1. オーストラリアの捕鯨政策はどのようなものですか?

    鯨の捕獲を科学的に正当化する信用に足る根拠は存在しないと、オーストラリアは強く信じています。オーストラリアはあらゆる商業捕鯨や「調査」捕鯨に強く反対します。

    オーストラリアはすべての商業捕鯨、及び「調査」捕鯨に反対しています。日本が調査捕鯨の対象に加えている、あるいはその対象として検討してきた多くの鯨種は実際絶滅危惧種か、絶滅の恐れのある種であり、日本の捕鯨プログラムへの懸念をより高めています。ナガスクジラとザトウクジラは共に絶滅危惧種です。

    オーストラリア政府は日本の捕鯨を中止させようと積極的に活動しており、日本の捕鯨中止のための国際的努力において建設的な役割を果たしています。


  2. ミンククジラのような鯨種の生息数が増えているのに、どうしてオーストラリアは捕鯨に引き続き反対するのですか?

    現在南極海におけるミンククジラの数について、国際的合意はありません。さらに鯨を捕獲する必要性はありませんし、そうするべく信頼に足る科学的理由は存在しません。鯨を殺戮しないで生物学、生息数、管理に関係するデータを集める研究方法は存在します。したがって日本の致死的な調査プログラムは不要です。加えて、その鯨を殺す方法はしばしば非人道的です。鯨種にかかわらずあらゆる鯨の殺戮は中止されるべきであると、オーストラリアは強く信じています。

    日本の捕鯨プログラムに反対しているのは、オーストラリアだけではありません。日本による鯨の殺戮に対する幅広い国際的懸念が存在しています。2007年12月21日には、オーストラリアを先頭に29カ国が外交ルートを通じた抗議を行いました。


  3. 日本がザトウクジラの対象追加の延期を発表しても、オーストラリアが日本の捕鯨プログラムに反対するのはどうしてですか?

    オーストラリア政府は、日本がザトウクジラの対象追加を延期する決定をしたのを歓迎しています。しかしオーストラリア政府は今も、日本が言う‘調査捕鯨’プログラムに根本的に反対しています。オーストラリア政府は引き続き、日本に中止を促します。


  4. シーシェパードのような集団による過激な抗議活動を、どうしてオーストラリアは支持しているのですか?

    オーストラリアは過激な抗議活動を支持していません。シーシェパードはオーストラリアの組織ではなく、また彼らの船籍はオーストラリアにありません。我々は公海における違法な、あるいは誰かを負傷させる可能性のあるいかなる抗議活動も支持しません。オーストラリア政府は違法な、また危険あるいは過激な活動を強く非難します。オーストラリア政府は南極海で活動するすべての関係者に、海における生命の安全という最大原則と、海上活動に関するすべての法や協定を守り、これを実行するよう要請します。

    監視活動を行うために南極海に派遣されたオーストラリアの税関巡視船オセアニック・バイキングは、日本の捕鯨船に乗り込み、その後自らの船に戻ったシーシェパードの活動家の引渡しに使われました。これは日本政府の要請を受けたものです。オセアニック・バイキングはすでに監視活動を終え、南極海を離れています。

    オーストラリア政府は、日本の捕鯨船に酪酸を投げ込む等のシーシェパードの活動家による最近の行いを、より強く公式に批判しています。


  5. カンガルーや豚、牛を殺すのを認めているのに、どうしてオーストラリアは捕鯨には反対なのですか?

    オーストラリアで食料のために飼育される、または(あるいは)狩猟される動物は、苦痛を与えない方法で瞬時に、厳格な規則に則り殺されます。カンガルーの狩猟は厳格に監視され、可能な限り苦痛を与えない方法で行われます。その他の動物性タンパク源は豊富にあるため、食料のために鯨を殺戮する必要はありません。


  6. どうしてオーストラリアは、日本文化の伝統である捕鯨に介入するのですか?

    オーストラリアは日本の文化と伝統に敬意を払っています。しかし多くの国が捕鯨に反対しています。最近のNGOの調査によると日本で鯨肉の人気は落ちており、人気のない鯨肉の在庫が山のようになっています。鯨肉はもはや日本の食生活に欠かせないものではなく、日本で食料のために鯨を捕獲して殺す正当な理由はありません。殺さずに鯨の調査を行うのは可能です。


  7. どうしてオーストラリアは反捕鯨活動において、日本にばかり注目するのですか?

    オーストラリアの反捕鯨政策が現在日本に焦点を当てているのは、捕獲が隣に位置する南極海で行われるためです。しかしアイスランドやノルウェーも含め、あらゆる捕鯨活動にオーストラリアは反対しています。

    オーストラリアが日本の活動に懸念を持つのは、日本が世界で最大の捕鯨プログラムを行っており、鯨の捕獲に‘調査捕鯨’というレッテルを使い誤解を与えているためです。日本は近年、鯨の捕獲目標数を増やしています。


  8. 日本の捕鯨船を攻撃したり、またそれに乗り込んだシーシェパードの抗議者に対し、どうしてオーストラリアは行動を取らなかったのですか?

    シーシェパードの船籍はオランダにあり、オーストラリアには置かれていません。したがってシーシェパードと日本の捕鯨船間における出来事は、主に日本とオランダの責任事項になります。オーストラリア政府はいかなる捜査においても、日本政府と協力する用意があります。

    しかし航海の安全に関連した犯罪や、オーストラリア国民による行為等においては、限定的な管轄権を有する場合があります。オーストラリア連邦警察はこの限定的な管轄権をベースに、南極海で起きた件にまつわる状況について聞き込み捜査を行っています。


  9. シーシェパードの活動家が2008年3月3日、7日に、酪酸の入った瓶で日本の捕鯨船を攻撃した件に対するオーストラリア政府の対応を教えて下さい。

    オーストラリア政府は、南極海での違法あるいは安全を脅かす、また負傷や生命への危険につながる船舶によるあらゆる活動を強く非難します。オーストラリア政府は抗議船、捕鯨船の両方を含む全関係者に自制した活動を行うよう要請しました。オーストラリアはこうした内容の声明を閣僚レベルで繰り返し出しています。オーストラリアの外務大臣は3月7日にプレスリリースを発表しています


 

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Last updated: Thursday, 12-Jun-2008 14:24:22 JST