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金総書記重病説:人民軍、9・9節行事不参加の理由(上)

 北朝鮮当局は9日、建国60周年記念行事を開催したが、主人公であるはずの金正日(キム・ジョンイル)総書記が参加することはなかった。正規軍が参加する大規模な軍事パレードは午前に行われることが通例だったが、今年は午後の遅い時間に、正規軍ではなく労農赤衛隊と赤い青年近衛隊、そして平壌市民のパレードだけが行われ、金総書記の健康悪化説が現実のものとなった。(本紙9月10日付報道)

 今回の行事に北朝鮮の正規軍が登場しなかったのは、金総書記の健康悪化のためか。有力な北朝鮮内部の消息通によると、正規軍の平壌集結が中止されたこと、午前に行うべき行事を午後の遅い時間に移したのには、ほかの理由もあるという。

 北朝鮮は今年4月から、人民武力部傘下の軍官学校生徒と各軍団から差し出された数万人の兵士を動員し、大規模な軍事パレードを準備してきたとのことだ。最近中国を訪れた北朝鮮のある政府関係者は、「当時の北朝鮮当局は、田植えの季節であったにも関わらず、軍人を一人たりとも農村に送らず訓練させ、各地域で民間の支援を督励したこともあった」と語った。

 これまで閲兵式に参加した軍人たちは、米飯に肉のスープはもちろん、さまざまな土産物を下賜され、最高の待遇を受けてきた。閲兵式への参加が、軍人としては最高の栄誉だと考えられていたほどだ。しかし今回イベントに動員された軍人たちに対しては、トウモロコシすらきちんと支給できないほどに状況が劣悪で、軍人たちの不満は爆発寸前だった。そのため軍の情報機関である保衛司令部の内部決定により、正規軍のパレードが中止させられた可能性も排除できない、というわけだ。

カン・チョルファン記者

【ニュース特集】金総書記重病説

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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