
ついに生産台数世界一となった(2007年上半期)トヨタには、それだけのチカラがあるのだろうか。
「トヨタってのはたいした会社だと思うよ。スバルを引き受ける時もGMにいくつか条件を出したそうだ。例えばアメリカにある(スバルといすゞの)工場を使わせてくれと。従業員はそのままで今はそこでカムリを作ってる。必要ならトヨタのエンジンやハイブリッドの技術も差し上げるけれど、スバルの縦置きに繋がるような駆動系はないよ、としっかり釘もさしたらしい。
ハイブリッドなんか、ホントはアイシンが作ったんだけどねえ(笑)。そういうとこもトヨタはまったくすごい。以前、アイシンがCVTの提案をトヨタにしたら『いいですね。でも高いですね』でおしまい。でも、しばらくしたらデンソーがCVT持ってきて、そっちのほうが安いからってそれで決めて、でももっと安くしろと詰め寄って、結局いまじゃCVTはトヨタ内製。散々ソトにやらせておいて、モノになったら部品だけ作らせて自分とこでつくっちまうんだからさあ。確かに安くてよく出来てるかもしれないけど、そうやってできたクルマが面白いわけないよなあ」
三本さんは生粋のジャーナリストである。正しいことは正しいと絶賛するが、正しくないことは容赦なく糾弾する。それを世間に広く認知させたのがすでに終了してしまったテレビ番組、「新車情報」だった。