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2008年9月11日

TC50: 画像を渡すと類似画像を見つけてくれる、日本発画像検索エンジンGazopa

Serkan Toto

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画像検索エンジンのGazopaは、日本からTechCrunch50に参加してきた三番目の企業だ(OpentraceSekai Cameraに続いての登場となった)。

Michael Arringtonは日立の出資する本サービスについて紹介する際、審査員でGoogleのBradley Horowitzに対し、「ブラッド、次の会社は気に入らないだろうな」と警告していた。これはもちろん冗談で、Horowitzがグラフィックおよび画像処理について博士号を持っているので、その分野に新技術が出てくることについてどう思うのかとからかったわけだ。

Gazopaは特許を取得した画像分析技術を用いて、画像から色や形に関する情報を取り出す。その情報に基づいてウェブのあちこちから引っ張ってくる5千万もの画像から、類似したものを識別する。

Gazopaで革新的なことは、画像検索を行う際にキーワードなどを入力する方法に変革を加えたことだ。検索語を入力するのではなく、Gazopaでは検索に利用する画像は自分でアップロードしたり、あるいはウェブで見かけた画像を右クリックして指定する。プロジェクトリーダーのHideki Kobayashiはショッピングサイトのハンドバッグを例として使用して説明していた。すなわちハンドバッグの全体的な形や色は好みであっても、似たようなデザインのものを見ておきたいと考えたとする。Gazopaは何らメタデータを指定することなく、指定した画像に類似したものを見つけてくれる。

このコンセプトは動画にも適用可能なものだ。Gazopaに元動画のサムネイルを渡せば、ウェブ上から類似動画見つけてくれる。またFlashを利用した「drawing box」(お絵かきボックス)で、検索に使用する絵を描くこともできる。Gazopaが描かれたものを認識して、類似画像を自動的に見つけてきてくれる。

プレゼンテーションは、日本からTC50に参加した他2社よりもシリアスな雰囲気で行われた。Brad HorowitzはGazopaのアイデアは既に15年前から用いられておりショッピングサービスサイトなどで補完的なものとして利用されていると指摘した。それを受けてMichael ArringtonがKobayashiに「15年も前のものだと言われることについてどう思うか」という質問を行った。Kobayasi曰く、同様のサービスはAltaVistaにて10年前に提供されていたがすぐに放棄されたと回答した。Kobayashiによれば、データベースが巨大化し、またデジタル技術やカメラ付き携帯が広く普及したことにより、Gazopaにはより大きなチャンスがあるとのこと。審査員たちはGazopaが単なる機能紹介的技術に留まるものか、それとも十分に成熟したものでビジネス的な展開が考えられるものなのかについて疑問を呈していた。

Gazopaはプレゼンテーションの直後からベータ版として公開された。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)

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