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金総書記重病説:人民軍、9・9節行事不参加の理由(中)

 現在では軍内部に、「今年下半期に人民軍の食糧倉庫である“2号倉庫”の備蓄が底を尽き、人民軍の部隊に大量の餓死者が出るかもしれない」という恐ろしい噂が広まり、軍内部の動揺も大きくなっている。

 最近国境を越えた元軍人の脱北者は、「軍用食糧のコメは主要な穀倉地帯の黄海道でまかなわれるが、そこの農地が昨年の水害で台無しになった上、国際穀物価格の上昇で中国当局が今春に北朝鮮向け食糧輸出を抑えたことが決定な打撃となった」と語った。

 この脱北者は、米国による初の北朝鮮向け食糧支援として送られた小麦が、軍の中でも最も状態が劣悪な海軍司令部傘下の部隊に集中して配給された、と語った。食糧分配に対する監視の目をごまかすため、海軍所属の軍人は皆民間人の服装をして食糧を受け取り、そのほとんどは後で海軍に送られたという。軍隊の祭りと言うべき閲兵式が飢えのせいで中止となり、不満が危険なレベルに達して今回のイベントが迷走したという可能性が提起されるのは、まさにこうした状況ゆえだ。

 1995年に金総書記が「先軍政治」を実施してから、金総書記のあらゆる権力は軍部に集中した。しかし急激な経済悪化と食糧難で、人民軍を「栄失軍(栄養失調の軍隊)」や「強栄失(強い栄養失調の軍隊)」と呼ぶ事態にまで至っている。

カン・チョルファン記者

【ニュース特集】金総書記重病説

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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