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株式会社新生銀行

掲載日: 2004 年 5 月 17 日
全社規模のポータルサイト「新生 Web」を構築
パフォーマンスと運用管理性が大幅に向上 、さらに
部門のチーム Web サイトによるコラボレーションを促進

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ソリューション概要

プロファイル
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株式会社新生銀行は、旧日本長期信用銀行の経営を引き継ぎ、初めて外資を株主とした日本の銀行として、新しい経営体制のもとに 2000 年 3 月に再スタートを切りました。同年 6 月には現在の行名に変更。リテール (個人金融) 業務、投資銀行業務の 2 つを重点分野にして、金融債発行や事業法人向け融資などに限定されていた事業内容を拡大しています。2004 年 2 月には、東京証券取引所に上場しました。

シナリオ
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全社ポータル「新生 Web」構築

ソフトウェアとサービス
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Microsoft SharePoint Portal Server 2003
Microsoft Windows SharePoint Services
Microsoft Windows Server™ 2003
Microsoft Consulting Services (MCS)

メリット

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SharePoint Portal Server 2003 で情報共有とコラボレーションを促進する全社ポータルを構築し、社内のあらゆる情報へ効率的かつ迅速にアクセスできる環境を構築しました。さらに Web パーツを活用して、部門やグループレベルのチームサイトを、ユーザー自らが構築できる環境を整備したことにより、情報共有のスピードが速まったと同時に、運用管理部門の負荷を大幅に減らすことに成功しました。さらに、SharePoint Portal Server 2003 のドキュメント管理機能により、サイト単位からフォルダ単位でアクセスコントロールができるようになったため、銀行業務でもっとも重要とされる情報セキュリティレベルも向上しました。

ユーザーコメント
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「SharePoint Portal Server で『新生 Web』を構築したことにより、必要な情報への迅速なリーチと全社的な情報共有環境が強化され、" すべてはお客様のために " という新生銀行のポリシーを社内業務でも徹底することができました」

株式会社新生銀行
システム企画部 部長
大川 信之 氏 談



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株式会社新生銀行
本社社屋
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Microsoft® Windows® ベースの基幹システム構築、IP テレフォニーの導入、Microsoft SharePoint® Portal Server でのコールセンターポータル構築など、積極的な IT 投資により革新的な業務改革を推進している株式会社新生銀行 (以下、新生銀行) では、業務効率のさらなる向上を目指し、全社規模のポータルサイトを構築しました。「新生 Web」と名づけられた、この先進的なポータルサイトを支えているのが、Microsoft SharePoint Portal Server 2003 です。


<導入背景と狙い>
情報共有が進むにつれ、旧来のノーツ環境ではパフォーマンスの低下が顕著に


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株式会社新生銀行
システム企画部
伊藤 真理 氏

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2004 年 2 月に東京証券取引所市場第 1 部に上場した新生銀行は、ATM の手数料無料化や 24 時間 365 日稼動、午後 7 時までの支店営業など、革新的な施策を打ち出す新しいタイプの銀行として常に注目を集めてきました。これらの革新的な施策を実現するため新生銀行では、Windows ベースの基幹システムや IP テレフォニーなどの先進的な IT システムを戦略的に活用してきました。

積極的な IT 投資で知られる新生銀行が、今回、社内業務を効率化させるために構築したシステムが「新生 Web」と呼ばれる全社規模の情報ポータルです。

「社内の情報共有環境は、2000 年末のノーツ導入で実現しました。社内掲示板から会議室予約、社内規程の掲載、通達、人事情報まで、ほとんどの情報はノーツ・データベースを利用して共有していました。しかしノーツは、情報共有環境の整備という点ではそれなりの成果を上げていたのですが、運用面とパフォーマンスに問題を抱えていたのです。この 3 年間でデータベースが 150 を越え、その結果レスポンスが極端に悪化、ひとつの情報を表示するのに 10 数秒から 30 秒程度もかかるようになってしまっていました。また、ディレクトリの階層が深くなりすぎてしまい、目的の情報を入手することが非常に難しくなっていました」(株式会社新生銀行 システム企画部 伊藤 真理氏)。

もうひとつの問題は、ノーツ環境ではアドレス帳ひとつでも、いったんノーツ・データベースに登録しないと利用できないことでした。Active Directory® でデータを利用しようと思っても、連携させることができず、結局、両方の環境に合わせた情報ソースを重複して持たざるを得なかったのです。これが業務効率面でも、運用管理面でもネックとなり、生産性向上を妨げていました。


<Microsoft 製品選択の理由>
技術とコスト、将来性の 3 点をポイントに新システムを導入


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株式会社新生銀行
システム企画部
プロジェクトマネージャー
ギルバート・リー氏

これらの問題を解決するため、新生銀行では情報共有基盤の再構築を決意しました。プロジェクトがスタートした 2003 年 8 月時点で、検討されていた新情報共有基盤の選択肢は、ノーツのバージョンアップ、Web アプリケーションサーバーの新規導入、SharePoint Portal Server 2003 の導入という 3 つでした。

1 か月にわたる比較検討の結果、Windows システムや、SQL Server™、Active Directory 、Microsoft Office 製品らとの親和性の高さと、すでにコールセンターのポータルシステムとして導入されていた SharePoint Portal Server 2001 の評価が高かったことなどによって、SharePoint Portal Server 2003 の導入が決定されました。

「選択のポイントは、技術面とコスト、将来性の 3 点です。既存のデータ資産を生かしながらも、検索サーバーやインデックスサーバーなどと機能を切り分けることでパフォーマンスが低下しないことや、3,000 人規模で日々運用しても安定稼動できること、Web パーツという仕組みを利用すればユーザー自身でサイトを拡張できることなどを高く評価しています。また、SharePoint Portal Server 2003 は、Active Directory との親和性が高く、ポータルのユーザー登録画面から直接 Active Directory アカウントを指定できる利便性も、選択の重要な指標となりました。」(株式会社新生銀行 システム企画部 プロジェクトマネージャー ギルバート・リー氏)。



<導入システムの紹介>
将来的な .NET 環境への移行を見込み、SharePoint Portal Server 2003 を採用


図
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新たに構築された「新生 Web」は、Web サーバー 2 台、検索サーバー 2 台、インデックスサーバー 1 台の SharePoint Portal Server 2003 と、クラスタ構成の SQL Server 2000 2 台からなるメインのポータルサーバーファームと、別ロケーションにある SharePoint Portal Server 2003 1 台と SQL Server 2000 1 台からなるスタンバイ用サーバーファーム、さらにバックアップ用のサーバー 1 台で構成されています。

「インフラの構成に関しては、Microsoft Consulting Services の協力を得て、3,000 人規模のアクセスを想定した綿密なキャパシティプランニングを行いました。結果的に、検索サーバーと Web サーバー、インデックスサーバーを分けることによって、安定して高速稼働できる環境を整備出来ました。設計段階では、約 50 あるノーツのワークフローをどう吸収するかという議論もありましたが、このワークフローは、まだ導入からあまり期間を経ておらず、今回は移行を見送ることになりました。このように既存の資産を有効に生かしながら将来の統合へ向けて、段階的に情報共有環境を整備できることは、SharePoint Portal Server 2003 の優れている点だと感じています。また、こうした混在環境での利用であるにも関わらず、ノーツを見にいったときにパフォーマンスが落ちないところは、さすが SharePoint Portal Server 2003 といった感じですね」(伊藤氏)。



<導入結果と効果>
2 か月で 40 以上のチーム Web サイトがスタート。管理はユーザー主導で運用

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株式会社新生銀行
システム企画部
部長
大川 信之 氏

「新生 Web」のカットオーバーは、2004 年 1 月。運用が始まって 2 か月しか経っていませんが、すでに大きな成果があがっています。「SharePoint Portal Server 2003 は、Web パーツを使って標準画面を容易に拡張できるので、ユーザーニーズに合わせてプルダウンメニューをつけるなどの変更がとても簡単でした。これにより、非常に使いやすく整理されたポータル画面を提供することができました。また、誰もが感じているもっとも大きなメリットは、レスポンスの速さです。これまで、ひとつのファイルを表示するのに数十秒かかっていたものが、瞬間的に表示されるようになり、業務効率向上に大きく貢献しています」(株式会社新生銀行 システム企画部 部長 大川信之氏)。

「新生 Web」には、もうひとつ新たに追加された、重要な機能があります。それは、全社規模の情報共有基盤を実現する企業ポータルの配下に、部門やプロジェクトチームという小規模なグループでのコラボレーションスペースとして利用できる「チーム Web サイト」を提供するものです。SharePoint Portal Server 2003 は Windows Server 2003 の標準サービスである Windows SharePoint Services を基盤として開発されています。これにより、企業規模の情報共有を支援する企業ポータルと部門やチームでの情報共有とコラボレーションを支援するチーム Web サイトを有機的に統合することが可能となりました。チーム Web サイト は、企業ポータルの一部でありながらも、セキュリティは完全に本体の企業ポータルと独立した設定で利用できるため、管理権限を部門に委譲することができ、部門独自での自由なサイト運用を可能にします。また、あらかじめ用意されている Web パーツをユーザーが自由にサイトのページに張り込むことで、それぞれの部門で使いやすいように独自カスタマイズすることも可能にします。新生銀行ではいち早くこの機能を活用し、部門が自由に利用することのできるコラボレーションスペースの提供を実現しました。

「以前から、部門やグループの小規模サイトを立ち上げたいという要望は多く、これまでも多くのチームサイトを構築してきました。しかし、かつてのノーツ環境では小規模なサイトを立ち上げるにしても、ITD (システム企画部) のエンジニアがプランニングから設計、さらには運用まですべてを行わなければならず、管理負荷が非常に大きかったのです。また、新規の開発には 1 か月以上を要することもあり、コスト、時間ともに大きな課題となっていました。ところが、SharePoint Portal Server 2003 導入後は、部門用のチーム Web サイトの作成はブラウザから数ステップの操作で簡単に行え、その後はユーザー自らが Web パーツを利用して、簡単にチームサイトをカスタマイズできるので、1 サイトあたりの開発作業時間はほんの 5 分か 10 分程度。プランニングのプロセスを含めても 1 、2日と大幅に短縮されました。しかも、ユーザーが自分でサイトの管理までしてくれるので、ITD は運用負荷から解放され、ユーザー側は自分たちの業務に即したサイトを運営できるようになり、両者の業務生産性が飛躍的に向上しました」(伊藤氏)。

SharePoint Portal Server 2003 ではチーム Web サイトにクォータを設定することが出来ます。新生銀行では、この機能を利用し各チーム Web サイトで利用できるサーバー容量の上限を 100MB と定め、それを越える場合は、追加チャージを課すというルールも検討しています。これによって、ユーザーのコスト意識が高まり、各自がファイルの管理を定期的に行うようになるなど、さまざまな波及効果も期待されます。「カットオーバーから 2 か月で、40 以上ものチームサイトがユーザー主導で立ち上がるなど、SharePoint Portal Server 2003 が順調に活用されていると感じています。特に、チームで共有したいドキュメントがあったとき、これまではメール添付でやりとりしていたものが、SharePoint Portal Server 2003 上にファイルを置き、リンクアドレスの配布だけで共有できるようになったため、ネットワーク負荷が解消され、社内コラボレーションが活発化しました。また、ディスカッション機能を利用した情報の閲覧など、情報を発信するユーザー独自の自由な発想での企業ポータル活用が増えはじめており、今後、どのように成長していくのか、私たち自身も楽しみにしているといった状況です」(伊藤氏)。



<今後の展望>
ファイルサーバーという概念を超えた、セキュアな情報共有環境へ

「今回の新システム構築で、情報共有とコラボレーションを促進する全社ポータル構築という目的は達成できました。今後はこれをさらに発展させて、ファイル共有サーバーを SharePoint Portal Server 2003 と置き換えて、全社規模のファイル情報の一元的な管理と共有を促しながら、部門単位、さらには部門を超えた活発なコラボレーション環境を整備したいと考えています。これが実現すれば、新生銀行内ではファイルサーバーという概念がなくなることになるでしょう。」(大川氏)。

先進的な IT をいち早く取り入れ、業務を改善し、顧客サービスの質をあらゆる角度から高めていくというアプローチが、新生銀行の躍進を支える原動力となっているのです。

「" すべてはお客様のために " それを追及していくことが、新生銀行のミッションであり、IT への積極的な投資を続ける最大の理由なのです」(大川氏)。

本ケーススタディに記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoftは、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
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