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【事故米不正転売】「あまりにひどい」関係者絶句 楽しみの赤飯も… (2/3ページ)
このニュースのトピックス:食の偽装
■電話が殺到
事故米を卸していた日清医療食品(東京都)の広報担当者も「事故米は加工品だけだと思っていたので、正直驚いている」と話した。同社では近畿一円の医療施設や高齢者福祉施設で、食事を調理する業務を受託、5月1日から9月8日にかけて、1キロごとのパックに詰められたもち米約700キロを使ったという。
同社近畿支店(京都市中京区)ではこの日、納入先の病院などから事実確認のための電話が殺到。社員数十人が対応に追われた。もち米以外にも事故米が使われたと思い、確認してくるケースも多かったという。
社員の1人は「まだ、どれぐらいのもち米がどこに納入したのかきちんと把握していない。とにかく急いで確認を進めます」と憔悴(しようすい)し切った様子で話した。
■人気商品だったのに
一方、事故米は大手メーカーの焼酎にも含まれていた。アサヒビール(東京都)によると、自主回収する65万本の芋焼酎のうち、同社の人気商品「かのか」は27万本。広報担当者は「ブランド全体に与える影響は未知数」と不安そうに話した。
大阪南部で19店舗を運営するスーパーマーケット「サンプラザ」(羽曳野市)では、かのかシリーズ約300本を一斉に店頭から撤去。仕入れ担当者(55)は「売れ筋の商品だったので大きな痛手。これまでに自主回収した『薩摩宝山』や『美少年』も取り扱っていたため、陳列棚がすき間だらけになった店もある」。
近畿地方で86店舗を持つイズミヤ(大阪市西成区)でも、かのかは今年3月〜8月の半年間で約2000本を仕入れた人気商品だっただけに、広報担当者は「消費者の不信感が焼酎全体に飛び火しないか心配」と話した。
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