離婚後300日以内に生まれた子は「前夫の子」とみなす民法の規定により、無戸籍のまま5月末に男児を出産した兵庫県内の女性(27)が11日、男児の出生届を居住地の自治体に提出。出生届は受理され、男児は女性の夫の子として戸籍に記載された。これに先立ち自治体は女性の婚姻届を受理。無戸籍の人の結婚を認め、「無戸籍二世」に戸籍ができたのはいずれも初という。
法務省は「初のケースだが、法をはみ出した扱いではない。どうすれば戸籍をつくれるか(女性側と)調整した上で判断した」と説明。男児をめぐっては鳩山邦夫法相が3日、「無戸籍にならないよう温かく対応したい」と受理を前向きに検討していることを明らかにしていた。
女性の支援団体によると、女性の母親は前夫との離婚から73日後、後に結婚した別の男性との間に女性を出産。別の男性の子として戸籍に記載するには、親子関係不存在確認などの手続きをしなければならず、前夫との接触を避けた母親は出生届を出さなかったという。〔共同〕(07:00)