広島市南区の県立広島病院で昨年1月、広島市内の70歳代の男性患者に医師が人工呼吸器をつける際、気管の血管を傷つけ、男性が大量出血で死亡していたことが12日、分かった。広島県は過失を認め、遺族に2800万円を賠償する方針でいる。
病院によると、男性の気管を切開する手術をし、人工呼吸器の管を気管に通した後、何らかの弾みで管が外れた。医師が再挿入しようとした際に、血管を損傷したという。
病院と県はミスを認めた上で遺族に謝罪。2800万円を支払うことでこのほど合意した。県は17日開会の県議会定例会に関係議案を提案する。ミスの発生は遺族側の要望で公表しなかったという。
大浜紘三院長は「懸命の医療を尽くしたにもかかわらず、このような結果になり残念だ。今後は複数の職員による協力体制や確認作業の徹底など、再発防止策の強化に努める」としている。
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