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【法廷から】性生活を拒む夫への腹いせに放火した妻 (2/3ページ)
弁護人「火をつける前、灯油をまいた。そういう行動に駆り立てたのはどんな事情があった?」
被告「その日、私は主人に腹を立てていた」
弁護人「今回、火をつけたのは別の理由があった?」
被告「一つは、主人が冷たい態度を取る。二つ目は、私の方が主人に甘えてセックスに誘うと、無視されていて不満だった」
また、被告には前夫との間にもうけた4人の子供がフィリピンにいる。被告は子供たちに会うため、フィリピンに帰りたがった。しかし、夫はこれを許さなかったという。
弁護人「『フィリピンに残した子供に会いたい』といっていたようだが、夫に金がないことは知っていた?」
被告「知っていた」
弁護人「具体的にはどんな事情で金がなかった?」
被告「毎月の給料をもらっても足りない」
夫は月収約30万円で被告との生活を成り立たせるだけでなく、被告がフィリピンに残した4人の子供の生活費も援助していた。
夫と被告は、被告の姉を通じて知り合った。夫は証人尋問で「友人は5、6人いると思う」と証言し、被告は異国で孤独ではなかったとした。
最後に裁判官がこの点について確認した。
裁判官「日本に住んでいる姉と妹とは、日ごろの交流はありましたか」
被告「ありましたが、電話だけでした」
裁判官「家の近所で相談できる人はいましたか」
被告「いないです」
検察側は「(被告は)台所や床に燃え移る危険性を分かっていた」として、懲役3年を求刑した。