■大島架橋に期待が7割
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2008.09.12 |
住民アンケートまとまる
救急搬送、災害時の避難、人口増
環境にマイナスの懸念も/
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第2回「大島振興と架橋を考える懇談会」実行委員会(菅原昭彦委員長、13人)が11日、気仙沼市大島公民館で開かれた。同委員会が7月に実施した「大島架橋に関する住民アンケート」の結果について意見交換したほか、第1回懇談会を28日午後1時から大島公民館で開催することを確認した。
アンケートの結果、大島架橋事業に対し「期待する」が全体で67・9パーセント、「心配に思う」は16・8パーセントで、架橋への期待の大きさをうかがわせた。
期待する点は「救急搬送に役立つ」「本土との行き来が便利」「災害時の輸送・避難路になる」が上位。大島住民は「物価が安くなる」「大島に住む人が増える」、本土側住民は「観光客が多くなる」が多かった。
不安な点は「交通事故・犯罪が増える」「騒音・ごみの増加」が上位で、大島側は「旅客船、フェリーの便数が減る」、本土側は「大島の良さがなくなる」「自然破壊」などの回答も多い。
自由意見では、海上交通(フェリー)の存続、路線バス開設、ごみ・防犯・交通安全対策のほか、産業振興策として観光地整備、無人島の観光資源化、大島ブランド確立などの意見があった。
この日の実行委では「船便のない深夜でも島に帰れる」「若者が島に戻り、人口が増える」との期待の声があった。半面「もし島に大きなホテルができたら客が減ると心配する民宿・旅館経営者もいる」「亀山、外浜、大初平地区は橋のそばなのに遠回りしないと行けない。関連道路の整備が必要」との指摘もあった。
大島から市中心部までのバス運賃や、車利用と船利用の救急搬送時間の差、架橋先進地の島内人口の動向が分かる資料を求める声もあり、事務局は「入手できる資料は提供したい」とした。
実行委は二〇〇八、〇九年度で計四回の懇談会を開催する。二十八日の第一回懇談会では、県が本年度事業計画などを説明し、アンケート結果を基に意見交換する。委員以外の来場者からも意見を出してもらう。
メモ/
アンケートは実行委事務局の県気仙沼土木事務所が7月1?14日に実施。大島と本土側(県道大島浪板線沿線地区とその他の地区)の計3021人に配布し、郵送で回収。1081人から返信があり回収率は35・9パーセント。 |
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