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年次推移

更新日:2008年03月17日    掲載日:2006年10月01日

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1.まとめ

  • がんの死亡数と罹患数はともに増加し続けている。
  • がんの死亡数と罹患数の増加の主な要因は人口の高齢化。

●人口の高齢化の影響を除いた年齢調整率でみた場合
全がん 死亡 男性 1980年代後半まで増加し、1990年代後半から減少。
女性 1960年代後半から減少。
罹患 男性 1980年代後半まで増加し、1990年代後半から横ばい。
女性 1980年代後半まで増加し、1990年代後半から横ばい。


●主要部位別の年齢調整率の近年の傾向
死亡 男性 増加 (なし)
減少 胃、結腸、肝臓、肺
横ばい 直腸、前立腺
女性 増加 乳房
減少 胃、結腸、直腸、肝臓、肺、子宮
横ばい 卵巣
罹患 男性 増加 前立腺
減少 胃、肝臓
横ばい 結腸、直腸、肺
女性 増加 乳房、肺、卵巣
減少
横ばい 結腸、直腸、肝臓、子宮

2.がん死亡の年次推移

1)がん死亡数

  • 男女とも、がんの死亡数は増加し続けている。
  • 2005年のがん死亡数は、1980年の約2倍。
部位別がん死亡率の推移 男性 部位別がん死亡率の推移 女性

2)がん死亡率は増加しているか

粗死亡率と年齢調整死亡率

死亡率には「粗死亡率」と「年齢調整死亡率」があります。「粗死亡率」は一定期間の死亡数を単純にその期間の人口で割った値です。がんは高齢になるほど死亡リスクが高いので、人口が高齢化するとそれだけでがんの「粗死亡率」は高くなります。
日本人のがんの「粗死亡率」は増加し続けていますが、それが人口の高齢化だけの影響なのか、それとも高齢化以外の何らかの要因があるのかを知るためには、年齢構成の変化の影響を取り除いた「年齢調整死亡率」を用いる必要があります。「年齢調整死亡率」は「もし人口構成が基準人口と同じだったら実現されたであろう死亡率」で、集団全体の死亡率を、基準となる集団の年齢構成(基準人口)に合わせた形で求められます。基準人口として、国内では通例昭和60年(1985年)モデル人口(昭和60年人口をベースにつくられた仮想人口モデル)が用いられます。

◆全がん

  • 粗死亡率は、男女とも増加し続けている。粗死亡率増加の主な原因は人口の高齢化。
  • 年齢調整死亡率は、
    男性・・・1960年代から1980年代後半まで増加し、1990年代後半から減少。
    女性・・・1960年代後半から減少。

全がん粗死亡率の推移 男女

矢印 年齢調整
全がん年齢調整死亡率の推移(日本人口) 男女

部位別がん粗死亡率の推移 男性 部位別がん粗死亡率の推移 女性

矢印 年齢調整
部位別がん年齢調整死亡率の推移(日本人口) 男性 部位別がん年齢調整死亡率の推移(日本人口) 女性

3)年齢階級別死亡率の年次推移(1960年、1980年、2000年の比較)

◆全がん

  • 男性では40歳代から60歳代の死亡率は変化が小さく、80歳代以上の死亡率が増加。
  • 女性では40歳代から60歳代の死亡率が減少し、85歳以上の死亡率が増加。

年齢別がん死亡率(全部位 1960、1980、2000) 男性 年齢別がん死亡率(全部位 1960、1980、2000年) 女性

◆部位別では

  • 胃がん…男女とも40歳代から70歳代の死亡率が減少。
  • 結腸がん…男女とも50歳代から死亡率が増加。
  • 直腸がん…男性では50歳代から60歳代で死亡率が増加、女性では1980年代以降死亡率が減少。
  • 肝臓がん…生まれた年代によって死亡率が異なる(出生コホート効果参照)。
  • 肺がん…生まれた年代によって死亡率が異なる(出生コホート効果参照)。
  • 前立腺がん…60歳代後半から死亡率が増加。
  • 乳がん…30歳代後半から70歳代前半で死亡率が増加。特に50歳代の死亡率増加が目立つ。
  • 子宮がん…年齢階級を通じて死亡率が減少傾向だが、30歳代では1980年代以降死亡率が増加。
  • 卵巣がん…1960年から1980年に40歳代以上で死亡率が増加。

3.がん罹患の年次推移

1)がん罹患数

  • 男女とも、がんの罹患数は1975年以降増加し続けている。
  • 2000年のがん罹患数は1980年の約2倍。
部位別がん罹患率の推移 男性 部位別がん罹患率の推移 女性

2)がん罹患率は増加しているか

粗罹患率と年齢調整罹患率

罹患率には「粗罹患率」と「年齢調整罹患率」があります。「粗罹患率」は一定期間の罹患数を単純にその期間の人口で割った値です。がんは高齢になるほど罹患リスクが高いので、人口が高齢化するとそれだけでがんの「粗罹患率」は高くなります。
日本人のがんの「粗罹患率」は増加し続けていますが、それが人口の高齢化だけの影響なのか、それとも高齢化以外の何らかの要因があるのかを知るためには、年齢構成の変化の影響を取り除いた「年齢調整罹患率」を用いる必要があります。「年齢調整罹患率」は「もし人口構成が基準人口と同じだったら実現されたであろう罹患率」で、集団全体の罹患率を、基準となる集団の年齢構成(基準人口)に合わせた形で求められます。基準人口として、国内では通例昭和60年(1985年)モデル人口(昭和60年人口をベースにつくられた仮想人口モデル)が用いられます。

◆全がん

  • 粗罹患率は1975年以降、男女とも増加し続けている。粗罹患率増加の主な原因は人口の高齢化。
  • 年齢調整罹患率は、
    男性・・・1975年から1990年代前半まで増加し、その後横ばい。
    女性・・・1975年から1990年代前半まで増加し、その後横ばい。

全がん粗罹患率の推移 男女

矢印 年齢調整
全がん年齢調整罹患率の推移(日本人口) 男女

粗罹患率(部位別) 男性 粗罹患率(部位別) 女性

矢印 年齢調整
部位別年齢調整罹患率(日本人口) 男性 部位別年齢調整罹患率(日本人口) 女性

3)年齢階級別罹患率の年次推移(1980年、2000年の比較)

◆全がん

  • 男性で60歳代から罹患率が増加。
  • 女性で40歳代から50歳代と70歳代後半以上で罹患率が増加。

年齢別がん罹患率(全部位 1980、2000年) 男性 年齢別がん罹患率(全部位 1980、2000年) 女性

◆部位別では

  • 胃がん・・・男女とも30歳代以上のほぼすべての年齢層で罹患率が減少。
  • 大腸がん(結腸がん、直腸がん)・・・男女とも40歳代後半から罹患率が増加。
  • 肝臓がん・・・生まれた年代によって罹患率が異なる(出生コホート効果参照)。
  • 肺がん・・・生まれた年代によって罹患率が異なる(出生コホート効果参照)。
  • 前立腺がん・・・60歳代から罹患率が増加。
  • 乳がん・・・30歳代後半から罹患率が増加。特に40歳代後半から50歳代前半の罹患率増加が目立つ。
  • 子宮がん・・・20歳代から30歳代では罹患率が増加。50歳代から罹患率が減少。
  • 卵巣がん・・・40歳代から罹患率増加が目立つ。

4.がんの罹患と死亡の年次推移

がん対策と罹患率、死亡率の推移との関係

◆全がん

  • 男女計では、年齢調整罹患率は1975年以降1990年代前半まで増加、その後横ばい。年齢調整死亡率は1960年代から横ばいが続き、1990年代後半から減少。

がん死亡・罹患率の推移(全部位) 男女計

がん死亡・罹患率の推移(全部位) 男性

がん死亡・罹患率の推移(全部位)  女性

利用方法とデータソースについては集計表のダウンロードをご参照ください。


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