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ニコニコ動画についての内部事情はほとんど知ることが出来なかったが最近の記事からつらい状況が明らかになってきた。

ひろゆき氏、「ニコニコ」ヒットでも「動画は“来て”ない」(ITmedia)
ひろゆき氏、「ウェブ動画がビジネスになる日は遠い」 - CNET Japan
ニコニコ動画勉強会のPowerPointスライドがWebで公開されていた(void GraphicWizardsLair)

特にインフラのコストは、ある程度の推察が出来るので纏めておく。
過去のITmediaの記事によると

独自の動画サーバやインフラを確保したため、年間の運営コストは「年末ジャンボ宝くじレベル」に跳ね上がったが


とあり、年間3億円になることを示唆している。つまり一月あたりのコストは約2500万円あたりか。
そして先日の下記のニュース。

ニワンゴ「ニコニコ動画(γ)」、クラビットのコンテンツ配信サービスを採用 - CNET Japan

以前のエントリーでも触れたが、やはりCDN(Contents Delivery Network)を採用することになったようだ。(以前調査したときはさくらインターネットのサーバーを利用していた。)
CDNは回線帯域の上限が無制限になる。ニコニコ動画勉強会のpptによると帯域のピークが430Mbps!とのことだがCDNはそれ以上の帯域を出してもサービスのパフォーマンスに影響がない。トラフィックでサービスレベルが左右されるニコニコ動画には最適だろう。※参考:CDNとは
しかしながらサービスレベルは上がるものの、CDNはデータ転送量による従量料金を取る為、トラフィックが増えればその分コストも大幅に上がっていく。それを考えるとクローズドな環境にして段階的に利用者を増やす対応は正しいがコストをこれ以上増やさないと断言している以上、利用者も100万人で打ち止めという状況がしばらく続くのではないだろうか?

また、1日2600万PVというデータから以前の想定コストを計算した方法に当てはめてみた。

ニコニコ動画まとめWikiによるとFLVの1ファイルあたりの容量は40MBとのことなので平均すると20MBあたりと想定する。

2600万PV/日×20MB/ファイル= 520,000GB/1日の転送量
520,000GB×30日= 15,600,000GB/1ヶ月の転送量

TB(テラバイト)をすっ飛ばしてPB(ペタバイト)の値に至る恐るべき転送量!GBあたりの単価は1円台で出していることになる。CDN事業者もぎりぎりの所だろう。

CDNでは負荷分散できないDB部分のトラフィックもピークが80Mbpsで現状もサーバーを増強していることを考えると月のコスト内訳は

動画部分2000万円弱+DB関連500万円強=約2500円/1ヶ月当たり

というような具合だろうか。
ひろゆき氏の「動画はビジネスにならない」という発言は苦笑いするしかない。回線コストをペイするビジネスモデルがないという問題は動画配信の関係者は以前からの悩みであった。GyaOが出てきた時にこの状況を打開してくれることを期待したが状況を見ると難しい。

ニュースを見ていると有料コンテンツの配信や広告モデル、携帯サービス等、あらや売る可能性を模索していることが良くわかる。ひろゆき氏は携帯向けサービスも悲観的な見方だが、現状を打開する一番の近道は携帯が最有力だと思う。携帯向けの通信費はビットレートも小さいのでコストが倍に膨れると言うこともないだろう。既にテストサービスを始めていることからもドワンゴ内でもそのような認識だろう。
その際、携帯の収益源をユーザーの利用費と徴収するのか、モバゲーのようなポイント×アフィリエイト広告費交換の錬金術モデルになるのか気になるところ。ドワンゴの携帯事業を見ると前者の方がノウハウは大きいと思うが現状の携帯トレンドを考えると後者の可能性も捨てきれない。
ちなみに今回、幸運なことに携帯テスターの抽選に当選することができ、実際に視聴してみたが思った以上に良く出来ていた。
携帯で動画を見ることを普及させる可能性を感じずにはいられない。是非とも頑張ってもらいたいところだ。
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