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丹波

消防へ病院照会の電話急増 篠山・丹波両市

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病院の問い合わせが増えている通信室=丹波市消防本部

 篠山、丹波両市の消防本部が昨年一年間に受信した一一九番と一般電話への通報のうち、病院紹介など緊急性の低い内容が、篠山市で54%、丹波市で45%に上っていることが分かった。丹波市では県立柏原病院の機能低下に比例するように、三年前の12%から急増。重症患者にとどまらず、夜間や休日に診療を望む軽症患者の不安が広がっていると同時に、緊急通報対応に支障がでないか懸念も出ている。(前川茂之、小林良多)

 二〇〇七年、救急に関する一一九番と一般電話への通報は、篠山市が三千七百四十二件、丹波市が四千五十二件。このうち、「開いている病院は」「当直医を知りたい」など「病院紹介」に関する内容が、篠山市で51%にあたる千九百十六件、丹波市で40%の千六百三十六件だった。

 また、「家族が搬送された病院を教えて」などの「問い合わせ」を含めると、緊急性の低い電話が、出動を要請する通報とほぼ同じ件数に上った。〇四年と比較すると、篠山市は六百五十件(11ポイント)、丹波市は八百三十二件(33ポイント)それぞれ増加した。

 丹波市消防本部によると曜日や時間帯では、夜間や休日の診察時間外が大部分を占め、診療科別では小児科が47%と、最も多い。

 発熱や下痢、腹痛など、軽症に分類される一次救急患者については、丹波地域では日曜日昼間の「休日診療所」を両市が運営。丹波市は午後八-十時に一次救急を担う「応急診療室」を設けているが、平日の夜や、土曜日の午後、日曜日の夜はやっていない。丹波市では県立柏原病院や柏原赤十字病院などが担ってきたが、医師不足で断るケースが増え、患者側の問い合わせ増加につながっているようだ。

 情報提供の業務が増えている一方で、両消防本部の体制はこれまでと同じ。さらに、一一九番回線は限られており、緊急通報がつながらない恐れも出そうだ。背景について篠山市消防本部は「地域医療への不安と、手に入る情報が不足しているのでは」と分析。丹波市消防本部は「中には救急搬送が必要な症状もある。片手間にはできない業務で、対応する係の負担が増えている」とする。

 軽症患者も受け入れてきた丹波地域の中核病院の機能低下が著しい中、行政と医療機関が連携し、積極的な情報提供が求められそうだ。

(9/13 10:13)

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