佐久市立浅間総合病院(北原信三院長)の産婦人科は、周産期医療の充実を図るため、産科医の確保に努めてきたが、新たに医師1人を確保できたことを明らかにした。北原院長が11日の市議会一般質問で答えた。
新たな産科医は現在、東京都内の病院に勤務する男性医師(51)。ドクターバンクを通じて交渉を続けてきた。男性医師は来年4月から勤務する予定。また、2年目の男性研修医が産婦人科を希望しており、研修終了後も勤務できれば、産婦人科医は2人増の5人態勢となり、現在の月50人の分娩(ぶんべん)枠を撤廃できるとしている。
同病院産婦人科は、医師3人態勢だったが、昨年3月で1人が大学医局に戻ったため、分娩予約を月28人に制限。病院では独自に求人活動し、県外の病院勤務の後期研修医を確保。同11月から3人態勢に戻り、分娩予約を50人に増やした。
しかし、国立病院機構長野病院(上田市)で、産婦人科常勤医が4人から1人に減り、先月から分娩を中止していることなどから、佐久地域での里帰り出産などが増加するとみて体制の充実を図ってきた。【藤澤正和】
毎日新聞 2008年9月13日 地方版