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県立8高が授業料226万円立て替え
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八校の県立高校で二〇〇六、〇七年度、延べ六十一人の授業料二百二十六万百円が、学校側により立て替えられていたことが十日、県教委の調査で分かった。このうち、九十四万一千円は回収されているが、残る百三十一万九千百円は未収のままとなっており、授業料を納入している生徒との間の不公平感が、あらためて問題化しそうだ。
立て替え払いについては、県が〇六年度の財務事務について行った包括外部監査の結果、監査対象となった一部の学校で行われていたことが指摘されていた。調査は監査結果を受け、六月から七月にかけて、全日制六十八校、定時制十一校の全高校に公文書による照会をした。
立て替え払いをしていたのは、〇六年度は全日制五校と定時制二校で金額は百五十八万七千五百円。この中には監査で指摘を受けた野辺地、八戸工全日制と同定時制、弘前実の四校が含まれている。〇七年度は同じく三校と一校で、計六十七万二千六百円。このうち〇六年度分は七十九万二千六百円、〇七年度分が十四万八千四百円が回収されている。
立て替えは、学校の後援会費や行事などの諸費、祝儀や寄付、修学旅行の積立金などからのほか、校長や事務長個人が肩代わりしていたケースもあった。
県教委の調査に対し、各学校とも、未払いが生徒の進級や卒業の妨げにならないように対応していたと説明している。
県立高校の授業料年額は、全日制が〇六年度入学生まで十一万五千二百円、〇七年度入学生から十一万八千八百円。定時制は同じく三万一千二百円、三万二千四百円。
県教委は現在、金子睦男学校施設課長を中心とする庁内検討組織で、授業料督促の方法を盛り込んだマニュアルを作成するなど、改善策を検討している。
金子課長は「学校側は、授業料を払っている生徒や親との不平等感を考えなければいけない」と指摘。一方で「他県では未払いの生徒を出席停止にするなどの処分を取っている所もあるようだが、教育上の配慮も必要。さまざまな観点から、対応策を検討している」と話している。
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