ライブドアのWebディレクター達がウェブサイト開発と運営について書き綴ります

ディレクターのためのインフラコスト入門編

こんにちは小久保です。

ディレクター業務の中で、売上げやコストの管理は重要なミッションの一つですが、みなさんは担当サービスの PL(損益計算書) を見たことはあるでしょうか?

PL を初めて見ると色々と難しい言葉が並んでいて、何を意味しているかが分かりづらいと思うのですが、どんなサービスにどんな売上げやコストが発生しているかを知るためにはとても重要ものになります。

今回はその中でも、ネットサービスのインフラコストにどんなものがあるかを紹介したいと思います。

【01】サーバ費用

ほとんどの場合ラックマウント型のサーバを利用し、「1U」「2U」といった高さの単位で表記します。弊社で利用しているサーバの多くは 1U サーバですが、中には 2U、3U を使う大きなサーバもあったりします。

購入時のサーバ費用としては、サーバ本体、メモリ、ハードディスク、RAID カードなどの項目に別れますが、その他にもサーバ保守費用も年間で発生する場合もあるので気をつけなければいけません。

また、サーバ本体の費用については、通常 PL には「減価償却費用」という項目で乗っかり、購入した月の PL にそのまま計上されるのではなく、3年とか5年の償却期間で計上されます。キャッシュアウトのタイミングと PL に乗っかる月はイコールではないので、ここも注意が必要です。

【02】ラック費用

データセンターではサーバをラックというキャビネットに収容しています。弊社では1ラックに 20U 程度のサーバが収容でき、大規模サービスを運営されるお客様にはラック1本当りいくらという課金体系をとることが多いです。

【03】ネットワーク機器費用

ルーターやスイッチなどのネットワーク機器の費用です。こちらも同様に保守費用が別途発生しますが、機器の購入ではなくリースという形を取ることもあり、その場合は PL にはリース料として計上されます。

【04】回線費用

通常トラフィックは 100Mbps とか 1Gbps とかいった流量で回線費用がかかります。特に動画や画像系サービスのようにコンテンツの容量が大きいサービスについてはコストが跳ね上がる可能性が高いので注意が必要です。また、回線コストを削減するために場合によっては CDN を採用することも多いようです。

ニコニコ動画と回線コストの問題」の記事にも書かれている通り、動画系サービスの回線コストは非常に高額なのです。

【05】運用費用

サーバホスティングの場合には監視業務や、サーバの保守運用の人件費が別途かかります。

このように一口にインフラコストといっても色々な種類のコストがあり、特に減価償却費やリース料、保守費用などは普段あまり意識しないところなので、一度きちっと理解しておくことをおすすめします。

うっかり動画系サービスを始めてみたらインフラコストが思った以上にかかり大赤字・・・なんてことにならないようにサービスを運営するために必要なコストを把握しておくことはディレクターとしても重要な知識だと思っております。

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