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【三重】

伊賀地域の救急輪番制度 受け入れ拒否64件

2008年9月12日

 伊賀地域の三病院で四月に始まった救急の輪番制度で、四−七月に輪番時間内の担当病院の受け入れ拒否が伊賀市消防本部が搬送した分で六十四件あったことが分かった。診察中や手術中が主な拒否理由だが、救急隊が現場で立ち往生するケースも少なくなく、制度の課題が浮かび上がる形となった。 

 輪番制は伊賀市の上野総合病院、岡波総合病院、名張市立病院の三病院で四月から実施。市消防本部によると、診察中や手術中を理由に受け入れが拒否された場合、地域外の津市、四日市市、奈良市などの病院や市内の開業医などへ搬送している。

 今月上旬には、伊賀市内で救急隊員が現場に駆けつけてから、地域外の病院に受け入れが決まるまで一時間二十分を要し、搬送にさらに五十分かかるケースがあった。

 伊賀市消防本部の東庸介消防理事は「以前は伊賀市内の二病院でほぼ救急が完結していた。搬送拒否の解消が急務」と指摘。伊賀、名張両市の病院、消防、行政の責任者が検証会を開き、個別の事案について検討を始めた。

(平井良信)

 

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