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2008年9月12日

 藍、茜、桃子、さくら。実力に劣らず華やかな名前が勢ぞろいした片山津GCでの日本女子プロゴルフ選手権である。グリーンをお花畑で彩るような名前の選手に、目を奪われる

名は時に強い印象を与える。「麻野原茂子」という女性の名を目にする。自民党総裁選に出馬した5人の名から1文字をとったネーミングだが、随分と地味である。小泉後継の争いでは、「麻垣康三」というのがあった。同様の総裁選のネーミングでは、天下の耳目を集める争いをした「三角大福」や「安竹宮(あんちくみや)」が今も印象に残る。それに比べて、「麻野原」さんの何と迫力のないことか

売れる雑誌の名には、「ん」の音が大事、と聞いたことがある。確かに人気の月刊誌や週刊誌には、「ん」のある名が多い。「三角大福」「安竹宮」にもそれがあるが、当節の「麻野原」さんには、注目を集めるカギの「ん」がない

片山津に集まった女性ゴルファーは、福田首相の言葉を借りれば「わくわくする」戦いを繰り広げるが、地味な「麻野原」さんは、どうだろうか。内憂外患の折も折、むしろはらはらするギャラリーが少なくなかろう。


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