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事故米食用転売:「三笠」汚染米、ダミー転売重ね「食用」

 ◇病院給食ルート、九州工場が出荷

 米卸加工会社「三笠フーズ」(大阪市北区)の事故米転売問題で、同社九州工場から出荷された中国産メタミドホスに汚染された餅米が、3業者による伝票上のダミー取引の過程で、「工業用」から「食用」として転売されていたことが分かった。この過程で伝票上「国産米」と偽装し、菓子メーカーなどに売られたケースもあったという。これらの事故米は複数の仲介業者を経て、給食会社「日清医療食品」(東京都)に納入され、近畿地方の医療施設などの給食に使用されていた。

 農水省などによると、同社は伝票上、九州工場から▽マルモ商事(佐賀県)▽サン商事(福岡県)▽河商(同)▽山川食糧(同)--の順に事故米を販売していた。河商までの取引は伝票上のもので、事故米は九州工場から山川食糧に直接運ばれていたという。

 工場からマルモ商事に転売する際は、伝票上「工業用ののり原料」とし、食用への転売を隠ぺい。サン商事から河商への販売は「米粉」などとして食用に変更し、一部を国産に偽装していたという。

 事故米は山川食糧から食用の販売ルートに乗り、関西や九州の米穀店に出荷。宮崎や熊本の米菓子メーカーに販売されたり、仲介業者などを経由して近畿の病院や福祉施設の給食に使用されていた。

 ◇台帳に暗号記載

 また同社九州工場は出荷量などを管理する商品台帳に、正規米への事故米の混入割合などを示す“暗号”を記載していた。

 暗号は「10」「20」といった数字や、事故米を示す「J」、かびを取り除くクリーニングを意味する「C」などのアルファベットで書かれていた。

毎日新聞 2008年9月13日 東京夕刊

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