2008年02月22日

カビ毒について

@近年、家畜飼料のカビ毒汚染の為に全国各地で牛や豚等の流死産や死亡等が多発しています。しかし、この問題は家畜生産者は勿論、消費者にも隠されています。何故ならカビ毒は家畜に与えるダメージの問題だけで無く、食肉にも残留し人体にも危険性を与える為です。●アフラトキシンというカビ毒は、地球上に存在する天然物で最も発ガン性が強い物質と言われ、中国や南アフリカ等の疫学調査でアフラの摂取量と肝臓ガンの発生率に相関性が有る事は解明され、特にB・C型肝炎患者は一般人の約30倍の確率で肝臓ガンを発症しやすくなります。

A家畜飼料がアフラトキシンに汚染されていた場合、肉や卵・牛乳等に移行する事は知られており、国際的には食品からのアフラトキシン摂取量を減らす取り組みがされてます。日本でも輸入時検査はされてますが、それは直接人が食べる食用のみで家畜用は無検査状態です。●カビ毒アフラトキシンの家畜飼料の規制値は、幼畜用が食用と同じ10ppb。親畜用は20ppbです。近年食用の輸入トウモロコシのアフラトキシン規制値以上の検出率が上昇してます。米国のカトリーナ被害の年の12月に18ppbのアフラトキシンが検出されています。

Bこれと同じ頃、米国のドッグフードがカビ毒に汚染されペットの犬が多数死亡する被害が有りました。原因はドッグフードに使用されたトウモロコシのアフラトキシン汚染。カトリーナは穀物にカビ毒汚染の被害を与えていました。●飼料原料トウモロコシの殆んどを米国からの輸入に依存している日本では、家畜飼料用だけはこの発ガン性高いアフラトキシンの規制値違反が有りません。ただし、これは違反の報告をしないだけで、この時はすでに家畜飼料のカビ毒汚染による死亡被害は急増していました。家畜生産者や消費者に隠されているだけです。

C家畜飼料のカビ毒汚染は昔から有った事です。昭和35年、英国でカビ毒アフラトキシン汚染飼料の為に十数万羽の七面鳥が死亡する被害が有りました。これをきっかけにEU等ではカビ毒に対する意識が向上し、消費者も危険視する様になりました。日本ではカビ毒という言葉は知られていませんが、過去に輸入米の黄変米事件というカビ毒汚染問題が有りました。これは被害が出る前に廃棄され防がれています。被害が無かった事は幸いですが、この時にカビ毒の危険性を知った事が、家畜飼料のカビ毒汚染を隠す事に繋がっているのかもしれません。

D日本でカビ毒被害が疑われる家畜の症状が顕著に表れ出したのは、国際的圧力の為に牛肉輸入自由化がされた頃かもしれません。自由化をきっかけに、必然的に農家は安い家畜飼料の供給を求めだしました。この価格競争の頃、飼料メーカーにより家畜の病気的な被害差が表れ、品質の良し悪しが有るとされました。カビ毒を学び理解した今では、それが何かは理解出来ます。現在のカビ毒被害でも死亡被害が多いのは、その頃から評判の良くないメーカーの飼料を給与する農場です。この事は他のメーカー飼料との吸着剤比較試験でも実証されました。

E家畜のカビ毒被害を軽減する為にカビ毒吸着剤を飼料添加します。先記したアフラトキシンは規制値20ppbを超えていても300ppb程度で有れば家畜に大きな被害を与える事は有りません。家畜飼料のカビ毒濃度が規制値以内で有ればカビ毒吸着剤は必要無いのです。このカビ毒吸着剤は2000ppb程度の汚染飼料でも、その約90%は吸着出来る為に添加する事で被害回避できます。ただこの吸着剤の添加量には飼料メーカーにより差が有り、また近年は通常量の添加では効果有りません。これはカビ毒汚染が高濃度化している事の証です。

F長年、抗生物質やワクチンを使用しても死亡被害が改善されずに困惑していた頃、カビ毒に関する資料を入手し、カビ毒吸着剤を飼料添加したところ、通常量の二倍以上添加した時に家畜被害が軽減されました。これを他の農場にも紹介しましたが、通常量でも改善出来た農場が有り、この時に品質格差はカビ毒汚染濃度に有る事に気付きました。その後も吸着剤の評価は高まりましたが、カトリーナ被害を受けたトウモロコシが輸入されだしてからは吸着剤は効果無いとされました。通常量では足りない程にカビ毒汚染が高濃度と成り出していたのです。

G抗生物質やワクチンを使用しなくても、通常量以上の吸着剤で家畜被害が改善されていた自分には、カビ毒が高濃度化している事が理解出来ましたが、薬剤やワクチンに依存した管理をされ、カビ毒に対しても危険視されない他の方々には、この事が理解出来ません。カビ毒症状が病気的被害と似ている事も原因ですが。●カビ毒は数千種以上有るとされ、現在、約三百種程の毒性しか解明されていません。アフラトキシンは、その中の一種にしかすぎません。他のカビ毒にも家畜等に被害を与える物が多数有り、それらの毒性も無視する事は出来ません。

H様々なカビ毒が与える被害を書きます。これは家畜の症状ですが、当然、畜産物に残留する事で人にも同様の健康被害を与える恐れもあります。●肺炎やアレルギー。黄疸や肝硬変。胃腸炎や皮膚炎。肝・腎臓機能低下。ホルモン異常による繁殖障害。人のガンの発症の危険性としては、肝臓・腎臓・食道・胃・肺・直腸等も疑われ、また女性ホルモンに似たカビ毒も有るためにホルモンバランス異常による女性特有のガンの危険性も有ります。●カビ毒は未知の毒物です。まだ解明されていない種類が多数有り、今後も様々な毒性が解明されるでしょう。

I国民のカビ毒に対する意識の低さの為に、政官財は家畜飼料のカビ毒汚染を容易に隠しています。家畜のカビ毒被害は今も続いています。これはバイオ燃料増産の影響も有り良質な飼料原料が不足している為です。多額の費用はかかりますがカビ毒吸着剤で家畜被害は勿論、畜産物残留による人的被害も回避されます。本気で問題改善する気が有れば対処方は有ります。●自身や家族の健康を守る為には個人の問題提起も大切ですが組織的な活動が大切です。現在この問題を重要視している消費者団体の方々もいらっしゃいます。

J全国的に牛・豚に同様な症状で家畜被害が多発して、それがカビ毒吸着剤の多量添加だけで改善されれば、共通するのは輸入飼料に依存している事しか有りません。カビ毒は畜産物に残留して人の体内に蓄積されます。今は健康かもしれませんが、徐々に体を蝕む危険性が有ります。消費者の声の高まり以外に改善はされません。これを読み理解された方々が、様々な消費者団体を後押しする事が早期発覚の為に必要かと思います。●このカビ毒汚染に気付きガン患者増加の原因が理解できました。食の欧米化がガン患者増加と関連有るとされる意味も…。

薩摩:カビ毒

 

posted by 日本Webリポートt&ニュース at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・福祉
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