銚子市立総合病院の休診を巡る問題で、市民らの出資による銚子市民病院(仮称)開設を提案していた「銚子薬剤師会」(佐藤雅宏代表、45人)に対し、同市は「来年4月から公設民営での診療再開を目指す」と文書で回答した。回答は10日付。これを受け、薬剤師会は市民病院開設に向けて市民に呼びかけていた「市民融資・寄付」の仮申し込み受け付けを11日に中止した。
回答では「診療再開を目指して市に検討委員会を設置し、再開する診療科目や病床数などを協議、決定してもらう」と明記。さらに薬剤師会の「市民の出資などで病院を再建し、10年後をめどに経営を安定させる」との目標について、「10年間を想定とする開設準備期間を認めることは、市の方針に反する」とした。
佐藤代表は「開設準備期間を来年3月までと区切った市と意見不一致となった」と、出資受け付け中止について説明した。
同薬剤師会は市内の医師や看護師、市民ら140人を共同提案者として3日に「市民病院」構想を発表、7日から1口1万円で出資を呼びかけていた。【新沼章】
毎日新聞 2008年9月12日 地方版