県立病院好生館が、職員の時間外手当を慣習的に払っていなかった問題で、県は11日、職員ら740人を対象に2年分計4億4000万円を支払うと発表した。県議会9月定例会に補正予算案を提出する。
支払い対象の内訳は、正規職員679人と研修医61人。期間は、佐賀労働基準監督署から是正勧告を受けた昨年6月から、賃金請求権が有効な2年間をさかのぼった。
病院は、県の予算に合わせて手当を支払うため、事務局が時間外手当を計算する際、職員から申請のあった時間数より少なく入力していた。相当以前から行われていた慣習とみられ、06年度の場合、1億4000万円が未払いとなっていた。【上田泰嗣】
毎日新聞 2008年9月12日 地方版