外来で患者さんを真剣に診察させていただくというのはその患者さんがどんな方であろうと当然のことですが,患者さんに発達障害があろうとなかろうと,「必要以上に関わりすぎない」ことをいつも心がけている私。
もちろん,私が「必要」だと判断したケースには必要としていただける限りばっちり長期間でも関わらせていただきますが,患者さんやご家族から「もう大丈夫」というサインが出たら,極力そのご意向に従おうと考えています。
どんなに状態がよくなっていたとしても,やはり精神科医のところへ通院中ということは,患者さんとそのご家族の自信を損ねてしまうと思うから。
まだしんどい状況なのに突き放してしまおうという思いは毛頭ないし,たとえ一旦治療終結したとしても何かあればまたすぐに再開していただくつもりではいるのですけど。
「できるだけ『余計なお節介』はしたくない」,そんな診療スタイル(?)なので,毎年,特にこどもの患者さんたちには「夏休みは病院のことなんて気にせず,元気に過ごしてくださいね♪」と言って,夏休み中の診察予約を入れなかったりします(もちろん,夏休み中もどうしても受診したい,とおっしゃられる場合は別です)。
決して診療を投げ出したつもりはなく,「9月に入ってから,またお電話で様子を聞かせていただきますね」とお母さん方に予告をしておき,実際にこちらからお電話させていただいています。正直,ご連絡するときはかなりドキドキしていたり。
でも,私のドキドキをよそに結構元気に9月を迎えているこどもたちが多いんですよね。
そしてそんな彼らの様子を電話で聞かせていただくのが,とっても嬉しかったりして。
お話をお聞きしたあと,「では何かあれば必ず連絡ください」とお伝えしてそのまま終結するケースもあれば,念のため9-10月に受診されることもある,という感じです。
私としてはそれぞれのこどもさんに対して改めてサポートが必要なときにはまたすぐに提供させていただける態勢になっていれば安心だし,こどもさんや親御さんからしたらきっと「自分たちでやっていけそうな気がする,それに何かあればまた相談できるし」と思って安心してくださっているんじゃないのかな。
そういう「去る者は追わず,来るものは拒まず」「つかず離れず」な感じの臨床スタイルが私はとても気に入っているし,これからも続けていくだろうと思います。
直接こんなふうにご説明したことはないけれど,こどもさんやご家族の自信・自立心を大切にしたいという気持ちが,診察室でお会いしているみなさんになんとなーく伝わっていてくれたら嬉しいなぁ♪
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