匿名の電話を受けた。同日夜までに削除を依頼、関係する金融機関や取引先に事情を説明し、謝罪した。
2008年03月22日昼(土曜日)
「90歳」の白馬マコーリー大人気 園田競馬場

尼崎市田能二の園田競馬場で二十日、人間なら九十歳という白いおじいちゃん誘導馬マコーリーとファンがふれあうイベントが開かれた。 マコーリーはニュージーランド生まれで二十三歳のサラブレッド。練習馬として導入され、その後、パドックから馬場まで競走馬を先導する誘導馬として活躍している。
園田競馬場へは二〇〇一年に移籍。ゆったりとした動きとピンクの鼻がファンの人気を集め、一躍アイドルに。ぬいぐるみなどのグッズが作られ、新聞やテレビにも次々と取り上げられるようになった。
イベントの舞台は、レースの優勝馬が会見するウイナーズサークル。抽選で選ばれた親子連れやカップルが、餌のニンジンを食べさせたり、チャームポイントのピンクの鼻を触ったりしてマコーリーとふれあった。
マコーリーに会うため初めて同競馬場を訪れたという尼崎市立明城小学校二年の林大誠君(8つ)、亮佑君(8つ)は「しっぽがサラサラで鼻も柔らかかった。かわいかった」と話していた。(広畑千春)
久多の住民熱望

3月末に定年退職する下鴨署久多駐在所(京都市左京区久多)の藤並憲治巡査部長(60)が、4月以降も警察官の身分のまま駐在所員として再任用されることになった。これまでに駐在所員が再任用された例は全国でもない。藤並巡査部長は久多駐在所で2年間勤務しているが、温かく、ユニークな人柄で地元住民の信頼も厚い。「地域のために引き続き、力を尽くしたい」と意欲を見せている。
再任用制度は、大量退職時代を迎える中で、ベテラン警察官を確保して技能を若手に伝えることなどを目的に、2002年に運用を開始した。1年契約で、府警は本年度、藤並巡査部長をはじめ3人を内定した。
警察庁によると、昨年度までに全国で警察官32人が再任用されたが、若手指導の役割を担う人が多く、駐在所員はゼロだった。
藤並巡査部長は長年、交通部門を歩んできた。定年を前にした06年1月、「地域密着が警察活動の原点」との思いから、駐在所員の公募制度に府警で初めて応募し、同年3月に久多駐在所に配属された。
昨年秋、地元住民から「もう少しおってくれへんか」「残留の署名活動をしてもいい」と言われたのをきっかけに再任用制度に応募し、今年2月末に内定を受けた。藤並巡査部長は「2年間で地域に密着した警察の大切さをあらためて痛感した。もっとできることがあると思った」と話す。
山間部の久多地域は左京区の市街地から車で約1時間かかり、路線バスはない。60世帯、約110人の住民が暮らしており、平均年齢は79歳と高齢化率も高い。朝夕の見回りの時、1人暮らしのお年寄りの家には必ず立ち寄って声を掛け、冬は雪かきもする。
月に1回開く防犯教室では、分かりやすいように、防犯の標語を入れた替え歌を作ったり、シャレを交えたりして、住民を楽しませている。
住民の中坊六代六さん(76)は「親切で愉快な駐在さん。健康にも気を配ってくれて、本当に安心です」と喜んでいる。
「第二の警察人生」に向けて、藤並巡査部長は「お年寄りが非常に多い地域の特性を踏まえ、普段の警察活動に加え、何ができるか試してみたい」と話している。
●太田の「ヤキソバマン」、応援でテーマソング

太田市名物の焼きそばをPRするローカルヒーロー「ヤキソバマン」を応援しようと、前橋市内の作詞家と作曲家が、テーマソングを作った。市内外の祭りやイベント会場で、同市の焼きそば振興に一役買っているヤキソバマンの力強い味方となりそうだ。
ヤキソバマンは、「日本三大焼きそば」の一つとされる太田の焼きそばを広めるため「焼きそば星」からやって来たという設定。詳細は「秘密」(ヤキソバマン)だが、普段は同市内で会社勤めをしているという。
昨年七月に同市で開かれた「おおた夏まつり」に初めて登場。焼きそばの紅しょうがをイメージした真っ赤な衣装を身にまとい、これまで二十以上のイベントに“出演”している。
この活動を知った作詞家の市川たつこさんが歌で応援しようと、作曲家の拓野正行さんとともに「太田ヤキソバマン・レッド」を作った。「焼きそば食べてパワーをつけろ」などの言葉を盛り込んだ市川さんは「子供が親しめるよう、分かりやすく、リズムに乗りやすい歌詞にした」と話す。拓野さんが歌を吹き込んだCDを、地元のエフエム太郎などに配布した。
ヤキソバマンの活動を支援する同市内の地域活性化組織「我楽多(がらくた)クラブ」の高橋圭一さんは「青のりをイメージした『ブルー』や女性の『イエロー』などメンバーを増やしたい」と展望を話している。
テーマソングは高橋さんのブログ(http://zoome.jp/373)で聞くことができる。
貯金箱5500点 千曲の男性が「博物館」オープンへ

千曲市上山田温泉に4月1日、明治期から現代までの貯金箱を集めた全国でも珍しい博物館「にしざわ貯金箱かん」がオープンする。収蔵品は、約5500点。近くに住む館長の西沢勝実さん(65)が約30年かけて集めた多種多様な貯金箱を楽しむことができる。
博物館は2階建てで、約920平方メートル。1階には七福神をかたどった明治時代の貯金箱から定番の招き猫、昭和期のアニメのキャラクターをかたどったもの、からくり式の貯金箱まで、約3000点の貯金箱が並ぶ。海外で購入したものもあり、貯金箱の種類の豊富さと魅力が伝わる。
2階には、国内外の貨幣千点以上を集めた常設展示室「お金いろいろ」も設けた。貯金箱とともに、貨幣そのものの面白さや多彩さも分かるようになっている。
館長を務める西沢さんは、もともと金融機関の職員。在職中、古銭の収集をするうちに、お金を入れる貯金箱にも興味を持ち、収集を始めた。その後、形の面白さに引かれて次第に購入品が増えていったという。退職した10年前から、集めた貯金箱をまとめて見てもらう場を作ろうと、博物館建設計画を進めてきた。
開館後は少しずつ、作品の入れ替えを行う予定。1階展示室の中央には、猫をテーマにした貯金箱の企画展示コーナーも設置。なるべく毎月テーマを替えながら、来館者にさまざまな貯金箱を楽しんでもらうようにする。
西沢さんは「貯金箱は使ってしまうと、すぐに捨てられてしまうことが多い。同じような形をしていても、よく見るとそれぞれに特徴があるインテリアとしての価値も、知ってもらいたい」と話している。
入館料は一般600円、小中学生400円。問い合わせは「にしざわ貯金箱かん」(電話026・213・4612)へ。
兼続の甲冑姿で写真いかが 米沢の旅館が子ども用作る

米沢藩の知将・直江兼続が2009年放送のNHK大河ドラマ主人公に決まったことを受け、米沢市の小野川温泉の登府屋(とうふや)旅館は、かぶとの前立てに「愛」の一文字を掲げたことで知られる兼続の甲冑(かっちゅう)を子ども用のサイズで制作した。
甲冑は、同市の上杉神社の稽照殿(けいしょうでん)に保管されている実物を参考にした。重さ約7キロの鉄製と本格的。同旅館では、この甲冑をまとって記念撮影する企画を4月から実施する。この日は、体験モニターとして福島県須賀川市大黒町の自営業佐藤大輔さん(33)の長男友亮(ゆうすけ)君(5)が、一番乗りで身に着けた。
友亮君は、鏡の前に立つと「格好いい!」とにっこり。陣羽織を羽織って傍らに立つ大輔さんは、さながら家来のよう。「“愛”のある息子に育ってほしい」と話していた。
2008年03月22日朝(土曜日)
渓流釣りが解禁、久々の感触楽しむ 県内、春の訪れ加速

21日は渓流釣りの解禁日。県内の各河川にはこの日を待ち兼ねた愛好者が繰り出し、シーズンの幕開けを楽しんだ。
秋田市河辺の岩見川の支流・大又川には、早朝から県内外のファンが訪れた。釣り人はふちや岩陰など思い思いのポイントに釣り糸を垂らし、ヤマメやイワナを狙った。付近では河原のネコヤナギが大きく膨らみ、解禁とともに春の訪れが加速してきた。
友人と2人で訪れたという盛岡市の菅原勇さん(67)は「10年ほど前から岩見川周辺に来ている。さおを出してまもなく20センチほどのヤマメが釣れ、久々の感触を楽しめた」と白い歯を見せていた。
県内小中学校で修了式 新学年への期待膨らませる

県内のほとんどの小中学校で21日、修了式が行われた。児童、生徒たちは通知表を見ながら1年間を振り返り、新学年への期待に胸を膨らませていた。
秋田市の旭北小(田口隆校長)では、1年生から5年生までの在校生315人が体育館に集合。1、5年生の代表が「漢字や計算テストで100点を取れるように頑張りたい」「全校のリーダーとしてみんなで協力し、心のアルバムのページを増やしたい」などと新学年での目標について元気よく発表した。
修了式後、各教室では担任から児童一人一人に修了証と通知表が手渡された。児童たちは通知表を開いて各項目をじっくり見たり、友達と互いに見せ合ったりしていた。
市場混乱への対応重視 白川、西村日銀副総裁が会見

日銀副総裁に就任した白川方明氏と西村清彦氏は21日、初めて記者会見した。空席となった総裁の職務を代行する白川氏は「世界や日本経済は不確定要因を抱えており、リスクを謙虚に分析して金融政策を判断したい」と述べ、金融市場の世界的な混乱への対応を最大の課題と位置付けた。 新体制は、司令塔である総裁不在のまま始動し、当面の業務運営に臨む。欧米の金融機関の損失が拡大し、米国では金融不安が起きているだけに、空席が長引けば、総裁代行の白川氏らが厳しい政策判断を迫られる可能性もある。
白川氏は金融政策について「現在は緩和方向で力を発揮している」と指摘。「短期金利だけを機械的に見るのではなく、中長期の金利などを総合的に考慮したい」とし、市場の混乱や米国経済の成長減速を十分考慮する姿勢を示した。
総裁代行となったことについては「異例な事態だが、業務が滞らないよう次期総裁が任命されるまでしっかり職責を果たしたい」と話した。
2008年03月21日夕(金曜日)
臨海十字路交差点“オレンジ色”に舗装 注意喚起へ初採用

国道7号、13号と山王大通りが交わる秋田市山王臨海町の臨海十字路交差点に、珍しい明るいオレンジ色の舗装が施された。オレンジ舗装されたのは土崎港方向から交差点に入る国道7号の右折車線約100メートルと、茨島方向から交差点に入る13号の右折車線約100メートル。
国土交通省秋田河川国道事務所によると、事故の発生しやすい交差点などでは、注意喚起のため路面に着色する「カラー舗装」が行われているが、多くは濃い赤色や薄い緑色。県内の国道、県道で明るいオレンジ色が採用されたのは初めてという。
同事務所道路管理第2課は、カラーについて「法律での決まりはない。目立つ色で注意を促すため、試験的に明るいオレンジ色にした。今後、臨海十字路で事故が減少すればこの色が多く使われることになるかもしれない」と説明。「何かが変わったなと意識してもらうことで、結果的に事故減少につながってほしい」と話していた。
火文字ともし先祖を供養 上小阿仁村で「万灯火」

小高い丘で火をたき、先祖の霊を供養する春彼岸行事「万灯火(まとび)」が20日、上小阿仁村内17集落で行われ、「中日」などスケールの大きな火文字が闇の中に浮かび上がった。
この日は、各集落が小阿仁川岸や国道285号沿いの斜面に鉄パイプを設置し、油をしみ込ませた布の玉数100個を取り付けた。午後6時の南沢集落を皮切りに南部から北部の順で点火された。
このうち北部の堂川集落では、高さ約4メートル、長さ約100メートルにわたり「堂川 中日 マトビ」の火文字を設置。午後7時ごろに点火され、10分ほどで幻想的な風景が浮かび上がった。国道沿いでは車を降り、カメラのシャッターを切る人の姿が見られた。
万灯火は約300年前、飢饉(ききん)で亡くなった人たちの霊を慰めるため始まったとされ、同村や北秋田市合川地区など小阿仁川流域で行われている。
巨大な数珠回し厄よけ 秋田市河辺・百万遍念仏

巨大な数珠を回して厄よけなどを願う百万遍念仏が20日、秋田市河辺和田の坂本地区で開かれた。地元の女性たち27人が参加、集落4カ所で念仏を唱えながら、災いが起きないよう祈りを込めた。
同地区では彼岸の中日に行うのが習わし。集落に災いや病気が入ってこないよう、坂本八幡神社など4カ所を移動して念仏を唱えている。
長老役の女性2人が打ち鳴らすかねと太鼓の音に合わせて、女性たちは「なんまいだー、なんまいだー」と唱えながら数珠を回した。数珠1周につき念仏を1万回唱えたとみなされる。1人が数珠の中心に立ち、稲わらを使って回数を数えていた。
県立美術館移転に賛成 財団法人、「原則反対」から一転

県立美術館の美術品を所有する財団法人・平野政吉美術館(大野忠右エ門理事長)は20日、秋田市の同館で理事会を開き、再開発が予定されている日赤・婦人会館跡地への同館の移転について、これまでの「原則反対」から一転して賛成することを決めた。
同跡地再開発は再開発準備組合と県、市、秋田商工会議所の4者が6施設を整備することで合意していたが、このうち同館だけが財団法人の同意を得られず宙に浮いていた。財団法人が賛成したことで、4者の合意に基づく再開発はようやくスタート地点に着いた。
大野理事長は会見で「移転に賛成することを決めた。立派なものを建てていただきたい」と話した。昨年12月に「原則反対」としていた態度を転じた理由について「当時は理事の間でさまざまな意見があり、流動的な要素があったため『原則』を付けて『反対』とした。理事がそれぞれ持ち帰って考え、今回意見を集約した結果、賛成することで全員が納得した」などと答え、意思決定の過程については口を閉ざした。
海自不祥事で88人大量処分 イージス事故、情報流出で

石破茂防衛相は21日、海上自衛隊のイージス艦衝突事故とイージス艦中枢情報の資料流出事件、護衛艦「しらね」火災の一連の不祥事を受け、増田好平防衛事務次官を2カ月、斎藤隆統合幕僚長を1カ月、吉川栄治海上幕僚長を3カ月それぞれ減給処分とするなど海自隊員を中心に計88人を処分すると発表した。吉川氏は全件について処分された後、24日付で更迭。後任には佐世保地方総監の赤星慶治海将を充てる。 石破氏は記者会見で「国民に深くおわびする」とあらためて陳謝。自身の給与の一部を2カ月返納する意向を表明した。防衛副大臣と2人の防衛政務官も給与の一部を1カ月返納する。
また、事故をめぐる幹部の説明が二転三転した問題を受け、広報体制を見直すため石破氏をトップとする対策検討会議を設置する方針も示した。
赤星氏ら海自の将官人事は21日の閣議で了承された。佐世保地方総監の後任には加藤保海上幕僚副長が転出する。
17歳、浅田真央が初優勝 世界フィギュア選手権

【イエーテボリ(スウェーデン)20日共同】フィギュアスケートの世界選手権は20日、スウェーデンのイエーテボリで女子フリーを行い、浅田真央(17)=愛知・中京大中京高=が合計得点185・56点で逆転初優勝を飾った。 浅田真は日本選手として5人目の世界女王で、昨年の安藤美姫(トヨタ自動車)に続いて2年連続で日本勢が世界チャンピオンとなった。
前日のショートプログラム(SP)で2位だった浅田真は、代名詞となっているトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は失敗したが、その後のジャンプをすべて決め、SP1位のカロリナ・コストナー(イタリア)を上回った。
ジュニア時代から「天才少女」としてタイトルを総なめにした浅田真は、シニアにデビューした2シーズン前にグランプリ・ファイナルを制覇。2006年トリノ五輪は年齢制限で出場できなかったが、昨年の世界選手権で2位になり、2度目の挑戦で頂点に立った。
2008年03月21日昼(金曜日)
梼原町森林がCO2相殺 坂本龍一さんCDに表示

音楽家の坂本龍一さんが十九日に発売したシングルCD「koko(ココ)」に、高岡郡梼原町内の森林でカーボンオフセットされたことを示すマークが印刷されている。高知県の森とのつながりを感じながら、二酸化炭素(CO2)削減を考えるきっかけになりそうだ。
坂本さんが代表を務める有限責任中間法人「モア・トゥリーズ」(東京都)が、県、同町と「環境先進企業との協働の森づくり事業」の協定を結んでいたことから、CDのカーボンオフセットが実現した。
一枚当たり約三キロと推計されるCDの制作や流通に伴うCO2排出量を、間伐した同町内の協定森林の吸収量で相殺する。
CDジャケットの裏に印刷されたマークは約五ミリ四方。「モア―」の頭文字と、緯度、経度を示す数字で構成されており、このデータを基に、CD購入者はどこの森林でカーボンオフセットされたのか分かる。
記されている北緯三三度二七分一四秒、東経一三二度四八分五六秒にあるのは、同町東向(こちむき)の町有林。マークの横には「高知県梼原町の『more treesの森』が吸収するCO2によって相殺(オフセット)しています」と書かれている。
同マークは今後も「モア―」がかかわるカーボンオフセット商品などに付けられ、保護活動をしている海外の森林の位置情報データも登場する予定。
【写真】発売されたCD=右=とジャケット裏面に印刷されたマーク。下の数字が緯度と経度を示す
“オリーブ冠”戴き卒業−安田小の36人

島のシンボル・オリーブも旅立ちを祝福―。香川県小豆郡小豆島町安田の安田小学校(後藤巧校長)で19日、卒業式があり、卒業生36人が保護者や教諭らが作った“オリーブ冠”を戴[いただ]き、思い出多い学舎[まなびや]を巣立った。
オリーブ冠の制作は今年、小豆島がオリーブ植栽100周年を迎えるのを記念し保護者らが初めて企画。趣旨に賛同した同町内の県農協内海支店と小豆島オリーブ公園が枝を提供した。
保護者らは式前日に、同公園職員の指導を受けながら卒業生1人ひとりに贈呈する冠と体育館の入退場口に設置するアーチを制作。式の最後に在校生からオリーブ冠をかぶせてもらった卒業生たちは、緊張しながらも晴れやかな表情でオリーブのアーチをくぐり、小学校生活を締めくくった。
弘大に長さ日本一の振り子

弘前市文京町の弘前大学文京キャンパス理工学部二号館に十九日、長さ四十五メートルの日本一の巨大振り子が出現した。地球の自転を証明したことで知られる「フーコー振り子」で、大学側は、本県の科学技術発展のシンボルとなるよう、一般にも公開する。
「農休日」続けて半世紀 月1回集会出席の“おきて”

長島町鷹巣の矢堂集落では毎月1回の「農休日」を50年休まず続けている。この日だけは全世帯が仕事を休み、集落の定例会に出席することが原則義務づけられる。一見、厳しい“おきて”にも思えるが、住民たちは「集落の結束・運営に役立つ」と交流・情報交換の大切な一日として活用している。
集落の規約によると、農休日の始まりは1957年。古老の一人、福山繁さん(78)は「当時は集落の全員が農民。全国的に経済自立化運動が推進されていてみんな休まずに働いていた。『月に1日くらい休もう』と始めたようだ」と話す。
各種団体からの連絡や配布物、集金などで役員が各世帯を回る手間を省ける上、みんなと焼酎をくみ交わして情報交換もできる。会はすぐに定着したらしい。
欠席が認められるのは病気や冠婚葬祭など。結婚の日取りも集落民は農休日を避けて決めるほどだという。仕事も牛のえさやりなど休めないものだけ。罰則や明文化された決まりはないが、全世帯が農休日を守る。
毎月15日に行っていたがサラリーマンが次第に増加。参加しやすいよう82年から毎月第3日曜に変更した。現在、43世帯で約10世帯がサラリーマン。ほかは農畜産業や自営業だ。
3月の第3日曜にあたった16日は公民館に40人が集合し定例会を午前9時に開会。各種報告の後、新年度役員の選挙・推薦があり、わきあいあいとした雰囲気で新役員を決めた。
引き続き男衆約20人が残って懇親会。焼酎を飲みながら話に花を咲かせた。公民館長の宮路泰次さん(62)は「半世紀続けてきた伝統。みんなが元気な顔をそろえる月1回の日をこれからも大切にしたい」と話す。
性救助に一役 野辺地小児童4人善行表彰

川に落ちていたおばあさんを発見して迅速に通報した―として、野辺地町立野辺地小学校(佐藤幸雄校長)の六年生四人が、青森県教育委員会から善行児童表彰を受けた。
表彰を受けたのは熊谷優磨君、清水目龍二君、高野史也君、齋藤奈摘さんの四人。
四人は昨年十一月の土曜日、同町枇杷野のコンビニエンスストアへ買い物に出掛けた帰り道、どこからともなく「誰か助けて」という声を聞いた。橋の下を見てみると、おばあさんが自転車ごと浅い川に落ちて動けなくなっており、家族に連絡してくれるよう声を振り絞っていた。
思いがけない出来事に驚きながらも、四人は「家族より消防署の方が先だ」と冷静に判断。急いでコンビニに駆け込み、現場を通りかかった男性に通報をお願いした。間もなく救急車が到着し、骨折するなどの重傷だったおばあさんを無事救助した。
表彰を受け、消防士を父に持つ熊谷君は「『先に救急車を呼んだのが良かったな』とお父さんに褒められた」、高野君は「人として当たり前のことをした。こういう気持ちをずっと大切にしたい」と笑顔で話していた。
【写真説明】
青森県教委から善行児童表彰を受けた熊谷優磨君、清水目龍二君、高野史也君、齋藤奈摘さん(左から)
<2008年03月21日朝(金曜日)
TDK、ホーム初戦飾れず JFL、ソニー仙台に敗れる

サッカーの第10回日本フットボールリーグ(JFL)は20日、各地で前期第2節を行った。
TDKは、にかほ市の仁賀保運動公園多目的広場でソニー仙台と対戦。前半は互いに譲らずに0?0。しかし、後半30分にPKで失点。さらに終了間際に追加点を献上し、今季のホーム初戦を勝利で飾ることはできなかった。TDKの通算成績は1分け1敗、勝ち点は1のまま。
TDKは第3節の23日午後1時から、茨城県立カシマサッカースタジアムで流通経大と戦う。
ソニー仙台 2-0 TDK
(0-0)
(2-0)
残雪踏みしめ、お墓参り 春分の日の県内

春分の日の20日、県内は曇りや晴れの穏やかな一日となり、各地の寺や墓地は墓参りの人たちでにぎわった。
秋田地方気象台によると各地の最高気温は秋田市14・4度、北秋田市鷹巣13・3度、大仙市大曲12・2度などで、平年より6度ほど上回った。
大仙市協和小種の県道沿いにある墓地では、辺りにまだ20センチほど雪が残る中、墓参者が先祖の墓に花や菓子などを手向けて静かに手を合わせていた。21日は高気圧に覆われて晴れる見込み。
由利本荘市役所に国体コーナー 約100点を展示

由利本荘市役所本庁舎1階の市民生活課前ホールに、秋田わか杉国体展示コーナーが開設された。同市が会場となった競技を中心に、国体ゆかりの品々約100点を展示している。
同市は秋田国体の正式7競技、公開1競技などの会場となった。コーナーでは競技風景をパネルで紹介しているほか、バイアスロン競技の前走で直根小児童が使用したスキーセット、本県選手団ユニホームやスタッフジャンパー、地元選手や競技団体から借り受けた賞状・表彰状などゆかりの品々がずらりと並んでいる。
各地域の住民たちがつないだ大会旗炬火(きょか)リレーのトーチ、「必勝祈願 地蔵こけし」(大内地域)、鳥海山の石で作った「無事カエル」(本荘地域)といった選手への記念品などから、地域が一体となって燃えた記憶がよみがえってくる展示内容だ。
今月末までの期間限定で、本県が総合優勝した銃剣道(大内地域)のトロフィーも展示している。
「嘉手納統合は可能」米海兵隊 96年の在日米軍報告

日米両政府が1996年に合意した米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還をめぐり、同飛行場を使用する在日米軍海兵隊が米軍嘉手納基地(同県嘉手納町など)への統合は「実現可能」と位置付けていたことが20日、機密指定を解除された同年の在日米軍報告書で判明した。日本政府が一時推進した「嘉手納統合案」に海兵隊が肯定的だったことが米公文書で初めて裏付けられた。 統合案は結局、米空軍や地元の反対もあり挫折。曲折を経て同県名護市のキャンプ・シュワブ沿岸部への滑走路新設となったが、滑走路の建設位置をめぐり沖縄県と政府との協議が難航している。
報告書は、嘉手納基地を使用する米空軍の反対を受け、在日米軍全体の勧告としては「統合すべきでない」と結論。しかし一方で、統合した場合に最大の問題となる混雑状況などを解消するため、有事の那覇空港使用や、嘉手納駐留作戦機の本土自衛隊基地への移転に言及。
海兵隊は報告書で、ヘリ部隊の嘉手納への移転は「実現可能」と主張。嘉手納の兵力配置の見直しや駐機場の増設、那覇空港の使用などで有事の作戦活動への支障も解消できるとした。
<
(春分の日)
2008年03月20日夕(木曜日)
全米各地でイラク反戦デモ 160人以上逮捕

【ワシントン19日共同】イラク戦争開戦から5年を迎えた米国では19日、各地で抗議行動が繰り広げられた。首都ワシントンや近郊ではホワイトハウス前や戦死米兵らが眠るアーリントン墓地などで「戦争終結」を訴えるデモが行われ、ロイター通信によると、60人以上が逮捕された。このほかサンフランシスコでも100人以上が逮捕され、逮捕者は全米で160人以上に上った。 抗議行動はニューヨークの中心部タイムズスクエアやロサンゼルスのハリウッドなど大都市のほか、フロリダ州マイアミの米南方軍司令部前やアイオワ州デモインなどでも行われた。
ブッシュ大統領はこの日の演説で「サダム・フセイン(元大統領)追放は正しい決定だった」と述べ、イラク戦争の「成功」を誇示したが、2月下旬に行われたギャラップ社の世論調査では59%が「開戦は誤り」と回答。多くの国民が戦争を支持していないことが実証された
<
(春分の日)
2008年03月20日昼(木曜日)
絶妙「おでんカレー」いかが 師崎港観光センターで販売

南知多町師崎の船乗り場前にある師崎港観光センターに「おでんカレー」(600円)という珍しいメニューが昨秋、登場した。だしが染みたおでんだねがルーの上にごろりと並び、ボリューム満点。旅行の話題のネタに一度、食してみてはいかが。
レトルトパックのルーを温めてご飯にかけるまでは観光地で見られる手軽なカレーと同じ。しかし、おでんカレーは見た目のインパクトが強烈だ。
「おおつ光ルくん」デビュー 源氏物語千年紀in湖都大津

「源氏物語千年紀in湖都大津」のマスコットキャラクター「おおつ光ルくん」の着ぐるみが、18日、開幕に合わせてデビューした。記念パレードで、地元の保育園児らと一緒に、石山寺(同市石山寺1丁目)の参道をパレードし「初仕事」をこなした。
平安貴族をイメージした大きな頭と和みの笑顔の着ぐるみは沿道の注目を集め、山門前では、光源氏に扮した2006年準ミス・インターナショナル日本代表の和邇信子さん(26)と並んで、観光客に手を振った。
当面は土、日、祝日を中心に同寺の「源氏夢回廊」会場に姿を見せ、来場者に愛きょうを振りまく予定という。
「クマったポーズ」、体操に

「困(クマ)った」ポーズで街づくりを―。全国的に人気者になった周南市徳山動物園のマレーグマ「ツヨシ」のあのポーズを取り入れた「つよしくん体操」が完成した。まちおこしにと地元企業の若手社員ら有志6人が考案し、2分間のプロモーションビデオまで製作。「観光PRに役立てて」と近く市に寄贈する。
「南の国からやってきた モテモテすぎて困っちゃう」―。親しみやすい歌詞とメロディーの曲に合わせ、ツヨシの悩めるポーズのように頭を両手で抱えたり、足踏みをしたり。作詞作曲も体操の振り付けも自前だ。
ビデオには山口大(山口市)のダンスサークルのメンバーを中心に周南市の市民や幼稚園児も出演し、一緒に体操を披露している。
【写真説明】「つよしくん体操」を紹介するプロモーションビデオの一場面
“超ミニ”1メートル石室 総社・法蓮広堂山古墳群で見つかる吉備最小級 造りは本格的

これでも、れっきとした古墳です―。総社市教委が発掘調査中の同市下林、法蓮広堂山(ほうれんひろどうやま)古墳群で18日までに、全長が約1メートルしかない極小の横穴式石室を持つ古墳が見つかった。時代も、古墳の築造が終わる奈良時代直前(8世紀初め)。伝統の埋葬法に最後までこだわった古代吉備最小級の石室が、研究者らを驚かせている。
古墳は法蓮広堂山14号墳。吉備最大の前方後円墳・造山(つくりやま)古墳(岡山市新庄下)を間近に望む古墳群の一基で、一辺が2・8メートルとやはり超小型の方墳に、横穴式石室の下半部が残っていた。
石室の大きさは見方で変わるが、長さが0・9メートル―1・2メートル、幅は25センチ。小さいとはいえ、奥壁に“大石”を据え、石敷きの床面に須恵器(すえき)の破片を敷き詰めるなど、造作は本格的。子ども用というより、一族の長の改葬骨などを納めたとみられる。
吉備の横穴式石室は6世紀後半、こうもり塚古墳(総社市上林)など全長19メートルを超える巨大石室をピークに徐々に小型化。火葬の風習が広がる中で、7世紀末から8世紀初めを最後に消滅する。
「近隣ではもう、火葬墓が現れている時期なのに」と調査担当の武田恭彰・同市教委主査。「かたくなに先祖伝来のスタイルを守ったとしか思えない」と目を丸くする。
白山公園でサルが花粉に悩む的

白山公園でサルが花粉に悩む
サルの目に涙―。本格的に花粉の季節となり、新潟市中央区の白山公園ではサルたちも花粉症に悩まされている。くしゃみをし、涙や鼻水を流してはじっと耐えるサルたち。公園を訪れる家族連れらが心配そうに見守っている。
症状が出ているのは、3頭のうち、20歳のノリコと12歳のハナコのメス2頭。1週間ほど前から目をこすったり、涙を流したりしているのを同公園の動物飼育係が見つけた。
二頭を診察した草村正人獣医師によると、国内では1986年にサルの花粉症が確認されており、ノリコとハナコは2005年に発症。以来、毎年3月中旬に涙や鼻水などの症状が出るという。
現在はアレルギーに効く抗ヒスタミン剤を朝夕2回飲ませているほか、冬囲い用の透明のプラステック製の板でおりの上半分を覆い、花粉対策として6月初めごろまで残しておくという。
2頭の様子に見入っていた同市北区木崎の主婦山田カツ子さん(65)は「かわいそうですね。サルは鼻をかむこともできないし、花粉を洗い流すこともできないので、薬を飲んで早く治してほしい」と心配そうにしていた。
<
(春分の日)
2008年03月20日朝(木曜日)
弁護側が即日控訴、検察側も控訴の方針 藤里連続児童殺害

藤里町の連続児童殺害事件で殺人と死体遺棄の罪に問われた無職畠山鈴香被告(35)の判決公判で、秋田地裁(藤井俊郎裁判長)は19日、無期懲役(死刑求刑)を言い渡した。判決は検察側の主張通り、畠山被告が長女彩香ちゃん=当時(9つ)=と2軒隣の米山豪憲君=当時(7つ)=を殺害したことを認定する一方、情状面は弁護側の主張をおおむね採用した。「有期の懲役刑」を求めていた弁護側は判決を不服として即日控訴、検察側も控訴する方針を示した。
これまでの公判で検察側は、彩香ちゃんを大沢橋の欄干から突き落として殺害したことについて、「突発的な犯行のようにも見えるが、日常的に不満のはけ口として虐待していた。彩香ちゃんへの疎ましさはいつ爆発してもおかしくなかった」と指摘。
これに対し、藤井裁判長は「もし確定的殺意があったとすれば、欄干を上ろうとする時点で背中を押していた。それはしておらず、殺害へのちゅうちょがあったと推認される。積極的な殺意は有していなかった」と判断。「『魚を見たい』と駄々をこねられ、急激にいらいらした感情を高めた。衝動的、突発的に行った」と結論付けた。
一方、豪憲君の殺害については、彩香ちゃん殺害の嫌疑をそらすため、一人で下校する豪憲君を見て「今しかないとの考えがにわかにわき、とっさに殺害しようと決意した」と認定。「自分の行動が社会的に容認されない違法行為であることを十分認識していた」などとして、刑事責任能力はあったとしたが、殺害後の死体の処分を想定し、準備をしていた形跡がないことなどから、「犯行は計画的ではなかった」とした。
総裁空席で新体制発足へ 日銀、白川副総裁が代行

政府は19日、日銀副総裁に元理事の白川方明氏(58)と、審議委員の西村清彦氏(54)を20日付で任命することを持ち回り閣議で決めた。 日銀総裁の候補として国会に提示した副総裁の武藤敏郎氏(64)、国際協力銀行の田波耕治総裁(68)は、民主党などの反対で参院の同意が得られず、日銀総裁は戦後初めて空席となった。総裁不在が長引けば、国際的な政策協調などに支障が出る可能性がある。
日銀の新体制は白川氏を総裁代行として発足する。副総裁になる西村氏の後任の審議委員も決まっておらず、日銀は金融政策の決定権を持つ政策委員9人(総裁、副総裁2人、審議委員6人)のうち2人を欠き、7人で業務を運営する。
福井俊彦総裁と武藤副総裁、岩田一政副総裁は、5年間の任期を終え退任した。
福井総裁は19日夜、最後の記者会見を開き、与野党の対立で後任が空席になったことについて「歴史的に極めて異例で残念だ。2人の副総裁には負荷がかかるが、日銀のエンジンをしっかり駆動させてほしい」と述べた。
生産陰り、景気「踊り場」 3月の月例経済報告

大田弘子経済財政担当相は19日、景気の基調判断を「回復はこのところ足踏み状態にある」に下方修正した3月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。生産などの陰りが要因で、内閣府は「踊り場的な状況」と説明した。2002年2月からの景気拡大局面で、踊り場に入るのは3度目。米国経済の減速、原油高、円高など不安材料を抱え、日本経済は正念場を迎えた。 2カ月連続の下方修正は、2004年11、12月以来。2月の判断は「このところ回復が緩やかになっている」だった。
生産の判断は「横ばいとなっている」で「増勢が鈍化している」から2カ月連続で下方修正。1月の鉱工業生産指数が、電子部品の減少などで前月比で2・2%低下したことなどを反映した。
企業収益は「弱含みとなっている」で、3カ月ぶりに下方修正。原油高によるコスト増が、中小企業の収益を圧迫したことを重くみた。
設備投資は「おおむね横ばいとなっている」で、3カ月ぶりに下方修正した。
政府は2月、基調判断を1年3カ月ぶりに下方修正していた。
2008年03月19日夕(水曜日)
畠山被告に無期懲役 藤里連続児童殺害、秋田地裁

藤里町の連続児童殺害事件で殺人と死体遺棄の罪に問われた無職畠山鈴香被告(35)の判決公判が19日、秋田地裁で開かれ、藤井俊郎裁判長は死刑の求刑に対し無期懲役を言い渡した。
起訴状によると、畠山被告は2006年4月9日午後6時45分ごろ、大沢橋の欄干に長女彩香ちゃん=当時(9つ)=を乗せて川に落とし、水死させた。さらに同5月17日午後3時半ごろ、2軒隣の米山豪憲君=当時(7つ)=を自宅に呼び入れ、着物の腰ひもで首を絞めて殺害。同4時すぎ、遺体を能代市二ツ井町の市道脇に放置した。
検察側は「確定的殺意を持って2人の小学生を殺害したのは鬼畜の所業だ」と死刑を求刑。弁護側は「更生の可能性は失われていない」と有期懲役刑を求めていた。
2008年03月19日昼(水曜日)
肌で感じて「大根せっけん」 道医療大准教授が開発 葉のエキス配合

北海道医療大(石狩管内当別町)の堀田清准教授(50)=薬用植物学=が大根の葉エキス入りのせっけん「すずしろの花」を開発、ベンチャー企業を設立して十八日から札幌市内の薬局などで販売する。アトピー性皮膚炎など肌の弱い人に「使いやすい」と好評で、堀田准教授は「新しいせっけんを肌で感じてほしい」とPRしている。
堀田准教授は「大根の葉が使われずに捨てられるのはもったいない」と、二〇〇〇年秋ごろから利用方法を探る研究を開始。硫黄成分を多く含む大根の葉は、乾燥させて風呂に入れると体が温まるとして、古くから利用されていたことが分かり、乾燥させた葉のエキスをせっけんに配合することを思い立った。
アレルギー科がある札幌市北区の牧田病院と提携、試作品をアトピー性皮膚炎などの疾患を持つ患者二百人に使ってもらったところ、「肌に優しい」「売ってほしい」と上々の反響だった。
同准教授は昨年十月、大学関係者らとベンチャー企業「植物エネルギー」を設立。今年一月末に化粧品の製造・販売の認可を取り、十八日からまず、東急ハンズ札幌店(中央区)、あおば薬局しのろ店(北区)と同屯田店(同)で売り出す。
せっけんは一個六十グラムで千円。堀田准教授は「手作りの限定生産。多くの人に使ってほしい」と話している。問い合わせは札幌クラウン商事(電)011・232・2550へ。
「犬猿」の効果抜群 高山でモンキードッグ第1号デビュー

猿による農作物への被害を防ごうと、高山市が導入を始めた「モンキードッグ」の第1号「ポッチ」(1歳9カ月)が半年の訓練を終え、高山市朝日町で活動を始めた。17日、同町の牛舎に現れた10匹の群れを追い払い、鮮烈なデビューを果たした。
朝日地域は高山市内で最も獣害が多く、昨年、稲やトウモロコシなど計3ヘクタールが被害に遭った。獣害で意欲をなくし、耕作をやめる高齢者もおり、田畑の荒廃に拍車をかけている。
モンキードッグは市が本年度、同地域で試験的に導入。4匹を訓練に出した。地域振興事業補助金を活用し、5カ月分の訓練費計103万円を助成しており、現在、3匹が訓練中だ。
ポッチは同町立岩の飛騨猟友会朝日支部長の沖島秀男さん(69)の愛犬の豆柴。長野県安曇野市の警察犬訓練所で、歩き方などの基礎訓練や山で実際に猿を追い払う訓練をし、14日に沖島さんの元へ戻った。モンキードッグの配備は、県内では本巣市に次いで2番目という。
牛舎に現れ、ポッチから逃げて木に登った猿=いずれも高山市朝日町立岩で
知的障害者プロ劇団で自立へ県内の福祉関係者 年内旗揚げ

知的障害者のプロ劇団を立ち上げよう−。県内の福祉施設関係者らが、知的障害者で作る劇団発足に向けて動き出した。文化活動の場を確保するとともに、演劇を通して社会的自立を後押しすることが狙い。足掛かりとして、5月に甲府・県民文化ホールで、埼玉県の知的障害者ミュージカル劇団「さくら」を招いた公演を行う。
劇団旗揚げに向けて、活動を始めたのは「劇団さくら山梨実行委員会」(斎藤公夫委員長)で、メンバーは県内の福祉施設役員や相談員、イベント企画会社の社員ら36人。
知的障害者が活動する埼玉県のプロ劇団「さくら」を知り、「山梨県内でも演劇を1つの職業として、生きがいが持てるものにしたい。自立支援につなげたい」(同実行委)と、動き出した。
第1弾として、5月8日に劇団「さくら」を招いた公演を開催。当日は午後1時半と同5時半開演の2回公演で、オリジナルミュージカル「見沼開拓異聞 水怒り」を上演する。チケットは全席指定で一般3500円、障害者1000円。
山梨版の劇団は今年中に立ち上げる計画で、山梨の歴史や伝統などをテーマにしたオリジナルミュージカルを手掛けていく。現在、実行委の斎藤委員長らが、県内の福祉施設を巡り、趣旨説明を行っているが、「すでに劇団に入り、活動したいなどの声が寄せられている」(同実行委)という。
同実行委は「舞台に立つことが、自信にもつながる。最終的には団員が報酬をもらえるくらいの劇団にしたい」と意気込んでいる。
劇団「さくら」のチケットの問い合わせは、ドリームアイプロダクション、電話0551(28)6178。
「ひろっこ」旬を迎える 戸沢村の伝承野菜

戸沢村の伝承野菜「ひろっこ」が旬を迎えた。アサツキの一種で、雪の下で栽培することから色は白く、寒さから身を守ろうと糖分を凝縮するため甘みが強い。シャキシャキとした歯応えがあり、おひたしや天ぷら、酢の物にして食べる。
もともとは土手などに自生していたものを家の近くで育てたのが始まりだという。8月下旬に球根を植え、冬になると、雪をかぶせたまま育てて、1月中旬ごろから掘り返して収穫する。村内の4農家で構成するひろっこ研究会が「雪の下ひろっこ」という名称で約30アール栽培し、1日に5−10キロほど出荷。新庄市内のスーパーで販売している。
同研究会の田中誠一会長は「雪の下で長い時間を過ごした今の時期のひろっこが一番おいしい。吹雪の中での作業は大変だが、栽培仲間を増やしたい」と話している。収穫は今月いっぱい続く。
僧侶が消え「ぞっとした」 ツアー客が現地から帰国

街から僧侶が消えた。外国人も歩くことができない。中国チベット自治区ラサで起きた暴動。18日に帰国した日本人ツアー客や添乗員らは、成田空港で「ぞっとした」などと緊迫した現地の様子を語った。
成田を12日に出発したキャラバントラベル(東京都)のチベットツアー。添乗員の高鹿剛幸さん(28)らは現地時間の15日深夜、北京の日本大使館から「ホテルから一歩も出ないように」と連絡を受けた。
高鹿さんは「ラサには7回ほど行ったが、今回は通常開いている店もシャッターが閉まっていた。街中を歩いている僧侶の姿も全く見なかった。ぞっとした。ラサの駅からホテルまでバスで移動する際、銃を持った警察官に3回、検問を受けた」と話した。
2008年03月19日朝(水曜日)
全国高校スキー、男子総合優勝を報告 鷹巣農、県教育庁訪問

2月に新潟県で行われた第57回全国高校スキー大会(インターハイ)で、2年ぶり2度目の男子総合優勝を飾った鷹巣農林スキー部の監督、選手らが18日、県教育庁を訪れ、大会報告を行った。
同庁を訪れたのは那須正美校長のほか、同スキー部の佐藤正幸部長、古矢勝久監督、玉造貴久主将(3年)、距離のフリーとクラシカルで2冠を獲得した近藤大仁(2年)の計5人。
チームは大会4日目に総合優勝を決めたほか、最終日の男子リレーを初制覇した。玉造主将は「個人の能力はもとよりチームワークで勝利を勝ち取った」と報告。古矢監督は「新潟まで応援に来てくれた県民のおかげで勝つことができた。これからもたくさん応援してもらえるチーム作りを目指したい」と話した。
鷹巣農林は距離、アルペン、純飛躍、複合に計9人が出場。3種目で優勝したほか、3つの入賞を果たした。
黄色の花びら、里山に春告げる 八峰町、マンサク開花

春を彩る“一番花”が鮮やかに開花-。八峰町八森の里山で、柔らかな光を浴びたマンサクが黄色の花びらを広げ、春の訪れを告げている。
やや縮れている線形の花は、枝にぶら下がった小さな短冊のよう。暖かな風を受けて、愛らしく揺れている。
日当たりの良い南斜面にはフクジュソウの群生が広がり、海岸部ではタンポポやキクザキイチゲが開花した。モノクロームの世界だった山間部に、少しずつ春色が広がってきた。
運慶仏像に12億円 国宝級、NYで落札

【ニューヨーク18日共同】鎌倉時代の仏師、運慶の12世紀末ごろの作とみられ、文化庁が文化財指定も検討した「木造大日如来坐像」が18日、競売大手クリスティーズのニューヨークでの競売に出品され、1280万ドル(約12億5000万円)で落札された。クリスティーズは、海外での競売で落札された日本の美術品としては過去最高額としている。落札者は不明。 運慶の作品が海外で競売にかけられたのは初めて。欧米や日本の美術館、収集家らが高い関心を示し、国宝級の貴重な美術品の海外流出に懸念が強まっていた。落札額は300万ドルを超えることが予想されていた。
クリスティーズによると、過去、海外で競売にかけられた日本の美術品の最高落札額は、1987年にロンドンで落札された黒田清輝の油絵「木かげ」の約270万ドル。
日銀総裁空席へ 白川氏が代行

日銀総裁人事をめぐり、民主党は18日夜の役員会で、次期総裁候補として政府が提示した元大蔵事務次官で国際協力銀行総裁の田波耕治氏(68)を起用する案に「不同意」とする方針を決めた。副総裁候補の日銀審議委員の西村清彦氏(54)には同意する。田波氏については社民党が不同意を決定、共産党も同様の方向で調整しており、19日昼の参院本会議で否決され、19日で任期満了となる福井俊彦総裁(72)の後任が空席となる見通しとなった。 日銀総裁が空席となるのは戦後初。当面、衆参が同意し副総裁任命が確定している白川方明京大教授(58)が代行を務める見込みだが、福田康夫首相の指導力が問われるのは必至だ。
田波氏は18日午後の衆参両院の議院運営委員会での所信聴取で、日銀の独立性、透明性確保に努める考えを強調した。
「収拾不能なら引退」 ダライ・ラマ14世

【ニューデリー、北京18日共同】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は18日記者会見し、中国での暴動が収拾不能となった場合、引退すると述べた。発言についてダライ・ラマ側近は「政治的指導者や亡命政府トップからの辞職を意味する」と解説、政治的ポストからの辞職であることを強調した。 チベット民族にとっての精神的支柱であるダライ・ラマが亡命政府から退けば、急進的グループが暴走する恐れもある。
温家宝首相は同日の記者会見で「チベット暴動はダライ・ラマ集団が企て扇動した。証明する事実は十分にある」と名指しで批判。
さらに中国外務省の秦剛副報道局長は同日午後の定例会見で、ダライ・ラマが国際社会の調査を受けるべきだと中国に求めたことについて「(暴動で)どんな役割を果たしたのか、ダライ・ラマ自身こそ調査を受け、裁きを受けるべきだ」と非難した。
「踏み字」元警部補に有罪 選挙違反の自白強要

鹿児島県議選の選挙違反冤罪事件の捜査過程で親族の名前などを書いて踏ませた「踏み字」で自白を強要したとして、特別公務員暴行陵虐罪に問われた元鹿児島県警警部補浜田隆広被告(45)=福岡市西区=の判決で、福岡地裁(林秀文裁判長)は18日、「取り調べの許容範囲を大きく逸脱している」と違法性を認定、懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)を言い渡した。 狭い密室での取り調べ手法の一端が明らかとなった今回の事件は、自白偏重の捜査に警鐘を鳴らすとともに、録音、録画による取り調べの「可視化」実現の論議に拍車を掛ける契機となった。
判決理由で林裁判長は「黙秘権を侵害する取り調べは慎まなければならず、踏み字は常軌を逸している」と批判、「被害者の父や孫に対する尊敬や情愛を踏みにじり、被害者の人格を否定し、精神的苦痛を与えた」と判断した。
さらに「取り調べや捜査全体に対する国民の信頼を大きく損ない、社会的影響は大きい」と量刑の理由を述べた。
2008年03月18日夕(火曜日)
顔つき真剣、腕だめし 記念囲碁大会に135人、潟上市

日本棋院南秋支部(小林多樹也支部長、52人)の10周年記念囲碁大会がこのほど、潟上市飯田川の八郎潟ハイツで開かれ、会員をはじめ県内18市町村から計135人が参加して交流を深めた。
記念大会はレベルに合わせて1部から8部に分かれて実施。変則スイス方式の4局対局で行われ、持ち時間は1局1人35分の打ち切り。8部は持ち時間を設定せず、フリーとした。
この日は、ともに日本棋院の棋士である益子富美彦六段=秋田市出身=と巻旗多栄子三段を迎えて指導も行われた。小中学生や高校生を相手に益子六段は5面打ち、巻旗三段は3面打ちで対局。高校生たちはプロの技を学ぼうと、真剣な顔つきで盤上に碁石を置いていった。
日銀総裁に田波氏提示 民主「受け入れ困難」

政府は18日午前、日銀総裁人事をめぐり、参院で不同意となった武藤敏郎副総裁(64)の昇格案に代わり、元大蔵事務次官で国際協力銀行総裁の田波耕治氏(68)の起用案を国会に提示した。副総裁候補には日銀審議委員の西村清彦氏(54)を示した。午後の所信聴取を経て、福井俊彦総裁(72)の任期が切れる19日の衆参両院本会議で同意を得たい考えだ。 民主党は新人事案の賛否について議論を進め、18日中に結論を出す方針だが、武藤氏と同様に大蔵次官の経験者で、受け入れは困難な見通し。山岡賢次国対委員長は「同意は難しい」と述べた。福田康夫首相は時間切れによる総裁空席を回避するため、武藤氏昇格や福井氏続投案を断念し、新人事案を決断した。
町村信孝官房長官は記者会見で「(総裁職の)空白はつくりたくない。受け入れていただけると信じている」と述べた。
衆参両院議院運営委員会の代表らでつくる「両院合同代表者会議」で町村氏が新人事案を提示した。18日午後に両院議運委で候補からの所信聴取と非公開質疑を行う。
2008年03月18日昼(火曜日)
おひなさまと記念写真を-高取「町家の雛めぐり」

高取町上土佐の町観光案内所「夢創館」で16日、町職員有志がおひな様とお内裏様にふんし、観光客の記念撮影に応じた。
旧街道沿いで開催されている「町家の雛めぐり」(高取土佐街なみ天の川計画実行委員会主催)を盛り上げようと、町総務企画課の職員7人が考えた。
橿原市内の貸衣装店に交渉したところ、貴族の衣装が無料で借りられることになり、おひな様の冠は保育士が手作り。お内裏様の冠は町内の神社で借用した。
この日は鍵本留菜さん(27)がおひな様、石尾宗将さん(40)がお内裏様にふんした。子供たちはひな飾りに溶け込んだような撮影に大喜びで、2人の間にはさまったり、前に並んだりして記念写真に収まった。
鍵本さんは「お姫様になったような気分。私自身にとってもいい記念になりました」と笑顔。
橿原市から祖母と訪れた京谷希美ちゃん(5つ)は「きれいなおひな様と一緒に写れて楽しかった」と笑顔で話した。
「町家の雛めぐり」は3月31日まで。
復活水車でエコ発電 京都府、モデル事業に200万円

かつて日本でよく見られた水車を復活させ、発電に生かせないか−と、京都府は農業用水路への小型水力発電機の設置を進めることにした。2008年度は、モデル的に1カ所で発電機付き水車を製作し、有害鳥獣駆除用の電気柵などの電源として使う。府は「勢いよく流れる水の自然エネルギーを活用し、環境意識も向上させたい」としている。
■農村の駆除柵や照明に
傾斜地の多い府内の農村の特性を生かしたエコ発電を進めるのが狙い。
製作する水車は高さ1メートルほどで、幅50センチ程度の用水路に設置する。場所は今後検討する。ワークショップを開くなど、住民と協力して設置する予定。電力は畑を囲む電気柵や照明などに利用するという。
設置した水車を幅広い層に見てもらう見学会を開いたり、活用事例を府内に広く紹介するなどして、小型水力発電の普及を啓発する。府は「エコマイクロ水力エネルギー活用事業」として、関連経費200万円を盛り込んだ08年度府一般会計当初予算案を、開会中の2月府議会に提案している。
「電気柵などに使えば、遠くから電気コードを引っ張ってくる必要もなくなる。身近な自然のエネルギーを活用するモデルとして実用化を目指したい」(耕地課)としている。
マンゴーハウス前に金次郎像 高鍋の津房さん

農地が広がる高鍋町水谷原地区に突如現れた二宮金次郎(尊徳)像。建てたのは同所でマンゴーを栽培する津房昌明さん(68)。近年、めっきり見る機会が減った金次郎像に、通り掛かった人も思わず足を止めている。
津房さんは9年前から鉢植えマンゴーの生産に取り組んでおり、知る人ぞ知る名人。県内外から多くの人が教えを請いに訪れる。
昨年7月には農業生産法人・津房果樹園を設立。その設立を記念し、「初心に返って、あと5年間頑張ってみよう」と自らを奮い立たせるために像を建てた。
◎「禁酒村」に別れの春 石川・津幡町の河合谷小、23日に閉校式ん

大正末期、住民の禁酒で工面した費用で校舎を建て直した「禁酒村の学校」で知られる
津幡町河合谷小が、児童数減少で今月限りで百三十三年の歴史に幕を下ろす。地元のお年
寄りにとって「お寺の次に大切な心のよりどころ」である学校との別れ。富山県境に接す
る河合谷地区に足を運ぶと、待ち遠しいはずの春の訪れとは裏腹に、山あいの集落は静か
な悲しみに包まれていた。(藤井智)
「時代の流れとはいえね、さみしい気持ちでいっぱいや」。自身も子どもも孫も、河合
谷小で学んだ川上勝男さん(64)=下河合=はしんみりと語った。地区住民約四百二十
人にとって「禁酒村の学校」は先人が残した大切な財産であることが伝わってきた。
一九二六(大正十五)年一月のことだった。老朽化した校舎改築工事で四万五千円の事
業費が必要となった。財政難だった当時の河合谷村の森山忠省村長は「村民が一年間に使
う酒代が九千円。これを五年間我慢すれば建設費に充てることができる」と提案した。
「非常なる場合には、非常なる節約をなさねばならない」。この年四月から、村の全世
帯約三百戸で禁酒が実行され、新校舎は完成。計画通り五年後に建設費を償還した。官庁
による税金の無駄遣いが批判を集める昨今、頭の下がる話である。
当時、全戸に掲示が義務付けられた札が残っていた。金田長信さん(84)=下河合=
宅の玄関に掛かる朱色で「禁酒」と書かれた鉄製の札だ。金田さん方は禁酒によって廃業
した八軒の酒店の一つという。
「子どもたちを思って誰も禁酒に反対せんかったんやろう。当時は『村長の言葉は絶対
』という意識を持つ人も多かったやろうし」と金田さんは思いをはせる。
現在は別の場所に移った学校跡地にある河合谷ふれあいセンター前庭に「禁酒」と彫ら
れた石碑が立っていた。当時、村の入り口に「禁酒村」を知らせるため置かれたものだと
いう。重厚なたたずまいと力強い字体から人々の強い意志が伝わってくる。
河合谷地区振興会長の江口誠一さん(66)=上大田=は「どうしても飲みたい人は隠
れて(津幡町中心部へ向かう峠を越えた所にある)興津(きょうづ)まで行っとったらし
い」と、祖父や父親から聞いた話を教えてくれた。
「学ばせてもらっているという意識から、成績優秀な人材が多かった。そういう人たち
は地元を離れていく。一生懸命勉学に励んだことが人口減少につながった面もあったんか
な。皮肉なことやけど」と江口さん。
ピーク時には約三百人いた河合谷小の児童数は今年度、地元で生まれ育った三人と特別
認定校で校区外から通う十人の合わせて十三人。十八日の卒業式で最後の卒業生四人が巣
立つ。豊かな自然に恵まれ、団結心の強い住民たち。二十三日の閉校式で百三十三年の校
史に終止符が打たれても、先人の英断と苦労、それを受け継いできた誇りは消えることは
ないだろう。
片手でOK炊飯器鍋 特許庁新案登録/古仁屋小・山畑君

瀬戸内町の古仁屋小学校5年、山畑海人君(11)が片手でも扱いやすい炊飯器の内鍋を考案し、特許庁の実用新案に登録された。「右手が不自由なおばあちゃんのために作った」と語る孝行者。試作品を毎日使う祖母の川島奈津子さん(72)は「本当に楽になった。かわいい孫が作ってくれたのがうれしい」と大喜びだ。
実用新案登録証を手にする山畑海人君(左)と祖母の川島奈津子さん 海人君は、週数回は近所の祖父母宅で遊ぶ。15年ほど前、くも膜下出血で右半身が不自由になり、片手で掃除や洗濯をこなす奈津子さんが、難儀しながら炊飯器の内鍋を抱えるのを見て、昨年夏から改良に挑戦した。
バケツのように内鍋に取っ手があれば便利だと気づいたが、取り付けた穴から空気や熱が漏れて炊飯に失敗したり、バランスを崩し米をひっくり返したりと、何度も失敗。機械に詳しい祖父・国彦さん(73)の助言を受け試行錯誤を重ね、5カ月かけて完成させた。
海人君が発想して工作、奈津子さんが実際に使ってみて感触を伝え、国彦さんが助言と申請手続きで加勢。3人の力を合わせて昨年11月に特許庁に申請、1月末に正式登録となった。
少年野球チームの主将で、奄美シーカヤックマラソン(ハーフ2人艇)では大人に混じって準優勝するなど活発な海人君。小さいときから父親の運送会社でドリルやペンチを扱っており、今回の発明も遊び感覚で取りかかったという。笑顔の祖父母を前に「喜んでもらってよかった」とはにかんだ。
2008年03月18日朝(火曜日)
さよなら県国体局 3月末廃止、職員が最後の残務整理

昨年、本県で開かれた秋田わか杉国体、秋田わか杉大会の成功を支えた県国体・障害者スポーツ大会局が3月末で廃止になる。同局がある県第2庁舎3階では、昨秋以降、残務整理を進めてきた職員が、広いフロアで保存用書類の荷造りなど最後の仕事に精を出している。
同局は1999年、県保健体育課に設置された国体準備室が前身。同室が2002年に知事部局に移された後、04年に同局として当時の企画振興部(現・総務企画部)に設置された。
国体が終了した昨年10月以降は残務整理が続いた。各市町村などに貸していた物品が一斉に返却され、第2庁舎を訪れた県民からクレームが来るほど、エレベーターホールが荷物であふれかえっていた時期もあった。大量の荷物も徐々に整理され、残り約2週間となった現在は先日完成した公式報告書の発送作業や、保存用のポスター、書類の荷造りに追われている。
06年以降、100人以上いた職員数も昨年11月からの異動で減り、現在は33人。広いフロアにわずかに残る事務机や処分を待つ発泡スチロール製のスギッチの表情も、心なしか悲しげだ。
進藤選手(山王中)が国際大会へ 新体操ジュニア部門、本県初

秋田新体操クラブ(中野明子代表)の進藤みのり選手(山王中2年)が、来月ポルトガルで開かれるポルチマン国際大会のジュニア部門(13-15歳)に、本県から初めて日本代表として出場する。16日、秋田市の県立武道館で行われた同クラブの壮行会に臨んだ進藤選手は、「順位は考えない。自分の持っているものを全部出したい」と決意表明した。
進藤選手は5歳で新体操を始め、昨年8月の全国中学大会の個人総合で5位入賞。同10月の全日本ジュニア選手権で個人総合8位となるなど好成績を挙げ、ただ一人の代表に選ばれた。
しかし順風満帆だったわけではない。演技に自信が持てなくなった昨年末、「何で新体操をしているんだろう」と悩み、一時は競技をやめようかとも思ったという。さらに今年1月には左足の甲を疲労骨折。現在も練習と並行して治療を続ける毎日だ。
それでも、前向きに新体操に取り組んでいるのは、心の中にいつも、一昨年夏に42歳でがんのため亡くなった父・透さんへの思いがあるからだ。国際大会の出場が決まったことは、すぐに透さんの墓前に報告した。
国際大会は来月19、20の両日、ジュニアとシニア(16歳以上)の2部門で行われる。
中国が国連の調査拒否 「発砲なし」と報道局長

【北京17日共同】中国外務省の劉建超報道局長は17日、中国チベット自治区の暴動に関して緊急会見し「完全に中国の国内問題」と述べ、「真相究明」に向けて国連などによる調査の必要性を訴えたチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世らの要求を拒否する考えを明確にした。 報道局長は「中国政府は自国の主権を守る能力と決意がある」と強調。さらに、暴動で殺傷性のある武器による発砲はなかったと主張した。欧州などで中国大使館への投石などが起きていることについて「チベット独立運動活動家の暴力を強く非難する」と述べた。
一方、暴動から3日たった中国チベット自治区ラサでは17日、治安当局が指定した出頭期限を迎え、緊張が高まった。
共同通信の電話取材に答えたラサ市の40代のタクシー運転手=甘粛省出身=によると、16日には武装警察とみられる部隊が7-8台の軍用トラックで市中心部の住宅一軒一軒を家宅捜索。暴動に参加したと疑われる人物は「トラックの荷台に家畜が放り込まれるように」乗せられ、次々と連れ去られた。
日銀総裁提示は18日夕以降 空席で白川代行強まる

政府は17日午後、日銀総裁人事をめぐり、参院不同意になった武藤敏郎副総裁(64)の昇格案に代わる新たな人事案の国会提示を18日夕以降に先送りすることを決めた。民主党との折衝が難航したためで、当初予定していた17日中の提示を断念した。民主党側には、福井俊彦総裁(72)の続投案に続き、財界人を総裁候補に据えて武藤副総裁が補佐する案も打診したが、理解を得られていない。財界人には奥田碩内閣特別顧問(トヨタ自動車相談役)=(75)=を想定しているが、奥田氏も政府の就任要請を固辞しているとされる。 福田康夫首相は、福井氏の任期満了日を19日に控え「空白はつくりたくない」と強調したが、19日までに国会同意を得られず総裁空席になる可能性も強まっている。この場合は衆参両院の同意で副総裁に任命される白川方明京大教授(58)が総裁代行を務めることになる。政府は「武藤総裁」実現のため、同意人事に関し衆院の優越規定を盛り込む日銀法改正の検討も始めた。
李克強氏を副首相に選出 中国全人代、新閣僚承認

【北京17日共同】中国で開会中の第11期全国人民代表大会(全人代=国会)第1回会議は17日、温家宝首相(65)の指名に基づき李克強党政治局常務委員(52)を筆頭副首相とする国務院(政府)の閣僚人事案を承認。15日に国家主席に再選された胡錦濤氏、新国家副主席に選出された習近平氏らと合わせ、2期目の「胡-温」体制が発足した。 李氏は次期首相候補とされる。温首相の補佐役を務めつつ、ポスト「胡-温」時代へ向け経験を積む。閣僚は、ベテランの起用が目立つほか、留任組も多く、政策の継続性が明確となった。
新政府は、緊張が続くチベット情勢や8月の北京五輪など、対応を誤れば内外の批判を浴びる重要課題に直面している。
ほかの副首相は、引退した呉儀、曽培炎両氏の後任として改革・開放政策の先進地区、広東省でトップを務めた張徳江同省前党委書記(61)、中国人民銀行(中央銀行)副総裁を務めた王岐山前北京市長(59)が就任。
2008年03月17日夕(月曜日)
「指湯」コーナーが人気 男鹿水族館で企画展

男鹿水族館GAOで15日、温泉にまつわる生物を集めた企画展「魚もぬぐだまる 秘湯GAO温泉」が始まった。人の古くなった角質を食べるカンガルフィッシュの「指湯」体験コーナーもあり、家族連れの人気を集めている。企画展は5月25日まで。
展示されているのは、温泉水やその熱を利用して養殖されたスッポンやオニテナガエビのほか、海底の熱水噴出孔周辺に生息する「ユノハナガニ」など11種類90匹。
「指湯」体験コーナーでは、カンガルフィッシュが10匹ずつ入った2つの水槽を用意。子どもたちは水槽にそっと指を入れ、魚が自分の角質を食べ始めると「すごい」などと大きな歓声を上げていた。
h1>思い出胸に母校に別れ 二ツ井、大館の7小学校で最後の卒業式

3月末で閉校する能代市二ツ井地区の二ツ井小学校(307人)、富根小学校(51人)、仁鮒小学校(37人)、切石小学校(35人)で16日、それぞれ最後の卒業式が行われた。4月から4校統合の新生「二ツ井小」として新たなスタートを切る。
このうち卒業生が6人の切石小では、一人一人が名前を呼ばれ、壇上で卒業証書を受け取った。小山勝子校長は「皆さんは切石小最後の卒業生として立派に締めくくってくれた。これからも夢を持ち、実現に向け努力し続けてほしい」と式辞を述べた。卒業生と在校生がメッセージを贈り合う場面では、卒業生が感極まって言葉に詰まる場面もあった。
この日は二ツ井小55人、富根小10人、仁鮒小10人が最後の卒業生としてそれぞれ送り出された。
また、大館市の越山小学校(21人)、山田小学校(29人)、岩野目小学校(21人)の3校でも同日、3月末で閉校するのを前にそれぞれ最後の卒業式が行われた。4月から越山小と山田小は山瀬小に、岩野目小は早口小に統合される。
このうち卒業生が2人の岩野目小では、貝森登校長が「心と体の健康を保ち、人や自然環境とのかかわりを大切にし、夢や目標に向かってほしい」と、声を詰まらせながら式辞を述べた。続いて、在校生と卒業生が感謝の言葉をリレー形式で述べ合った。
22中学校にAED、秋田市 公共施設への設置計画スタート

秋田市は、市所管の公共施設へのAED(自動体外式除細動器)の設置を進める。今後4年間で全施設の約半数に設置することを目標にしており、2008年度は手始めとして市立中学校22校に備える。
秋田市安全安心対策推進本部によると、市所管の公共施設337カ所のうち、既にAEDが設置されている公共施設は秋田拠点センター・アルヴェや文化会館、体育施設、市役所本庁舎など56カ所(16・6%)。市は昨年10月に庁内に設置計画策定検討委員会を立ち上げ、08年度から4年間で、約半数に当たる155カ所に設置することを目標とした年次計画を策定した。
計画初年度の08年度は、市立中学校22校に設置する。予算は369万円で、一般会計当初予算案に盛り込まれている。市立中学校は24校あるが、既に2校では設置されており、08年度中に全中学校に設置されることになる。
華麗な演技、観客を魅了 秋田新体操クラブが発表会

秋田新体操クラブ(中野明子代表)の第16回発表会が16日、秋田市の県立武道館で開かれ、クラブ員が日ごろの練習成果を披露し、観客の目を楽しませた。
「伝えよう!この喜びを…」をテーマに、園児から中学生までのクラブ員69人やOGなどが出演。演技に先立ち、堀井レイ(御所野小6年)が「これまで先生たちにいろんなことを教えてもらった。きょうは最後まで一生懸命に演技します」とあいさつした。
発表会は全員参加のオープニングでスタート。1部は園児から中学生までのクラブ員が、クラブやリボンを使い、リズミカルな曲に合わせて集団演技した。
2部は本年度、各種大会に出場した選手のほか、4月19、20日にポルトガルで開かれる国際競技大会に日本代表として出場する進藤みのり(山王中2年)が華麗に演技。また、昨年のインターハイ女子個人で3連覇を達成するなど、国内トップで活躍する庄司七瀬(山形・山形北高3年)も特別出演し、情感あふれる演技で約1300人の観客を魅了した。
米ベアー買収で合意 JPモルガンが救済

【ニューヨーク16日共同】米銀大手JPモルガン・チェースは16日、信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題で、資金繰りが悪化した米証券大手ベアー・スターンズを買収することで両社が合意したと発表した。JPモルガンによる事実上の救済合併。同問題で米国の大手金融機関が売却に追い込まれたのは初めて。 急激なドル安円高と世界的な株安を招いているサブプライムローン問題が、一段と深刻化していることを裏付けた。
ベアーは今年3月に入り「経営難に直面しているとのうわさ」(同社首脳)で、資金が大量流出。信用不安から金融市場での資金調達が難しくなり、ニューヨーク連邦準備銀行とJPモルガンが14日、協力して緊急融資に乗り出すと発表していた。
2008年03月17日昼(月曜日)
店主ら出版賛否 料理店に調査員

レストラン格付け本の世界的権威ミシュランガイドが京都の料理店を調査し、「京都版」の出版を検討している。出版されれば、昨年大きな話題を呼んだ「東京版」に続く第2弾となる。日本の料理界への「黒船来航」ともいえるミシュランの調査が、京でも波紋を広げている。
関係者によると、今年2月、京都の各料理店にミシュランガイドから「お話を聞かせてもらえませんか」と電話が入った。応じた店にはその後、調査員が訪れ「星を付けるのは店の雰囲気ではなく、皿の上の料理そのもの」と説明、評価を受けることや写真撮影の承諾書にサインを求めた。
発行元は詳細を明らかにしていないが、京の料理店主からは「世界的な評価を受けられてありがたい」「日本の風土で培った京料理が理解されるのか」と賛否両論が上がっている。
800年超え茶の木植樹 栄西ゆかり聖福寺に2本 佐賀のグループ

南宋(中国)から茶の種を持ち帰り、「茶祖」と呼ばれる栄西(ようさい)禅師が開いた福岡市博多区御供所町の聖福(しょうふく)寺境内に、佐賀県吉野ケ里町の地域おこしグループ「さざんか塾」が15日、茶の木を植樹した。同町の脊振山霊仙(りょうせん)寺跡に自生し、栄西禅師自身が植えたとされる木の子孫。800年の時を超え、栄西禅師ゆかりの聖福寺で栽培される。
栄西は1191年、4年の修行をへて南宋から帰国。修行を行った霊仙寺石上坊に、日本で最初の茶の種をまいたとされる。95年に源頼朝の許しを得て、博多に聖福寺を建立。その後、茶書「喫茶養生記」を著した。
さざんか塾では、茶の歴史などを研究し、吉野ケ里町(旧東脊振村)を「日本茶栽培発祥の地」としてアピール。聖福寺に栄西が栽培した茶の木が残されていないと聞いた同塾は、3年前から寄贈を計画してきた。
この日は、多良正裕塾長(57)らが聖福寺を訪れ、境内に約2メートルの茶の木2本を植樹。多良塾長は「禅師ゆかりの聖福寺に植えることは念願だった。脊振と博多をつなぐ1つの物語ができたのでは」。同寺の細川白峰住職(60)は「2014年は禅師の800年忌。そのころまでに立派に根付いてくれれば」と話した。
情熱の舞華麗に−フラメンコ2000人魅了

スペイン舞踊界のトップダンサー、ミゲル・アンヘルが率いるフラメンコ舞踊団公演「アンダルシア 情熱の瞬間」(四国新聞社など主催)が15日、香川県高松市玉藻町の県民ホールグランドホールであった。会場を埋めた約2000人の観客は、情熱的なステージに酔いしれた。
「ミゲル・アンヘル フラメンコ舞踊団」は1999年からジャパンツアーを行っており、県内での公演は2004年に続いて2度目。今回のステージは「ロンデーニャ」「アレグリアス」など、フラメンコのスタンダードナンバーが中心。
哀愁を帯びたギターの音色が特徴的な南米発生の「ビタリタ」で幕を開け、「コロンビアーナ」ではダンサー全6人が華麗な舞踊を披露、会場は一気にラテンムードに。アンヘルの長身を生かしたダイナミックなソロステップや、ダンサーによる即興的な舞が次々と披露され、観客はその度に盛んな拍手。舞踊、歌、ギターが一体となったステージを満喫していた。
サクランボ収穫、初出荷 東根市の加温ハウス

東根市神町南1丁目の農業、須藤一元さん(42)の加温ハウスで16日、サクランボ「紅さやか」の収穫が始まり、東京の大田市場に初出荷された。
春の雰囲気が漂う暖かいハウス内で、須藤さんは午前6時から作業を開始。3時間で約5キロの“赤い宝石”を摘み取り、100グラム(約20粒)入りのパックなどに丁寧に詰めた。
サクランボは17日朝に、競りにかけられる。須藤さんは「燃料の高騰と1、2月の厳しい寒さが重なり大変だったが、今年も例年通りおいしいサクランボを届けられる」と話していた。
主力品種「佐藤錦」の収穫は今月23日ごろから始まる。
80人の遺体と亡命政府 中国四川省で7人射殺か

ダラムサラ(インド北部)、北京16日共同】中国チベット自治区ラサでの大規模暴動で、インド北部ダラムサラに拠点を置くチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の亡命政府は16日、ラサ市内で少女5人を含む80人の遺体が確認されたと記者団に明らかにした。事実なら1989年のラサ暴動の死者16人を大幅に超える。
インドに活動拠点を置く非政府組織(NGO)チベット人権民主化センターは四川省のチベット民族の自治州で16日、僧侶ら約1000人がチベット独立を求めてデモ、治安部隊と衝突して7人が射殺されたと明らかにした。ワシントンに本部を置く国際人権団体もこのデモで参加者4人が射殺されたとの目撃情報を発表したほか、青海省黄南チベット族自治州でも新たなデモが発生したと伝えた。
一連の抗議活動でラサ以外で犠牲者が出たとの情報は初めて。甘粛、青海両省に続き四川省でも抗議活動が発生したことで、暴動の一層の拡大が懸念される。国際社会は中国政府に抑制的な対応を求めており、北京五輪を控え、胡錦濤指導部は難しい対応を迫られている。
2008年03月17日朝(月曜日)
華麗な演技、観客を魅了 秋田新体操クラブが発表会

秋田新体操クラブ(中野明子代表)の第16回発表会が16日、秋田市の県立武道館で開かれ、クラブ員が日ごろの練習成果を披露し、観客の目を楽しませた。
「伝えよう!この喜びを…」をテーマに、園児から中学生までのクラブ員69人やOGなどが出演。演技に先立ち、堀井レイ(御所野小6年)が「これまで先生たちにいろんなことを教えてもらった。きょうは最後まで一生懸命に演技します」とあいさつした。
発表会は全員参加のオープニングでスタート。1部は園児から中学生までのクラブ員が、クラブやリボンを使い、リズミカルな曲に合わせて集団演技した。
2部は本年度、各種大会に出場した選手のほか、4月19、20日にポルトガルで開かれる国際競技大会に日本代表として出場する進藤みのり(山王中2年)が華麗に演技。また、昨年のインターハイ女子個人で3連覇を達成するなど、国内トップで活躍する庄司七瀬(山形・山形北高3年)も特別出演し、情感あふれる演技で約1300人の観客を魅了した。
16日の県内は、全般に晴れや曇りの穏やかな天候となった。

秋田地方気象台によると各地の最高気温は北秋田市鷹巣と秋田市が11・9度、横手市8・2度など。軒並み平年より2-6度高く、3月下旬から4月上旬並みの陽気となった。
秋田市新屋の通称・蛇沼ではヘラブナを狙い早朝から10人ほどの釣り人が竿を出していた。うららかな日差しに包まれ、当たりを待ちながら防寒具の上着のファスナーを外す姿も目立っていた。
郷土史研究の資料2400点を一般公開 大館市で18、19日

郷土史研究で知られる故佐々木兵一氏の収集資料を公開する展示会が18、19の両日、大館市比内公民館で開かれる。郷土史研究団体「大館史談会」の設立経緯をはじめ、戦前戦中の文化や教育の一端を伝える約2400点の資料群で、孫の佐々木重光(しげてる)さん(80)=大館市泉町=から今月6日付で大館市に寄贈された。
資料は兵一氏が収集した図書や冊子が約1400点、自筆原稿や書簡類が約1000点。このうち昭和8年からの3年間に3号まで発行した「大館史談会誌」は、歴史研究や評論など多彩な論文を載せており、大館市史にも引用されるなど、郷土史研究の基礎的資料ともなっている。
これまで史談会の全体像は詳しく知られていなかったが、寄贈資料には会員名簿や会計簿、通信つづりなどが含まれ、会の実像が分かる。史談会蔵書として集めた、江戸時代から戦前にかけての膨大な図書もある。
資料展は両日とも午前9時-午後4時。入場無料。
80人の遺体と亡命政府 中国四川省で7人射殺か

【ダラムサラ(インド北部)、北京16日共同】中国チベット自治区ラサでの大規模暴動で、インド北部ダラムサラに拠点を置くチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の亡命政府は16日、ラサ市内で少女5人を含む80人の遺体が確認されたと記者団に明らかにした。事実なら1989年のラサ暴動の死者16人を大幅に超える。 インドに活動拠点を置く非政府組織(NGO)チベット人権民主化センターは四川省のチベット民族の自治州で16日、僧侶ら約1000人がチベット独立を求めてデモ、治安部隊と衝突して7人が射殺されたと明らかにした。ワシントンに本部を置く国際人権団体もこのデモで参加者4人が射殺されたとの目撃情報を発表したほか、青海省黄南チベット族自治州でも新たなデモが発生したと伝えた。
一連の抗議活動でラサ以外で犠牲者が出たとの情報は初めて。甘粛、青海両省に続き四川省でも抗議活動が発生したことで、暴動の一層の拡大が懸念される。国際社会は中国政府に抑制的な対応を求めており、北京五輪を控え、胡錦濤指導部は難しい対応を迫られている。
2008年03月16日夕(日曜日)
後藤さん(増田小)が最優秀賞 しょうゆ感想文コン、前回は姉受賞

日本醤油協会(濱口道雄会長)主催の「第2回しょうゆ感想文コンクール」で、横手市の増田小学校3年後藤ゆうひさん(9つ)が最優秀賞に選ばれた。前回、姉ののはらさん(11)=同小5年=が同賞に輝いており、姉妹での連続受賞となった。
同コンクールは、しょうゆを通じて日本の伝統的食文化に理解を深めてもらう食育の一環として開催されている。全国の小学3-6年生が対象で、「出前授業」「工場見学」「調べ学習」の3分野に1504点の応募があった。
ゆうひさんは昨年見学した石孫本店(湯沢市)と安藤醸造(仙北市)での体験を基に、しょうゆの種類と名称についてまとめ、調べ学習部門の最優秀賞を受賞した。また、のはらさん、ゆうひさん姉妹には、2年連続で優秀な作文を出品したとして、今回特別に設けられた「審査委員奨励賞」が贈られた。
豪快な音、繊細な作品で見学者魅了 秋田市でチェーンソーアート

県秋田地域振興局は15日、秋田市の大森山動物園で特別企画「チェーンソーアートから生まれる動物たち」を開き、見事なチェーンソーさばきでキリンやタンチョウヅルなどの動物を作り上げた。
横手市の森林ボランティア団体「森の王国サルパ」の奥山勝栄代表らが登場。高さ約150センチ、幅約50センチの丸太をチェンソーだけを用いて削り上げ、動物などの彫刻を作り出した。豪快な音とは対照的な繊細な作品が見学者を楽しませた。
秋田市の秋大付小5年の鈴木佳奈子さんは「チェンソーだけで木を削って動物を作るなんてすごい。自分にはできそうもない」と驚いた様子。
チベット暴動、死者30人か 亡命政府発表、数百人負傷ト

【北京15日共同】中国チベット自治区ラサで14日起きた大規模暴動で、インド北部ダラムサラのチベット亡命政府は15日、チベット人のデモ参加者30人の死亡が確認されたとする声明を発表した。事実なら1989年のラサ暴動の死者16人を超える。中国政府は暴動での死者は10人としている。 インドに活動拠点を置く非政府組織(NGO)チベット人権民主化センターは、負傷者は数百人に上ると発表した。
ラサから四川省成都に退去した外国人は、ラサには当時、10数台の戦車が出動し、数百人の兵士が街を封鎖、商店はすべて閉店し観光客も外出が許されず「事実上の戒厳令」だったと証言した。
AP通信は、甘粛省甘南チベット族自治州で15日、僧侶ら数百人による抗議デモがあり、警察当局がデモ隊に催涙ガス弾を撃ったと伝えた。インドやネパールでも抗議デモが発生、中国政府への反発が強まっている。
目撃者によると、ラサでは同日午後も散発的な衝突やデモ隊の投石など不安定な情勢が続いた。
北京の日本大使館などは十五日、ラサ市内に滞在する留学生ら日本人全員の無事を確認した。
2008年03月16日昼(日曜日)
誇りと愛情注ぎ61年 仙台のバーテンダー・及川さん

仙台市青葉区国分町のバー「ムーン・ライト・セブン」でシェーカーを振る及川初夫さん(76)が今年、バーテンダー歴61周年を迎えた。戦災で焼け野原となった時代から仙台の街を見守り、経済人や文人に癒やしの空間を提供してきた。18日には全国からファンが集まり、青葉区のホテルで祝賀パーティーが開かれる。
及川さんは岩手県金ケ崎町生まれの仙台育ち。戦後間もなく、年齢を偽り、15歳で仙台の進駐軍のクラブで働き始めた。
バーテンダーが腕を競う全国大会で上位に入ると、横浜や銀座の一流クラブから声が掛かり、そこで腕を磨いた。安岡章太郎、丹羽文雄ら文人が出入りする新宿の「ばっかす」で働いたこともある。常連の吉行淳之介に気に入られたという。
1957年に東北一の高級店といわれた「VAT」が開店する際に腕を見込まれ、当時はオフィス街だった国分町に戻った。何店か店を持った後、92年にホテル地階にある会員制バーを開いた。
東京で熟読した古いカクテルブックには、文芸評論家の十返肇、俳優の鶴田浩二ら有名人のサインが書き込まれている。
「酒場は人間を磨く所」と語る及川さんは、お客さんとの話題で、分からないことがあると、すぐに本屋に走った。「その道の達人たちに出会えて、教えてもらえる。バーテンダーは素晴らしい仕事だ」と胸を張る。
昨年11月ごろ、客に聞かれてバーテンダー歴を数えたところ、60周年を迎えていたことに気付いた。常連客が発起人となり今年、記念祝賀会を開くことになった。
発起人には「伊達(だて)なママの会」会長の鈴木せつ子さんや、吉岡屋の吉田忠社長が名を連ねる。
VAT時代からの常連客の西井弘・弘進ゴム会長(74)は「きちんと酒が飲める格調の高い店をいつもつくってくれるから、付き合いも長くなる」と話す。
国分町は以前のにぎわいを失っているが、及川さんは「若い人の遊び方が多様になった。時代は変わるから仕方がない」とひょうひょうと語る。
名刺には「愛・感謝」の文字。会員のボトルが入ったロッカーには「ありがとう」のステッカーが張ってある。「皆に愛され、感謝しながらここまで来た。まだまだ仕事が楽しいので、あと10年は続けたい」と誓う。
41歳元保育士が看護学校卒業舞鶴の大塚さん

保育士から看護師への転身を目指した41歳の女性が14日、舞鶴医療センター付属看護学校を卒業した。ダウン症などの園児に接し、「専門知識を得て子どもたちの役に立ちたい」と一念発起。退職して3年間、勉強に集中した。来月からふるさと舞鶴の病院で、看護師としての第一歩を踏み出す予定。
女性は舞鶴市森の大塚綾さん。21歳から保育士として約10年、ダウン症や脳性まひなど多くの病気の園児と向き合った。退職後も子どもたちの姿が頭から離れなかったといい、「看護の知識を身に付け、充実した世話をしたい」との思いで仕事を辞め、入学した。
在校中は、20歳前後の若い同級生からお母さんを意味する「ママン」の愛称で慕われた。実習で疲れた時は、同居の両親や小学生の息子がマッサージなどで支えた。国家試験の受験勉強も同世代の同級生平松孝子さん(42)と励まし合いながら乗り越えた、という。
卒業生37人を代表した謝辞で、多くの患者と実習を通じて心を通わせられた喜び、初めてナースキャップをかぶった感動を振り返り、「常に学ぶ姿勢を忘れず努力したい」と誓った。4月から舞鶴医療センターで勤務する予定。
父失い進学断念…半世紀 72歳の高校生

元日田市議の宮本嗣男さん(72)=高瀬本町・農業=が、日田高校定時制の推薦入試に合格した。戦争で父親を失い、進学を断念した過去を持つ宮本さん。約半世紀の時をへて、今春から青春時代にあこがれた高校の門をたたく。県内の定時制で七十代の進学は珍しいという。
父親に代わり家族を養うため、職を転々とした後、左官業に就いた。会社を興し、同市郡左官業組合長も務め、地域社会に貢献。市議二期目を目指した昨年四月の市議選で落選した。
宮本さんにはいつも心に浮かぶワンシーンがあった。中学卒業後、三隈川に架かる橋で、高校受験に向かう友達たちと擦れ違った場面。高齢になっても高校への思いは断ち難く「落選は神様が与えてくれたもの」と進学を決断した。
四月から自分の孫に近い世代の子どもたちと机を並べる。「年下だが同級生は同級生。説教して嫌われないように気を付けます」と苦笑い。「入試の問題を新聞で見て高校は大変と思ったが、逆にやりがいがある。進学は感無量。健康に過ごし、四年後に無事卒業できることが今の目標」と相好を崩した。
宮本さんの挑戦に妻の民代さん(75)や孫たちは「しっかり頑張んない」とエール。同校定時制の山本隆典教頭も「教師、生徒にとって刺激になります」と歓迎している。
パイナップル?“松ぼっくり”にびっくり! 松浦

松浦市今福町の今福公民館に、パイナップルのような松ぼっくりがお目見えし、市民の目を楽しませている。
三−四センチの松ぼっくりが三十個固まって直径十二センチのボールのようになっている。同町の農家、前田博司さんが三月上旬に畑の手入れに出掛けた際に見つけた。松は十年前に盆栽から畑に植え替え、前田さんは「初めはパイナップルができたのかと思った」と笑う。
刈り取ってしばらくは前田さんが自宅で飾っていたが「一人で見るのはもったいない。松は縁起物なので皆さんに見てほしい」と同公民館に寄贈。同館職員らも「いいことあるかも」と笑顔を見せた。
なぎさにポツン 鹿島の海岸にオットセイ

南相馬市鹿島区の烏崎海岸で、なぎさに打ち上げられたオットセイが見つかっていたことが、13日までに分かった。
海岸近くに住む烏中清さん(57)が9日早朝、散歩中に発見した。烏中さんが近づいて触っても大きな反応を示さず、衰弱している様子だった。烏中さんは市博物館の学芸員を通してアクアマリンふくしまに連絡し、アクアマリンが保護した。烏中さんによると、近所の住民も烏中さんが発見する前日に同じ場所でオットセイを見つけており、衰弱が進み動けなくなったとみられる。
アクアマリンによると、見つかったのは高齢のメスのキタオットセイ。キタオットセイは夏場はロシア近海で暮らすが、冬場は本県沖でも泳ぐ姿が確認される。アクアマリンは現在もオットセイの治療を続けているが、予断を許さない状況だという。烏中さんは「元気に回復してほしい」と願っている。
2008年03月16日朝(日曜日)
目指せ!五輪アスリート フェンシング楽しむ

子どもたちにフェンシングの楽しさを伝え、将来は五輪を目指す選手を育てようと、秋田市の県スポーツ科学センターで15日、「フェンシングフェスティバル」が開かれた。県内の小中学生31人とその保護者の計58人が参加。県のマスコット「スギッチ」との試合などを通じ、競技の魅力に触れた。
子どもたちの大半はフェンシング未経験者。スギッチとの試合では、マスクを着けた子どもたちが、樹脂製の剣で対戦。子どもたちは次第に剣さばきに慣れ、素早くスギッチの懐に入って攻めていた。
同協会はこのフェスティバルを足掛かりとし、フェンシングに興味を持った子どもを対象とする選手育成計画を、今秋までに策定。競技を続けられる進路の調整などにも取り組み、有力選手を生み出したい意向だ。
お待たせ!今季の営業開始 大森山動物園

秋田市浜田の大森山動物園(小松守園長)が15日、今季の営業を開始した。
冷たい風に雨が重なったあいにくの天気だったが、「ずっと開園が楽しみだった」と話す秋田市の鈴木佳奈子さん(秋大付小5年)と佐藤鈴佳さん(同)。
同園では休園中にミニチュアホース1頭とアムールトラ2頭が誕生。アムールトラは周囲の環境が整ってからのお披露目になる予定だ。
チベット暴動、死者30人か 亡命政府発表、数百人負傷

【北京15日共同】中国チベット自治区ラサで14日起きた大規模暴動で、インド北部ダラムサラのチベット亡命政府は15日、チベット人のデモ参加者30人の死亡が確認されたとする声明を発表した。事実なら1989年のラサ暴動の死者16人を超える。中国政府は暴動での死者は10人としている。 インドに活動拠点を置く非政府組織(NGO)チベット人権民主化センターは、負傷者は数百人に上ると発表した。
ラサから四川省成都に退去した外国人は、ラサには当時、10数台の戦車が出動し、数百人の兵士が街を封鎖、商店はすべて閉店し観光客も外出が許されず「事実上の戒厳令」だったと証言した。
AP通信は、甘粛省甘南チベット族自治州で15日、僧侶ら数百人による抗議デモがあり、警察当局がデモ隊に催涙ガス弾を撃ったと伝えた。インドやネパールでも抗議デモが発生、中国政府への反発が強まっている。
目撃者によると、ラサでは同日午後も散発的な衝突やデモ隊の投石など不安定な情勢が続いた。
北京の日本大使館などは十五日、ラサ市内に滞在する留学生ら日本人全員の無事を確認した。
上村、5連勝で有終の美 スキーW杯モーグル

【バルマレンコ(イタリア)15日共同】フリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)は15日、イタリアのバルマレンコでモーグル女子最終戦が行われ、上村愛子(29)=北野建設=が24・50点で優勝した。10戦あった今季の後半5試合をすべて勝ち、来年の世界選手権猪苗代大会や2年後のバンクーバー冬季五輪に弾みをつけた。 8日の第9戦で日本選手として初めてモーグルの種目別優勝を果たした上村は、ランキング上位選手がそろった最終戦でも滑りやエアで高得点を稼いだ。
2008年03月15日夕(土曜日)
日野原さん、「命の大切さ」熱く語る 上小阿仁小・中で授業

聖路加国際病院理事長・名誉院長で96歳の現役の医師日野原重明さんが14日、上小阿仁村の上小阿仁小・中学校(畠澤正義校長)で「いのちの授業」を行い、児童生徒たちを前に命の大切さを熱く語った。
同授業は、日野原さんが子どもたちに命の重みや平和の大切さなどを伝えたいと22年前から全国の小学校などで行っている。
午前中の授業を受けたのは小学4、5、6年生72人。日野原さんの指揮による校歌斉唱で始まり、「私は何歳に見える」と問い掛けたり、片足を高く上げて「みんなのおじいさん、おばあさんはこんなに高く足を上げられないでしょう」などと言って場を和ませていた。
午後からは中学1、2年生52人への授業に続き、村生涯学習センターで「いのちを子ども・大人がどう理解してさわやかに生きるか」と題した講演会も行われた。
土井さん、きぼうに入室 「新しい時代の幕開け」

【ヒューストン(米テキサス州)14日共同】米スペースシャトル「エンデバー」に乗り組み宇宙に滞在している土井隆雄さん(53)は14日午後(日本時間15日午前)、日本初の有人宇宙施設「きぼう」保管室の電源を入れ、室内に入った。 国際宇宙ステーションに14日未明に設置された保管室は、機能が確認され、きぼうの第1便の打ち上げ、取り付け作業が成功した。土井さんは入室にあたり「日本にとって新しい、素晴らしい宇宙時代の幕開けです。おめでとうございます」と喜びを語った。
土井さんはこの日、リチャード・リネハン飛行士らと協力して保管室に電力ケーブルを接続。電気を通して換気扇を回すなどして、保管室の有人施設としての機能を順に起動。
米航空宇宙局(NASA)は14日、エンデバーの機体状況を詳しく調べた結果、着陸に支障はないと判断した。
逮捕状の無効確認求める ロスで三浦容疑者弁護人

【ロサンゼルス14日共同】米ロサンゼルスで1981年に起きた銃撃事件で、日本での無罪確定後にサイパンで逮捕された元会社社長、三浦和義容疑者(60)のロサンゼルスでの弁護人、マーク・ゲラゴス氏は14日、元社長の逮捕は不当だとして、88年に出された殺人と共謀の両容疑での逮捕状の無効確認を求める申し立てを裁判所に行った。 判決確定事件で再び罪に問われない「一事不再理の原則」に反すると主張。サイパンでの法廷闘争に加えロサンゼルスでも釈放を訴え、検察側と真っ向から対決する構えだ。
ゲラゴス氏は子供への性的虐待罪に問われ無罪評決を受けた米人気歌手マイケル・ジャクソンさんら有名人の弁護を担当したことで知られるらつ腕弁護士。
2008年03月15日昼(土曜日)
山根多恵さんが「週末は若女将」出版

大田市温泉津町の老舗旅館を拠点に地域再生に取り組む山根多恵さん(27)=同=が、旅館の若女将(おかみ)になったいきさつや、地域振興の展望をつづった奮闘記「週末は若女将」(メディアパル)を出版した。東京都内でこのほど報告会があり、山根さんの活動をサポートする有志が出版を祝った。
山根さんは大学在学中に、地域資源を生かしたビジネスを学んでいた縁から、廃業の危機にあった温泉津町の旅館「吉田屋」を継承。週末の三日間を営業日とし、残りを地域資源を生かした商品開発やボランティア活動などの地域貢献日とする新たな経営スタイルで、全国の若者の関心を引きつけている。
著書は、旅館での「おもてなし」の様子や、山根さんの活動にあこがれて旅館の門をたたく若者との交流などを描写。また、山口県出身の山根さんが、島根県に来るまでの悩みや葛藤(かっとう)の一端も記している。
出版報告会で山根さんは「田舎の生活をどう面白くするか挑戦し、楽しみながら働いている。出版を通じて、これからは都会と田舎の若者をつなぐ活動をしていきたい」と抱負を語り、編集を担当したメディアパル社の津川雅代さん(28)は「一人の若い女性が悩みながらもやりたいことを見つけていく生き方を見てほしい」と話した。
「週末は若女将」は四六判、百九十二ページ。千四百七十円。山陰両県の主要書店などでも販売している。
選挙PR用グッズ作製 投票率アップで初の試み

トイレのように、投票所にも必ず行こう。県選管は、二十三日投開票の知事選と県議上益城郡区補選をPRするトイレットペーパーを作り、十三日発表した。投票率アップを狙った初の試み。
長さ三十メートルの紙に投票日と、期日前投票の手順などを印刷。紙を巻き取るたびに「三月二十三日投票日」の文字が現れる。一万二千個を製作。十五日に熊本市の下通アーケードなど県内二十九カ所で配布するほか、同市内の百貨店などでも使ってもらう。
知事選の期日前投票の出足は、昨夏の参院選に比べ鈍く、投票率の伸び悩みが懸念される。一方で、選挙戦は過去最多タイの五候補が入り乱れて過熱気味。選挙後のしこりはこの紙でぬぐい去って水に流して!?(並松昭光)
メガおきつねバーガー販売へ 22日から豊川のうどん店

パンの代わりに油揚げでカツなどを挟み、若者に人気の「おきつねバーガー」を販売している豊川市の豊川稲荷前のうどん店「松屋支店」が、大型版の「メガおきつねバーガー」を考案した。厚さは従来の6・5センチから11センチに。1個450円で、同稲荷の「ご縁日」に当たる22日から販売する。
藤井雅大店長(29)が、牛丼やハンガーガーなどに見られるメガブームにちなんで研究。厚さ2センチの油揚げを3枚使い、一方の揚げと揚げの間には目玉焼きとカツとレタスなど、もう一方には、とろけるチーズとカツ、レタスなどを挟む。特製だしを染み込ませている油揚げのサクサク感と目玉焼きやチーズのしっとり感が同時に楽しめる。
あまりの厚さに一口で食べるのは難しそうだが「つぶしながら思い切りほお張ってほしい」と藤井店長。「“進化”した変わりバーガーが若者を豊川稲荷へ呼び込むきっかけになれば」と張り切っている。
葬祭サービス技術競う 四日市で業界が全国大会

四日市】葬祭サービスの内容や価格について、利用者への十分な情報提供を目指すための「葬祭コーディネーターコンテスト」が十三日、四日市市安島の四日市都ホテルで開かれた。全国八ブロックから予選を通過した八人が参加し、接客技術を競った。
全国五十五の葬祭事業協同組合でつくる「全日本葬祭業協同組合連合会」(事務局・東京)の青年部が主催。葬儀サービスのトラブルを回避し遺族に納得した葬儀を行ってもらおうと、二十―四十歳代でキャリア三―十年の従業員を対象に四年前から開催している。今回中部ブロックからは「ふじや本店」(三重)が参加した。
コンテストは、父親の葬儀の喪主とその叔父が、葬儀後、供花に名前がなかったことや、見積金額と請求金額の違い、墓石業者などから頻繁に電話があることについてクレームを申し立てるといった設定で行われた。所定の十分以内で、言葉遣いや身なりのほか、クレームに対して的確かつ誠意ある対応ができているかを、損保会社の事故処理担当者や消費者協会などの六人が審査し、最優秀賞には近畿ブロック「加納」の中山雅治さんが選ばれた。
同連合会青年部前会長の金沢義和さん(43)は「第一線で働く従業員の輝く場をつくることで今後の業界全体の発展につなげていきたい」と話していた。
モンキードッグ新たに2匹導入 中土佐町

高岡郡中土佐町は農作物を荒らす猿を追う「モンキードッグ」を新たに二匹導入。十三日、中土佐町矢井賀で住民らにお披露目した。これで計三匹となり、猿害防止に向け“犬のお巡りさん”への期待が高まっている。
同町は「サル去るプロジェクト」と銘打って十八年度から、上ノ加江、矢井賀地区の猿害対策に取り組んでいる。その一環でモンキードッグを育成。昨年八月、矢井賀地区に県内第一号の「ヒカル」が導入された。
新たにモンキードッグとなったのは矢井賀の無職、政岡学さん(56)が飼う「ロック」と、矢井賀小学校職員の小嶋玉恵さん(58)の「キナコ」。
昨年十月から約五カ月間、高知市土佐山のドッグスクールで基礎的な訓練を積んできた。経費は一匹当たり二十五万八千円かかり、うち四分の一が飼い主、四分の三が町などの負担。ただ、今回は農林水産省の鳥獣害防止対策事業に採択されたため飼い主の負担はゼロ。
この日は住民ら約三十人に二匹を紹介。町の担当者が「犬が猿を追い掛けている時は声を掛けないで」「犬が苦手な人は離れて」などと注意した。その後、訓練の成果を披露。「お座り」「待て」といった指示に忠実に応えていた。二匹とも猿を追った経験がないため、これから飼い主と一緒に日常生活の中でさらに訓練を重ねる。
政岡さんと小嶋さんは「近所の人たちに言われて飼うことにしたが、少しでも役に立てれば」「家でも野菜を育てているが猿の被害は大きい。しっかりパトロールしたい」と話していた。
同町農林課によると、“先輩”のヒカルはこれまでに猿と四回遭遇したが、いずれも追い払ったという。同課の寺石秀司主査は「上ノ加江、矢井賀の両地区で十五匹ほどまで増やしたい。育てたい人がいれば、ぜひ手を挙げてほしい」と呼び掛けている。
【写真】新たにモンキードッグとなった2匹(中土佐町矢井賀)
2008年03月15日朝(土曜日)
「キハ28・58系気動車」が引退 秋田駅でセレモニー

急行列車などの車両として半世紀近く活躍したJR秋田支社の「キハ28・58系気動車」が、老朽化と15日のダイヤ改正に伴い、14日に引退した。午後6時10分秋田発鹿角花輪行きの快速列車が唯一の列車で、最後の運行に合わせて秋田駅で行われたセレモニーでは、JR関係者や鉄道ファンらが別れを惜しんだ。
キハ28・58系気動車は、旧国鉄時代の1961年に誕生。当時は急行列車として全国各地で利用された。本県でも急行列車として活躍。2002年からは快速列車の車両として親しまれていたが、老朽化に伴い、14日が最後の出番となった。JR秋田支社管内にある28系2両、58系4両は近く廃車となる予定。
県内51小学校で卒業式 ピークは18日

秋田市内の小学校で14日、卒業式が始まった。この日は同市だけで18校が実施し、卒業生は6年間過ごした学びやに別れを告げた。
桜小(高野吹子校長、835人)では130人が卒業。式では、一人一人が中学生活への抱負を述べた後、高野校長から卒業証書を受け取った。
県内では、この日51の小学校が卒業式を実施。18日に96校とピークを迎え、21日までにすべての小学校で終了する。
季節外れのアゲハチョウが羽化 秋田市の民家

秋田市八橋の上坂久江さん(87)方の室内で例年なら屋外で6月ごろに見かけるはずのアゲハチョウ(ナミアゲハ)が羽化し、家族を驚かせている。
20年ほど前から鉢植えのグレープフルーツの木を大事に育てている上坂さん。寒さに弱いため冬の間は室内に入れ、夏場はほかの鉢植えと一緒に屋外へ出している。アゲハチョウの幼虫はミカンやカラタチなど柑橘(かんきつ)系の木の葉が好物のため、上坂さん宅では例年6月から10月ごろまで成虫が軒先に姿を現しては卵を葉に産み付けていくという。
12日朝起きると、日当たりのよい窓際に置いていたシャコバサボテンの鉢植え近くの棚の上に、美しい羽を広げているアゲハチョウを見つけた。上坂さんは「(シャコバサボテンを)夏場にグレープフルーツの鉢の隣に置いていたので、幼虫が冬を越す前に移っていたのだろう。春のようなここ数日の陽気に誘われたんでしょうね」と感慨深げだった。
野村系に足利銀譲渡 金融庁、2800億円で

金融庁は14日、一時国有化されている足利銀行(宇都宮市)を野村ホールディングス系の投資グループに譲渡すると発表した。 野村系グループは、足利銀の株式すべてを1200億円で買い取り、1600億円を出資する。当面の投資額は計2800億円になる。7月に足利銀を傘下に置く持ち株会社を設立。2010年度中の上場を目指す。
最終選考では、野村系グループが地方銀行8行の連合と競り合ったが、投資額や事業計画で総合的に優位に立った。渡辺喜美金融相は「足利銀株の買い取り価格が決め手になった」と説明した。足利銀の一時国有化は破たんから4年半余りで終了する。
野村系グループは、足利銀頭取に元商工中金理事の藤沢智氏を内定。持ち株会社は藤沢氏が社長を兼務し、高木新二郎弁護士(元産業再生委員長)らが社外取締役に就く。地元企業などを対象に50億-100億円の出資枠を設けた。
金融庁は足利銀の経営を中長期的に安定させるため、野村系グループによる足利銀株の転売を上場まで原則禁止した。
税制法案の修正指示 首相「与野党協議を」

福田康夫首相は14日、揮発油税の暫定税率維持を盛り込んだ税制改正法案について、与党に修正を指示した。町村信孝官房長官が同日夕の記者会見で明らかにした。3月末に暫定税率の期限切れが迫る中、民主党との修正協議入りを急ぐ必要があると判断したとみられる。 与党は自民、公明両党の政調会長を中心に、民主党の対案を踏まえ、早急に修正案を取りまとめ、民主党に協議を呼び掛ける。道路特定財源の一般財源化が焦点となる見通しだが、与野党の主張の隔たりは大きく、調整は難航が避けられない見通しだ。
福田首相は同日午後の参院予算委員会の基本的質疑で「道路整備中期計画の期間をどうするか。一般財源化をどう図っていくか、暫定税率の期間はどうなのかを含め、検討するところはたくさんある」と指摘。(1)中期計画(10年間)の期間短縮(2)一般財源化の範囲拡大(3)暫定税率延長(10年間)の短縮-が修正協議の論点になるとの認識を表明した。
2008年03月14日夕(金曜日)
花粉症に効果、ヨーグルト飲料を発売 レンコン成分配合

スギ花粉の飛散が本格化する時季を前に、花粉症の症状改善に効果のあるヨーグルト飲料が商品化された。乳製品を製造、販売する湯沢市皆瀬の「栗駒フーズ」(高橋惇社長)の新製品「栗駒高原れんこんヨーグルト」で、14日に販売を開始した。
栗駒高原れんこんヨーグルトは、花粉症などアレルギー体質の改善に効果のあるレンコン成分に乳酸菌を配合することで相乗効果を生むことを発見した和合治久・埼玉医科大教授の指導を受けて、開発した。
プラスチックボトル153ミリリットル入りで、189円。生乳を使用したヨーグルトに茨城県産のレンコン粉末2グラムを配合した。同大で実施したモニター調査で、花粉症の改善効果を確認。慢性便秘の症状改善にも効果があるという。
問い合わせは同社TEL0120・47・5859(フリーダイヤル)、ファクス0183・47・5858
大森山動物園が15日開園 遊園地は来月オープン

秋田市浜田の大森山動物園(小松守園長)が15日、通常開園する。一方、開園と同時オープンを目指していた大森山遊園地は天候の影響で準備が遅れており、来月1日の開業を目指し、改装作業や遊具の最終点検が急ピッチで進められている。
大森山遊園地は、大阪府吹田市で昨年5月に起きたジェットコースター事故の余波を受け、翌月中旬から閉鎖。運営会社の解散で存続が危ぶまれたが、大阪市の遊具メーカーが営業を引き継ぎ、昨年10月下旬から再開に向けて準備を進めている。同社によると、来月1日のオープン時には、お化け屋敷だった施設を改装した遊戯施設、新たな昇降式遊具1基が披露される。
大森山動物園では、午前9時からオープニングセレモニーを開催。動物園のカレンダーや絵はがきがプレゼントされる(先着順)ほか、トナカイの角でできたキーホルダーがもらえるイベントも行う(午前10時から、30個限定)。ポニーとの触れ合いイベントや動物園の裏側体験(整理券が必要)、餌やり体験など通常のイベントも開催される。
邦人ら全員を無事救出 「ひどいショック」と乗客

【ローマ13日共同】ギリシャの首都アテネ近くで座礁したクルーズ客船「ヨルギス」に乗っていた日本人を含めた全員が13日夜までに無事救出され、民間の船でアテネ近郊の港に移送された。在アテネ日本大使館は乗船していた日本人は103人と確認した。 けが人はいなかったが、救出後、船酔いで気分が悪くなった人がいた。ギリシャ当局は船会社の関係者らを聴取して事故原因を調べている。
乗客の1人の岡山理科大准教授、水谷直樹さん(45)=岡山市在住=は「座礁の瞬間はかなりひどいショックだった。転んだり、いすからずり落ちたりした人もいた。船が傾き、傾いたのと反対方向の船べりに移動するよう指示された」と事故の様子を語った。
水谷さんによると、客船側から「沈没する心配はない」などとの説明もあり、救出まで乗客らがパニックになることはなかったという。
座礁した客船には小型ボートしか近寄れなかったことから、乗客らはいったんボートで近くのポロス島に移動。同島で大型の船舶に乗り換えアテネ近くの港に移送された。
東海豪雨訴訟で住民側敗訴 名古屋地裁

2000年9月の東海豪雨で浸水被害を受けた名古屋市西区と愛知県の旧西枇杷島町(現清須市)の住民37人が、河川を管理する国と県に計約1億4800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は14日、請求を棄却した。 堤防の一部を早期に改修しなかった行政側の責任が認められるかが焦点だったが、内田計一裁判長は「国と県の河川管理に瑕疵はなかった」と述べた。
判決などによると、原告は国が管理する庄内川と県が管理する新川に挟まれた地域の住民。2000年9月12日午前3時半ごろ、増水した庄内川の水が、堤防の一部を低くした洗堰を越えて新川に大量に流れ込み、新川の堤防が決壊。住民らが床上浸水などの被害を受けた。 洗堰は庄内川のはんらんを防ぐため、増水分を新川に放流する目的で江戸時代に築造。周囲の堤防より約4・6メートル低かった。
2008年03月14日昼(金曜日)
四〇〇年祭マスコットキャラに「アッパレくん」

松江城と城下町の誕生を記念した松江開府四〇〇年祭の事業推進委員会が十二日、同祭のマスコットキャラクターに、一九八九年の「松江菓子博」で親しまれた「アッパレくん」を復活させることを決めた。四月五日に行われる松江武者行列で、再デビューを果たす。
アッパレくんは、ちょんまげ姿の殿様をデザイン。市制施行百周年記念事業として開かれた松江菓子博で、公募で選ばれて親しまれた。
十九年ぶりの再起用は、官民でつくる松江開府四〇〇年祭推進協議会の事業推進委員会が、松江城のイメージにふさわしく、市民にもなじみがあるとして決定。扇子、羽織はかまは“一新”し、名称も平仮名で「あっぱれくん」とする。
推進協議会や松江市は、キーホルダーやストラップといった関連商品、観光プロモーションなどへの活用を計画し、松江の「顔」として定着させたい考え。
滋賀県の彦根城築城四百年祭の「ひこにゃん」など、全国的に“ゆるキャラ”が人気を集める中、その名の通り、あっぱれな活躍に期待が集まる。
「ふるさとを描き遺す会」結成40周年 県郷文で14日から記念展

徳島の素晴らしい風景や文化財を後世に伝えている「ふるさとを描き遺(のこ)す会」が、今年で結成四十周年を迎えた。十四日から県郷土文化会館で記念展を開くことにしており、佐藤義忠会長(73)=徳島市富田橋二=は「これからも阿波の良さを県民に広めていきたい」と話している。
会は一九六八年八月に発足。徳島市の津田海岸が木材コンビナート建設で埋め立てられることを知った地元有志約三十人が「白砂青松の消え去る悲しみを画筆にとどめ、後世に残そう」と、前身の「津田を描き遺す会」を結成した。
会員は教員や美術家などさまざまな顔ぶれで、日本画、洋画、水彩画など思い思いの作品を制作。地元で産婦人科を開業していた渡辺健二さん(故人)が初代会長に就き、翌六九年一月には初の画展を開いた。
県内各地で開発が目立ち始めた七〇年代から、描く対象を津田だけではなく県内全域に広げるため、七一年「ふるさとを描き遺す会」に改称。
鳴門の漁港や祖谷渓、高ノ瀬峡など会員の作品は四十年間で約一万点に達し、恒例の画展は通算七十八回に。会場には延べ十万二千人が訪れた。画集も五冊発行したほか、写生大会や徳島の自然や文化を考える討論会などを意欲的に開催し、地域の再発見や原風景の継承に貢献してきた。
今回の記念展は、会員四十七人の新作九十一点をはじめ、旧作や故人会員の遺作を含む計約百八十点を展示し、活動の歩みを振り返る。
佐藤会長は「ふるさとを愛する気持ちで地道に活動を続けてきた。まだまだ県民に知られていない名所があると思うので、発見し、描き続けたい」という。
四十周年記念の「画展ふるさと」は、十四日から二十日まで県郷土文化会館で開かれる。初日はオープニング記念行事もある。
【写真説明】40周年記念展を開く「ふるさとを描き遺す会」の佐藤会長
来月6日に“縁側カフェ” 静岡・大川地区

限界集落を抱える静岡市葵区の大川地区の住民らでつくる「大川地区活性化研究会」(会長・小桜義明静岡大名誉教授)は4月6日、同地区の大間集落で、7軒の農家を開放した「大間縁側(えんがわ)お茶カフェ・おすそ分け農園」を初開催する。このイベントを皮切りに地区の魅力発信を展開し、交流人口、定住人口の増加を図る。研究会は12日、市役所静岡庁舎で会見し、「600年続いた村を存続させる最後の手立て」と強調した。
「大間縁側お茶カフェ・おすそ分け農園」は第1、第3日曜日に開き、縁側で訪問者に緑茶を提供したり、各世帯が自宅用に栽培した野菜を販売する。この後もそば打ちなどの体験型イベントのほか、農家下宿型の「勉強の里づくり」を行うほか、NPO法人「マンパワーカフェ」と空き家や耕作放棄地を調査し、団塊の世代の受け入れを目指す。
同地区の高齢化率は45%。8つの集落のうち、65歳以上が占める割合が50%を超えた限界集落は、大間(70%)を含め5カ所に上る。
たまげた!直径45センチのジャンボキャベツ

羽島郡岐南町徳田、JA岐阜南組合長の堀場治一さん(71)が11日、ジャンボキャベツを収穫し、同町三宅の農産物直売所「グリーンセンターはぐり」に展示した。直径45センチ、重さ8キロもあり、来店者らが目を丸くしている。
このキャベツは、北海道で古くから生産されている「札幌大球」。普通のキャベツより肉厚でやや硬いが、甘みがあっておいしいという。正月用のニシン漬けや、サケなどをご飯と一緒に発酵させたすしに利用されている。
同JAが「食べきれる小さいサイズのミニ野菜がはやる中、冷蔵庫に入らない作物も話題性があるのでは」と種を取り寄せ、育てた苗を農家に配って栽培を試みた。
堀場さんは8月下旬に定植し、9個が実り、最大の玉を店頭に飾った。
来店した主婦らは「どんなロールキャベツができるかな」と用途を思い巡らせ見つめていた。このキャベツは非売品で18日まで展示する。
磨かれた芸を披露 やまがた舞子伝承の夕べ

やまがた舞子を育てる会(山沢進会長)の「やまがた舞子伝承の夕べ」が13日夜、山形市の亀松閣で開かれ、やまがた舞子が三味線や唄など磨かれた芸を披露した。
会員ら約50人が出席。この日は、5、6期生5人が舞台に立った。浄瑠璃「花がたみ」と歌舞伎の一幕「外郎(ういろう)売」の2演目を発表。舞のほかにも三味線や唄、芝居ができる、やまがた舞子のレベルの高さを見せ、出席者から盛んな拍手が送られていた。
これに先立ち、同会の総会が開かれ、発表会の開催を含む2008年度の事業計画を決めた。
2008年03月14日朝(金曜日)
球春到来、グラウンドで心地よい汗 土の感触確かめ、元気な声響

県内にも球春到来-。ここ数日の好天で雪解けが加速した秋田市や由利本荘市などの各高校のグラウンドで、野球部員の元気な声が響いていた。
秋田市の新屋高校では13日、野球部員(小野曜監督・37人)が今季初めてグラウンドでの練習を開始した。これまでは室内練習場でのウエートトレーニングなど筋トレが中心だったが、柔らかな土の感触を確かめながらトスバッテングやキャッチボールなど、太平山の青い山並みを背景に、心地よい汗を流していた。
工藤尚史(たかふみ)主将(2年)は「(昨秋以来の)土の上は走りやすく気持ちがいい。悔いを残さないようなシーズンにしたい」と、今季への意気込みをかきたてていた。
春らしさ増しハクチョウ北帰行 優美に飛び立つ

春の陽気が続き雪解けが急速に進んだ秋田市や由利本荘市などで、北帰行を始めたハクチョウの姿が目立つようになってきた。
秋田市金足の県道沿いの田んぼでは、うららかな陽光を浴びて餌をついばみ、のんびりと羽を休める光景が見られた。シベリアへ向けての長旅に備え、蓄えた力を試すかのように大きな羽ばたきをしきりに繰り返す動作も。周囲を走る車の気配を察して、残雪が輝く山並みを背景に一群が優美に飛び立っていった。
皮と具から3千ppm以上検出 千葉で被害のギョーザ

中国製ギョーザ中毒事件で、被害に遭った千葉県市川市の母子5人のうち、子どもが吐き出したギョーザの皮と具から検出された有機リン系殺虫剤「メタミドホス」は、3000ppm以上と極めて高濃度だったことが13日、県警捜査1課の調べで分かった。 調べによると、今回検出されたメタミドホスは、皮1グラム中約3・58ミリグラム(3580ppm)、具1グラム中約3・16ミリグラム(3160ppm)。調理したギョーザのメタミドホス含有量は、1個当たり約45ミリグラムと推定した。
内閣府は、1度に摂取しても健康に悪影響が出ないとされるメタミドホスの量を体重50キロの人の場合、0・15ミリグラム以内と設定。1個を丸ごと食べた場合、約300倍のメタミドホスを摂取したことになる。
発表した捜査1課の幹部は「濃度は極めて高く、残留農薬の可能性はない」としている。
円急騰、12年ぶり99円台 米景気不安でドル全面安

外国為替市場の円相場は13日、12年4カ月ぶりに1ドル=100円の大台を突破した。米国景気の先行き不安を背景とするドル売り円買いが加速し、日本時間同日夕に一時99円77銭まで急騰、1995年11月10日以来の円高水準となった。ドルはユーロや英ポンドなど主要通貨に対して「全面安」の様相だ。 円急騰を受けて13日の東京株式市場の日経平均株価(225種)終値は、前日比427円69銭安の1万2433円44銭と、約2年7カ月ぶりの低水準まで大幅下落した。
急激な円高が日本の輸出企業の業績悪化を招くのは必至。連日最高値を更新する原油、鉄鉱石をはじめとした資源高、小麦などの穀物価格上昇のピッチも速く、減速懸念が強まっている日本経済への打撃となりそうだ。
2008年03月13日夕(木曜日)
首相、海自を痛烈批判 イージス艦衝突事故

参院予算委員会は13日午前、福田康夫首相と全閣僚が出席して2008年度予算案の基本的質疑を行い、審議入りした。首相は海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船の衝突事故について「いま原因を究明していて結果は出ていないが、自衛官の責任が極めて大きい。とんでもない事故を起こしてくれた」と、海自を痛烈に批判した。 同時に「自衛隊をどうすべきか十分考えなければならない。防衛省改革に関する有識者会議にこの問題を取り込んで議論してもらいたい」と述べ、事故の問題点を検証する必要性を指摘した。
冬柴鉄三国土交通相は、今後10年間に59兆円の道路整備費を盛り込んだ「道路整備中期計画」に関し「財政状況を勘案し絞りに絞った」と妥当性を強調した。
自民党の吉村剛太郎氏への答弁。
2008年03月13日昼(木曜日)
最期の願い… 冬の桜の奇跡 看護師奔走、ホテル協力

生きているうちにもう一度、桜が見たい―。二月にがんで亡くなった佐伯市駅前の原一徹さん=享年七十歳=。最期を迎える間際、病床に桜の花が届いた。別府市内のホテルの庭にあった、冬に開花する寒桜。看護師の熱意とホテルの好意が、がん患者の最期の願いをかなえた。
届いた後に意識回復「分かる」
原さんは直腸がんで大分市内で入院後、「最期は古里で」と昨年五月、佐伯市の佐伯中央病院に移った。同病院は末期がん患者の痛みを和らげ、残った人生を有意義に過ごしてもらう「緩和ケア」に取り組んでいた。
転院後、食欲が戻り、歩く力も出てきた。自然の風景が好きで、妻の和子さんが運転する車で毎日のように出掛けた。「春になったら桜を見に行きたい」。それが生きる目標になった。
年が明け、容体が悪化。「二月いっぱいまでは難しい」といわれていた。厳寒の時季だったが、看護師たちは「原さんに桜を見せたい」と懸命に探し回った。
インターネットで寒桜の写真を見つけたのは、原さんが亡くなる二日前。鉄輪温泉「おにやまホテル」のブログだった。
事情を知ったホテル側は、すぐに枝を切って分けてくれた。既に原さんは昏睡(こんすい)状態だったが、桜が届いた後、一時的に意識が回復。家族や看護師が「桜の花よ、分かる」と声を掛けると、はっきりと「分かる」と言葉を返した。その後はもうろうとなり、二月十二日、眠るように亡くなった。
桜の枝は、原さんのひつぎにそっと納められた。「皆さんによくしてもらい、本当に感謝しています。最期に桜も見ることができて幸せだったと思います」と和子さんは話した。
モリコロパークの魅力倍増 空中回廊が一部復活、花の広場も

長久手町の「愛・地球博記念公園」(愛称モリコロパーク)に新たな魅力が加わる。四季の花が楽しめる「花の広場」に、野球やサッカー、陸上競技などの多彩なスポーツで汗を流せる「多目的広場」、愛・地球博(愛知万博)の思い出がよぎる空中回廊「グローバル・ループ」の一部“復活”−。県は「さらなる進化を遂げ、成長し続けるモリコロパークに、ご家族でお出かけください」と呼び掛けている。
「花の広場」(5・8ヘクタール)は北駐車場と西駐車場の間に位置する。ハナモモ林(8品種、511本)、ラベンダー畑(6350株)、花木林(サトザクラ142本、ミツバツツジ980本)などがある。
万博時の「グローバル・コモン6」円形レストランを、今回、休憩所(2階建て、延べ床面積約920平方メートル)としてリニューアル。公募したボランティア約200人が手入れをする予定の花弁状の花壇に取り囲まれており、休憩所の2階からは広場が一望できる。
新生児の手形を刻んだ石版設置 寅さん記念碑

地元の新生児の手形などを刻んだ石版の設置作業が中津川市蛭川の恵那峡ワンダーランド近くの、通称“寅さん記念碑”のある広場で行われた。
中津川北商工会青年部蛭川支部が、1995(平成7)年から続ける恒例行事。旧蛭川村が91年に映画「男はつらいよ 寅次郎の告白」のロケ地となり、山田洋次監督や故渥美清さんの手形を刻んだ記念碑が設置されたのを機に、同支部が「メモリーストーン事業」と銘打って取り組んでいる。
今回は、昨年1年間に旧蛭川村で生まれた乳児33人の手形や足形、名前などが両親のデザインによって刻まれた30センチ四方の石版を用意。特産の「蛭川みかげ石」を使用しており、この日は同支部の13人がセメントなどを使いながら、1枚1枚丁寧に石版を“寅さん記念碑”前の地面に埋め込んでいった。
石版はこれまでの分も合わせ359枚になった。地元の新生児が主だが、希望者は1枚2万円で設置してもらえる。
荒川河川敷で伐採木無料配布

荒川河川敷で伐採木無料配布
荒川の河川敷整備のために伐採した樹木の無料配布が10日、荒川町大津の同町営ゴルフ場で行われた。まきストーブの燃料やキノコ栽培に使おうと、近隣から多くの人が詰め掛け、お目当ての木を車の荷台に次々と積み込んだ。
配布されたのは、羽越河川国道事務所荒川出張所が増水時の流量確保のために荒川河川敷で伐採したヤナギやクルミなどの樹木。伐採は定期的に行われ、ことしは1月から2月にかけて下流の約2キロ区間が整備された。伐採木は従来、廃棄物として処分されていたが、同事務所では環境負荷の低減、経費削減などに配慮し、一昨年から大規模な無料配布会を行ってきた。
会場には1メートルほどの長さに切られた丸太約9000本が用意された。灯油の高騰によるまきストーブの需要の高まりなどもあり、配布は大盛況。午前10時の開始前には、軽トラックなど50台余りが長い列を作った。
ストーブの燃料にするという新発田市豊町の公務員、品田隆昭さん(36)は「自分でまき割りをする手間はあるが、買えばかなりの値段になるのでありがたい。これで2、3週間分の燃料になる」と車の荷室いっぱいに丸太を積み込んでいた。
映画で「商店街」を応援 伊那小6年生が活動の集大成

伊那小学校(伊那市)6年剛組の31人が、学校近くの「通り町商店街」を舞台にオリジナルの映画を撮影し、11日夜、市生涯学習センターで商店街の人たちを招いた上映会を開いた。4年生の時から商店街ににぎわいを、と続けてきた活動の集大成。「商店街の優しさや昔のにぎわいを記録に残したい」と取り組んだ。
映画は、児童4人が通り町商店街に立ち寄ると見慣れない店があり、ドアを開けたら商店街が「上伊那一にぎわう場所」だった昭和30年代にタイムスリップする−という内容。児童たちが脚本を考え、監督も務めた。商店街で「ロケ」したほか、かつてのにぎわいを伝える写真や映像を商店主や市立図書館から借りて、挿入した。
昨年末から2カ月余りで撮影。監督役の伊藤僚君(12)は「シナリオを考えるのは大変だったけれど、仕上がってホッとした」。出演した宮脇里歩さん(12)は「今までやってきてよかった。自信作です」。
映画と平行して商店街のカラー刷りパンフレットも作成。商店街の歴史や加盟49店の紹介など全14ページの冊子を1000部刷った。市役所や駅などに置く予定だ。
同組は、4年生の社会科の一環で市内を歩き、アーケードや歩道が整備された通り町商店街を「優しい街だ」と感じて商店主らに歴史や空洞化の課題など話を聞いて回った。かつてのにぎわいを知り、「商店街を盛り上げよう」と計画。サワラの間伐材で休憩用ベンチを作ったり、草木染ののれんを作って商店街に飾ったりした。
後藤健太君(12)は「3年間の活動を通じて通り町商店街は人情がある街だと感じた。卒業してもできる限り商店街にかかわっていきたい」。担任の大沼聡教諭(45)は「地域で必死に生きる人を見て自分のふるさとが伊那だと感じてほしい」と話した。
同商店街振興組合の竹田一麿理事長(76)は「商店街を盛り上げようと一生懸命やってきてくれた。剛組がやってくれたことを無駄にしないために、商店街一丸となって頑張る」と勇気づけられていた。
2008年03月13日朝(木曜日)
県内公立高、6890人に希望の春 一般選抜の合格者発表

2008年度県内公立高校入試一般選抜の合格者が12日午後、全日制56校(分校含む)、定時制6校で発表された。合格者は計6890人。今春から男女共学校となる秋田北、横手城南の両校でも、合格者の受験番号が掲示されると、集まった男女の生徒から大きな歓声が次々とわき起こった。
県教育庁高校教育課によると、全日制の合格者は6716人で、一般選抜募集人員を198人下回った。定時制は174人が合格し、同募集人員より94人少なかった。
最終実質倍率は全日制が前年度比0・01ポイント減の1・17倍、定時制は0・05ポイント増の1・23倍だった。
犬2匹の飼い主探しています 秋田市保健所、17日まで募集

秋田市保健所は、同市内で昨年保護した2匹の犬の飼い主を募集している。パグとシーズーで、どちらも温厚で人懐こい性格。同保健所は「新しい飼い主の元でかわいがってもらいたい」と話している。
パグ(雄、推定5歳)は昨年11月に新屋豊町で、シーズー(雌、同)は同12月に金足追分で、それぞれ保護された。2匹とも首輪をしており、飼い犬だったと思われるが、飼い主は現れていない。2匹とも、捕獲犬を収容する「秋田市どうぶつ保護センター」(向浜)で保護されている。
同保健所は昨年度から、捕獲した犬の飼い主が現われなかった場合、新たな飼い主を募る譲渡会を始めた。譲渡の対象は、終生責任を持って飼育できる市民。希望者は所定の申込用紙に必要事項を書き込み、保健所衛生検査課窓口まで直接持参する。その際、譲渡する犬について説明する。
募集期間は12日から17日まで(土日除く)。受け付けは午前9時-午後5時。応募者多数の場合は書類選考の上、面接を実施。26日には新たな飼い主に譲渡する予定だ。問い合わせは同課TEL018・883・1182
今こそ手製ギョーザ JAあきた北、講習会を開催

「おいしいギョーザの作り方」教室が11日、大館市比内町のメモリスあきた北で開かれた。中国製ギョーザの中毒問題をきっかけに、ギョーザを手作りする家庭が増えているらしいが、「さておいしい作り方は」という主婦たちの声にJAあきた北が応えて企画。30人が参加した。
講師は料理研究家の田村弘子さん(62)=同市岩瀬。同JAレディースカルチャー講座の料理教室でも教えており、その番外編として一般の参加を募って開いた。田村さんは「大騒ぎになるほど、冷凍ギョーザが家庭で食べられていることを初めて知った。今回の問題が家庭での手作り料理を見直すきっかけになればいい」と話す。
材料は豚ロース、キャベツ、ネギ、ニラ、ニンニクに、湯で戻した春雨。この日は焼きギョーザのほか、揚げギョーザと蒸しギョーザも作った。参加者たちは「春雨が入って歯触りがソフトになった」「フライパンに注ぐお湯が、意外に多いことが分かった」と感想を話し合っていた。
幼稚園児と小学生の子どもを持つ同市の30代の女性は、「冷凍ギョーザを使ったことはないが、問題が起きてからは食品の産地を気にするようになり、中国産は買うのを控えている。その分、食費がかさむので、折り込みチラシで安い材料をチェックしています」と話した。
NY州知事、辞任表明 買春疑惑で

【ニューヨーク12日共同】高級売春組織の常連客だった疑惑が持たれている米ニューヨーク州のスピッツァー知事(48)=民主党=が、12日午前(日本時間13日未明)、辞任を表明した。 知事本人も事実上、買春を認めて謝罪しているが、複数回にわたるとされる買春で総額8万ドル(約820万円)を支払ったとされており、金の性質などをめぐって訴追の可能性もあるとみられている。また、州議会に弾劾を求める動きが起きており、辞任は時間の問題とされてきた。
疑惑は、売春組織「エンペラーズクラブVIP」へのニューヨーク連邦地検の捜査で発覚。知事は2月13日、首都ワシントンのホテルに同クラブの女性を呼び、交通費なども含め4300ドル(約44万円)を支払った。同クラブでは「クライアント9(顧客9番)」と呼ばれていたという。
2008年03月12日夕(水曜日)
秋田の食を積極PR 幕張メッセで国際食品展、県内9社出展

東アジア最大級の国際食品・飲料展(日本能率協会、日本ホテル協会など主催)が11日、千葉市の幕張メッセで開幕した。本県のブースには県内9社が出展し、販路開拓に力を入れている。14日まで。
「つなげる、つながる-日本と世界の食文化」をテーマに、62カ国・地域の約2300社が参加。農水産物・加工品や自然食品などがブースごとに展示され、国内外の買い付け担当者らが続々と詰め掛けている。
あきたこまちの米粉をめん類に加工して販売するメルコレディ(湯沢市)は、昨年に続き2度目の出展。同社の土田勝弘社長は「ホテル、旅館などのバイヤーとこの場で商談し、取引が決まる」と真剣な様子だった。
トマトのキムチを来場者に振る舞っていたグルメペンション「お山の大将」(東成瀬村)の高谷聡子代表は「連絡をいただければサンプルを送ります」と積極的にPR。今月発売したばかりのプリンを持ち込んだ四季菜(秋田市)の高橋真未夫社長は「湯沢のしょうゆと河辺の卵の相性が抜群で、よく仕上がった。秋田空港でも人気上々で、是非ヒット商品にしたい」と話した。
14年度開院を検討 仙北組合病院移転改築で県とJA

築40年を過ぎ、移転改築が検討されている仙北組合総合病院(大仙市)について、経営するJA秋田厚生連と県は2014年度の開院を目指して最終調整に入っていることが11日、分かった。県内の厚生連9病院のうち、仙北の整備スケジュールが唯一、固まっていなかっただけに、今後は「14年度開院」へ向け関係機関の協議が加速しそうだ。
県は「いつでもどこでも受けられる医療体制づくり」を目指し、地域の中核を担う厚生連病院の改築整備を支援している。改築は1980年代から本格化。これまで9病院のうち5病院(山本、由利、秋田、雄勝、平鹿)に対して改築費を補助するなどして整備が完了している。
現在、北秋中央病院が北秋田市による公設民営の北秋田市民病院として建設中。鹿角も09年11月の開院を目指し、08年度から移転新築工事が本格化する予定だ。残る2病院のうち、湖東は基本設計や実施設計などを行い11年開院に向けた作業が具体化しており、残る仙北の動向が注目されていた。
県の整備スケジュール案によると、仙北は10年度に基本設計、11年度に実施設計をそれぞれ行い、12年度から建設に着手、14年度の開院を目指す。病床数や移転場所、施設規模などは具体的になっていない。
春闘、前年並み水準に 自動車、電機など一斉回答

春闘の相場形成に影響力を持つ金属労協(IMF・JC)加盟の自動車や電機など大手製造業の経営側は12日、労働組合の賃上げ要求に対して一斉に回答した。好調な企業業績を受けて大半が3年連続の賃上げ。ただ、急激な円高や原材料高など景気の先行き不安から多くの企業は前年並みの水準にとどまる。 トヨタ自動車が組合要求の1500円に届かず前年実績と同じ1000円の賃上げ回答で、ホンダは前年を100円下回る800円で決着。2000円の統一要求の松下電器産業など電機大手は前年と同じ1000円。
7年目に入った戦後最長の景気拡大を受け、組合側は前年水準を上回る賃上げを求めてきた。中小企業やパート労働者の賃上げに逆風になることが懸念され、個人消費の押し上げ効果は未知数だ。
年間一時金はトヨタが満額となるなど軒並み高水準の回答だが、基本給は抑制される傾向が一段と強まった。業績向上分を特定の従業員層に重点配分したり、手当など賃上げ以外の名目で還元する動きが広がった。
2008年03月12日昼(水曜日)
“焼き鳥戊辰対決”開戦 山口・長門市長に挑戦状

会津若松市で4月に行われる、「会津地鶏」を使った長さ世界一の焼き鳥に挑戦するイベントで、会津養鶏協会などでつくる実行委員会のメンバーは10日、世界記録を持つ山口県長門市を訪れ、松林正俊市長に挑戦状を手渡した。
今年は戊辰戦争から140周年で、会津地鶏と長州どりの「焼き鳥戊辰対決」の幕が切って落とされた。
会津養鶏協会の武田瑞也会長と実行委員長の関沢好春同協会事務局長、会員の阿久津有信さんが羽織はかま姿で長門市役所を訪問。正面玄関前で行われたセレモニーでは、関沢委員長が挑戦状を読み上げて松林市長に手渡し、同市長から「請け書」が返された。
松林市長は「記録が破られることも観光資源のきっかけとなる。会津若松と交流を深めたい」と話した。
ホノルルマラソン3位 81歳園田さん市長に報告 「次はひ孫も」4世代出場に意欲

飯塚市秋松の園田キヨ子さん(81)が10日、同市役所を訪れ、昨年12月9日に米国・ハワイであったホノルルマラソン80‐84歳の部で3位に入賞したことを斉藤守史同市長に報告した。出場は5回目で、これまで家族と走ってきた園田さんは「次はひ孫と参加したい」と4世代出場に意欲を燃やしている。
園田さんは元県職員。56歳の時にマラソンをしている同僚に出会ったのがきっかけで始めた。定年退職後に本格的に挑戦するようになった。
常に自分のペースで無理せず走る園田さんは、毎週2、3回、夕方に近所の遠賀川の土手約5キロをジョギング。大会の3週間前からは約20キロに増やし、本番に備える。同市食生活改善推進会会長を務めるだけあって栄養管理も万全で、途中棄権したことが無いのが自慢だ。
ホノルルマラソンはほぼ5年おきに出場。今回は、スタート30分前に突然のスコールに見舞われ、カッパを着たまま出発した。
タイムは8時間4分50秒と前回より2時間近く遅くなったが、一度も休憩せずに走り通せたという。園田さんは「これからも気力、体力が続く限り走り続けたい」と話している。
廃棄うどんで高級豚−県、来年度から試験飼育へ

家畜用飼料の主原料となるトウモロコシの高騰を受け、香川県は代替品として、うどんやオリーブを飼料化する研究を進めている。製造過程などで廃棄処分される部分(食品残さ)を有効活用し、コスト低減と県産畜産物のブランド化を目指す取り組み。2008年度からは県内の養豚、養鶏農家に委託し、うどんやオリーブの飼料を使った試験飼育を始める。
県によると、配合飼料の価格は、農家の実質負担分で前年同期と比べ2割近く上昇。このため、食品残さを飼料化するエコフィードが全国的に研究されている。
県は、時間が経過したり規格外のために廃棄されるうどんのゆでめんや、剪定(せんてい)したオリーブの葉に着目。乾燥させて粒状にし、うどんは讃岐三畜の「讃岐夢豚」に、オリーブは同じく「讃岐コーチン」に与える試験を、05年度から三木町の県畜産試験場で実施してきた。
これまでの研究で、うどんやオリーブを一般の配合飼料に混ぜても、発育や肉質に問題がないことが分かっている。今後は、餌にするための処理の効率化や、原料の安定確保が課題という。
県は、08年度当初予算案に地域資源飼料化推進事業(400万円)を計上。農家で試験飼育を始めるほか、原料の収集や飼料化、輸送などシステムを検討する。
県畜産課は「農家の所得向上を図るとともに、讃岐うどんやオリーブを食べた讃岐三畜を売り出し、生産振興につなげたい」としている。
恋愛の名所へ 延岡市、愛宕山にモニュメント

愛の名所に−。延岡市の愛宕山に、カップルが愛を誓う南京錠をかけられるモニュメントなどが完成した。日向市のクルスの海や美郷町の恋人の丘と連携し、若者が集まる恋愛の名所として売り出していく。
モニュメントは、ステンレス製で高さ3メートル。てっぺんにはニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの像が向かい合っていて、格子状になっている部分に錠が掛けられる。ほかに恋人同士で鳴らす鐘、発光する小道を整備した。
愛宕山はその昔、日本神話のこの2人が出会い、結婚したという笠沙山と同じ名前で呼ばれていた。それが由来か、訪れたカップルが数年前から、頂上付近の展望台に錠をかけるようになった。
市は、この新しい習わしを後押しして、山を観光名所にしようと県の補助を受け総事業費約321万円を掛けて整備した。
【写真】愛宕山に完成した鍵かけモニュメントに鍵をかけるカップル
ヤドリギ ぞわぞわ 異変?松山に“大量進出”

○…県内でここ数年、ヤドリギの分布拡大が著しい。特に松山市など都市部への“進出”が止まらない。十数年前から、同市の石手川公園や堀之内などで増加し始め、今やあらゆる場所で目にするようになった。
○…特に、冬季には特に目立つから、なおさら気になる。葉を落とした枝の間に、まるで巨大なボールが引っかかっているかのように取り付いているのが、いや応なく確認できる。
○…何らかの環境変化によるものだ―とは推測できるが、原因は謎。二酸化炭素濃度の変化や大気・土壌汚染、それに伴う地域生物相の変化や樹木そのものの衰弱など、あらゆる可能性を否定できない。
○…ここ数年は、高縄半島の山岳地帯のブナ林にまで寄生するなど、拡大が著しいヤドリギ。宿主はやがて枯死する運命だが、もちろんヤドリギそのものに罪はない。この変化を引き起こした張本人である私たちに、いずれ跳ね返ってくるのは確実なのだが…。
2008年03月12日朝(水曜日)
米欧が資金供給を拡大 FRBは最大20兆円追加

【ワシントン11日共同】米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)など米欧5カ国・地域の中央銀行は11日、米国の信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題により国際金融市場で信用不安が高まっているのに対応して、市場への資金供給を協調して拡大すると同時発表した。FRBは最大2000億ドル(約20兆6000億円)の追加資金を供給する。 5カ国・地域はほかに英国、カナダ、スイスで、中銀が協調する資金供給強化策は、昨年12月以来。
日銀も11日夜、「国際金融市場の安定確保に貢献することを期待する」と支持を表明する談話を発表した。
サブプライムローン問題は、米欧金融機関の損失が広がるなど今なお悪化している。世界的な株安やドル安が進み、各国の政策当局は世界の実体経済への悪影響に懸念を強めている。各中銀は連携を再び強め、景気の下支えに乗り出す構えだ。
民主、不同意を決定 「武藤日銀総裁」案

民主党は11日午後、日銀の福井俊彦総裁の後任として政府が国会提示した武藤敏郎副総裁の昇格に対する「不同意」を最終的に決めた。2人の副総裁候補のうち白川方明京大教授には同意するが、伊藤隆敏東大教授については不同意とする。武藤、伊藤両氏に関しては共産、社民、国民新も同様の方針で、12日の参院本会議で採決し不同意が議決される見通しだ。 これにより政府、与党の対応が焦点となる。政府は武藤氏昇格案の再提示も検討しているが、民主党は再提示でも反対する考えを表明。福田康夫首相は、「ベスト」とした武藤氏昇格案を差し替えるのか大きな決断を迫られる。政権運営に影響を与える可能性もある。
民主党は武藤氏らからの所信聴取を踏まえ適性を議論。小沢一郎代表も出席した国会役員連絡会で対応を決め、役員会で承認した。小沢氏自身、武藤、伊藤両氏について不同意を表明したという。
08年度末に自己資本4%割れ 新銀行の追加出資案審議

東京都が設立し、約1000億円の累積赤字を抱える新銀行東京は、400億円の追加出資がなければ2008年度末に自己資本比率が財務の健全性を示す基準の4%を割り、金融庁から早期是正措置を求められる事態に陥ることが11日、分かった。追加出資案の本格審議に入った都議会予算特別委員会で都側が示した。 監督責任の追及に対して、石原慎太郎知事は「より早期に強力な指導を行うべきだったという感は否めない」と述べたが、旧経営陣の隠ぺい体質が赤字原因の一つと反論した。
都によると、同行は昨年3月期決算で「深刻な経営状況」が判明。再建に向け昨年夏から「業務提携」や「営業譲渡」「出資依頼」を11の金融機関に働き掛けたが、いずれも断られた。このため都による追加出資か事業清算、預金保険法による破たん処理しか選択肢はなくなったとした。
同行の自己資本比率は06年9月で21・01%、07年9月で17・3%だった。
2008年03月11日夕(火曜日)
皆瀬川のハクチョウ、北帰行間近 横手市、親子連れら別れ惜しむ

ハクチョウ飛来地として知られる横手市十文字町の皆瀬川河川敷で10日、春の陽気に誘われ訪れた大勢の親子連れや地域住民らが北帰行間近のハクチョウと別れを惜しんだ。
ハクチョウの世話を続けている地元老人クラブ有志の「白鳥クラブ」によると、今シーズン確認されたのは平年並みの約500羽。北帰行は今月下旬から来月上旬がピークの見込み。
地元保育園児らが例年この時期行う「白鳥とのお別れ会」は今年、鳥インフルエンザ問題への配慮などから中止となった。
オペラ出演頑張るぞ、下新城小児童 「新秋田音頭」の練習に汗

秋田市の下新城小学校(瓜生俊子校長)の3、4年生が、今月30日に同市文化会館で特別公演される郷土創作オペラ「ねぶり流し物語」に出演することになった。劇中で使用される「新秋田音頭」を児童約40人が元気いっぱいに踊り、舞台を盛り上げる。児童たちは体育の授業時間などを利用し、練習に汗を流している。
「ねぶり流し物語」は1989年、秋田市制100周年を記念して初演された。全国でも珍しい地方の創作グランドオペラとして、同市内の文化団体が結集し、舞台を作り上げた。今回、同市文化団体連盟(山田幸子会長)の創立50周年記念事業として再演されることになり、湯沢市出身のテノール歌手・中鉢聡さんら、中央でも活躍するオペラ歌手らが出演する。
新秋田音頭は2003年、同連盟が翌年の秋田市建都400年記念事業を子どもたちにも盛り上げてもらおうと考案。秋田音頭の手踊りを簡略化し、市内の日本舞踊関係者が小中学校に赴いて普及に努めた。
下新城小では、毎年3、4年生が学習発表会などの行事で新秋田音頭を踊るのが恒例となっており、保護者や地域の人たちも児童と一緒に踊ろうと自主的に集まって教え合うなど、新秋田音頭が地域に定着していた。
過去最高の相続税28億円脱税 不動産業創業者の遺産

不動産賃貸業や貸金業のグループ会社を興した亡父の遺産約59億3000万円を隠し、相続税では過去最高の約28億6000万円を脱税したとして、大阪地検特捜部は11日、相続税法違反容疑で、長女の会社役員李初枝(64)=大阪市生野区=と四女の同李淑子(55)=同=両容疑者を逮捕。大阪国税局と合同で、自宅やグループ会社など関係先10カ所を家宅捜索した。 これまで相続税の脱税では、大阪地検が2006年に摘発した大阪府守口市の「トモエタクシー」創業者の長男による約24億9000万円(起訴時)が最高だった。
調べでは、初枝容疑者らは04年10月に87歳で死亡した父から75億円以上の遺産を相続したが、うち約59億3000万円を申告から除外。相続税約28億6000万円を免れた疑い。
日銀の独立性強調 武藤氏が所信表明

日銀の武藤敏郎副総裁は11日午前、政府が武藤氏を総裁に昇格させる人事案を国会提示したことを受け、衆院議院運営委員会の所信聴取に臨み「日銀の独立性を高めていく。日銀法の理念に忠実に日本経済に貢献したい」と表明した。 同時に「日本経済が息の長い成長を続けられるかどうか、日銀は難しいかじ取りを迫られている。日本経済の潜在力を発揮できる政策運営に努めたい」と強調、「金融政策の透明性向上や市場との対話が必要だ」とも述べた。
午後には参院でも同様に所信を表明。与党は所信聴取と質疑を踏まえ、民主党など野党から同意を取り付けたい意向だが、野党4党はそろって武藤氏昇格に反対する方針だ。
民主党の仙谷由人元政調会長は武藤氏に対する質疑で、副総裁としての過去5年の金融政策の成否を質問。総裁に就任した場合、日銀による長期国債買い入れを継続するかどうかただす。
2008年03月11日昼(火曜日)
松江で「セント・パトリックス・ディ・パレード」

アイルランドのシンボルカラー、緑色に仮装してパレードする「セント・パトリックス・デイ・パレード」が九日、松江市内であり、市民ら約三百人がアイルランドの伝統音楽に乗って、市街地を練り歩いた。
アイルランド最大の祭りとされるパレードは、同国にキリスト教をもたらした聖パトリックの命日である三月十七日ごろに世界各地で開催され、小泉八雲を通じて同国と縁のある松江市でも、昨年から行われている。
今年は駐日アイルランド大使のブレンダン・スキャネル夫妻も参加。市国際交流員のアダム・クックさんの「盛り上がりましょう」という掛け声を合図に、参加者が堀川遊覧船を使った水上と、カラコロ広場や南殿町商店街を歩く陸上を、二時間近くかけてパレードした。
ちくと飲んでいこや 一夜限定路上おきゃく 高知市

高知市のはりまや橋商店街に九日夜、一夜限りの巨大な“路上居酒屋”が開店。「こりゃえい」「うおーっい」と繰り出した数百人が、料理と酒の香りがむせ返る街で盛り上がった。
「花・人・土佐であい博」の皮切りイベント「土佐の『おきゃく』2008」の高知市でのフィナーレ企画。「男祭りフードライブ」と銘打って十七店舗の店主らが企画し、アーケード街に持ち込んだ鍋やオーブンで、地元産の食材を生かした天ぷらやピザなどを次々こしらえていった。
調理場の前には料理人が「追いつかーん」と悲鳴を上げるほどの長い列ができ、二百席以上の仮設テーブルも満席。あっちこっちで「かんぱーい」「おつかれー」の声が響き、この日、街頭で“春のよさこい”を披露した踊り子や、仲間と連れだってやって来たおんちゃん、おばちゃんらがコップ片手に笑い声を上げた。
「―おきゃく」は県東部で八―十六日、県西部でも十八―三十一日に開催。実行委員会は「今年は例年以上の盛り上がり。『であい博』にとってもなかなかいいスタートが切れたのでは」と話していた。
【写真】アーケード街の“路上居酒屋”で盛り上がる人たち(9日夜、高知市のはりまや橋商店街)
精錬所、美術館に再生−犬島に4月27日開館

直島福武美術館財団(理事長・福武総一郎ベネッセコーポレーション会長)が岡山県牛窓沖の犬島で進めてきたアートプロジェクトの概要が9日、明らかになった。明治期の銅精錬所の遺構を生かした美術館「精錬所」を整備、現代美術家・柳幸典さんの作品を展示する。オープンは4月27日。
同財団は直島にある地中美術館の運営で知られ、犬島のプロジェクトは7年前から構想。2007年に経済産業省から「近代化産業遺産群」の一つとして認定された精錬所跡地の煙突やカラミれんがを生かし、環境に配慮した「循環型社会」のモデルとなる建築を目指す。
設計は、環境に負荷を与えない建築で定評のある三分一博志さん。ベネチアビエンナーレの若手対象部門で入賞するなど国内外で活躍するアーティスト柳さんが、4つの空間を1つに見立てて演出した作品を展示する。作品には廃屋の部材、犬島で産出される石、銅精錬の過程で派生するスラグなどを用いる。
福武理事長は「あるものを生かしたものづくりが私の地域振興策。今回は岡山大環境理工学部の協力を得て、植栽を含めた環境システムへの取り組みなど新たな方法論を導入した」としている。精錬所の整備はプロジェクトの第1期で、周囲の反応を見ながら第2期に移行していくという。
同財団は、県などと連携して2010年に「瀬戸内国際芸術祭」を企画。犬島は直島などとともに芸術祭の拠点となる。
パラシュートのドレスを孫に 米兵からの贈り物で作製

上田市材木町の田中文子さん(84)が、終戦直後に連合国軍の米兵から贈られたパラシュートで作ったドレスを、9日に佐久市で開かれたチェロコンサートに出演した孫の新潟大生山田桃子さん(20)のために手直しした。戦時中は空襲の恐怖など「生きた心地がしなかった」が、戦後「紳士的な米国人に出会えた」と文子さん。桃子さんの華やかなドレス姿に、米兵と心を通わせた思い出を重ねていた。
パラシュートは、文子さんの父が上田市の繁華街・袋町で経営したダンスホールに、客として訪れたウィリアム・ブレインさんからもらった。上田駅近くに駐留していたブレインさんは仲間と頻繁に訪れ、一緒に踊った文子さんにプレゼントしたという。
文子さんは戦時中、空襲警報を出す「防空監視隊」に入り米国人に「怖い」印象もあった。だが長身でにっこりし、ダンスをリードするブレインさんに「こんなに女性を大事にしてくれるなんて」と思った。「青春だった」と振り返る。
パラシュートは間もなくして絹地を使ってドレスにしたが、50年以上たんすに眠っていた。桃子さんのコンサート衣装が必要になり、思い出の衣装を着てほしい−と、絹地にサテンやレースを重ねた白のドレスに作り直した。
この日、桃子さんはチェロ指導者らとアンサンブルを組み、バッハやヘンデルなどの厳かな曲を披露。文子さんは「自分が弾いているような気がした」と話し、桃子さんは「おばあちゃんが一緒にいるみたいで心強かった」と笑顔を見せた。
アネモネ収穫ピーク 鶴岡のハウス

鶴岡市下川の斎藤良助さん(66)=同市辻興屋=のハウスでは、アネモネの収穫作業がピークを迎えている。
アネモネは南欧原産のキンポウゲ科の多年草。斎藤さんの約330平方メートルのハウスには、赤や白、紫、ピンクなど約3000本が植えられている。収穫は週に3回ほどで、東京都内のほか、地元の産直施設にも出荷する。
今年は去年より気温が低く、温度の調節に苦労したという。「来年はもう少し温度を上げて収量を増やしたい」と斎藤さん。妻の育子さん(60)と一緒に、はさみで花を切り取る作業に精を出している。収穫作業は来月いっぱいまで続く。
2008年03月11日朝(火曜日)
春の日浴び、鳥海山くっきり 県内各地の気温も上昇

10日の県内は朝から「春本番」を思わせる青空が広がった。にかほ市象潟町の中島台からは先月の9日以来という鳥海山のパノラマが遠望できた。
日照時間が長かったこともあり各地で今年一番の気温を記録。北秋田市鷹巣で12・8度、秋田市13・2度、横手市7・7度と平年を3・3度から8度上回った。
旧経営トップの責任追及へ 新銀行東京が調査報告書

多額の赤字を抱え、東京都に400億円の追加出資を要請している新銀行東京の津島隆一代表執行役は10日、都庁で記者会見し、不良債権増加は「常識を逸脱した業務運営が要因」とする調査報告書を正式に公表した。 融資先のうち中小企業を中心に約2300社が破たんし、焦げ付きは285億円。深刻な状況を招いた旧経営陣について、開業当初の仁司泰正代表執行役の「責任が重い」と指摘。具体的責任を調べる調査機関を4月に発足し刑事、民事両面での追及を検討する。
追加出資案は11日から都議会の予算特別委員会で本格審議に入る。赤字原因の検証や設立を発案した石原慎太郎知事の責任などが焦点となる。
報告書によると、新銀行は2005年4月に開業。同年下期には中小企業向けの主力融資商品で24億円が焦げ付き「深刻な状況」となった。
しかし旧経営トップらは06年末まで焦げ付き防止策を取らず、融資拡大路線を継続、焦げ付きを増加させた。
2008年03月10日夕(月曜日)
空手マンたちが「黒帯パトロール隊」結成 秋田市

国際空手道連盟極真会館秋田支部(秋田市、伊藤和摩支部長)は9日、地域の防犯活動への貢献を目的とした「黒帯パトロール隊」を発足させた。
パトロール隊のメンバーは、初段から五段までの13人。全国的に子どもが犠牲となる事件や事故が増えているため、子どもたちを守るために何かできないかと考え、同支部が市に協力を申し出た。メンバーは、マグネット式の防犯ステッカーを張り付けた自家用車で巡回し、登下校時の子どもの安全確保などに目を光らせる予定だ。
この日、県立武道館で行われた発足式では、佐竹敬久市長が「昨年から不審者事案が増えており、パトロールは大変心強い。犯罪のない安全安心なまちづくりへの協力に感謝したい」とあいさつ。伊藤支部長は「地域の防犯と青少年の健全育成に努力していきたい」と話していた。
公式報告書が完成 秋田わか杉国体・大会

県が作製を進めていた「秋田わか杉国体」「秋田わか杉大会(全国障害者スポーツ大会)」の公式報告書が完成した。計2250部を、近く関係配布先に発送する。
国体の報告書はA4判79ページで、950部作製した。式典や競技の模様、県民の歓迎や民泊などの様子のカラーグラフと、大会規模や成績を示す表などの資料で構成。県は大会概要で「昭和36年の『まごころ国体』を、再び県民の総力を挙げて実現でき、高い評価を得た」と総括している。
報告書の配布先は、国体については日本体協、中央と県の各競技団体、参加都道府県、県内市町村など。わか杉大会はこれらのほか、福祉関係団体にも送られる。一般への頒布や販売はしないが、県内の各公立図書館で閲覧できるようにする。
米中の対立が鮮明 温室効果ガス削減で

京都議定書に定めのない2013年以降の温室効果ガス排出削減の国際枠組み「ポスト京都」の議論のため、3月下旬からバンコクで開く特別作業部会の初会合に向け、米国や欧州連合(EU)、中国などが気候変動枠組み条約事務局に提出した意見書の内容が9日、明らかになった。 中国は先進国の削減義務の強化と資金援助の大幅拡大を主張し、主要途上国の対策強化を求める米国と真っ向から対立。先進国間でも削減目標をめぐり意見が大きく異なることが鮮明になり、2009年末までの合意を目指した今後の交渉は、波乱含みのスタートとなる。
意見書の中で中国は、議定書を批准していない国も含め、先進国は20年までに1990年比25-40%以上の排出削減が必要だとする一方、「途上国の削減策は、各国の事情に応じてなされるべきだ」と主張。
これに対し米国は「08年の状況は(条約が採択された)1992年とは異なり、世界的な排出や経済発展の状況を考慮すべきだ」と指摘。効果ある合意のためには、すべての主要排出国の貢献が不可欠だと、中国などの途上国をけん制した。
2008年03月10日昼(月曜日)
ハルモニの日本語教室が幕

学校に通えなかったハルモニ(おばあさん)たちが日本語の読み書きを習う広島県府中町の識字教室で8日、最後の授業があった。地域に支えられほぼ9年。学ぶ喜びを知った在日韓国・朝鮮人のお年寄り4人は学舎(まなびや)との別れを惜しんだ。
孫且善(ソン・トスン)さん(81)はボランティア講師の広島女学院大4年の児玉曜子さん(22)に教わり、品物や値段を読むことができた。15歳で来日し、食べていくのに精一杯で勉強の余裕はなかった。そんなハルモニに児玉さんが声をかけた。「いい先生に恵まれて幸せ。もっと習いたい」。
教室の開設は町内の学校であった民族差別的ないじめがきっかけだった。町に暮らす在日韓国・朝鮮人は約500人。人権学習の一環として地域のボランティア団体らが協力、週1回の学びの場を設けた。だが受講生は高齢化で教室に通うのも難しくなり、閉講を決めた。15日には修了式がある。
【写真説明】最後の授業でボランティア(両端)から日本語の読み書きを学ぶ在日一世たち
ポケモン号、乗れるかな 名鉄名古屋本線など走行

名古屋鉄道の名古屋本線などに、子どもたちに人気のアニメ・ポケットモンスターのラッピング電車「ポケモン ダイヤモンド・パール号」が登場。8日、岡崎市の名鉄東岡崎駅で出発式があり、大勢の家族連れらが詰め掛けた。
今夏公開のポケモン映画「ギラティナと氷空の花束シェイミ」に合わせたキャンペーン。出発式にはピカチュウの着ぐるみも登場し、豊田年久駅長と一緒に出発を合図。電車が走りだすと、ホームからは歓声とともに、「もういっちゃうの」と残念そうな声も上がった。
ラッピング電車は、ピカチュウやポッチャマなどのキャラクターで飾られた4両編成。8月31日まで、名古屋本線、犬山線、常滑線などで運行される。
走行区間は運行前日に決まるため、担当者は「乗れるかどうかは運次第。楽しみにしてたくさん乗って」と話している。
(中野祐紀)
パパの子育て、基本の1冊 養父市が父子手帳

父親が妊婦や胎児を支える方法や心構えをアドバイスする「父子健康手帳」交付事業が七日夜、養父市で始まり、同市広谷のやぶ保健センターで初めての交付式があった。(原田大介) 父子健康手帳は、A6判の三十二ページ。妻が出産を控えた父親向けに、妊娠初期から生後にかけ、胎児と母親をどのように支えるかをイラストを多く使い、分かりやすく説明した。妊婦体操やマッサージなどのほか、育児の心構えやその注意点を紹介し、子育てへの積極的な参加を呼びかけている。
母子健康手帳と同時に交付する事業で、県内では神戸市須磨区と朝来市がすでに実施している。養父市は、昨年三月に策定した男女共同参画プランに基づき、「プロジェクト・F」の事業名で手帳を無料配布する。
出産を控えた夫婦が参加する「両親学級」の中で、梅谷馨市長が八組の夫婦に手帳を渡した。受け取った八鹿町高柳の岡村伸さん(24)は「出産前には分からないことが多い。とても参考になる」と話していた。
同事業への問い合わせは、市福祉部男女共同参画センターTEL079・662・6142
香港で人気ドラマの高山ロケ地ツアー計画

昨年1月に高山市などを舞台に撮影された香港の人気テレビドラマ「最美麗的第七天」(最も美しい7日間)の放映が現地で始まり、スポンサーの旅行会社が日本のロケ地を巡るツアーを計画している。20%を超える高視聴率をキープする中で、4月から始まるツアーには視聴者の問い合わせが殺到しているといい、飛騨高山への誘客の追い風になるとして、地元の期待が高まっている。
「最美麗的第七天」は全20話の恋愛ドラマで、最高視聴率35%を記録した「天幕下的戀人」(大空の下の恋人)の続編。日本のロケ地が登場するのは、4日に放映された12話からで、2組のカップルが高山、白川郷、金沢などの観光地で物語を繰り広げる。
高山市では、歌手としても活躍中のケビン・チェン(鄭嘉穎)さんと、モデル出身の恋人役ニキ・チャウ(周麗淇)さんが朝市や古い町並みなどを訪れ、住民らがエキストラとして出演した。
ツアーは5日間と7日間の2コース。それぞれ2―3日目に同市と白川郷を巡る。スポンサーの旅行会社「トラベルエキスパート」は以前から同市の観光業界と深い交流があり、今後の誘客に力を発揮してくれそうだ。
同市は新年度、香港を観光客誘致の重点地域に掲げており、関係者は「現地では今、個人旅行がブーム。ドラマを見た若い世代を中心に観光客が増えることを期待したい」と話している。
、親子で熱中 塩尻JCでイベント

塩尻市の塩尻青年会議所(JC)は8日、アニメ「機動戦士ガンダム」のプラスチック製模型(ガンプラ)を親子で作るイベントを同市の中信会館で開いた。参加した親子は肩を寄せて作業に熱中。持ち込んだプラモデルの小さなパーツを真剣な表情で組み立てた。
イベントは、プラモデル作りを通じて親子のコミュニケーションが深まればと、同JC青少年育成委員会の海津健司委員長(39)が発案した。小学生と保護者が対象で、44組の計60人が参加した。
アニメに登場するロボット「ズゴック」の模型を完成させた小学5年の中村大君(11)=塩尻市=は「普段は1人で作るけれど、今日はお父さんに教えてもらえた」と笑顔で話した。大学生までガンプラを作っていたという父親の剣さん(40)は「今の模型は関節などが精巧にできていて、作っていて面白い」と感心していた。
同JCは21日、参加した小学生を集め、静岡市のプラモデル製造会社の工場見学を行う。
SO山形、3日間の熱戦に幕

3日間の熱戦と交流の幕を閉じたスペシャルオリンピックス冬季大会の閉会式=山形市総合スポーツセンター
知的障害者のスポーツ大会「スペシャルオリンピックス(SO)日本冬季ナショナルゲーム・山形」は最終日の9日、山形市内で各競技の決勝を行い、3日間の大会が閉幕した。
決勝は、前日の予選結果などから決まったグループごとに行われ、表彰台を目指して、日ごろの練習の成果を発揮した。32都道府県から900人の選手団が参加した今大会は、2009年に米国アイダホ州で開かれるSO冬季世界大会の選手選考会を兼ねており、今後、出場者が決まる。
9日夕、山形市総合スポーツセンターで行われた閉会式では、細川佳代子大会名誉会長が「これからもSOの活動に頑張り、たくさん友達を増やしてほしい」と選手たちにエールを送った。会場に飾られていたSO旗は、アルペンスキーに出場した井上陽介さん(18)=中山町=と山口敦央さん(17)=南陽市=の手でステージに運ばれ、荒井進大会実行委員長から、10年の夏季大会開催地の馬場桂一郎SO日本・大阪会長へと引き継がれた。
2008年03月10日朝(月曜日)
春の陽気、フキノトウもひょっこり 県内、暖かな一日

9日の県内は、県南部を除いて気圧の谷の影響でおおむね曇りがちとなり、各地は平年より3-4度高い3月下旬並みの暖かい気温となった。
秋田地方気象台によると各地の最高気温は北秋田市鷹巣8・2度、秋田市8・6度、横手市8・8度など。
秋田市寺内の住宅地では時折薄日が差す中、早くもフキノトウが顔をのぞかせていた。直径3センチほどの花のほかつぼみも点在。近くで遊んでいた子どもたちはみずみずしい若草色の花茎を興味深そうに見入っていた。
米中の対立が鮮明 温室効果ガス削減で

京都議定書に定めのない2013年以降の温室効果ガス排出削減の国際枠組み「ポスト京都」の議論のため、3月下旬からバンコクで開く特別作業部会の初会合に向け、米国や欧州連合(EU)、中国などが気候変動枠組み条約事務局に提出した意見書の内容が9日、明らかになった。 中国は先進国の削減義務の強化と資金援助の大幅拡大を主張し、主要途上国の対策強化を求める米国と真っ向から対立。先進国間でも削減目標をめぐり意見が大きく異なることが鮮明になり、2009年末までの合意を目指した今後の交渉は、波乱含みのスタートとなる。
意見書の中で中国は、議定書を批准していない国も含め、先進国は20年までに1990年比25-40%以上の排出削減が必要だとする一方、「途上国の削減策は、各国の事情に応じてなされるべきだ」と主張。
これに対し米国は「08年の状況は(条約が採択された)1992年とは異なり、世界的な排出や経済発展の状況を考慮すべきだ」と指摘。効果ある合意のためには、すべての主要排出国の貢献が不可欠だと、中国などの途上国をけん制した。
高橋、北京逃すも引退否定 中村Vで五輪有力

北京五輪マラソン代表の最終選考会となる名古屋国際女子マラソンは9日、名古屋市瑞穂陸上競技場発着で行われ、シドニー五輪金メダルの高橋尚子(35)=ファイテン=は27位と惨敗し、五輪出場の望みを絶たれた。しかし引退は否定した。初マラソンの中村友梨香(21)=天満屋=が2時間25分51秒で優勝し、五輪代表が有力となった。 五輪への「最後の挑戦」として、2006年11月の東京国際以来となるマラソンに挑んだ高橋は9キロ手前で先頭集団から遅れ、自己最悪の2時間44分18秒でゴールした。五輪代表選考会は03年11月の東京国際で失速してアテネ五輪代表を逃し、北京への再挑戦にも失敗。この日の最終決戦ではニューヒロインが誕生して明暗を分けた。レース後、高橋は昨年8月に右ひざを手術していたことを明らかにし、競技続行の意思を表明した。
男女マラソンの北京五輪代表各3人は10日の日本陸上競技連盟理事会、評議員会で正式決定する。
2008年03月09日夕(日曜日)
幻のキノコ「松露」でまちおこしを 天王商工会、特産化目指す

独特の香りや歯応えがあり、京都などの高級料亭で珍重されているキノコ・松露(しょうろ)を特産品にして地域活性化を目指す取り組みが、潟上市天王商工会(藤原幸雄会長)で進められている。クロマツと共生する「きれい好き」なキノコだが、最近は松林の手入れ不足や松枯れの影響で全国的にも数が減少。同商工会は環境美化も視野に入れた実現に期待を寄せている。
県や市、商工会関係者らによる「松露プロジェクト」が昨年6月の発足以来検討を重ね、新年度から具体的に動き出す。松露は春と秋の年2回、主に海岸のクロマツ林の砂の中に自生する。直径2、3センチ程度。30年ほど前は天王地区の出戸浜海岸でも豊富に採取されたというが、最近はほとんど見られず、昨年10月に10個確認されただけで「幻のキノコ」とも言われている。
プロジェクトのアドバイザーで県農林水産技術センター主任研究員・菅原冬樹さんは、「燃料革命による生活の変化が減少の原因」と指摘。樹木と共生する菌根性キノコの松露は、かつて肥料や燃料用だった落ち葉が拾われずにたい積、腐食するとカビやバクテリアが発生し松露菌が駆逐されて姿を消すという。
宮城や島根など他県でも松露の特産品化を目指しているが量産するまでには至らず、同商工会ではいち早く「松露の里づくり」を実現させたい考え。
高橋尚子惨敗、北京は絶望 初マラソンの中村が優勝

北京五輪マラソン代表の最終選考会となる名古屋国際女子マラソンは9日、名古屋市瑞穂陸上競技場発着で行われ、シドニー五輪金メダルの高橋尚子(35)=ファイテン=は惨敗し、五輪代表は絶望となった。初マラソンの中村友梨香(21)=天満屋=が初優勝した。 五輪への「最後の挑戦」として、2006年11月の東京国際以来となるマラソンに挑んだ高橋は9キロ手前で先頭集団から遅れ、再浮上できなかった。五輪代表選考会は03年11月の東京国際で失速し、アテネ五輪代表を逃したが、北京への再挑戦にも失敗した。
女子マラソン五輪代表は昨年の世界選手権(大阪)銅メダルの土佐礼子(31)=三井住友海上=が既に決まり、昨年11月の東京国際を制したアテネ五輪金メダルの野口みずき(29)=シスメックス=も確実。事実上残り1枠を、今年1月の大阪国際で日本勢トップの2位となった森本友(24)=天満屋=と中村が争う。
男女マラソンの北京五輪代表各3人は10日の日本陸連理事会、評議員会で正式決定する。
オバマ氏貴重な勝利 ワイオミング州党員集会

【ワシントン8日共同】歴史的激戦が続く米大統領選の民主党候補指名争いで、米主要メディアは8日、同日実施されたワイオミング州党員集会でオバマ上院議員がヒラリー・クリントン上院議員に勝利したと伝えた。 同州に割り当てられた代議員数は12人と少ないが、オバマ氏にとっては、4日にテキサス、オハイオという大規模州で勝利して息を吹き返したクリントン氏の勢いを止める意味でも貴重な勝利となった。
CNNテレビによると、オバマ氏の得票率は61%、クリントン氏は38%だった。
オバマ氏は、11日のミシシッピ州予備選でもクリントン氏に圧勝し、次のヤマ場となる4月22日のペンシルベニア州予備選につなげたいところだ。
米西部の山岳地帯にあるワイオミング州は伝統的に共和党が強い州で、これまで民主党指名争いが注目されることはまれだったが、今回は全米の注目を集めた。
上村が種目別優勝 モーグルで日本選手初

【オーレ(スウェーデン)8日共同】スウェーデンで開かれたフリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)女子デュアルモーグルで8日、上村愛子(28)=北野建設=が優勝し、15日の最終戦を残して日本選手で初めてとなるモーグルの種目別優勝を決めた。 予選を2位で通過した上村は決勝トーナメントを危なげなく勝ち上がり、種目別2位のニコラ・スドバ(チェコ)を決勝で下した。
上村は2月中旬の猪苗代大会からW杯4連勝で、通算6勝目となった。
登山の2人雪崩で死亡 埋まった位置発信機で発見、八幡平

8日午後0時半ごろ、岩手県八幡平市の源太ケ岳(1、545メートル)の東側斜面で雪崩が発生し、登山中の男性2人が巻き込まれた、と現場に居合わせた岩手署の警察官から県警に連絡があった。2人は間もなく遺体で発見された。悪天候のため遺体の収容は9日朝からになる見通し。 2人はいずれも30-40代で、山スキーで移動中だったとみられ、県警が身元を調べている。登山中だった岩手署の松尾駐在所所長のそばで雪崩が発生。近くにいた2人の姿が見えなくなったため、所長が携帯電話で通報する一方、現場付近にいた人たちと捜索に当たった。男性らが雪崩に埋まった時に位置を知らせるビーコン(電波受発信機器)を持っていたため発見できた。
現場は八幡平市の松川温泉から源太ケ岳に向けて約3キロの地点。雪崩の規模は縦、横ともに約150メートル、深さ約1メートル。
2008年03月09日昼(日曜日)
結婚記念日前にラブレター 玉名市の夫妻

玉名市横島町の稲田ミキエさん(89)が、四月一日に迎える七十三回目の結婚記念日を前に、夫の正勝さん(96)に、これまでの感謝の気持ちを込めた初めての“ラブレター”をつづった。「子どもたちに自分たちのことを知ってもらいたい気持ちもあった」との思いから、このほどあった正勝さんの誕生祝いの席で読み上げられた。
稲田さん夫妻は一九三五(昭和十)年、結婚。正勝さんは三七年と四四年の二度にわたり戦地に。二回目の沖縄出征時は一年近く音信不通になり、「生きてはいないのでは」と心配する日々が続いたという。四六年一月十二日の夜明け前、玄関から声がしたためミキエさんが戸を開けると、正勝さんの姿があった。
手紙には「一番つらかったのは、戦争に召集され、送り出したとき」「復員してきた日は夢のようだった」などと、率直な思いがつづられていて、「二人仲良く暮らしましょう。一月十二日がうれしかった思い出に、タバコをプレゼントします」と結ばれている。
稲田さん夫妻は二男五女をもうけ、孫が十九人、ひ孫が二十七人。親族十一人が集まった誕生祝いで、長女の友成妙子さん(66)=同市横島町=が手紙を代読。全員が涙したという。二男の大谷壽さん(68)=同=は「母が手紙を書く人とは思っていなかったので驚いたが、父や子どもたちへの愛情の深さを感じた」と話す。
「ずっと元気でいてほしい」と話すミキエさんに、正勝さんも「ありがとう」と感謝の言葉を述べた。(内海正樹)
歌声の出前します 大口のコーラスグループ「さざんか」

女性15人でつくる大口市のコーラスグループ「さざんか」が、30周年を記念する出前コンサートを始めた。「30年もよく続いたね。これを機に私たちの歌をもっと聴いてもらおう」。そんな仲間の声が、地域へ飛び出す取り組みのきっかけになった。
創設以来のメンバー3人の1人、種子島留美子さん(68)によると、大口中学校のPTA役員だった母親たちが「文化祭に花を添えよう」と、1977(昭和52)年につくったママさんコーラスが始まり。初めは名前もなかったが、歌が大好きな集まりだけに子どもの卒業後も練習は続き、4年後の81年、市花がサザンカに決まったことにちなんで「コーラスさざんか」と命名した。
イベントなどに呼ばれて歌う機会はあったが、大がかりな演奏会はしたことがない。30周年記念にささやかでも何かできないか、と話し合い、「出前コンサート」の計画が持ち上がった。
第1弾として、4日は同市大田の居宅介護事業所で、デイサービス利用者らを前に1時間弱のミニ公演を行った。ピアノ伴奏のもと、春の訪れを喜ぶ歌や日本古謡集、「ローレライ」など外国の歌も含め約20曲を披露。歌詞が書かれた紙を配り「一緒に歌いましょう」と呼びかけると、口ずさむ歌声が広がった。
メンバーは40−70歳代。月2回、市のふれあいセンターで練習を重ねる。代表の桐原いづみさん(50)は「声をかけてもらえれば、できる限り出向きたい。メンバーも募集中」と意気込んでいる。桐原さん=0995(22)7850。
赤ちゃんイルカ、ママとスイスイ 南知多ビーチランドで8年ぶり出産

美浜町の南知多ビーチランドで5日夜、ハンドウイルカのメスの赤ちゃんが誕生した。6日からイルカホールの飼育プールで一般公開している。同ランドでのイルカの出産は8年ぶり5回目。関係者は「母イルカは体が弱く、今も感染症の治療中。母子とも健康で良かった」と仲良く泳ぐ2頭の姿にほっと胸をなでおろしている。
同ランドには15頭のイルカがいるが、2000年4月のカイリ君以来出産がなく、新たな仲間の誕生が待ち望まれていた。母イルカ・オーキー(推定23歳)は1997年以来2度目の出産。1度目は早産のため出産後すぐに赤ちゃんが死んだこともあり、昨春妊娠の兆候が見られてからは注意深く職員が健康管理を続けてきた。
生まれたイルカは、体長1・2メートル、体重25キロほど。プールでオーキーに寄り添って泳いでいる。授乳はまだ確認されていないが、子イルカをおっぱいに誘導する動きが見られるという。
同ランドは5月の連休ごろに、子イルカの愛称を募集する。
(中山敬三)
住民作った大わらじ奉納 20年ぶりに村山・小松沢観音

小松沢観音に奉納された大わらじ=村山市・楯岡
最上三十三観音の二十番札所である村山市の小松沢観音に8日、市内楯岡荒町の住民が作った大わらじが20年ぶりに奉納された。
小松沢観音別当の佐竹義弘さん(66)によると、荒町の住民たちが同観音を信仰していたことから奉納が始まったとされる。最初の奉納は1929(昭和4)年で、今回が4回目になる。
この日の奉納には、制作に携わった住民ら約80人が参加。長さ4.5メートル、幅1.3メートル、重さ400キロの大わらじを担いで約180段の石段の参道を駆け上がり、観音堂前の仁王門に掲げた。
佐竹さんは「新しいわらじはきれいで形も良い。大わらじが小松沢観音の目印のようなものなので感謝している」と話していた。荒町町内会は浅草寺に奉納する大わらじと同時に制作を進めていた。
2008年03月09日朝(日曜日)
「くまげら」の車両展示、旅の気分味わう 上野駅13番ホーム

桜咲く春の観光シーズンを前に、JR五能線を走る「リゾートしらかみ くまげら」の車両展示会が8日、東京・上野駅13番線ホームで始まった。大勢の家族連れや鉄道ファンが訪れ、写真を撮影したり、シートの座り心地を確かめたりした。9日まで。
くまげらは3両編成で定員111人。車両は白神山地に生息するクマゲラ、日本海に沈む夕日をイメージしたデザイン。2006年3月18日に運転を開始、昨年度は約10万人が乗車した。
来場者は実際に乗り込み、旅の気分に浸っていた。電車が大好きという大門侑矢君(6つ)=埼玉県戸田市=は両親とともに「窓が大きくてかっこいい。夏休みに乗ってみたい」と話していた。
展示会はJR東日本秋田支社の主催。9日まで中央改札外グランドコンコースでは桜の北東北観光パネル展も開催している。
07年度入館者、45万人を突破 県立図書館、開館以来初めて

県立図書館(秋田市山王、松村洋館長)の本年度入館者が8日、45万人を突破した。1993年の開館以来、年度内の入館者が45万人を超えたのは初めて。45万人目になったのは同市桜ヶ丘の鈴木康介君(11)と姉の彩夏さん(18)。松村館長から記念の花束が贈られた。
同図書館では、昨年3月に初めて年度内入館者が40万人を超えた。開館日数を昨年度よりも42日増やし、340日とした本年度は、1月末で40万人を突破。今月末までの年度内入館者は約48万人を見込んでいる。
勉強のために来館したという康介君と彩夏さんは「普段はほかの図書館を利用しているが、たまたま県立図書館に来た。(45万人目になって)本当にびっくりしている」と話していた。
“世紀の花”が見事に開花 大潟村の県農業研修センター

大潟村の県農業研修センター内にある生態系公園観賞温室で、日本では30-60年に
1度しか花を咲かせないといわれるリュウゼツラン(竜舌蘭)が開花し、観賞に訪れた人たちの目を楽しませている。
リュゼツランは、メキシコ原産でテキーラの原料として知られ、英語では1世紀に1度しか花が咲かないという意味の「センチュリー・プラント」と呼ばれている。熱帯植物のため本県などの寒冷地で育てるのは難しいとされている。
同温室では7年前、当時30年の株1つを県内の愛好家から譲り受けて植栽した。同温室のスタッフは「県内でリュウゼツランが花を咲かせたのはおそらく初めて。見ごろは今月いっぱいなので、ぜひ見に来てほしい」と話している。
同温室は月曜日が定休日。開場は午前9時から午後5時まで。
登山の2人雪崩で死亡 埋まった位置発信機で発見、八幡平

8日午後0時半ごろ、岩手県八幡平市の源太ケ岳(1、545メートル)の東側斜面で雪崩が発生し、登山中の男性2人が巻き込まれた、と現場に居合わせた岩手署の警察官から県警に連絡があった。2人は間もなく遺体で発見された。悪天候のため遺体の収容は9日朝からになる見通し。 2人はいずれも30-40代で、山スキーで移動中だったとみられ、県警が身元を調べている。登山中だった岩手署の松尾駐在所所長のそばで雪崩が発生。近くにいた2人の姿が見えなくなったため、所長が携帯電話で通報する一方、現場付近にいた人たちと捜索に当たった。男性らが雪崩に埋まった時に位置を知らせるビーコン(電波受発信機器)を持っていたため発見できた。
現場は八幡平市の松川温泉から源太ケ岳に向けて約3キロの地点。雪崩の規模は縦、横ともに約150メートル、深さ約1メートル。
内藤、引き分けで防衛 最年長記録を更新

世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチ12回戦は8日、東京・両国国技館で行われ、チャンピオンの内藤大助(宮田)は同級1位の前王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)と引き分け、2度目の防衛に成功した。 内藤は昨年7月、ポンサクレックを3度目の挑戦で破って王座奪取。同10月の亀田大毅(協栄)戦に続く防衛を果たした。ジャッジの採点は三者三様だった。
33歳6カ月の内藤は自身が持つ世界王座の日本選手最年長防衛記録も更新した。戦績は37戦32勝(20KO)2敗3分け。王座返り咲きを逃したポンサクレックの戦績は71戦67勝(35KO)3敗1分け。
日本のジムに所属する現役世界王者は5人で変わらず。
2008年03月08日夕(土曜日)
アムールトラ2頭が誕生 大森山動物園で初の赤ちゃん

秋田市の大森山動物園(小松守園長)は7日、国際自然保護連合のレッドリストで絶滅危惧(きぐ)種に指定されているアムールトラのウィッキー(雄・8歳)とアシリ(雌・同)の間に6日夜、赤ちゃん2頭が誕生したと発表した。同園では初めての繁殖で、小松園長は「種の保存のために非常に意義深い」と話している。
同園によると、2月中旬にホルモン検査でアシリの妊娠を確認。アシリの部屋にお産用の箱(縦横各2メートル、高さ1メートル)を設置し、天井に取り付けたモニターカメラで監視を続けていたところ、今月6日午後6時半に1頭、同8時40分にもう1頭の出産を確認した。箱の中から出てこないため、2頭の性別や体長、体重などは確認できていない。
アムールトラは、毛皮や漢方薬の材料に使われるため乱獲されたほか、森林が伐採されるなどして生息数が減少。同園によると野生のアムールトラはロシアや中国に300頭程度しか生息していないとみられている。国内では25施設で計58頭(07年末現在)が飼育されている。
身障者スキー、急きょ競技にも出場 秋田市の石塚さん

仙北市のたざわ湖スキー場で開かれている第37回全国身体障害者スキー大会に、秋田市の石塚孝文さん(42)が初参加している。当初は実行委員として運営に携わるだけのはずだったが、急きょ競技への参加も決め、約20年ぶりにスキーを履いた。8日に行われる大回転に出場予定で、「何とか転ばずに最後まで滑りたい」と話している。
指導員に付き添われながらゲレンデをゆっくり滑り降りる石塚さん。大会の一環として7日に行われた初級者講習会に参加した。脳性まひで生まれつき両脚をうまく動かせないが、体全体でバランスをとりながら、懸命にターンを繰り返した。
スキーの魅力は、最後までゲレンデを滑り切ったときの充実感だという。競技では、2本滑ったタイム差の少なさを競うチャレンジタイムレースに臨む。石塚さんは、目標順位は決めず、完走して、充実感を味わうつもりだ。
2008年03月08日昼(土曜日)
定年機に夏は阿蘇、冬は天草!

定年を機に、約三十年間暮らした名古屋市から阿蘇郡南阿蘇村に移住した末松義捷さん(65)、悦子さん(59)夫妻。上天草市にも家を借り、「夏は阿蘇、冬は天草」とユニークな暮らしを満喫している。
ヨットが趣味の末松さんは「定年後は海に近い土地に住みたい」と思っていたが、元保育士の妻悦子さんは「山」派。意見は割れたが、長女が南阿蘇村にある九州東海大農学部に進学したのをきっかけに五年前、末松さんの母(91)と三人で同村移住に踏み切った。
ヨットは宇土市のマリーナに置いていたが、ヨット仲間のつてで上天草市松島町にも家を借りることに。春夏は阿蘇、秋冬は天草と、夫婦の希望を両方かなえる生活が実現した。
ぜいたくな暮らしのようだが、末松さんは「海も山も近い、恵まれた熊本だからできること。年間の生活費は夫婦で海外旅行に行くのと大差ない」と言う。
末松さんはこうした移住生活を紹介する本「田舎暮らし縦横無尽」を自費出版した。決断までの夫妻のやりとりや、阿蘇・天草の住民との交流を中心にユーモラスな文章でつづっている。
お葬式や祭り、草刈りなど「何でも挑戦」と気さくに参加する悦子さん。末松さんは「田舎暮らしにあこがれても、やっていけるか不安は多いはず。地域との結びつきの中で暮らしたい人の参考に」と話している。
「田舎暮らし縦横無尽」(野岸一郎=末松さんのペンネーム=著)。熊日情報文化センター作製、千五百円。県内の主要書店で販売中。(宮崎あずさ)
舞鶴で14日販売 炭酸飲料を使用

キリンビバレッジ舞鶴工場(京都府舞鶴市倉谷)は、「キリンレモン」発売80周年を記念して14日、同飲料を砂糖代わりに用いた特製肉じゃがを、八島商店街の日替わりシェフの店「八島いっぷく亭」で限定販売する。キリンレモンを使った料理は、全国的にもあまり例がないといい、肉じゃが発祥の地とされる舞鶴への地域貢献の一環。
缶コーヒーなどを製造する同工場は、1992年創業。地域社会との共生を目指しており、商店街の女性らが肉じゃがなど日替わりランチを出品する「八島いっぷく亭」を1日だけ「舞鶴キリン亭」と銘打ち、定食セットを提供する。
メニューはいずれも同社の製品を使い、▽キリンレモン肉じゃが▽生茶飯▽サラダと鶏肉のトロピカルソース添え▽アルカリイオン水のみそ汁▽トロピカーナのつけもののセットで800円。
11日から、キリンレモンはレモン感アップなど味が変わる。調理方法や食材は一般の肉じゃがと同じだが、炭酸で肉が柔らかくなり、レモン風味が楽しめる。当日は工場から従業員が調理に出向く。午前11時半−午後2時、先着50人。
八島いっぷく亭TEL0773(62)9139。
1個の卵から黄身3つ“出現” 新庄の長倉さん写す

1個の卵から出てきた3つの黄身(長倉健さん提供)
長倉健さん(69)=泉田=がこのほど目玉焼きを作ろうと卵を割ったところ、中から3つの黄身が出てきた。
フライパンに入れて気付いたといい、「3つも入っているのは珍しいし、びっくりしてすぐ写真を撮った。ちょっとお得な気分」と長倉さん。いろいろなサイズが混ざったパックから出した卵で、殻の大きさはMサイズくらいだったという。
古紙固めてまきに 帯広の伸和金属工業 「簡単」製造器を販売

【帯広】伸和金属工業(帯広、大塚清志社長)は、古紙を押し固めて作るれんが型の燃料「ペーパーログ(紙製のまき)」製造器の受注生産を始めた。家庭用まきストーブの補助燃料として使える。同社によると、原油高でペーパーログも注目を集めているが、製造器を自作、量販するのは道内でも珍しいという。
製造器は鉄製の型枠と関連部品でできており、水に浸した二、三十枚の新聞紙などを型に詰め、上から押し板で圧縮する仕組み。固めた古紙は、約一週間乾燥させるとペーパーログとなる。
輸入品などと比べ部品が少なく組み立てやすいため、女性や高齢者も簡単に使える。「同じ大きさのまきと比べ燃焼時間は数倍長く、火力も引けを取らない」と大塚社長。二月中旬の発売以来、十勝管内を中心に札幌や新潟などの希望者に計十一台販売した。
価格は、縦五センチ、横九センチ、高さ二十二センチのタイプが六千三百円、一回り大きいタイプが九千四百五十円。受注から完成まで三日ほどかかる。問い合わせや注文は同社(電)0155・35・6666へ。
せとやコロッケ 名物化へマップ 藤枝

コロッケを藤枝市瀬戸谷地区の名物にしようと活動している「せとやコロッケの会」(小林浩樹会長)はこのほど、地元の瀬戸谷小児童の協力を得て、コロッケと瀬戸谷地区を紹介する「コロMAP」を作製した。
瀬戸谷の3種類のコロッケを紹介しているほか、瀬戸谷温泉「ゆらく」や大久保グラススキー場、市陶芸センターなど瀬戸谷の名所の地図を掲載。同会が製作したコロッケの曲「トリオデコロキートス」も載せた。3種類のコロッケをイメージしたかわいいキャラクターも随所に登場する。児童は地図に載せたい場所のアンケートを行った。
せとやコロッケは、藤の瀬会館のレストランせとやっことゆらく、大久保グラススキー場が開発した。スタンダードな「やっコロ」、濃厚なみそとチーズが入った「ゆらコロ」、抹茶を入れた中華風味の「コロ茶ん」の3種類で、いずれもテークアウト感覚で楽しめるのが人気。
マップは約1万部作製し、瀬戸谷地区の主要施設で観光客に配布する。小林会長は「コロッケを通じて瀬戸谷の魅力を発信できれば。ぜひマップを片手に瀬戸谷を楽しみ、コロッケを味わってほしい」と話している。
2008年03月08日朝(土曜日)
猫の目天気、一時は猛吹雪 県内、気圧の谷など通過

東北地方を気圧の谷や寒気が通過した影響で、7日の県内は全域で晴れや曇り、雪など変わりやすい一日となった。各地の最高気温は北秋田市鷹巣4・1度、秋田市3・1度、横手市3・4度などで平年を0・2度から2・2度下回った。
午前中は青空がのぞいた秋田市だが、午後からは時折、真冬に逆戻りしたような猛吹雪。同市飯島の国道7号でも視界が遮られるような吹雪で、ライトを点灯させ徐行運転をする光景が見られた。
秋田地方気象台によると、8日は高気圧に覆われて曇りから次第に晴れる見込み。
ごう音響かせオレンジの炎噴出 能代でロケット燃焼試験

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7日、能代市浅内の能代多目的実験場で固体ロケットモーターの燃焼試験を実施した。午前10時半、予定通りにモーターが点火されると、水平に設置されたモーター後部から、ごう音とともに燃焼ガスが噴出し、実験は成功した。
今回の燃焼試験は、国内最大級の固体モーターであるM-Xロケット2号機の第2段モーター(直径2・56メートル、長さ5・61メートル)を使って行われた。固体燃料が燃焼する際の振動の測定や、モーター内の燃料の燃焼の様子を計測することなどが目的。JAXAは昨年12月にも、長さ8・68メートルの固体モーターを使って、同様の試験を行い、計測・測定技術を検証しており、今回の試験が本番に当たる。
モーターは同実験場の大気試験棟内に水平に設置された。700メートルほど離れた地点に見学所が設けられ、約50人の見学者が見守った。雪が降りしきる中、モーターに点火されると、巨大な炎が噴出。やや間を置いて地響きのようなごう音が聞こえると、見学者は歓声を上げ、燃焼終了まで96秒間の壮観を楽しんだ。
上村がW杯3連勝 初の種目別Vへ大きく前進

【オーレ(スウェーデン)7日共同】スウェーデンで開催されたフリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)女子モーグル第8戦で上村愛子(北野建設)が7日、2月中旬の猪苗代大会、1日のチェコ大会に続く3連勝の快挙を達成した。W杯は通算5勝目。 種目別得点で首位の上村は2位とのリードを広げ、日本選手としてモーグルでは初となる年間種目別優勝に大きく前進した。第9戦は8日に行われる。
2008年03月07日夕(金曜日)
新名物「かやき」いかがですか? 秋田のB級グルメが決定

秋田商工会議所は6日、安くておいしく、親しまれる名物料理として選考を進めていた「秋田のB級グルメ」に「かやき」を選んだ。県内で昔から親しまれている料理で、食材や味付けを工夫することで、洋風にも調理できる点などが評価された。
「かやき」は貝の殻などで野菜や魚、肉などを煮込んだ郷土料理。材料や味付けは自由とし、「B級グルメ」として提供する条件や価格帯などは同商議所が今後決める。4月に飲食店向けの説明会を開催し、「かやき」を提供する店を募る予定。
「B級グルメ」は同商議所が本県の名物料理を発掘し、定着・普及を図ろうと、昨年10月から募集。応募があった386品の中から、消費者や飲食店関係者らでつくる「秋田のB級グルメ発掘委員会」が試食や協議で選考。最終候補を4品に絞り込み、同商議所観光料飲部会の正副部会長会議で同日、最終決定した。
619人、喜びに沸く 秋田大で前期合格発表

秋田大(三浦亮学長)の2008年度一般選抜前期日程の合格発表が6日、秋田市の同大手形キャンパスで行われた。雪が降る中、合格者の受験番号が張り出されると、キャンパスには歓声が次々と響き渡った。
同大の学部別合格者は、教育文化学部200人(募集定員186人)、工学資源学部306人(同255人)、医学部113人(同105人)の計619人。このうち、本県出身者は259人で、41・8%を占めた。
手形キャンパスでは、午後1時の発表が近づくにつれ受験生が続々と集まり始めた。正門近くに設置された掲示板に合格者の受験番号が張り出されると、自分の受験番号を見つけた合格者は友人と肩をたたき合ったり、在学生に胴上げされたりして喜びをかみしめていた。中には、感激のあまり泣き崩れる姿もみられた。
東証、一時470円安 円、102円台半ばに急伸

7日の東京株式市場は、前日の米株式市場の大幅安や、外為市場で一時1ドル=102円台半ばまで円が急伸したことから、日米の景気への懸念が一段と強まり全面安となった。日経平均株価(225種)は急反落、前日終値からの下げ幅は一時470円まで拡大、1万2700円台前半まで下げた。 午前の終値は、前日比378円60銭安の1万2836円82銭。全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も32・99ポイント安の1254・56。出来高は約9億9100万株。
米国で住宅差し押さえが増加したことや住宅金融会社の資金繰り悪化が伝えられ、サブプライム住宅ローン問題による金融不安の拡大懸念が広がった。銀行、保険株など金融株や不動産株が大幅に値下がりした。円高を受け自動車、電機などの輸出関連株も売られた。
与党、国会正常化へ動き 週明け審議再開か

参院予算委員会の鴻池祥肇委員長(自民党)は7日午前、先に職権で設定していた委員会を開会しないまま取りやめた。流会は4日連続だが、この日は前日までのように議場に福田康夫首相と全閣僚を待機させて野党側に出席要請することを避けた。与党は、強引な委員会開会に反発する野党に配慮し、国会正常化に向けた動きを本格化する構えだ。 7日午前に予定されていた衆院国土交通委員会も開かれず流会になった。
鴻池氏は記者団に「与野党の国対委員長で話をしたいということなので委員会を取りやめた。週明けから正常化されるのではないか」との見通しを示した。
これに先立ち自民党の大島理森、公明党の漆原良夫両国対委員長は7日朝、国会内で会談し、国会空転の打開を急ぐべきだとの認識で一致。7日中に野党と正常化で合意して10日から審議再開を目指す方針を確認した。
「武藤総裁」案提示へ 民主、不同意も

政府は7日午後、福井俊彦日銀総裁の任期満了を今月19日に控え、後任総裁に武藤敏郎副総裁(元財務事務次官)を昇格させる人事案を国会に提示する方針だ。所信聴取を経て、14日にも衆参両院本会議で過半数の同意を目指す。副総裁2人には元日銀理事の白川方明京大教授と学者を提示する見通し。 民主党は総裁候補に武藤氏が提示された場合は反対する構えで、野党が過半数を占める参院で不同意となる可能性がある。これに関連し、与党幹部は7日朝「民主党は必ずしも反対一色ではない。日銀総裁が空席になってもいいか、冷静な判断に期待したい」と民主党の説得に全力を挙げる考えを示した。
福田康夫首相は民主党の小沢一郎代表に党首会談を呼び掛けるなどして歩み寄りを促したい考え。日銀総裁人事をめぐる与野党の駆け引きは激しさを増しそうだ。
銃乱射でユダヤ人8人死亡 エルサレムの神学校

【エルサレム7日共同】エルサレム西部にあるユダヤ教神学校で6日夜、侵入した男が銃を乱射し、警察によると、学生8人が死亡、約10人が重軽傷を負った。犯人も射殺された。イスラエルのメディアによると、犯人は東エルサレムに住むパレスチナ人とみられる。 イスラエル国内では、2006年4月以降で犠牲者が最多のテロとなった。昨年末に米国の仲介で再開されたパレスチナ和平交渉に対する慎重論が強まるのは必至。和平交渉は、イスラエル軍による最近の自治区ガザ攻撃に対するパレスチナ指導部の反発から中断されており、事件は交渉再開への新たな障害となりそうだ。
犯人の背後にある組織は不明。パレスチナ自治政府のアッバス議長は事件を非難する声明を発表した。
警察発表などによると、犯人はユダヤ教の祝祭のため神学校の図書館に集まっていた数十人の学生に銃を乱射。隣のアパートに住む軍人が駆け付け、男を射殺した。
2008年03月07日昼(金曜日)
翼折れたハクチョウ救って

七戸町の七戸川に、二月下旬から翼の折れたハクチョウがおり、道行く町民の注目を集めている。飛び立つことのできないハクチョウの姿を撮影した同町在住の菩提寺吉也さん(82)は「見ているとかわいそうだ。何とか救ってほしい」と案じている。
菩提寺さんは、ここ数年七戸川に飛来するハクチョウの写真を撮り続けている。二月二十七日ごろ、左羽の折れたハクチョウに気付き、フィルムに収めた。
羽は付け根から折れており、人間でいうと肩から脱臼したような状態で、まったく飛び立つことができないという。
菩提寺さんは、近づいて餌をやったが、ほかのハクチョウやカモに取られてしまった。
菩提寺さんは「カメラのレンズを向けると、助けてくれと訴えているような表情を見せる。仲間のハクチョウが励ましているように見守っている姿は忘れられない」と目を潤ませていた。
【写真説明】
七戸川にいる翼の折れたハクチョウ=菩提寺吉也さん提供
「焼き鳥 戊辰対決」 会津若松が山口県長門市に挑戦状

「会津地鶏」の焼き鳥で長さ世界一を目指すイベントの実行委員会が5日、会津若松市で開かれ、世界記録を持つ山口県長門市に対する挑戦状を作成した。
イベントは4月13日、鶴ケ城公園内の陸上競技場サブトラックで行う。長門市が「長州どり」で達成した20.71メートルの世界記録を塗り替える20.85メートルを目指す。戊辰戦争から140周年の節目の年に、会津地鶏と長州どりとの「焼き鳥戊辰対決」となる。
挑戦状は10日、会津養鶏協会の武田瑞也会長、実行委員長の関沢好春同協会事務局長、会員の阿久津有信さんが長門市役所に持参、松林正俊市長ら関係者に挑戦状を手渡す予定。
実行委員会では、長門市への挑戦状の持参方法などを決めた後、関沢実行委員長が毛筆で挑戦状をしたためた。この後、長門市でも着用する陣がさとかみしも姿で挑戦文を読み上げた。
世界遺産が朝の散歩道 熊野古道コース、中高年に人気

健康志向が高まる中、尾鷲市と紀北町を結ぶ熊野古道・馬越峠を通って登る天狗倉山(標高522メートル)が、朝の散歩コースとして住民の人気を集めている。「毎朝歩く」という人も、高齢者を中心に30人ほどいる。
熊野古道・伊勢路で最多の年間約4万4000人が足を運ぶ同峠は端正な石畳が人気。峠からは、尾鷲の市街地と尾鷲湾が眼下に広がる天狗倉山山頂に20分ほどで到着できる。
「熊野古道語り部友の会」の会員で、古道の保全活動にも力を注ぐ同市小川西町の川口洋司さん(70)も、「月に20回は登る」という常連。健康維持を目的に7年前から続けている日課で、先日朝もふもとの「馬越公園」に車を置き、1人で往復1時間半のコースを歩いた。道中、毎朝出会う顔なじみ約10人と擦れ違った。その中には、仲間から「最高齢」と一目置かれる76歳の男性の姿もあった。
散歩を始めて体重が20キロも減ったという川口さんは、健康への効果と同時に古道沿いの緑や絶景が与えてくれる癒やしの効果も実感している。
「世界遺産の散歩道が地元にあるなんてぜいたくなことです」と笑い、山頂から尾鷲湾に向かって「ヤッホー」と大声を響かせていた。
(鈴木龍司)
売店のおばちゃん、愛され38年 宇土高校

宇土市の宇土高校の「売店のおばちゃん」片岡愛子さん(71)は、売店を担当して三十八年になる同高の“生き字引”的存在。生徒の悩み相談を受け、ときにしかり、ときに励ましてきた名物おばちゃんとして頼られている。
片岡さんは一九七〇(昭和四十五)年から売店を担当。最初は文房具と飲料だけだったが、次第にパンや弁当なども扱うようになり、八三年からは妹の岡村克子さん(63)と姉妹二人で切り盛りしてきた。
質実剛健を校訓とする宇土高だが「昔は悪ごろもおった」と片岡さん。「悪かつは私が竹刀の先の割れたとで尻ぺたば、ばんばんたたきよりました。私の言うことは聞きよった」と豪快に笑う。
事情を抱えた生徒には親のように接し、卒業後も交流を続けている。生徒から不満や悩みを打ち明けられることも多く、「言いやすかとでしょう。私に言う分には罪はなかけん」と懐が広い。
同高OGの団体職員福島奈津美さん(31)=宇土市=は「売店のそうじをしない生徒にはほうきを持って追いかけるような強烈なおばちゃん。でも優しくって愛される存在でした」と振り返る。
最近は弟の園村義晴さん(61)も加わり、きょうだい三人で売店に立つ。宇土高の歴史を見続けてきた片岡さんは「うれしいことも悲しいこともあり、毎日が学園ドラマのよう。若い人からエネルギーをもらって元気になる。体力が続くまで頑張りたい」と話している。(福井一基)
賀川豊彦の小説を再販 「一粒の麦」24年ぶり

昭和の社会運動家として知られる賀川豊彦(一八八八-一九六〇年)のベストセラー小説「一粒の麦」が二十四年ぶりに再販された。賀川が二十歳前後だった約百年前、愛知県豊橋市や蒲郡市など、三河地方にキリスト教の伝道や病気療養のため滞在していた時の経験が著作の基になっている。関係者は「隣人愛の精神を思い出してもらえればうれしい」と話している。(河尻 悟) 神戸や東京などで救済運動に取り組み、労働組合や消費組合、健康保険などの組織を作ったことで知られる賀川。恐慌や凶作などで疲弊した農村を立て直すため奔走。果樹や畜産、軽工業などの適地適作をしたり、遊休地などの有効利用で食糧の確保を図る「立体農業」の理念を広めたりした。一九三一年二月、雑誌の連載をまとめ、単行本「一粒の麦」として出版した。
ベストセラーになり、三二年には無声映画として公開。版を重ねたが、八三年に社会思想社が発行した文庫本を最後に絶版になっていた。
賀川は〇七-〇九年、三河地方で伝道中に倒れて静養し、一度神戸に戻った後、再び病気療養を目的に滞在した。一粒の麦には、当時の情景をしのばせる描写が数多くある。賀川が「一番感化を受けた」という牧師の長尾巻ら、交流していた人々がモデルとして登場しているという。
今回、再販に向けて取り組んだのは、イエスの友会三河支部やみかわ市民生活協同組合の関係者ら。豊橋市の長谷川勝義さん(66)もその一人で「賀川が三河地方で活動を始めて百年になるのを機に、再販しようと思った」と話す。
仮名遣いや表現を現代風に改め、漢字を新字体に直すなど、読みやすくなるよう心がけた。孫の督明さん(54)は「賀川の総合的な取り組みを知ってもらう良い機会」と話している。
九百円(送料二百九十円)。賀川豊彦「一粒の麦」を再販する会TEL0532・52・8757(鈴木さん)
2008年03月07日朝(金曜日)
竿燈、25日“メジャーデビュー” 東京ドーム・大リーグ開幕戦

秋田市竿燈会(藤田勝会長)が、今月25、26日に東京ドームで開催される米大リーグの開幕戦「レッドソックス対アスレチックス」の試合前のセレモニーに出演することになった。レッドソックスには松坂大輔、岡島秀樹の両投手が所属しており、注目度が高い。藤田会長は「出演は光栄なことで、差し手たちも張り切っている。秋田の竿燈を大いにPRしたい」と話している。
竿燈は25日、東京・高円寺の阿波おどりの一行やヒップホップグループとともに登場する。各町内から選出された差し手19人、お囃子(はやし)3人、役員5人の計27人が出演し、午後6時半すぎから約5分間、グラウンドの内野周辺で大若4本による演技を披露する予定。
同市竿燈会によると、東京ドームで竿燈を披露するのは、消防の全国大会のセレモニーに出演した1993年以来、2度目。
出竿する大若4本のうち2本に、両チームのロゴマーク入りちょうちんを提げる。レッドソックスのちょうちんにはシンボルの靴下などが赤、紺、白の3色で、アスレチックスのちょうちんにはチーム名などが緑、黄、白の3色で、それぞれ前後に描かれる。
住基ネットは「合憲」 最高裁が初判断

住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の運用はプライバシー侵害で違憲として、大阪府吹田、守口両市の住民が各市に住基ネットからの離脱を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷は6日、「住基ネットはプライバシー権を侵害せず、合憲」とする初判断を示した。 その上で「拒絶している住民への適用はプライバシー侵害で違憲」として離脱を認めた2審大阪高裁判決を破棄、住民の逆転敗訴とした。請求を棄却した1審大阪地裁判決が確定した。
涌井紀夫裁判長は「住基ネットで管理される氏名、住所などは個人の内面にかかわる秘匿性の高い情報とはいえない。情報漏えいや目的外利用の具体的な危険性はない」との判断を示した。
第1小法廷は同日、千葉、愛知、石川各県の住民が起こした同様の3件の訴訟の判決で、請求を退けたそれぞれの2審判決を支持、住民側上告を棄却。計4件でいずれも住民敗訴となった。
近畿大が残業代1億円不払い 労基法違反容疑で書類送検

近畿大(大阪府東大阪市、世耕弘昭理事長)が事務職員の残業代の不払いを続けていたとして、大阪労働局は6日、労働基準法違反の疑いで、法人としての近大と賃金支払いの責任者で人事部長だった男性職員(48)を書類送検した。 近大は6日記者会見し、不払い総額は職員563人に対し、2006、07年の2年間で約1億円に上ることを明らかにした。
大学の残業代不払いは通常、行政指導にとどまり、担当職員や大学が書類送検されるのは異例。労働局によると、近大は過去にも同様のケースで是正勧告されており、違反を繰り返した悪質さを考慮、立件に踏み切った。
労働局の調べでは、職員は昨年1-6月、本部の主任や係長計34人に対し、労基法36条に基づく労使協定の限度を超える時間外労働をさせているのに、上限を月45時間と設定。超過分の割増賃金計約430万円を払わなかった疑い。
職員の違反行為を放置したとして、法人としての近大にも罰則を科す労基法の「両罰規定」を適用した。
2008年03月06日夕(木曜日)
メルマガ「アルマ-ガ」で情報発信 アルヴェ、7日から隔週金曜日

秋田市の秋田拠点センター・アルヴェを管理する市民交流プラザ管理室は7日から、メールマガジン「アルマ-ガ」を発行する。隔週金曜日の発行で、アルヴェ内の情報を提供する。同管理室は「情報を活用し、多くの人にアルヴェに来館してほしい」と話している。
同管理室が昨年11月、アルヴェ来館者を対象にアンケートを実施した結果、「イベントや映画館の情報やPRが少ない」という意見が多数寄せられた。このため、同管理室がメールマガジンを発行して、こうしたニーズに応えることを決めた。イベント情報や映画館の上映案内、さらにはレストランのランチやディナーの情報なども盛り込むことにしている。特に、土、日曜日に多くのイベントが開催されることから、発行日を隔週金曜日とした。同管理室の職員が編集する。
メールマガジン受信に必要な登録は、市民交流プラザのホームページからできる。
小坂製錬、鉄道の運行休止へ 貨物の濃硫酸生産終了

銅・貴金属製錬の小坂製錬(小坂町、山崎信男社長)は、濃硫酸の運搬に使用している小坂鉄道(小坂-大館間、22・3キロ)の運行休止に向けた準備に入った。4月からの新型炉の本格稼働に伴い、濃硫酸が副産物として製造されなくなるためで、近く国土交通省東北運輸局に鉄道事業休止を申請する方針。運休後の活用方法などは未定。
小坂製錬は旧式の自溶炉で複雑鉱と呼ぶ鉱石を製錬。鉱石の中には硫黄が含まれており、副産物として濃硫酸を月2万トンを製造していた。自溶炉は先月末で停止し、濃硫酸の製造は終了。小坂鉄道での出荷も4日で終えた。
小坂鉄道は小坂-大館間を1日2往復している。小坂製錬によると、運行休止に伴い、鉄道部門の従業員25人のうち、契約社員6人は今月いっぱいで契約を打ち切る。正社員19人は他部門に配置する。
参院予算委が3日連続流会 鴻池氏、民主を痛烈批判

参院予算委員会は6日午前、民主、社民、国民新の野党3党が欠席したため、開会に必要な定足数を確保できず、3日連続の流会となった。野党は同日午後、参院国対委員長会談で今後の対応を協議するが、民主党内には今週中の正常化は困難との見方が広がっており、2008年度予算案の審議入りのめどは依然立っていない。 鴻池祥肇委員長(自民党)は「明日以降も野党の出席を待ち続けなければならない」と述べ、7日以降も職権で委員会を設定する意向を強調。流会後、記者団に「民主党は(参院)多数派の責任を忘れ、いつまでも(少数)野党の負け犬根性が思想として入っている。民主党幹部の脳みそに1度酸素を吹き込んだ方がいい」と述べ、民主党を痛烈に批判した。
予算委は鴻池委員長が職権で開会を決め、福田康夫首相と全閣僚が委員会室で約20分待機。与党理事が出席を呼び掛けたが、3党は応じなかった。
米兵4人を軍法会議に 広島の女性暴行で米軍

米軍岩国基地(山口県岩国市)の海兵隊員が日本人女性(20)を集団暴行したとされる事件で、米海兵隊司令官は5日までに、統一軍事裁判法違反の罪で訴追されていた20-39歳の4人を軍法会議にかけることを決めた。日本の捜査当局が米兵を不起訴にした後、米軍が軍法会議にかけるのは異例。4人とも3種類ある軍法会議のうち、最も重い罪に適用される「高等」軍法会議にかけられる。 岩国基地によると、4人のうち2人は4月下旬から5月上旬に開かれ、残り2人の期日は未定。
4人は昨年12月、同法の性的暴行や窃盗、命令への不服従などの罪で訴追されていた。
2月14日と15日に、軍法会議にかけるかどうか判断する予備審問が岩国基地で開かれ、被害者の女性が「4人に暴行された」と訴えた。弁護側は「事件は女性のでっちあげだ」と主張。予備審問を担当した捜査指揮官が報告書を司令官に提出した。
OPEC、増産見送り 需要減で価格下落を懸念

【ウィーン5日共同】石油輸出国機構(OPEC)は5日、ウィーンで定例総会を開き、4月からの生産量を増加せず、据え置くことを決めた。ニューヨーク市場で原油先物相場が1バレル=104ドル直前に迫り史上最高値圏で推移する中で、消費国側の増産要求を拒否した。 OPECは北半球で寒さが緩む季節に入ることや、信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題の影響で世界経済が減速していることによる需要減退を懸念、価格下落につながる在庫増回避を優先した。
原油相場の高騰がさらに加速する可能性があり、世界経済にとり一段の重しとなりそうだ。
現行の目標生産量は日量2967万バレル(イラク除く12カ国)。
OPECは「市場への原油供給は十分で、相場高騰はドル安を受けた投機マネーの原油相場への流入や、中東情勢の緊迫が原因」との従来の立場を維持。
一部加盟国からは、今後需要は落ち込むとの懸念から減産要求も出たが、見送られた。
2008年03月06日昼(木曜日)
まるで岩 巨大サザエお目見え 志摩マリンランド

志摩市阿児町の志摩マリンランド(大久保修三館長)はこのほど、同館特別展会場で春季特別展「知ってるカイ?泳ぐ貝・潜る貝・光る貝」を開催し、深海にすむ貝、海底を跳躍するように泳ぐ貝、ネオンのように光る貝など珍しい生態の貝や美しい貝四十五種類、約二百点を展示した。中でも、最大級の「巨大サザエ」は珍しく、岩と見間違えそうな風格が来館者の目をひいている。六月一日まで。
軟体動物のサザエは通常、重さ一〇〇―二〇〇グラム、殻高六―一〇センチ程度が一般的なサイズだが、「巨大サザエ」は重さ一・二四キロ、殻高一六・五センチ、殻口を閉じるふたは直径六センチもある。昨年七月に尾鷲市・三木浦で採捕され、同市古江町の「みえ尾鷲海洋深層水」アクアステーションで飼育されていたもので、一般公開は今回が初めて。
研究員の里中知之さん(41)は「こんなに巨大なサザエは今まで見たことがない。通常のサザエが一人前としたら、これは十人前の造りができるでしょうね」と話した。
また、会場には熊野灘の水深四〇〇メートルで採補され、尾鷲市から寄贈された巻き貝「カブトアヤボラ」や長く伸びた外套(がいとう)膜触手を振り動かして海底を跳躍するように泳ぐ「ユキミノガイ」、最大の巻き貝「アラフラオオニシ」を含む貝標本三十八種、五十二点なども並んでいる。問い合わせは志摩マリンランド=電話0599(43)1225=へ。
結婚式やコンサートに星空貸します 半田「空の科学館」

知多半島で唯一プラネタリウムがある半田市桐ケ丘の「半田空の科学館」。入館者が伸び悩む中、結婚式やコンサートにホールを貸し出すといった多目的な利用もPRしている。今週末には「ママとパパの胎教講座」を開く予定で、市外の人にも足を運んでほしいと呼び掛けている。
胎教講座は市保健センター主催で、8日午後5時から開く。10年ほど前に始まり、小児科医の話に続いて、ポップやクラシック音楽を聴きながら季節の星空を鑑賞する。入場無料で、申し込み不要。科学館職員の解説もあり「星空に興味を持ってもらい、リラックスした気分で楽しんでいただければ」と話す。
科学館は、ハレー彗星(すいせい)ブームに沸く1985年に開館。直径18メートルのドームに240席の座席を有し、プラネタリウムには当時珍しいステージもあって、開館当初は全国から視察が訪れたという。しかし、現在は年間入館者が開館時の約2割減の2万8000人ほど。星見会や工作教室、企画展を催しているが、入館者は横ばいが続いている。
足を運んでもらうきっかけにと、科学館には一般の人が利用できる貸しホール制度も。プラネタリウムホールでは、結婚式やピアノの発表会、ファッションショー、落語の高座や演劇などが開かれた。休憩時間などにプラネタリウムを投影する“星空との共演”が魅力で、館内行事が優先だが1万円から利用できる。
入館者増へ模索する科学館。「胎教講座やホール利用をきっかけに、市外の幅広い年代の人たちにも、ぜひ定期的なイベントに足を運んでもらいたい」と話している。
問い合わせは科学館=電0569(23)7175=へ。
留学生もレンタルバイク 立命館の関連会社がサポート

学校法人立命館の関連会社「クレオテック」九州事業本部(別府市)が、学生向けのレンタルバイク事業を始めた。バイク購入費や保険加入が不要で、経済的な負担や保険の手続きなどに悩む留学生らをサポートする。多くの留学生が暮らす別府ならではの取り組み。
山あいにある立命館アジア太平洋大学では、安全確保のためバスでの通学を呼び掛けているが、利便性などから約五人に一人がバイクを利用。入校には任意保険への加入を厳しく義務付けている。バイクは便利な半面、購入費や任意、自賠責の保険料、税金などを合わせると、学生にとっては経済的な負担が大きい。
同社は昨年十一月、亀川オフィス(亀川浜田町)でレンタル事業を始めた。原付きと一二五ccの二種類、計二十台を用意。一日単位で借りられ、原付きの六カ月貸し出しの場合、料金は四万六千円。ほかのレンタル店より安く、上手に利用すれば、バイクを購入したり、公共交通機関で移動するよりお得という。
定期点検や修理は由布市のレンタルバイクショップ「ベストBike湯布院店植木商会」に委託。利用者は車両登録や廃車手続きはもちろん、万一の事故での対応も不要なため、安心や安全といった面でも心強い味方になりそう。
四月の新入生をターゲットに、本格的に事業を展開する。今のところ、地域での活動など通学以外で一時的な利便性を求めて利用する学生がほとんどという。同本部の大友成史営業課長は「国によって保険に対する考え方も違う。事故によって大きな補償を抱え、留学生活が続けられないといった事態を未然に防ぎたい」と話している。
問い合わせは亀川オフィス(TEL0977・27・9100)へ。
世界の子どもをキャップで救おう ビッグバンドコンサート

ペットボトルのキャップを”入場料”とするコンサートが九日午後七時から、大分市生石のライブハウス「ブリックブロック」である。キャップを売り、ポリオ(小児まひ)ワクチンを世界の子どもたちに贈ろうという取り組み。
アマチュアのビッグバンド「ミッズジャズオーケストラ」が出演。キャップ八百個でようやく一人分のワクチン(二十円)を届けることが可能なため、ライブハウスのマネジャー大津洋一さん(58)は「一個でも多く持ってきて」と話す。
二十九日と四月十二日には別のバンドによる同趣旨のコンサートを開く。持参したキャップが一個でも入場無料とする。ブリックブロックはTEL097・536・4852。
ゴマフアザラシに赤ちゃん 愛らしく、人気・加茂水族館

鶴岡市立加茂水族館(村上龍男館長)で5日、ゴマフアザラシの「コノミ」に赤ちゃんが生まれた。母親に愛らしく寄り添い、早くも来館者の人気を集めている。
同館職員によると、5日午後零時15分ごろに誕生。白い産毛に包まれ体長は約70センチ。3週間ほどたつと毛が生え替わって離乳し、性別が分かるという。コノミは1カ月ほど前から腹が大きくなり、2月末から餌を食べなくなる出産の兆候があった。
別のゴマフアザラシ「マルコ」も妊娠しており、3月中にも生まれる予定。同館は、2頭の性別が分かり次第、名前を公募して決める。
2008年03月06日朝(木曜日)
受験生に安堵の表情 高校入試、トラブルなく終了

県内公立高校の2008年度一般選抜入試が5日、全日制56校(分校含む)と定時制6校で行われ、トラブルもなく全日程を終えた。実質倍率は全日制が1・14倍(前年度比0・01ポイント増)、定時制が0・80倍(同0・08ポイント増)。学力検査と面接を終え、受験勉強から解放された受験生たちは、校舎前で友人や引率教員、保護者らと談笑。緊張の一日を終え、安堵(あんど)の表情を浮かべていた。
県教育庁高校教育課によると、全日制の最終志願者8005人のうち146人が欠席し、実際に受験したのは7859人。定時制では最終志願者236人のうち22人が欠席、214人が受験した。
初めて男子生徒が入試に臨んだ横手市の横手城南高。試験を終えた鳳中の男子生徒は「苦手の国語の出来は不安だが、ほかの科目で取り返せたと思う」。雄物川中の男子生徒は「合格できたら野球を頑張りつつ、大学進学も目指したい」と話していた。
合格発表は12日午後2時から4時までの間に各校で行われる。
三浦容疑者の釈放認めず 逃亡容疑で6日に逮捕状

【サイパン(米自治領)5日共同】1981年に米ロサンゼルスで起きた銃撃事件で、元会社社長、三浦和義容疑者(60)=日本では無罪確定=が求めていた釈放申し立てに関する審理がサイパンの地裁で5日行われ、マングロナ判事は元社長の逮捕が有効と判断、釈放申し立てを退けた。また6日付で逃亡容疑の逮捕状を発付すると決定した。 三浦元社長は2月22日、88年にカリフォルニア州で出された殺人、共謀の両容疑での逮捕状に基づき逮捕された。新たな逮捕状は88年逮捕状が有効であるにもかかわらず州外にいたとの容疑によるもの。45日間有効で22日の身柄拘束時から起算される。
22日の拘束に対する保釈申請は既に退けられているが、弁護側は閉廷後「6日にも再び保釈を申請する」と述べた。地裁は移送をめぐる次回審理を19日に仮設定、元社長側は移送をめぐり引き続き検察側と争う構えだ。
判事は申し立てを認めなかった理由として「逮捕は捜査官がロサンゼルス市警から得た情報に基づき適法に行われた」と語った。
約4時間半に及んだ審理では、バーライン主任弁護人が不当拘束を主張。「根拠となった88年の逮捕状は(判決が確定した事件で再び罪に問われない)一事不再理の原則に反し無効だ」と強調した。しかし判事は「一事不再理はこの法廷が取り扱うべき問題ではない」との検察側主張を認めた。
2008年03月05日夕(水曜日)
啓蟄、樹木も“薄着”に 天徳寺で「こも外し」

5日は二十四節気の一つ啓蟄(ちつ)。秋田市泉の天徳寺(前田亮雄住職)で、害虫よけに境内の樹木に巻き付けていたむしろを取り外す恒例の「こも外し」が行われた。
時折、雨雪が舞う中、作業員らは朝早くから松など約150本に巻きつけたむしろを手際よく外していた。
外したむしろの裏側には、クモなどの虫や産み付けられた卵が多数見られた。害虫が冬ごもりするために暖かい場所へと移動する習性を利用した昔ながらの駆除方法で、外したむしろは焼却処分される。
毎年作業を担当している造園業者は「この作業で春間近を実感している。松くい虫対策にも効果があるようだ」と話していた。
春の試練、8240人が挑む 県内公立高校で一般入試

県内公立高校の2008年度一般選抜入試が5日午前9時、国語の学力検査を皮切りに全日制56校(分校含む)、定時制5校で一斉に始まった。志願者計8240人が合格を目指し、学力検査と面接に臨んだ。
各高校では、受験生が中学校の引率教員や保護者らに励まされて教室に入り、緊張した面持ちで試験開始を待った。一人一人に問題用紙が配られ、チャイムとともに開始が告げられると、真剣な表情で問題に取り組んでいた。
学力検査は国語に続き、全日制が数学、英語、理科、社会の5教科、定時制が数学、英語の3教科で実施。いずれも終了後に面接を行う。
合格発表は12日。19日には後期選抜を行う。
113人、学びや巣立つ 県立衛生看護学院、現校舎で最後の卒業式

県立衛生看護学院(杉野誠一学院長)の卒業式が4日、秋田市の同学院体育館で開かれ、113人が学びやを巣立った。同学院は4月、29年間使用した同市の校舎から旧横手工高跡地に建設された新校舎に移転し、新たなスタートを切る。
式には、卒業生と父母ら約300人が出席。卒業生一人一人の名前が読み上げられた後、杉野学院長から各科の代表者に卒業証書手渡された。
入学者の減少により、本年度限りで閉課程となる看護科2年課程の笹渕恵美子さんが「今後看護を実践していく場は異なるが、職業に誇りを持って自己研鑽していきたい」と答辞を述べた。本年度の卒業生は保健科34人、助産科15人、看護科3年課程42人、同2年課程22人の計113人。
同学院は、1958年に県立高等看護学院として開校し、66年に現学院名に改称。県立中央病院だった建物を改築し、79年から校舎として使用してきた。
「対岸に明るい展望」 県内経済人、官僚らと意見交換

秋田商工会議所の会員ら県内経済人と、本県にゆかりのある中央官僚らが意見交換する「秋田-東京情報パイプライン懇談会」が4日夜、東京・平河町のルポール麹町で開かれ、県勢発展に向けて意見を交わした。
54人が出席。同会議所の渡邉靖彦会頭が「シーアンドレール構想の調査が実施されるなど、秋田港からの発展を考えることが重要になってきている。県人口が80万人になるといわれる2035年に向け、秋田はどうあるべきかを考えていきたい」とあいさつ。
官僚側を代表して、元海上保安庁長官の深谷憲一・運輸政策研究機構理事長が「今、対岸の中国やロシアが元気であり、日本海側が表になるという明るい展望が持てる時期にきたのではないか」、秋田市出身の銭谷眞美・文科省事務次官は「(県内教育に)高校や大学の充実が必要。高等教育が地域と連携し、より地域貢献できるようになってほしい」と述べた。
クリントン氏オハイオ制す 連敗止め、踏みとどまる

【サンアントニオ(米テキサス州)4日共同】米大統領選の民主、共和両党の候補指名争いで、テキサスなど4州で4日、予備選が行われた。米主要メディアによると、民主党は焦点の大票田テキサス、オハイオ両州のうち、オハイオ州をヒラリー・クリントン上院議員(60)が制した。テキサス州では、クリントン氏とオバマ上院議員(46)の大接戦が続いた。 クリントン氏は残る2州のうち、ロードアイランド州でも勝利。2月5日のスーパーチューズデー後、続いていた連敗を止め、選挙戦に踏みとどまった。オバマ氏はバーモント州で勝利した。
一方、共和党はマケイン上院議員(71)が4州で全勝。獲得代議員数が共和党の大統領候補指名に必要な1191人を超えたため、同党候補に確定した。選挙運動を続けていたハッカビー前アーカンソー州知事(52)は選挙戦から撤退。ブッシュ大統領も5日に、マケイン氏支持を正式に表明する。
民主党のテキサス州予備選は開票率32%でクリントン氏の得票率が50%、オバマ氏は48%。
実兄殺害問われた妹に無罪 福岡地裁支部

北九州市八幡西区で2004年、実兄を殺害し、住んでいた家に放火し全焼させたとして殺人罪などに問われた無職片岸みつ子被告(60)の判決で、福岡地裁小倉支部(田口直樹裁判長)は5日、殺人と放火罪について無罪を言い渡した。窃盗と威力業務妨害罪は懲役1年6月、執行猶予3年とした。求刑は懲役18年だった。 片岸被告は、窃盗、威力業務妨害容疑での逮捕を経て、事件から約半年後に殺人や放火容疑で再逮捕されたが、被告と犯行を結び付ける物証はなく、捜査段階から一貫して関与を否認し、公判でも無罪を主張してきた。
検察側は論告で、片岸被告が殺人容疑で逮捕される前、警察の留置場で同房だった女性(25)に「兄の首を刺した」などと話したことが犯人しか知らない「秘密の暴露」に当たり、告白の内容も遺体の鑑定結果で裏付けられていると指摘。
一方、弁護側は最終弁論で「そもそも告白自体がでっち上げ。被告にはアリバイもある」とした上で、「仮に告白があったとしても、同房者を利用して違法に収集したものだ」と反論していた。
食の安全と五輪成功を強調 中国全人代で温首相

【北京5日共同】中国の第11期全国人民代表大会(全人代=国会)第1回会議が5日午前、北京の人民大会堂で開幕し、温家宝首相は冒頭の政府活動報告で、中国製ギョーザ中毒事件などで注目される「食の安全」を念頭に約7700品目の食品、医薬品などの安全基準を整備し「信用ある輸出品をつくる」と表明した。ギョーザ事件には直接言及しなかった。 夏の北京五輪について「国際的連携を緊密にし、ハイレベルのスポーツの祭典の成功を確保する」と強調した。
昨年10月の中国共産党大会で発足した胡錦濤国家主席と温首相を中心とする2期目の「胡-温」体制は今回の全人代で本格スタート。温首相は報告で、低所得層への補助策強化を掲げるなど「民生重視」と弱者救済の姿勢を強く打ち出した。
今年の経済成長率目標を8%前後とし、消費者物価上昇率は4・8%以内に抑えると表明。穏健な財政政策と金融引き締め政策を実施するとし、都市部の失業率は4・5%以内に抑えるとした。
温暖化問題懇が初会合 包括策をサミット前に結論

政府は5日午前、地球温暖化対策を検討する有識者会議「地球温暖化問題に関する懇談会」の初会合を首相官邸で開いた。座長には奥田碩内閣特別顧問(トヨタ自動車相談役)を選出。奥田氏は会合後の記者会見で、国内の企業に温室効果ガス排出量の上限を設定し、排出枠を売買する「排出量取引」制度導入の是非を含めた包括的な対策について、7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)までに一定の結論を出す考えを示した。 ただ産業界には排出量取引への反対論が根強く、会合で三村明夫委員(新日本製鉄社長)は「ポスト京都議定書の枠組みをつくることが大事だ。その前に排出量取引の議論を進めるのはいかがか」と指摘した。対策取りまとめに向けて激しい議論が展開されそうだ。
福田康夫首相はあいさつで「地球温暖化問題は国民生活や産業界の今後の方向性に影響を与える待ったなしの課題だ」と強調。奥田氏は会見で排出量取引に関して「欧州連合(EU)や米国などが世界の潮流をつくって動いている中で日本がついていかず、検討もしないのは国としてまずい」と述べた。
2008年03月05日昼(水曜日)
嵐山「ひばり座」に迷い込み保護

4月にオープンする京都市右京区の「京都嵐山 美空ひばり座」で、迷い込んで保護され、飼われているインコが、ひばりさんの名曲を猛特訓している。口笛で吹き込んだ音源を繰り返し流して覚えさせ、「ヒバリじゃないけど、新しい館のアイドルになって」とスタッフの期待を集めている。
特訓中なのは、オカメインコの「ピーちゃん」。昨夏、同館前のりんごの木に止まっているのを同館のスタッフが見つけ、保護された。手に乗るなど人に慣れていたため交番に届けたが、持ち主が見つかるまで預かることになった。
その後、スタッフが餌やりなどの合間に、ひばりさんの歌を覚えさせようと、初期のヒット曲「悲しき口笛」のメロディーを口笛で吹いて録音したMDを鳴らして歌を教えている。
最近では少し歌うこともあるというが、「ちょっと音痴みたい」(スタッフ)。それでも、特訓は続けており、「いつか、ひばり座の人気者になってほしい」と話していた。
リコーダーで癒やしの音色 ダウン症の荒川さん初アルバム

ダウン症の障害を抱えながらリコーダーで音楽活動をしている荒川知子さん(24)=仙台市泉区=と家族でつくる「荒川知子とファミリーアンサンブル」が今月29日、初のアルバム「みんなしあわせ」(イーハトーブ・ウインズ)を全国発売する。「これまでの活動を形にできた」と家族らは喜んでいる。
知子さんは小学3年のときに授業で初めて手にして以来、リコーダーに親しんできた。2001年に出演した「とっておきの音楽祭」(仙台市)で注目を集め、泉区の通所作業所で働く傍ら、フルート講師の父健秀さん、ピアノ教師の母幸子さんらと、イベントやコンサートで演奏している。
アルバムには10曲を収録した。表題曲「みんなしあわせ」は、兄で新日本フィルハーモニー交響楽団副首席フルート奏者の洋さんが作曲。このほか、ヘンデル「ラルゴ」、コレルリ「ガボット」、洋さんが劇中音楽で参加した久石譲「『千と千尋の神隠し』より『ふたたび』」など、各地で披露してきた曲を収めた。
イタリアのポップス「ソレアード」は、NHK仙台少年少女合唱隊のメンバーがコーラスで参加。仙台市内で行われた録音でも知子さんはものおじせず、つややかな音色を響かせた。洋さんは多忙なため、別に東京で録音を行った。
プロデュースは、「とっておきの音楽祭」に主催者の一人としてかかわっている、在仙のシンガー・ソングライターあんべ光俊さんが担当した。
知子さんは「リコーダーを吹くのは大好き。みんなわたしのアルバムを聴いて幸せになってほしい」とほほ笑む。
あんべさんは「知子さんに出会って7年、長年温めてきた構想が実現できて感慨もひとしお。胸にしみ入る癒やしの音楽を楽しんでほしい」と話している。
別隊員「きな子」上々デビュー−高松で防犯教室

安全・安心まちづくり教育隊の特別隊員に任命された丸亀警察犬訓練所の見習い警察犬「きな子」が3日、香川県高松市香川町の川東小学校であった防犯教室でデビューした。児童役にふんしたきな子は、ずっこけを封印し、声掛け事案の対処法のお手本を見事に演じた。
きな子はラブラドルレトリバーの雌5歳。2月下旬に特別隊員の指定を受けた後、デビューに向け訓練を積んできた。教室には同小の全校児童約460人が参加した。
この日のきな子は黄色の帽子と赤色のリュックサック姿。先輩隊員の呼び掛けで舞台に登場すると、不審者にお菓子を見せられて、ついて行く「悪い手本」と、緊急避難場所に逃げ込む「いい手本」を披露し、児童から大きな拍手を受けていた。
きな子について先輩隊員の秋月由香さんは「完璧な演技。今後もいろいろな役に挑戦してもらいたい」と話していた。
地産地消の“正直”メニュー 県庁食堂で知事にあやかり発売

高知県庁食堂に「正直」メニュー登場――高知県庁本庁と西庁舎の食堂のメニューに三日から、尾ア正直(まさなお)知事の名前にあやかった「正直(しょうじき)弁当」「正直丼」が新たに加わった。
昨年は全国で食品偽装などが相次いだが、こちらは正真正銘の県産食材の地産地消料理。連合高知の岡林俊司会長が高知県の“正直さ”をアピールしようと提案した。
本庁の食堂(経営=近森産業)が「正直親子丼」(五百円)と「清流四万十うなぎ正直スペシャル」(八百円)。西庁舎の食堂(同県庁生協)は週替わりの「正直弁当」(四百五十円)で、第一弾は鶏空揚げなどおかず六種。ご飯もすべて県産食材でPRした。
この日の昼食で試食した尾ア知事も「おいしいですね。どんどん県産品をPRしたい」とほお張っていた。両食堂は一般県民も利用できる。
【写真】自分の名前にあやかった新メニューを試食する尾ア知事(県庁知事室)
母校の児童ら衛星携帯でエール 北極圏縦断の大場満郎さんに

地球縦回り1周の旅第3弾として、カナダ北極圏縦断に挑戦する最上町の冒険家大場満郎さん(55)と、大場さんの母校・最上町の満沢小(石塚直樹校長)の児童が4日、衛星携帯電話を使って交信した。初めての体験に緊張しながらも、児童たちは声を弾ませ、大場さんとの会話を楽しんだ。
5、6年生6人が職員室で待ち構えていると、午前11時50分すぎ、スタート地点のレゾリュートにいる大場さんから電話が入った。石塚校長が話した後、児童は1人ずつ順番に質問をした。
6年結城流星君(12)が「体調はどうですか」と聞くと、大場さんは「カナダに着いてからはいっぱい食べて、体力をつけています。みんな元気です」と話し、同渡辺歩美さん(12)が「オーロラは見えましたか」と問い掛けると、「ぐっすり寝ていましたが、(同行している)宮下典子さんが見たようです」と答えていた。
児童たちは「成功を祈ってます」「頑張ってください」とエールを送り、会話を終えた。約10分間の短い交信だったが、「また話したい」「大場さんはいっぱい笑っていた」と興奮した様子で感想を話していた。
大石田町の鷹巣小(村上恵介校長)の5、6年生11人もこの日、大場さんと交信した。
2008年03月05日朝(水曜日)
「対岸に明るい展望」 県内経済人、官僚らと意見交換

秋田商工会議所の会員ら県内経済人と、本県にゆかりのある中央官僚らが意見交換する「秋田-東京情報パイプライン懇談会」が4日夜、東京・平河町のルポール麹町で開かれ、県勢発展に向けて意見を交わした。
54人が出席。同会議所の渡邉靖彦会頭が「シーアンドレール構想の調査が実施されるなど、秋田港からの発展を考えることが重要になってきている。県人口が80万人になるといわれる2035年に向け、秋田はどうあるべきかを考えていきたい」とあいさつ。
官僚側を代表して、元海上保安庁長官の深谷憲一・運輸政策研究機構理事長が「今、対岸の中国やロシアが元気であり、日本海側が表になるという明るい展望が持てる時期にきたのではないか」、秋田市出身の銭谷眞美・文科省事務次官は「(県内教育に)高校や大学の充実が必要。高等教育が地域と連携し、より地域貢献できるようになってほしい」と述べた。
“世界一の美女”が特別講義、教養大 メキシコの歴史など語る

国際教養大(中嶋嶺雄学長)は4日、2007年度ミス・インターナショナル世界大会でグランプリに輝いたメキシコ出身のプリシーラ・ペラーレスさん(25)=米国住=を招き、特別講義を行った。学生ら約80人が、興味深い様子で聞き入っていた。
国際文化協会特別顧問で同大会の審査委員長を務めた田島高志・同大客員教授が担当する「北米関係論」の授業の一環。米テレビ局でニュースキャスターの経験もあるぺラーレスさんは「メキシコの社会と文化」と題し、メキシコの歴史や文化、米国から受けた影響などについて講義した。
ぺラーレスさんは講義に先立って記者会見し、英語で学ぶ同大の授業について「英語を身に付けることでさまざまなチャンスが広がる。武器にして世界に羽ばたいてほしい」と学生にエールを送った。前日に本県入りし、仙北市角館町の武家屋敷「青柳家」を訪れた感想を、「角館は雪景色など自然が美しい。楽しく過ごせた」と語った。<
行員の基本、「札勘」に汗 北都銀行、内定者が講習

北都銀行(加賀谷武夫頭取)の入行内定者講習会が4日、秋田市の同行本店別館で行われ、4月に入行予定の57人が、銀行員の基本となる紙幣を数える「札勘」を学んだ。
講習会では先輩行員が、紙幣を1枚ずつはじいて数える「縦読み」と、扇形に開いて4枚ずつ数える「横読み」を説明。内定者らは、模擬紙幣50枚を使って熱心に練習に打ち込んでいた。
内定者の女性(22)は「少しずつコツが分かってきた。もっと早く正確に数えられるよう頑張りたい」と話した。同行によると、紙幣の枚数確認は必ず2度行う。1度目は縦読みで異なる紙幣が混ざっていないかを確認しながら数えた後、2度目は横読みで数えるという。
秋田海保、外旭川中で「出前講座」 南極越冬体験談など披露

秋田市の外旭川中学校(山岡誠校長、302人)で4日、秋田海上保安部の職員を招いた「出前講座」が行われた。参加した1年生88人は、職員の日ごろの業務内容や南極越冬の体験談などに熱心に耳を傾けていた。
講座では、巡視船しんざん主任通信士の田中結さん(46)が海上保安庁の仕事を説明したのに続き、1996年と2001年の2回、南極越冬隊員として派遣された自身の体験談を披露した。
田中さんは日本の各基地の様子やオーロラ、風穴岩などの自然現象を写真を使って紹介。1回で1年3カ月に及ぶ越冬生活の一番の楽しみは「家族や大事な人からの手紙」、何よりのごちそうは「肉よりも年に一度送られて来る千切りキャベツ」などという話に、生徒たちはメモを取りながら目を輝かせて聞き入っていた。
民家2棟を全焼、秋田市 隣接事務所の外壁も焼く

4日午前9時15分ごろ、秋田市旭北栄町、本堂哲也さん(71)方から出火、木造一部2階建ての住家と、裏手にある本堂さん所有の木造総2階建ての民家(無人)の計約320平方メートルを全焼したほか、隣接する建築設計事務所の外壁などを焼いた。けが人はなかった。
秋田中央署などの調べでは、付近で交通整理をしていた警備員が気付き119番通報した。本堂さんは長男、長女との3人暮らしで、出火当時、本堂さんは家にいたが逃げ出して無事、長男、長女は外出中だった。
小松空港、日航機が滑走路横切る F15、着陸直前

4日午後7時35分ごろ、石川県小松市の小松空港で、離陸のため滑走路に向かっていた羽田行き日航1280便ボーイング777が滑走路を横切ったため、着陸しようとしていた航空自衛隊のF15戦闘機が着陸をやり直した。 乗客乗員計189人にけがはなかった。F15は滑走路まで約2キロの地点に迫っており、着陸まで20-30秒ほどしかなかった。日航機の機長は「暗くて停止線がよく見えなかった」と話しているという。
国土交通省小松空港事務所や空自によると、当時、自衛隊機3機が上空で着陸体勢に入っていたため、管制官が日航機に「滑走路手前で待機せよ」と操縦士に指示。操縦士は復唱したが、そのまま滑走路に進入し横断、反対側の自衛隊基地の誘導路に入ったという。
管制官は、最終着陸体勢に入っていたF15戦闘機に着陸復行(ゴーアラウンド)を指示したという。小松空港の管制は空自が担当している。
国交省によると、機長は「暗くて滑走路手前の停止線がよく見えなかった。気が付いたら滑走路に入っていた」と話しているという。
日航機は、外周約6キロを移動し、約45分遅れで午後8時すぎに飛び立った。
日航は機長、副操縦士から事情を聴いている。
生き残りかけ決戦 土俵際のクリントン氏

【ワシントン4日共同】米大統領選の民主、共和両党の候補指名争いで、テキサス、オハイオ、ロードアイランド、バーモントの各州予備選の投票が4日行われた。民主党は大票田のテキサス、オハイオ両州でヒラリー・クリントン上院議員が、勢いに乗るオバマ上院議員を抑えて勝利できるかが焦点で、土俵際に追い込まれたクリントン氏にとっては生き残りをかけた決戦。 共和党は指名を確実にしているマケイン上院議員が、各州で勝利を重ねて指名に必要な獲得代議員数に到達し、ハッカビー前アーカンソー州知事を撤退に追い込むことを狙う。大勢判明は4日深夜(日本時間5日午後)の見込み。
クリントン氏は2月5日のスーパーチューズデー後、オバマ氏に予備選・党員集会で9連敗しており、テキサス、オハイオで勝利できない場合、選挙戦からの撤退圧力が高まるとの見方が強い。
2008年03月04日夕(火曜日)
ヒラリー氏を平利栗きんとんで応援 横手の「旅館平利」

横手市大町の老舗「旅館平利(ひらり)」はひな祭りの3日、米大統領選の民主党候補指名争いで苦境のヒラリー・クリントン氏を応援する「平利栗きんとん」サービスをスタートさせた。今月いっぱい、女性客に手作り栗(くり)きんとんを無料で提供する。
「ひらり」つながりで親しみを感じた6代目おかみの平田容子さん(57)が、ペットの犬の種類(チョコレート色のラブラドルレトリバー)や、猫の名前(ソックス)がヒラリー氏と一緒だったことでさらに共感を覚えて企画した。
米国各州の指名争いで連敗したヒラリー氏。日本でも、福井県小浜市や長崎県雲仙市の小浜温泉でライバルのバラク・オバマ氏へのエールが声高にうたわれ、旗色が悪い。そうした中、4年前の旅館全焼という逆境から立ち上がり、料亭という新たな形で家業を復活させた立場で「ヒラリーさんも最後まで戦い抜いてほしい」とエールを送る。
「平利栗きんとん」は、料理長の濱野伸吉さん(52)が腕によりをかけた。甘いサツマイモと栗にさらっと抹茶を振りかけた大人の味に仕上がっている。
2008年03月04日昼(火曜日)
大物クエ釣る すさみの地磯で上富田の堺さん

和歌山県すさみ町の地磯で2日、全長1・23メートル、重さ30キロのクエが釣り上げられた。鍋にして約100人前という大物に釣具店員も「数年に1度」と驚いた。釣ったのは、上富田町朝来、建築業堺健さん(50)。
堺さんは、同日午前3時半ごろから冷凍ムロアジで釣り始めた。2回ほど餌を取られてクエがいることを確信。午前6時ごろ、まだ薄暗い中でさお先が水中に入り込んだ。堺さんはさおを手に持つ釣り方にこだわっており、格闘の末水面に浮かすことができた。水面で「パシャ、パシャ」という音がしたことから最初は大型のエイがひれを打っているのかと思ったが、月明かりでクエだったことが分かった。仕掛けは道糸40号、ハリスはワイヤ33番、針30号、重り20号。
堺さんはクエ釣り一筋15年の腕前。これまで十数匹を釣り上げているが、最大で全長76・5センチだった。「生涯の夢は1メートル超のクエを釣り上げること。今回目標を達成したが、さらにクエ釣りにのめり込みそう」と興奮気味に話した。
田辺市稲成町の釣具店「ベイマルチョウ」では「ここ数年で持ち込まれたクエの中で最も大きい。今年の年間賞になりそうだ」と話していた。
【30キロのクエと釣り上げた堺健さん(2日、和歌山県田辺市稲成町で)】
子ども100人が忍者修行 尼崎

忍者にふんした子どもたちが「修行」に挑むイベント「尼っ子忍者・寺町を走る!」が二日、尼崎市寺町周辺であった。三歳から小学五年生までの約百人が参加。黒装束に身を包んで「手裏剣」や「弓矢」に挑戦した。 地域の中に、親子で交流できる場を提供しようと、市民グループ「尼崎子ども劇場」が毎年開催。十回目の今年は、中国拳法のカンフーを手本に、キックやパンチの修業も取り入れた。
会場周辺は、十一の寺が隣接するなど、修業にぴったりの雰囲気。新聞紙を丸めて作った刀を身に着けた子どもたちは、寺の境内をジグザグに駆け抜ける「イタチ走り」や、刀を使って対戦する「剣修行」など、十五の修行に汗を流した。
岩に見立てた的を狙って紙製の手裏剣を投げる「手裏剣岩崩し」では、なかなか的に当たらず苦戦する姿が目立った。全員に修了証書にあたる「巻物」が贈られた。
初めて参加した市立大庄小三年の山住虎太郎君(9つ)は「面白かった。来年もやりたい」と声を弾ませていた。(山下智寛)
「ハイチ いのちとの闘い」出版 長崎大熱帯医学研究所山本教授

長崎大学熱帯医学研究所教授の山本太郎さんが「ハイチ いのちとの闘い」を出版した。著者は過酷な環境にあるカリブ海の島国ハイチで医療・研究活動に従事。「西半球の最貧国」「感染症の宝庫」「崩れゆく国」などと呼ばれるハイチに赴任した二〇〇三年七月から、クーデター騒乱の中、出国するまでの約三百日間の記録だ。
失業率は70%を超え、国民の三分の二以上が、一日二米ドル以下という貧困生活。成人の約10%がエイズウイルス(HIV)に感染し、デング熱、マラリア、肝炎、梅毒、結核などの感染症にあふれている。山本さんはNGOの研究所に勤め、研究の焦点をエイズの母子感染予防に定め、リスクを低減させるメカニズムに迫ろうと考えた。しかしハイチの政情が混乱し、研究は中止。エイズ患者たちへの抗ウイルス薬の投薬が優先され、治療に忙殺されたからだ。
問題は少なくなかった。治療薬の価格は以前よりかなり安くなったものの、すべての人に提供できなかった。しかし数年前には想像することさえできなかった状況がハイチにも生まれようとしていた。著者は「エイズ治療を取り巻く環境の変化をみると希望はあると思えた」と書く。
そして「微生物との共存という自然界の調和が乱れれば、微生物は自らの生き残りを懸け、種を超えた感染を模索する。(略)エイズやエボラの出現は生態系への無秩序な侵食の結果である」と警告する。
本書には、ハイチで体験した悲惨な出来事が記されてはいるが、現地の医療関係者らとの心温まる交流やエピソードもつづられており、感動させられる。
山本さんは一九六〇年、長崎大医学部卒。同大熱帯医学研究所助教授、外務省国際協力局課長補佐を経て現職。著書に「新型インフルエンザ 世界がふるえる日」(岩波新書)など。
(昭和堂・二六二〇円)
80歳女性、喜びの卒業 湧心館高通信制

熊本市大江四丁目の富田ヒロコさん(80)が二日、湧心館高(同市出水四丁目、砂岡憲喜校長)の通信制課程を卒業した。同高では最高齢の卒業生で、住み込みで家事手伝いをしながら学んだ日々。卒業式では孫のような級友に囲まれ、笑顔を見せていた。
富田さんは菊池市出身。「戦争が近づき、勉強したくてもできなかった」ため高小を出た後、十四歳で大牟田市の購買組合に就職。結婚後、熊本市の書店に勤めながら「もう一度勉強したい」と四十二歳から三年間、第一高通信制で学んだ。しかし、夫の故伍次郎さんが病気になり、やむを得ず中退していた。
三年前、「五十八歳の夫婦が湧心館高通信制に入学」という新聞記事を読み、復学を決意。第一高時代の単位が認められ、湧心館高通信制の二年に編入した。
毎日、風呂上がりの午後十一時から三時間程度レポートを作成。苦手な数学や英語も同市内の大学に通う孫の吉永裕美さん(20)に教えてもらうなどして頑張った。「レポートの余白に自分の意見を書き、最前列で授業を受けるなどとても熱心でした」と担任の元田朋美教諭(33)。
国語が好きで、古典クラブに所属。月二、三回の登校日の活動だが「若い人たちと源氏物語などについて話すのは楽しかった」と富田さん。「荷物をたくさん持っていると、学年に関係なく、荷物を階段の上まで運んでくれた」と周囲の協力に感謝する。
努力が認められ、二百三十三人の総代として証書を受け取り、学校特別賞にも選ばれた。四年から編入し、一年間級友だった田中志織さん(33)は「周りは自分より若い人ばかりで不安だったけど、富田さんの姿が励みになった」と話す。
住み込み先の医師田代寿美さん(68)も「二十年以上働いてもらっており家族同然。毎日頑張っていました」と卒業を喜ぶ。高校で学ぶという夢をかなえた富田さん。「卒業後も時々教材を見直して復習したい」と目を輝かせた。(福山聡一郎)
福島さん(神奈川)ら表彰 島田“悪口”コンテスト

「こんな冗談を言い合える日が来たらいいね」―。島田市で「愛するあなたへの悪口コンテスト」(同実行委主催)の表彰式が2日、行われた。大賞の福島海光さん(59)=神奈川県藤沢市=にとっては目の不自由な妻杏花さん(59)に贈る受賞となった。
杏花さんは5年ほど前、網膜症で両目が不自由になった。福島さんは仕事を辞め、自宅でグラフィックデザインをしながら介護している。妻に聞かせて情景が浮かびやすいようにと、短歌や俳句も2年前から始めた。
2524点の中から選ばれた作品は「無駄だとは 言わぬ美容師 言う鏡」。3度目の挑戦は美容師との会話をヒントに練り上げた。「妻とこんな会話ができると言うことは、妻の目が見えるようになると言うこと。その願いを込めました」。17文字の“悪口”に織り込まれた愛が大賞につながった。
受賞作は本やネットで全国に発信される。妻との旅行を夢見つつ、「まずは作品が全国津々浦々に渡ってくれる」と笑顔を見せた。
審査委員長の作家村松友〓さんは「愛と悪口には大変魅力がある」と美容師のせりふと、何も言わず真実を映す鏡との対比を評価した。(注=〓は「示」へんに「見」)
2008年03月04日朝(火曜日)
ひなあられ配り、交通安全呼び掛け 県警などキャンペーン

県警高速隊とNEXCO東日本秋田管理事務所などは3日、高速道路での交通事故を減らそうと、秋田市の秋田自動車道秋田南インターチェンジ(IC)で「ひな祭り交通安全キャンペーン」を実施した。
同隊員や同事務所員ら約30人が参加。同ICを通行する車に安全運転マニュアルやひなあられなど約100セットを配布しながら、事故防止を呼び掛けた。
同隊の田中信夫副隊長は「3月は昼夜の寒暖の差が大きい。気象状況をよく把握し、制限速度以下で安全に運転してもらいたい」と注意を促していた。
プリムラ鮮やか、春色あふれる 秋田市の農家、出荷間近

秋田市の花卉(かき)農家が栽培しているプリムラが出荷間近となっている。主に小学校の卒業式の飾り付け用で、ガラス温室内にはピンクや赤、黄色などの花が並び、一足早い“春本番”の様相を見せている。
同市上新城の石井正伸さん(58)方では、3種類のプリムラを約千鉢栽培。石井さんは、朝から家族と花を整えたり、枯れた葉の摘み取り作業に汗を流している。
「今冬は寒い日が続いたのでハウス内の温度を5-7度に保つようにした。おかげで花ぞろいも良かった」と石井さん。「卒業式では児童や家族らに見てもらい、春を感じてほしい」と笑顔を見せていた。
プリムラの出荷は今月12日ごろから始まる。
右は千秋公園、左は市民市場 秋田駅前、大屋根の下に看板

右に行けば千秋公園、左に進めば秋田市民市場があります-。秋田市のJR秋田駅東西連絡自由通路ぽぽろーどから延びる大屋根の下に千秋公園と市民市場の方向を示す看板が設置された。県秋田地域振興局と秋田市の協働プロジェクトの一環。
看板は大屋根西端の左右の柱に設置。高さ1・8メートル、幅2メートルのアルミ板製で、八角柱の柱に巻きつけるようにして備えた。千秋公園は本丸の久保田城とソメイヨシノや雪景色、市民市場は全景と生鮮食料品の写真をプリントした。
県と市は2006年度から協働プロジェクト「秋田市民市場を核とした秋田駅周辺のにぎわいづくり」に取り組んでおり、直売イベント「あきた青空市」などを行っている。昨年の秋田わか杉国体期間中、プロジェクトの一環として大屋根の柱に紙の案内標示を張ったところ、周辺商業者らに好評だったため、看板を作った。
海自護衛艦が接触事故 防衛相連絡は1時間20分後

【ハノイ3日共同】3日午前10時20分(日本時間午後0時20分)ごろ、ベトナム南部ホーチミンのサイゴン港で、海上自衛隊舞鶴基地(京都府舞鶴市)所属の護衛艦「はまゆき」(艦長・久保健昭2等海佐)が、停泊中のカンボジア船籍の貨物船と接触した。はまゆきは艦尾がへこみ、旗ざおが曲がったほか、貨物船の塗装の一部もはがれ落ちた。双方にけが人はなかった。海自が原因を調べている。 防衛省海上幕僚監部によると、接触事故の連絡が石破茂防衛相に入ったのは、発生の約1時間20分後。2月19日に起きた海自イージス護衛艦と漁船の衝突事故では、防衛相への第一報は発生の約1時間半後となり、危機対応の不手際が露呈された。
2008年03月03日夕(月曜日)
秋工定時制、56年の歴史に幕 閉課程を惜しむ声

秋田工高(熊谷隆益校長)の定時制課程が、56年の歴史に幕を下ろした。2日の卒業式で、学びやを巣立った最後の卒業生は11人。機械科と電気科は、県内の定時制では最後に残った実業系学科だっただけに、「日中働いて、夜に技術を身に付けたい若者もいると思うのだが…」と閉課程を惜しむ声も。伝統を刻んできた定時制課程が、少子化の流れの中でまた一つ姿を消した。
最後となった卒業式では、熊谷校長が「秋田工の卒業生として誇りを持ち、誠実に強じんに生きていってほしい」と式辞。定時制の電気科を代表して卒業証書を受け取った小野寛君(19)は式後、「最後の卒業生ということで注目されて緊張した」と話しながら感慨深げな表情だった。
閉課程には、多くのOBや関係者が寂しさをにじませる。1期生で4年間生徒会長を務めた秋田市の小野直治さん(84)は「出だしということで先生方が一生懸命で、生徒たちもそれに応えようとまじめだった」と当時を懐かしむ。「少子化が進み、いつかは来ると思っていた時が、ついに来てしまった」と語った。
全日制のラグビー部監督を務めた中野直・定時制教頭は「夜まで練習した部員が定時制の給食を分けてもらって空腹をいやした時代もあり、(閉課程には)一抹の寂しさを感じる」。OBからは「いろいろな事情で日中は働かざるを得ない若者はいる。働きながら工業系の技術を習得したい人にとって、定時制がなくなるのは残念だろう」という声が漏れた。
※写真クリックで拡大表示します
20日から7日間、東京・国立代々木競技場第1体育館で開かれる第39回全国高校バレーボール選抜優勝大会(春高バレー)の組み合わせが2日、決まった。県勢は、男子第4シードの雄物川が、21日の2回戦から登場し、岸根(神奈川)-富山一(富山)の勝者と対戦。女子の聖霊は同日の2回戦で、鹿児島女(鹿児島)-氷上(兵庫)の勝者と戦う。
14年連続14度目の出場となる雄物川は、昨年全国高校総体4強の実績によりシードされた。春高バレーで優勝経験がある佐世保南(長崎)とぶつかる可能性の高い準々決勝がヤマになる。
聖霊は6年連続13度目の出場。177センチの青山美智子(同)、168センチの金野友香(同)の
※写真クリックで拡大表示します
高
さを生かした攻めで勝ち上がりたい。昨年は1回戦敗退の屈辱を味わっているだけに、まずは全国1勝を目指す。
円急伸、一時102円台 東京株も569円安

週明け3日の東京外国為替市場の円相場は、米景気の後退懸念が強まってドル売り円買いが進み、円は4営業日続伸、一時1ドル=102円台後半まで上昇した。102円台は2005年1月下旬以来、約3年1カ月ぶりの円高水準。 同日の東京株式市場も全面安の展開となり、日経平均株価(225種)は、前週末終値比で一時569円安と1万3000円割れが目前に迫った。午前の終値は545円安の1万3057円。
円高により米国などへの輸出が減少し、外需主導で成長してきた日本経済への打撃が避けられないとの見方が広がった。
午前11時現在の円相場は、前週末比1円28銭円高ドル安の1ドル=103円05-10銭。ユーロは2円26銭円高ユーロ安の1ユーロ=156円65-70銭。
三浦容疑者、身柄移送拒否 サイパンで徹底抗戦の構え

サイパン(米自治領)3日共同】米ロサンゼルスで1981年に起きた銃撃事件で、日本での無罪確定後、サイパンで逮捕された元会社社長、三浦和義容疑者(60)の身柄移送をめぐる審理が3日、サイパンの地裁で開かれ、元社長の弁護人バーライン氏はカリフォルニア州への移送を拒否し、即時釈放を要求した。 弁護人は「拘置は適法になされておらず、直ちに釈放すべきだ」などと主張した。次回審理は5日の予定。
元社長側は、判決が確定した事件で再び罪に問われない「一事不再理」の原則を争点の一つとして徹底抗戦する構えだ。
身柄移送は、ロサンゼルス市警の意向を受けてサイパンの検察当局が要請していた。検察側は今後、カリフォルニア州知事の要請を受けて、サイパンを管轄する北マリアナ諸島知事の移送命令文書を地裁に提出する予定。
2008年03月03日昼(月曜日)
もう一つの卒業式 小津高生がライブ主催

これが僕らの卒業式――。高知市城北町の小津高校三年生が卒業式前日の二月二十九日、地元バンドを招いてライブイベントを開催した。当初は学校の卒業式での開催を計画していたが、了解が得られず断念。生徒たちは近くの小学校の体育館を借り切り、自分たちの力でライブを行い、もう一つの“卒業式”を成功させた。
ライブを企画したのは同校三年の饗庭(あいば)拓弥さん(18)ら。饗庭さんには、卒業するみんなに聞いてもらいたい曲があった。県内で活動する男性二人組のギターデュオ「カンシオ」の「祈り」という曲。カンシオの滝本純さん(25)と門脇マサヤさん(24)が書き下ろした。
饗庭さんが、その曲を初めて聞いたのは高知市内の商店街。カンシオの路上ライブだった。
「離れていくことを 僕たちは受け入れていこう きょうの別れはきっと 絆(きずな)へと変わってくれるのだから」。卒業を間近に控えた饗庭さんには、大切な人と別れる心境を代弁してくれているように思えた。
「あの歌を卒業式で歌ってもらえないか」。友達と語り合う中で、卒業ライブの企画は持ち上がり、カンシオの二人も快諾してくれた。
饗庭さんたちはすぐに学校に申し入れた。だが、それは卒業式まで一カ月を切っていた二月初旬のこと。既に式次第も決まっていた。
学校の反応は鈍かった。「前例もなく、式の雰囲気が…」。返ってきたのはそんな答えだった。生徒会にも話をしたが、駄目だった。有志を募り校長先生に直談判した。「食堂でもどこでもいいのでライブを!」。手書きの企画書を書いて提出した。
「気持ちはよく分かる」。理解はしてくれた。でも学校側の最終回答は「小津高の伝統を大切にした式にしたいから」。許しは出なかった。
「それなら自分たちで自分たちのための卒業ライブを開こう」。饗庭さんらはそう決め、「最後に最高の思い出を」と書いた約三百枚のビラを配り、下校途中の生徒を呼び止めては告知した。
式前日、小津高近くの小学校の体育館で卒業ライブは始まった。会場に集まったのは約七十人。その中には饗庭さんらを応援してくれていた、何人かの先生の姿もあった。
夕日が差し込む体育館に、ギターをつま弾きながら熱っぽく歌うカンシオの二人の声が響きわたった。
「来て良かった」「学校の伝統も分かるけど、卒業式でやっていれば、みんな感動したのに…」。ライブ後、そんな声が聞かれた。
□
翌一日、厳粛な雰囲気の中、小津高で卒業式が行われた。式も終わりに近づき、卒業生が退場する直前、「ちょっと待ったー」。生徒の一人が言った。「みんなでスピッツの『チェリー』を歌おう」。卒業生たちは立ち上がり、大合唱したという。
【写真】小津高3年生が自分たちの力で開催した「カンシオ」の卒業ライブ(高知市内の小学校の体育館)
世界に一つの卒業証書 紙漉きから印刷まで手作り

卒業シーズンを前に、全国的に和紙の産地として知られる鳥取市青谷町の青谷小学校(小谷健一校長、三百五十五人)で、児童たちが紙漉(す)きから印刷まで自分たちで手掛けた卒業証書を完成させた。
◎金沢にもあった、ご当地コロッケ 衣サクサク、中モチモチ り

お隣富山の「高岡コロッケ」が名物として定着してきた。実は、金沢市民もコロッケ好
きでは負けていない。総務省の調査によると、二〇〇〇(平成十二)年から二年連続で、
一世帯あたりの年間支出金額が全国二位だったのだ。それなら「金沢コロッケ」はないも
のかと探してみると、やっぱりあった。しかもそれは、ほかとはひと味もふた味も違う、
個性派だった。
「中は食べて驚いてからのお楽しみ」。何とも気になる文言で、インターネットで「金
沢百万石コロッケ」を発信しているのは、三十苅町の住宅街の一角にある居酒屋「たぬ吉
」だ。
暖簾(のれん)をくぐると、店内には香ばしいにおいが漂っている。一個二百五十円の
このコロッケ、すでに人気を集めている。何はさておき注文すると、丸々とした直径八セ
ンチほどの揚げたてコロッケが登場した。
「まぁ食べてみまっし」。店主の柳田五郎さん(60)に勧められてほおばると、サク
ッとした衣の中はモチモチとしている。ジャガイモに何かが混じっているようだ。けげん
な顔をしていると、妻の晴美さん(56)が「お米が入ってるんです」と教えてくれた。
なるほど、コメだから百万石なのだ。すりこぎでつぶしたコメで自家製のポテトサラダを
包み、衣を付けて揚げてあるのだという。正直、なかなかいける。
でもコロッケは本来、ご飯のおかずである。ご飯のおかずに、なんでまたコメを使おう
と思ったんだろう。話を聞くと、アイデア誕生のきっかけは、主婦らしい発想だった。
晴美さんが目をつけたのは、店で出している県産コシヒカリの余り。炊いたはいいが、
使い切れないことだってある。そこで晴美さんは、得意料理の一つで子どもにも大人にも
人気があるコロッケに加工することを思いついた。これが当たって、今は市内外から注文
が入り、二十個、三十個とまとめ買いする人もいるという。
食の安全に対する不信も、金沢百万石コロッケの人気に拍車をかけている。「中身が県
産コシヒカリなら安心」というわけだ。大量のコメをすりつぶす作業は楽ではないが、消
費者に安心を届けたいという思いが、夫婦のやりがいになっている。金沢百万石コロッケ
の隠し味は、思いやりなのかもしれない。(藤本典子)
30年前の折り紙びな 15体を7日まで展示 さいたまのカフェ・ギャラリー「ドルチェ」

和紙で作られた「折り紙びな」がさいたま市浦和区仲町のカフェ・ギャラリー「ドルチェ」に展示されている。作者は同区の安永耕二さん(67)。約三十年前に折ったものだが、色あせない華やかな姿が人気を集めている。
落ち着いた金と紅色の着物のおひな様。小さな弓矢を背負った右大臣と左大臣。人形は高さ十五センチほどで全部で十五体。和紙を何枚も重ねて着物の質感を出している。鼓(つづみ)には赤い刺しゅう糸を付けるなど工夫が詰まっている。
安永さんが作り始めたのは長女(33)が二歳だったころ。本を参考に週末に作業を続け、三年がかりで完成させた。子どもたちが独立し、押入れに眠っていたという折り紙びな。ドルチェのオーナーが聞きつけ、同店で展示することになった。
安永さんは「一枚の紙からどんなものでも立体が作れるのがおもしろい。今度は孫のために作ろうかな」と話していた。
展示は七日まで(日曜定休)。正午から午後六時。問い合わせはドルチェ(TEL048・861・1755)へ。
はたらく衣装でひなまつり 寒河江で初のイベント

さまざまな業種の制服、衣装を着た子どもたちをお内裏さま、お雛さまに見立てて写真撮影するイベント「さがえ はたらく衣装でひなまつり」が2日、寒河江市のJR寒河江駅見晴らしサロンで開かれた。
同駅前の事業所の経営者、住民らでつくる寒河江駅前地区まちづくり推進委員会(渡辺照夫会長)が、にぎわい創出を目的に初めて開催。関係機関・事業所の協力を得て消防士、自衛隊員、バスガイドなど11種類の制服、衣装を用意した。
来場した子どもたちは、金びょうぶを背に敬礼したりして、男女1組ずつカメラで撮影された。「ミスさくらんぼ」のガウンを着た同市日田の鈴木葵ちゃん(5)は「きれいな服を着ることができて楽しかった」とにっこり。写真は16日まで、同駅自由通路に展示される。
2008年03月03日朝(月曜日)
思い出ありがとう 角館東、西の2小学校で閉校式

統合により本年度で閉校となる仙北市角館町の角館東小学校(富樫以津子校長、182人)と角館西小学校(藤嶋暢男校長、329人)の閉校式が1、2日、それぞれの校舎で行われた。在校児童や保護者、地域住民らが参加。これまで子どもたちをはぐくんでくれた校舎に感謝し、新校への期待を胸にお別れした。
東小では、閉校を新校への引っ越しに見立て、児童がパネル19枚に学校行事など思い出の場面を描いて大きな「絵本」を作製。描いたグループごとにそれぞれの物語を発表し、「みんなの思い出をいっぱい詰め込んで、さあ出発だ」と元気に締めくくった。西小では、新築時の校舎の様子や歴代の行事などをスライドで紹介。子どもたちが楽しかった数々の思い出を披露し、「西小最高、ありがとう西小」と声を合わせた。
児童数の減少や校舎の老朽化により、4月から西長野小を含めた3校が統合し、新生角館小としてスタートする。西長野小の閉校式は16日に行われる。
日差しは春の気配 県内全域、青空広がる

2日の県内は冬型の気圧配置が緩んだため、全域で青空が広がった。秋田地方気象台によると、午後3時までの各地の最高気温は北秋田市鷹巣4・9度、秋田市6・0度、横手市4・5度。平年に比べて1度前後高かった。
好天に誘われ、秋田市浜田の大森山公園のグリーン広場では、午前中からそりやスキーなどの雪遊びや散策する親子連れの姿が見られた。幾分風があり肌寒く感じられたものの、子供たちは父母と一緒に青空の下で元気に体を動かしていた。
3日は、日本海の低気圧が東北地方を通過するため、曇り時々雪か雨の見込み。
西目高生、油絵の部で最高賞に 学生美術展、抽象的表現を評価

2月に東京で開かれた第53回全日本学生美術展(全日本学生美術会主催)で、西目高2年の村上怜君(由利本荘市)の「懐中時計」が油絵の部で最高賞の推奨に輝いた。村上君は「この美術展を目標にしていたので、とてもうれしい」と喜んでいる。
同美術展は幼稚園から大学までの学生を対象とした公募展。今回は油絵の部に2439点、クレパス・水彩の部に4242点の計6681点の応募があり、2部門合わせて推奨107点、特選196点、佳作1216点が選ばれた。油絵の部の推奨は56点。
「懐中時計」は土台に砂を使ったオリジナル性豊かな抽象画。水で溶かした砂とボンドを混ぜた素材をキャンバスに流し込み、「偶然できた凹凸などの形状から作品のイメージを広げていった」という。円形となった部分をさびた懐中時計に見立て、線状に盛り上がった部分はテーブルをイメージし、オレンジ、赤茶を基調に描き上げた。
審査に当たった大沼映夫東京芸大名誉教授は「絵に大人っぽさと力強さがある。素材の工夫も、抽象的表現にマッチしていた」と講評している。
首相が家族に涙ぐみ謝罪 イージス艦衝突事故

福田康夫首相は海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故から13日目となる2日午前、行方不明になっている吉清治夫さん(58)と長男哲大さん(23)の千葉県勝浦市の自宅を訪れ、「いろいろとご迷惑をお掛けしてすみませんでした。二度とこのようなことがないようにしたい」と家族に謝罪した。 首相と家族の面会は初めてで、報道陣に非公開で約30分間行われた。親族によると、首相は父子の写真の前で涙ぐみ「これからの人生があったのにこういうことになって申し訳ありません」と述べたという。別れ際に、見送りに出た親族から首相に手紙が渡された。
官邸に戻った後、首相はこの手紙について「事故をなくすためにも石破茂防衛相や(海上)幕僚長らは仕事を続ける中で後進の人を教育してほしいということを切々と訴えていた」と記者団に説明。その上で「国民から信頼される防衛省と自衛隊にするため、先頭に立って改革をやることが石破防衛相の責任だ」と述べ、石破氏を辞任させる考えのないことを強調した。
大崎悟史、五輪代表確実に びわ湖毎日マラソン

北京五輪男子マラソンの代表最終選考会を兼ねたびわ湖毎日マラソンは2日、大津市の皇子山陸上競技場発着で行われ、大崎悟史(NTT西日本)が2時間8分36秒で日本人最高の3位に入った。昨夏の世界選手権6位入賞の大崎は、2月の東京マラソンで日本人トップの2位の藤原新(JR東日本)が記録したタイムを4秒上回ったことで五輪代表の座を確実にした。 優勝は世界選手権2位のムバラク・シャミ(カタール)で2時間8分23秒。大崎は30キロ付近でシャミらに先行を許したが、粘り強くペースを守り、最後の追い込みで自己ベストを更新した。
マラソンの五輪代表は10日の日本陸連理事会、評議員会で決まる。男子代表は3枠で、世界選手権5位の尾方剛、昨年12月の福岡国際3位の佐藤敦之(ともに中国電力)と大崎が選ばれることが確実となった。
メドベージェフ氏圧勝へ ロシア大統領選投票

【モスクワ2日共同】プーチン大統領(55)の任期満了に伴うロシア大統領選の投票が2日、行われた。プーチン氏が後継指名したメドベージェフ第1副首相(42)の圧勝は確実とみられ、大統領が退任後に首相に就任して後任大統領を支える、ロシア史上異例の「2頭政権」が誕生する。 有権者数は約1億900万人。即日開票され、3日未明(日本時間同午前)には大勢判明の見込み。任期は4年。
法律家出身のメドベージェフ氏はプーチン路線の継続を掲げる一方で、国家の関与を緩和した自由な経済や司法の独立を公約に掲げるなど、リベラル色もにじませる。
8年間の在任中にロシアに安定と経済繁栄をもたらしたプーチン大統領は国民の人気が高く、連続3選を禁じた憲法に従って5月に退任した後も首相として政権内の軍・治安機関出身者をまとめ、当面は主導権を保つとみられている。
世論調査によると、メドベージェフ氏の得票率は7割前後と予想され、プーチン氏が2004年の再選時に獲得した71・31%を上回るかどうかも注目される。
謀罪での立証可能 ロス事件で佐古田氏

【ロサンゼルス1日共同】米ロサンゼルスで1981年に起きた銃撃事件で、日本で無罪確定した元会社社長、三浦和義容疑者(60)について、ロサンゼルス郡検察の元首席捜査官、ジミー佐古田氏は1日、ロサンゼルス近郊で記者会見し、共謀罪がない日本で有罪に持ち込むのは難しかったが、米国でなら立証は十分可能との認識を示した。 かつて検察やロス市警の捜査に中心的にかかわった佐古田氏が記者会見で見解を表明したのは元社長の逮捕後初めて。
現在は公的な立場では捜査に携わっていないが、捜査員らと密接な関係を維持していることを明らかにした佐古田氏は、発生から27年が経過した事件に関する新証拠の有無については明確にしなかった。
銃撃の実行犯について「誰か知っている」と述べたが、詳細に触れるのは避けた。
会見は約1時間に及び、前半の30分間は事件発生から現在までの経過を詳細に説明した。
2008年03月02日夕(日曜日)
秋田市のゴルフ場、雪消し作業始まる 3月下旬オープン目指す

秋田市雄和の秋田椿台カントリークラブで、グリーンやフェアウエーなどに消雪剤をまいて雪を消す作業が始まった。雪が少なかった昨冬とはうって変わり、今季はまだ一面銀世界。それでも同クラブは「3月下旬のオープンを目指して作業を進めたい」としている。
昨年は1月5日を皮切りに1、2月だけでも27日間もラウンドできたが、今年は28日時点でのコースの積雪量は58センチ。29日の雨で雪解けが加速したとはいえ、ラウンドができる状況ではない。
作業は、芝を育てる肥料が含まれた消雪剤を雪の多い所に集中的に散布。ある程度雪を解かしてからは“人力”での除雪作業となる。
火花散らし培った技術競う 潟上市で県溶接技術競技大会

第54回県溶接技術競技大会が1日、潟上市天王の県職業能力開発促進センター(秋田ポリテクセンター)で開かれ、16社の56人が日ごろの仕事で培った溶接の技術を競った。
県内の溶接業者でつくる日本溶接協会県支部(藤沢正義支部長)が、溶接工の技術向上を目的に毎年開いている。競技は、「被覆アーク溶接」と「炭酸ガス半自動溶接」の2部門に分かれ、50分間で厚さ3・2ミリの薄板同士と、9ミリの中板同士をそれぞれ溶接した。
審査項目は、仕上がりの外観や強度など。出場者は、違反行為や危険につながる行為などを点検する試験官の前で、火花を散らせながら真剣に溶接作業に当たった。
共謀罪での立証可能 ロス事件で佐古田氏

【ロサンゼルス1日共同】米ロサンゼルスで1981年に起きた銃撃事件で、日本で無罪確定した元会社社長、三浦和義容疑者(60)について、ロサンゼルス郡検察の元首席捜査官、ジミー佐古田氏は1日、ロサンゼルス近郊で記者会見し、共謀罪がない日本で有罪に持ち込むのは難しかったが、米国でなら立証は十分可能との認識を示した。 かつて検察やロス市警の捜査に中心的にかかわった佐古田氏が記者会見で見解を表明したのは元社長の逮捕後初めて。
現在は公的な立場では捜査に携わっていないが、捜査員らと密接な関係を維持していることを明らかにした佐古田氏は、発生から27年が経過した事件に関する新証拠の有無については明確にしなかった。
銃撃の実行犯について「誰か知っている」と述べたが、詳細に触れるのは避けた。
会見は約1時間に及び、前半の30分間は事件発生から現在までの経過を詳細に説明した。
福田首相が家族と面会 イージス艦衝突事故

福田康夫首相は海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故から13日目となる2日午前、行方不明になっている吉清治夫さん(58)と長男哲大さん(23)の千葉県勝浦市の自宅を訪れ、初めて家族と面会した。 面会は報道陣に非公開で約30分間行われた。首相は別れ際に、見送りに出た家族から玄関先で現在の心境をつづった手紙を渡されると、「(関係者に)しっかり伝えます。ありがとうございました」と声を掛け、握手を交わした。
首相は衆院予算委員会で「ざんきに堪えない。二度とこういうことが起きない自衛隊にしないといけないと痛感している」と述べ、防衛省の抜本改革に取り組む考えを表明している。
2月21日には石破茂防衛相が地元の漁業協同組合支所で家族らに謝罪。あたご艦長の船渡健1等海佐や吉川栄治海上幕僚長は2月27日、自宅を訪れ謝罪した。
上村がW杯2連勝 モーグル種目別トップに

【マリアンスケラズネ(チェコ)2日共同】チェコで開催されたフリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)女子デュアルモーグルで1日、上村愛子(北野建設)がW杯通算4度目となる優勝を飾った。 上村は2月中旬の猪苗代大会に続くW杯2連勝で、モーグルの種目別得点で1位に浮上。3戦を残し、日本選手としてモーグルでは初となる種目別総合優勝に期待を膨らませた。
表彰式では種目別トップの選手が着けるイエロービブを贈られた。
2008年03月02日昼(日曜日)
産卵とふ化確認、一人前の“男”に 名港水族館のナポレオンフィッシュ

ナポレオンの帽子に似た頭のこぶが、年を重ねて大きくなるのが特徴。同水族館では3匹飼育され、全長1メートルが雄、60センチが雌、80センチが雄になりかけ。強烈な印象を与える面構えで悠然と泳ぐ姿は同水槽の人気者だ。
1月中旬から2月上旬の夕方、雄が雌を追い掛ける求愛行動と産卵・放精が繰り返された。ふ化したものの、国内の飼育例がないため、何の餌を与えるべきかが不明で、4日後に死んでしまった。
「雄は求愛中に驚くほどのスピードで泳いでいた」と驚いた様子の担当飼育員の小串輝(あきら)さん(41)は、「今後は繁殖を成功させたい」と抱負を語っていた。
ラーメン国技場仙台場所千秋楽 閉店惜しみ客次々

全国のご当地ラーメンを集めた仙台市青葉区国分町2丁目の「ラーメン国技場 仙台場所」が1日未明、閉店した。多くの会社員や親子連れらが訪れ、最後の一杯を味わった。
最終日は感謝セールとして、各店が大盛りサービスをしたり、値段を500円に下げて提供したりした。
青葉区の主婦加藤順子さん(60)は「最後もおいしく食べた。続けてほしかったが、経営者の考えなので仕方がない」と残念がった。登米市の会社員男性(48)は「全国各地のラーメンが食べられるのでよく来た。閉店は寂しい」と話した。
国技場は2003年9月、東北初のラーメン専門店集合施設として開業した。ラーメンブームに乗って一時は年間約12万人が訪れたが、年々減少し、07年9月以降は約3万人にとどまった。
運営会社の仙南ハウス産業(宮城県大河原町)によると、6月をめどに横町を再現する飲食店街として再オープンする。
自然薯がフレンチに−高松で生産者とシェフ交流

香川県さぬき市大川町南川地区特産の自然薯(じねんじょ)の活用範囲を広げようと、生産者がレストランシェフに学ぶ交流会が29日、高松市内のレストランであった。和食で使われることが一般的な自然薯がフランス料理に登場し、参加者は自然薯の変身ぶりに驚きながら舌鼓を打った。
交流会は、利用者の意見を聞くことで生産方式の改善や販路開拓につなげようと県などが企画。南川自然薯研究会(樫原義晴会長)のメンバーら約40人が参加した。
高松市内でレストラン「ボワ・エ・デュポン」を経営する木場巳雄シェフが南川の自然薯を使ったフルコースのメニューを考案。コロッケやスープ、サラダなど六品を振る舞い、参加者は調理法によって変わる自然薯の歯ごたえなどを確かめた。
木場シェフは「自然薯は12月までに出荷されるが、うまいのは身が締まった今の時期。店でもスープやサラダ、アイスクリームなどに使えると感じた」と述べた。
樫原会長は「自然薯が生まれ変わった感じ。フランス料理になるとは考えたこともなかったので驚いた」と話していた。
◎石川のコメ、発酵技術 仏化粧品に活用

石川のコメや発酵技術などがフランスの高級化粧品に活用される。北陸の大学や医薬品
、化粧品などの企業でつくる「北陸ライフケアクラスター研究会(HLC)」は二十九日
までに、仏の大手化粧品開発団体「コスメティックバレー(CV)」と交流協定を締結し
、連携して研究開発に取り組む。産学官連携で化粧品開発に実績を上げるHLCの技術力
が、有名メーカーが名を連ねるCVに評価された格好で、石川と仏の技術が融合した魅力
的な商品開発が期待される。
CVは、クリスチャン・ディオールやゲラン、ロレアルなど一流化粧品メーカーを筆頭
に、製薬や食品など約百三十社が加盟する。年を重ねてもきめ細かく美しい肌を保つ日本
人女性に着目し、昨春に経済産業省を通じてHLCに交流の打診があり、昨年十一月に協
定を締結した。
HLCはコメの発酵技術や独自の天然植物素材、CVは香水やハーブなど先行する技術
を提供し合い、製品開発に役立てる狙いで、HLCに加盟する企業では共同開発に向けた
話が進んでいる。
独自のコメ発酵液を使った基礎化粧品を販売する福光屋(金沢市)には、複数の有名ブ
ランドから技術協力の打診があった。仏側は日本ならではのコメと発酵の技術に非常に強
い関心を寄せており、福光屋側も「フランスが得意な西洋ハーブの美容技術を取り入れ、
コメ発酵液と合わせた新しい製品ができれば」と期待している。
化粧品や美容院向けのシャンプーなどを開発、販売するビーロード(同市)は、特許を
取得しているヨモギの化粧液技術などで共同開発を予定する。国内向けに、仏化粧品メー
カーが開発した香りを取り入れた芳香シャンプーを企画中だ。
HLCは、今回の提携を世界中に商品展開する仏企業の開発戦略を学べる絶好の機会と
とらえ、大学、行政間でも共同研究や情報交換を進める予定である。HLCの太田富久会
長(金大大学院自然科学研究科教授)は「国内では手に入らない情報や素材が入手でき、
北陸の経済活性化に貢献できる。化粧品で成功すれば、医療分野でも提携を進めたい」と
話している。
篤姫縁に交流 都城市長ら出水市表敬訪問

NHK大河ドラマ「篤姫」の放送で、出水市が「島津発祥の地」と紹介されたことに「都城市も発祥の地」とアピールした同市の長峯誠市長ら一行が2月28日、出水市を表敬訪問した。島津ゆかりの地の視察や意見交換のほか、長峯市長と渋谷俊彦出水市長が握手し、これを機に歴史的交流を深めようと友好関係の発展を確認した。
訪れたのは都城商工会議所や都城観光協会、歴史団体などを含む21人。
市役所であった歓迎会で、渋谷市長は「出水郷土史」に「島津荘発祥の地は宮崎県都城市の辺り」と記されていることを紹介しながら、「島津の歴史を縁にして交流を深めていければ」。長峯市長は「歴史を再認識する機会になった。友好を深めよう」と応えた。都城市側は出水市側へ、11月に開催される島津に関するイベントへの参加を要請した。
その後、一行は渋谷市長とともに島津家の初代から5代までの墓が並ぶ感応寺や公開武家屋敷「竹添邸」、篤姫のロケ地などを見学した。長峯市長は「出水は歴史を顕彰して大切にしていることを感じた」と感想を述べ、「今回の訪問はご迷惑をかけた気持ちもあって感慨無量。この縁は篤姫が結んでくれたのでは」と話した。
2008年03月02日朝(日曜日)
あきた県民カレッジ、10年の歴史に幕 石川好氏が最終講座で講演

「全県を一つのキャンパスに」とうたい、秋田の魅力を掘り起こす「あきた学」を展開してきた「あきた県民カレッジ」(県、県教育委員会主催)が1日、10年の歴史に幕を下ろした。開講以来、修得単位数を記録する学習手帳が交付された受講者は9600人以上に上る。事務局の県生涯学習センターは「秋田の良さを再発見できる貴重な機会。学ぶ喜びを感じることができ、大きな成果があった」と10年間の歩みを振り返った。
1日に行われた最終講座では、石川好・前秋田公立美術工芸短大学長が「石川好の『あきた学』-地方再生と生涯学習への提言」と題して講演。通常の2倍以上の約180人が聴講した。石川氏は「(秋田の人は)素材が良い。それを生かせるように、前を見た発想で秋田を変えていかなければいけない」と県民にエールを送った。
同カレッジは1998年、それまで18年間にわたって生涯学習の先導的役割を果たした「県コミュニティカレッジ」を衣替えする形で、10カ年計画としてスタート。主催講座に加え、市町村や大学、民間との連携講座も実施してきた。2003年度からは、受講者の利便性を高めるため、キャンパスを中央、北、南の3つに分割した。
県の財政難などの影響で予算や講座数は減ったが、毎年50?70代を中心に、受講者数はほぼ同数で推移。ただ若い世代への浸透が課題となっていた。
祝福受け、学びや巣立つ 県内、高校で卒業式

県内高校の卒業式が1日、始まった。後輩から胴上げの祝福を受けたり、思い出の詰まった学びやを去る寂しさに涙を流したり?各校では、さまざまな光景が見られた。
今年4月から共学となる秋田市の秋田北高(荒川恭嗣校長)は、女子校として最後の卒業式。1901(明治34)年、「高等女学校令」に基づき「県立秋田高等女学校」として開校して以来107年の歴史を誇り、OGは3万2000人を超える。女子高最後となる卒業生270人は、女子校ならではのアットホームな雰囲気を最後まで楽しみ、それぞれの未来へと巣立った。
また、2011年に北秋田市の3校と統合される鷹巣農林高は、農業科学、森林環境、環境土木各科の計96人が卒業した。森林環境科で3年間担任を務めた舘山孝教諭は、ホームルームで29人の卒業生に「先輩や恩師、保護者への感謝の気持ちを忘れるなよ」と呼び掛け、一人一人と固く握手。卒業生全員が「ありがとうございました。さようなら」とあいさつした後、仲間同士で記念写真を撮影して、別れを惜しんだ。
「地域の話題いち早く」 さきがけ読者委員会、紙面や事業に意見

秋田魁新報社(佐藤暢男社長)の紙面や事業などについて意見を聞く「さきがけ読者委員会」の2007年度第2回全体会議が1日、秋田市の秋田キャッスルホテルで開かれた。
委員14人のうち12人が出席。佐藤社長が「県民の耳、声、手足となって、ともに元気のある秋田をつくり、心豊かに暮らせる郷土であるよう頑張りたい」とあいさつした。
委員からは「多角的で深みのある記事、奥深い文章が多くなった」、「地域の話題をできるだけ早く取り上げてほしい」、「なじみの薄いカタカナ語は解説してほしい」などの意見や要望が出された。中学自習室をよく活用したり、別刷り特集「MaMaできた」や「こ・らぼ」を楽しみにしているなどの声もあった。
妙乃湯が家族向けホテル、3日開業 田沢湖畔イスキア

仙北市田沢湖乳頭温泉郷の妙乃湯(佐藤京子社長)は3日、家族向けホテル「田沢湖畔イスキア」の営業を始める。昨年10月で営業をやめたJR系のホテルファミリーオ田沢湖を妙乃湯が取得、改装を進めてきた。
イスキアはキッチン付き和洋室(定員5人)やツインなど39室。「宿泊だけでなく、ちょっと立ち寄り食事やお茶を楽しむ湖畔のデートコースにしてほしい」(佐藤社長)と、フロント脇にカフェラウンジを新設。レストランでは湖をイメージした「湖水ラーメン」などを提供する。
女性向けのサービスを充実させ、フェイシャルエステやマッサージも用意。大浴場は、隣接する他施設「田沢湖ハーブガーデン」の浴場を利用、妙乃湯から温泉水を運ぶという。
料金は、ツイン2人利用で1泊2食付き1人1万1500円(平日)など。問い合わせはイスキアTEL0187・43・2005
通気性の高いスズメバチ防護服 秋田市の電洋社

電線関連装置などを製造、販売する電洋社(秋田市新屋、八代千秋社長)は、高い通気性が特徴のスズメバチ防護服「ビーシャット」を開発、発売した。送電線の巡視路維持のために、山林の刈り払い作業が必要になる電力会社などの需要を見込んでいる。
ビーシャットの生地の厚さは7ミリで、スズメバチの針が皮膚まで届かないようにした。ポリエステル100%のメッシュ素材で通気性が高く、小枝などをひっかけても破れない素材。
同社は、電力会社の従業員が山林で長時間、刈り払い作業に当たる点に着目。市販の防護服は、通気性が十分ではなく、こまめに休憩を取らなければならないため、夏場の作業環境向上につながる商品の開発を目指していた。
価格は上下セットで3万9500円。問い合わせは同社TEL018・888・9200
武藤氏昇格に不同意 日銀総裁人事

民主党は1日、今月19日に任期を終える日銀の福井俊彦総裁の後継人事に関し、有力視される武藤敏郎副総裁の昇格案を提示されれば不同意とする方針を固めた。民主党幹部では容認論が主流だったが、野党の意向に反し与党が2008年度予算案などを採決したことで「信頼関係が完全に失われた」(小沢一郎代表)として方針を転換した。 政府、与党は4日にも人事案を提示する方針だが、武藤氏昇格を提示するのか、別の候補になるのかが焦点。武藤氏を軸に検討しているが、民主党の動向を見極めた上で最終判断する。別の候補として元日銀副総裁の山口泰氏も浮上している。
別の候補の場合、民主党は速やかに同意する構え。武藤氏であれば共産、社民両党も不同意の方針で、野党が過半数を占める参院で「否決」されて総裁ポストが空席となるのは確実だ。民主党内には「本当に空席にしていいのか」との懸念もあり、判断が変わる可能性も消えてはいない。
2008年03月01日夕(土曜日)
大きさ日本一」のかまくら登場 田沢湖高原

自称「大きさ日本一」の巨大かまくらが、仙北市の田沢湖高原に登場した。宿泊・観光施設の若手経営者らでつくる田沢湖水深委員会(森俊雄会長)が、高原の冬を盛り上げようと昨年に続き高原第1駐車場に製作した。
かまくらは直径約20メートル、高さ約10メートル、内部は高さ4メートルほど。駐車場の雪を重機で積み上げ固めた後、メンバーがくわやスコップで地道に掘り進め、最後の仕上げにかかっている=写真。
1日午後3時から、かまくら前で火振りかまくらや紙風船上げ、花火などのイベントを行ってお披露目。「今後の天候や気温によるが、あと10日ほどは中に入れるように管理していきたい」と、多数の来訪を期待している。
未来志向の日韓関係訴え 3・1記念式典で李大統領

【ソウル1日共同】韓国の李明博大統領は1日、ソウル市内で行われた「3・1独立運動」記念式典での演説で、日韓関係について「いつまでも過去に縛られ、未来へ行く道を遅らせることはできない」と述べ、未来志向の関係を築くことを訴えた。2月25日の大統領就任後、対日政策について国民向けに所信を表明するのは初めて。 経済再生を最優先課題に「実用主義」を掲げる李大統領が、盧武鉉前政権で歴史問題により冷え込んだ日本との関係修復を目指す考えをあらためて示した形だ。
大統領は、日韓が「歴史の真実から目を背けてはいけない」とする一方で「互いに実用の姿勢で未来志向的な関係を形成していかなければならない」と指摘した。
また、北朝鮮との南北関係について「排他的な民族主義では解決できない。民族内部の問題であると同時に、国際的な問題としてみなければならない」と強調。
「南北当事者原則」を打ち出して、北朝鮮に対する融和政策を推進し、米国との摩擦も目立った盧武鉉前政権を批判、国際社会との協調を通じて核問題などを解決していく姿勢を示した。
NY株急落、315ドル安 米経済に警戒感強まる

【ニューヨーク29日共同】29日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、米経済の先行き警戒感が強まったことから急落し、前日比315・79ドル安の1万2266・39ドルで取引を終えた。下げ幅は今年2番目。前日と合わせて427ドル下げた。 米株安に伴って円高ドル安が進み、ニューヨーク外国為替市場の円相場は、約3年ぶりとなる1ドル=103円台後半をつけた。米株安と急速な円高の進行で、週明けの東京株式市場への影響が懸念される。
ハイテク株主体のナスダック総合指数は60・09ポイント安の2271・48。
米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が巨額の評価損を計上し、信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題に歯止めがかからないとの不安感が広がった。さらに消費や製造業関連の経済指標が悪化したことも響き、ほぼ全面安の展開となった。
商品相場の高騰によるインフレ懸念も投資家の買い控えにつながり、下げ幅は一時、358ドルに達した。
捜索ヘリで航海長移送 イージス艦事故で防衛省

イージス艦「あたご」の衝突事故で、防衛省が事故当日の19日に事情聴取したあたご航海長を、現場で行方不明者の捜索活動にあたっていたヘリコプターを使って防衛省に移送していたことが29日分かった。 また事故後あたごに乗り込んだ護衛艦隊幕僚長も、同様に捜索中だった別のヘリが1時間近くかけて横須賀地方総監部まで迎えにいっていたことが判明した。
海上幕僚監部は「4機現場にいても、実際は2機でエリアをカバーできた。(移送に回したことで)捜索に穴があいたことはない」と説明しているが、人命救助より組織への報告を優先させた防衛省の対応に、批判が集まるのは必至だ。
海上自衛隊や関係者によると、19日午前4時7分の事故後、行方不明になった吉清治夫さん(58)と長男哲大さん(23)を捜索するため、付近で訓練中だった護衛艦「はるさめ」と「いかづち」を救助に向かわせ、それぞれに搭載されているヘリコプター1機ずつを捜索に充てた。
これとは別に、海自館山航空基地(千葉県)と厚木基地(神奈川県)からそれぞれ1機が出動。当日、防衛省は「午前7時現在、ヘリ4機で捜索中」と発表した。
しかし午前7時半ごろ、はるさめ搭載のヘリは護衛艦隊幕僚長を迎えに横須賀地方総監部に向かい、再び現場に戻ってきたのは午前8時32分。この間、捜索は3機で行われていた。
2008年03月01日昼(土曜日)
一目であきない分かる モン店主の似顔絵…石山商店街

大津市の石山商店街は、加盟各店のシンボルマーク「あきないモン」を制作した。成安造形大(同市仰木の里東4丁目)の学生が協力し、店で扱っている商品などをデザイン化した。同商店街では「『家紋』のように、店のポリシーまでうまく表現してもらえた」と喜んでいる。
「あきないモン」は現在52種類。店ごとのオリジナルで、眼鏡や時計、たばこなど、店で扱っている商品や店主の似顔絵など、特徴が一目で分かるように、デザインした。最終的に68店すべてで作成する。
まちに一体感を演出する同商店街の取り組みの一環。各店のシャッターの色を統一するのに合わせて、それぞれ「家紋」となるようなマークを描く計画で、昨年2月に同大学に協力を依頼した。
授業の一環として、デザイン科の大原雄寛教授の指導で、2、3年生の学生13人が取り組んだ。1人5−6店舗を担当し、数回にわたって店主と話し合い、店の商品や店主の人柄、商売にかける思いなどに触れ、デザインに生かした。大原教授は「デザインを通じて世の中とどうつながるか、学生たちは学べたのでは」と話す。
マークはシャッターに描かれるほか、名刺に入れるなど、各店のPRに使われる。同商店街の今堀定治副理事長は「閉店時間でも通行客に店をアピールできる。関心を持ってもらえれば」と期待している。
同商店街は来月2日午前9時から、マークを使ったクイズや朝市、抽選会などの記念イベントを行う。
名港水族館のベテラントレーナー来月引退 最後に“新人”イルカと猛練習

名古屋港水族館(港区港町1)で、イルカのパフォーマンスが始まった2001年当初から指導を続けてきたトレーナー小林香代子さん(39)が3月中旬に引退する。最後の指導相手は、1年たっても基本技「握手」さえおぼつかない雌のZ(ゼット)。花形のパフォーマンスチーム入りを目指して、二人三脚の練習が続いている。
「プハッ、プハッー」。小林さんから指示を待つ立ち泳ぎで、ゼットはおぼれそうな息遣い。続いて、尾びれをばたつかせて伸び上がり、胸びれで握手。一瞬、小林さんの手に触れるが、静止できずに沈んでしまった。
傍らでは、昨年3月に和歌山県太地町から一緒に来館して、練習を始めた雌のC(シー)が、連続ジャンプやバックダンスといった大技を決める。2頭とも10歳前の若さだが、好奇心旺盛なシーに比べて、やや年上のゼットは憶病な性格で、同水族館での習熟度に大きな差ができた。
「ちょっと遠いかな。うん、うまくできた」。結婚を機に退職を決めた小林さん。以前は別の水族館で勤務し、トレーナー歴22年のベテラン。根気強く褒めて指導する。「ゼットが沈むのは腰が引けているから。プールの壁が怖いみたいで、1年間でようやくここまで壁に近づけました」。ゼットもあきらめず挑戦を繰り返す。
パフォーマンスは1日3、4回あり、人気が高い。現在参加しているのは6頭。かつて10頭の時期があり、ファンには秋以降とみられる2頭のデビューが待ち望まれている。
ゼットの持ち技はまだ握手のみ。だが、ジャンプが苦手でも、スピンなど別の種目でカバーしてパフォーマンスの晴れ舞台を務めるイルカもおり、デビューは頑張り次第だ。
2頭はメーンプール脇の小さめのプールで活動しており、練習は1日4回、10分間ほど。「前より高く握手できたね」とゼットの懸命な姿にエールを送るお客さんたちもいるという。
引退後の指導を後輩に引き継ぐ小林さんは「2頭そろってのデビューになってほしい」と願っている。
練習開始時間はおおよそ次の通り。
平日と土曜 午前9・40、11・45、午後1・45、4・20▽日曜と祝日 午前9・40、11・45、午後2・45、4・20
(太田鉄弥)
「がんばれ“ニモ”」が最優秀賞

大分市志村の大分養護学校(末永善久校長)の本室恭子さん=中学部3年=が描いた「がんばれ”ニモ”」が、第14回全国特別支援学校文化祭で最優秀賞に選ばれた。「楽しく描いたことが受賞につながったのでは」と、本室さんや学校関係者は喜んでいる。
同文化祭は全国特別支援学校文化連盟の主催。本室さんは造形・美術部門で受賞。ディズニー映画「ファインディング・ニモ」が好きなことから、中央に主人公でクマノミのニモを伸び伸びと描いた。背景の海はゴムローラーで、魚やクラゲをクレヨンで描き、「みんなが仲良く泳いでいる様子を表しました」とにっこり。作品は三月上旬から、障害のある子どものためのインターネットギャラリー(
http://www・nise・go・jp/kenshuka/jokan/gallery/index・html)に掲載される。
本室さんが中学部一年のときから美術を指導している大渡尚己教諭は「とても楽しそうに描く姿をうれしく見ていましたが、受賞には驚きました」と笑顔。教室に画材をそろえ、いつでも絵を描ける環境をつくっている。「虫や先生など、休み時間にいろんな絵を描いています」と話した。
二十五日に届いた賞状を手に、「次はレストランで食事をした思い出を描きたい」と意欲的な本室さん。高等部に進んだら、作業学習にも積極的に取り組みたいという。
同校の中学部三年生は三月五日まで、隣接する大分東部病院のロビーで卒業記念作品展を開いている。書道や絵画、立体作品などが並んでおり、「三年間の成果を見てください」と来場を呼び掛けている。
お寺でレコードを聴く会 往年の大型スピーカーで

劇場用の本格大型スピーカーをお寺の本堂に備え、アナログ・レコードで名曲を聴く会が姫路市内であった。同市西庄、真宗大谷派円正寺に、アナログ・レコード所蔵数を誇るラジオ関西(神戸市)社員が貴重なLP盤を持ち込み、オールドファンをうならせる音色を響かせた。今後、本堂の開放も考えたいという。(神谷千晶) スピーカーは、アメリカ製の「アルテックA4」(高さ二・五メートル、重さ二百五十キロ)。劇場や映画館の音響設備として一九四〇-七〇年代に一世を風びしたシリーズで、オーディオマニアでもある同寺の清水虔(めぐむ)住職(79)が一九七〇年ごろに購入した。アンプやプレーヤーも放送局などで使われているプロ仕様というこだわりぶりだ。
清水住職は元中学教諭。教え子だった米田徳夫・ヤマトヤシキ会長が、ラジオ関西の今林清志編成局長を引き合わせ、今林さんが名盤試聴会を提案。ジャズやクラシックなど約二十五枚を持参した。
試聴会では、ポール・アンカの「Diana」やウエス・モンゴメリーの「A Day In the Life」など、有名な曲がかけられた。天井の高い木造建築の中に、LPならではの温かく厚みのある音色が臨場感たっぷりに響きわたった。
清水住職は「提案があれば、音楽を楽しむ場としてお堂を開放したい」といい、今林さんも「あらためてアナログ・レコードの溝に蓄えられた豊かな情報量を感じた。地元のラジオ局として、地域で名盤に触れる機会を増やしていきたい」と話していた。
自立支援にリンゴ栽培作業を体験 朝日町を主会場に

さまざまな事情から仕事に就けない若者らの自立を支援し、本県の農業に対する理解も深めてもらおうと、県内の新規就農者と神奈川県の若者支援団体が連携した農業体験会が、27日から3日間の日程で朝日町を主会場に開かれている。2日目の28日は、同町三中のリンゴ園で栽培作業を体験した。
参加者は、ともに神奈川県の特定非営利活動法人(NPO法人)の「アンガージュマン・よこすか」「子どもと生活文化協会」から就労支援などを受けている20−40代の男女8人。首都圏などから県内に移住、新たに農業を始めた生産者らで組織する県新規就農者ネットワークの会員ら10人が、農作業体験をサポートした。
体験会場となったのは、同ネットワーク会員の松藤博人さん(39)所有のリンゴ園。参加者は、1.5メートルほど雪が積もった同町の能中公民館から約1.6キロの距離を、かんじきを履いて移動。リンゴの木の古くなった皮を専用の道具を使って削り、害虫や病原菌から守る作業「粗皮(そひ)削り」を体験した。
参加した神奈川県相模原市横山台1丁目、フリーター藤井達典さん(22)は「手間がかかる作業だが、楽しく取り組んでいる。農業への関心も出てきた」と話し、作業に励んでいた。
農業体験会は、アンガージュマン・よこすか、同ネットワーク、財団法人やまがた農業支援センター、県農業担い手支援センターが去年に続いて開いた。一行は最終日のきょう29日、山形市の山寺を見学して帰途に就く。
この記事を印刷する
2008年03月01日朝(土曜日)
ユニークなひな人形できた! 秋田市の勝平幼稚園

ひな祭りを前にした29日、秋田市新屋の勝平幼稚園(奥山はま子園長、173人)で年長組の園児がひな人形作りを楽しんだ。
同園では3日に開く「ひなまつり会」に合わせ、教室を飾るための人形作りが2月下旬から始まった。トイレットペーパーのしんを使った胴体や折り紙の飾りなど部分ごとに作っていた。この日は、お内裏様たちの仕上げ作業。顔の部分に仲良し友達の顔写真を張るなど工夫を凝らしていた。
完成した人形を手に藤原弥生ちゃん(5つ)は「ひなまつり会ではみんなで仲良く楽しみたい」と笑顔を見せていた。
予期せぬ珍客“モンシロチョウ” 羽後町、食卓の下で羽化

羽後町西馬音内字小松の障害者施設職員畑山陣一郎さん(59)宅で28日朝、モンシロチョウ=写真=が見つかった。傍らにはさなぎの殼があり、羽化したばかりの成虫とみられる。
台所で朝食の後片付けをしていた妻文子さん(55)が、食卓の天板の下に白いチョウが止まっているのを見つけた。「ごみだと思ったが、よく見たらチョウだった」と畑山さん。動きは少ないが時折、羽を広げるしぐさを見せる。
チョウに詳しい同町字川原田の福島信治さん(76)によると、モンシロチョウは通常、野外の雨風にさらされない場所を選び、さなぎで越冬する。今回のケースは「野菜などに付いた青虫が食卓の下でさなぎになり、部屋の暖かさで羽化したと思うが、めったにあることではない」。畑山さんは予期せぬ珍客の出現に驚きながらも「図鑑を見て研究し、できるだけ長生きさせてあげたい」と話している。
08年度予算案、衆院通過 民主など欠席、与党単独で

2008年度予算案と今国会最大の焦点となっている揮発油税の暫定税率維持を盛り込んだ税制改正法案は29日夜の衆院本会議で、与党などの賛成多数で可決、衆院を通過した。民主、社民、国民新の野党3党は欠席、共産党は出席した。予算案は憲法の規定で参院送付後、30日で自然成立するため、年度内成立が確定した。 政府、与党は税制改正法案も年度内に成立させ、7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)後を念頭に衆院解散・総選挙に向け態勢を整えたい考えだ。
共産党を含む野党4党は、審議が不十分として衆院本会議に先立つ予算委員会での締めくくり総括審議の冒頭で逢沢一郎委員長に強く抗議し一時騒然とする場面があったが、その後予算委を退席。税制改正法案も財務金融委員会で与党単独の採決となった。参院で主導権を握る野党は反発を強めており、週明けの国会では対立が一段と激化しそうだ。
参院では、税制改正法案の年度内成立を確実にするため野党に修正協議を呼び掛ける構えだが、野党は民主党が提出した「対案」3法案とともに徹底審議する方針。イージス艦衝突事故や3月末に照合期限を迎える宙に浮いた公的年金記録問題も厳しく追及する。
大阪府の投資会社化目指す 所信表明で橋下知事

大阪府の橋下徹知事は29日、就任後初めてとなる府議会で所信表明演説した。府の役割を、民間企業や市町村の活動を資金面や人材面で支援することと位置付け「大阪府の投資会社化」を目指す考えを打ち出した。 橋下知事は危機的な府財政を再建するため、府の事業を「聖域なくゼロベースで見直す」方針を強調。従来の府の事業は可能な限り民間や市町村に移管する考えで、府は条件整備や調整に当たる「コーディネーター」を担うと述べた。
公約に掲げた子育て支援に関しては「未来をつくる投資」と指摘。不妊治療から乳幼児期の医療サービス、一時預かりなどきめ細かな支援策を講じ「大阪のセールスポイントにする」と訴えた。
経済活性化をめぐっては中小企業を重視する姿勢を明確化。資金面での支援に加え、技術力の国内外への売り込みに府庁全体で取り組み、知事自身が「トップセールスする」決意を示した。