■ (総裁選)民意は何を求めているのか
毎日の面接方式による5−7日実施の全国世論調査の結果が発表された。
「首相に必要な資質は何だと思いますかは、政策実行力36%、決断力33%、先見性9%、人柄4%、経験3%、国際感覚3%、調整能力3%、国民的人気2%、倫理感2%、若さ1%、わからない4%。
今、誰が首相にふさわしいと思いますか(自由回答)は、麻生太郎23%、小泉純一郎7%、小沢一郎7%、小池百合子4%、石原伸晃4%、与謝野馨1%、石破茂1%、その他の与党国会議員3%、その他の野党国会議員2%、国会議員外3%、わからない46%。
この1年間の福田政権を評価しますかは、評価する21%、評価しない72%、わからない7%。
民主党の小沢一郎代表を評価しますかは、評価する22%、評価しない72%、わからない6%。
あなたが望ましいと考える政権の形はどれですかは、自民、民主が協力する大連立37%、民主党を中心とした連立政権17%、今の自民、公明の連立政権14%、自民単独の政権10%、民主党単独の政権6%、自民、民主以外の政党が中心の政権6%、わからない10%」
―中川の眼―
以上の調査結果から次のことが読み解ける。望ましいと考える政権の形についてである。
次期衆院選で、民意が本当に「政権交代」=「民主党に一度、やらせてみよう」と思っているのか。判断する重大な数値となるが、回答は、民主党を中心とした連立政権17%と民主党単独の政権6%の計23%である。この数字が「政権交代」=「民主党に一度やらせてみよう」と思っている。この数値では、過半数にはるかに及ばない。
では、民意は、今の形としての与党政権存続を求めているのかとなると、それも違う。自民、公明の連立政権14%と自民単独の政権10%の計24%しかなく、政権交代を望むと1ポイントの違いしかない。
民意の37%が、望ましい政権の形として、自民、民主が協力する大連立を望んでいる。
民意は政権交代を望まず、されど今の与党政権の形そのままの存続を望まない。この民意に沿った方が次期衆院選に勝つ。この民意に沿った総理・総裁が、今回の総裁選で選ばれるべきとなる。
自民党系も民主党系もともに2割の支持。残り6割が中間にいる。
自民と民主が大連立を組めという民意はこの6割の民意を代表するものであり、自民と民主の保守改革派は日米同盟重視と、改革路線の継承発展で、何らかの形で手を組めということなのではないか。
この民意に近い指導者こそが次の衆院選での勝利をもたらすことができる。(9月10日記)