10月スタートのテレビ朝日系「学べる!! ニュースショー!」(火曜午後7時)で、事件や時事ネタなどのニュースを生活にうまく取り入れようと提案する雑学バラエティーだ。
起用の決め手となったのは、同局で今年4月27日放送された特番「使えるニュースSHOW」。博識でマジメなのに、どこか抜けていて突っ込まれる司会ぶりが受け、日曜昼の番組としては異例の高視聴率10.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。ゴールデン帯に抜擢された。
本名は、川島省吾。日本航空のパイロットと客室乗務員が職場結婚した両親を持つ“お坊ちゃま”で、小学2年から5年まで、米アラスカ州に住んでいた。
高校1年で、日本テレビ系「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」のコーナー「お笑い甲子園」に出演。その後、お笑いコンビ「スープレックス」を結成して活動した。
コンビ時代は、学校の校長先生や中国人留学生などキャラクターを変幻自在に演じ分けるネタで、カルト的人気を獲得。お笑い評論家で、江戸川大学専任講師の西条昇氏に当時、米国のコメディアン、スティーブ・マーティンのファンだと話していたという。
「言われてみれば、川島君の芸は、スティーブ・マーティンの濃いキャラなどから影響を受けていた。普通の若手芸人は、日本人の大物に憧れるものですが、彼は海外にも目を向けていた。大変な勉強家だと感心しました」(西条氏)
2000年にコンビ解散後は、一人芝居風のコントに磨きをかけ、俳優としても活躍。さらに、06年に出版した「陰日向に咲く」で小説家としても大ブレークした。大手出版社の文芸担当者は「本業の作家も舌を巻く力量」と評し、読書家で知られる爆笑問題の太田光も絶賛した。
俳優業では、TBS系ドラマ「魔王」でシリアスな演技を披露。お笑いでは玄人筋が注目するテレビ東京系の深夜番組「ゴッドタン」で、カルト芸を続けている。
プライベートもタレント、大沢あかね(23)との交際が順調で、結婚も秒読みか。
キャスター挑戦について、西条氏は「ストレートにニュースを斬るよりも、彼独特のキャラを生かしたほうがいいのではないか。かつてクレージーキャッツが名番組『おとなの漫画』でやったように、新聞記事をネタにしたニュースコントに挑戦するのも面白いと思う」と期待を寄せる。