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2008/09/11 09:21 KST
北朝鮮が長距離ミサイル発射基地を新設、米専門家


【ワシントン10日聯合】北朝鮮が、咸鏡北道・舞水端里に設置された大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射基地より規模が大きく機能も向上した長距離ミサイル発射基地を黄海沿岸に秘密裏に建設したと、米国の民間専門家らが主張している。

 AP通信が10日に報じたところによると、コンサルティング会社のジェーンズ・インフォメーショングループの専門家、ジョセフ・ベルムデス氏は今春にこのミサイル発射基地を初めて確認した後、衛星写真の分析を専門とする民間企業のタレント・キーホール・ドットコムのティム・ブラウン氏とともに、商業用衛星写真を利用し基地の建設作業を追跡してきた。彼らが見たところ、新基地はポンドン里という小さな村に建設され、移動可能な発射台と、弾道ミサイルやロケットを支えられる10階の高さのタワーからなる。イランのテヘラン郊外にできたロケット実験施設と似た規模のロケットモーターのテスト用施設もあるという。

 ベルムデス氏はAPとのインタビューで、ミサイル発射台が2005年以降に稼動状態になったがまだ一度も使われたことはないと説明した。北朝鮮がこの基地を、射程距離がさらに長く正確度も高いICBMの開発に活用しようとしているとの見解を明らかにした。また、ブラウン氏は、基地の建設作業は少なくとも8年前に着手され、近い将来にミサイルが発射されないという理由はないと強調する。この基地は人工衛星の打ち上げも可能とされる。

 しかし、ミサイルを発射台に移す前に最終組み立てを行うための垂直の組み立て用建物が備わっていない上、レーダー追跡施設も見つかっていない。そのため専門家らは、北朝鮮は実際の実験では移動式か艦船装着のレーダーシステムに頼るものと考えられると分析している。空襲から施設を防御できる防空システムも確認されなかった。ただ、ここにはエンジンの振動を測定し誘導システムを調整するという重要な役割を担うエンジンテストスタンドがあると確認された。ベルムデス氏は「基地の主にテスト用だ。北朝鮮が弾道ミサイル開発計画を続けていることを明確に示すもの」と話す。

 2人は同基地を、最も近い村の名をとって「トンチャンドン発射基地」と呼んだが、米情報当局ではこうした名前は使われていない。匿名を要求した米官僚は、米情報当局は北朝鮮の新ミサイル基地の存在事実を数年前から知っていたと話す。米政府が核開発計画を廃棄するよう説得努力を再開した後も、北朝鮮は基地の建設作業を続けてきた。

 ベルムデス氏は会社のウェブサイトと17日付けの英軍事誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」に関連衛星写真を公開する予定だ。

 一方、軍事研究機関グローバルセキュリティーの衛星写真分析の専門家であるジョン・パイク氏は、舞水端里基地の場合は規模が小さく短期間に多くの実験を実施できないのに対し、新基地は規模が大きい上にはるかに精巧で短期間に複数回の発射実験が可能だとしながら、これは北朝鮮の長距離ミサイル開発計画における大きな進展を意味するとした。