特許コード
|
P05A007530
|
発明の名称
|
アフラトキシン等有害物質の分解用組成物
|
整理番号
|
化学・薬品-126
|
データ収録日
|
2005年9月21日
|
出願番号
|
特願2003-391742
|
公開番号
|
特開2005-154482
|
出願日
|
平成15年11月21日(2003.11.21)
|
公開日
|
平成17年6月16日(2005.6.16)
|
発明者
|
矢部 希見子
中川 博之
|
出願人
|
独立行政法人食品総合研究所
|
発明の概要
|
【課題】 農作物、食品、飼料等の性質などに影響を与えることなく、アフラトキシン関連物質などの有害物質を分解する技術を開発すること。 【解決手段】 ヘミン及び/又はヘム含有物質を含むことを特徴とするアフラトキシン関連物質及び芳香族有害化合物から選ばれた有害物質の分解用組成物並びにアフラトキシン関連物質及び芳香族有害化合物から選ばれた有害物質により汚染された農作物、食品又は飼料をヘミン及び/又はヘム含有物質と接触させることを特徴とする汚染された農作物、食品又は飼料の無毒化方法。 【選択図】 なし
|
従来技術、競合技術の概要
|
【背景技術】 アフラトキシンは、アスペルギルス(Aspergillus)に属する一部のカビが生産する、自然界で最も発癌性が高い物質である。アフラトキシンには種々の誘導体が存在し、中でもアフラトキシンB1(以下、AFB1 と略称することがある。)は最も毒性が強く、穀類を中心とする農作物、食品、飼料等から検出される量も多いことが知られている。 穀物は世界的に流通する商品であるため、その汚染は深刻な問題となっている。そこで、アフラトキシン等による穀物汚染は、多くの先進国において調査され、当該汚染の規制値が決められており、常にアフラトキシンの汚染が監視され、規制値を越えたものは焼却等の方法で処分されている。 アフラトキシンは耐熱性で、熱分解させるには、250℃以上の高温が必要であり、通常の料理の温度(約180℃)よりも高い。このような高温で処理すると、穀物自体の性質が変化してしまう上に、高コストを要することから、実用化は困難である。 一方、アフラトキシンで汚染された穀物のアンモニア処理やアルカリ処理でアフラトキシンを分解する方法も提案されている(非特許文献1、2および特許文献1)が、処理後の穀物は性質が変わってしまうため、食料としての利用ができない。そのため、飼料用とする他に用途がないが、この場合も品質の劣化など新たな問題が生じることがある。 さらに、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂の原料や殺菌剤として用いられているビスフェノールA(BPA)などは、内分泌撹乱物質としての疑いが持たれており、水質汚染、土壌汚染、その他の環境に及ぼす影響が懸念されている。これまで、微生物によるBPAの分解法として、グラム陰性の好気性バクテリアを用いた例が報告されており、分解経路も推定されている(非特許文献3)。しかし、安価で、効率的な分解方法が求められている。 【非特許文献1】Park DL. 1993. Perspectives on mycotoxin decontamination procedures. Food Addit. Contam., 10, 49-60. 【非特許文献2】Park DL, Lee LS, Price RL, Pohland AE. 1988. Review of the decontamination of aflatoxins by ammoniation: current status and regulation, J. Assoc. Off. Anal. Chem., 71, 685-703. 【特許文献1】米国特許第3,429,709号明細書 【非特許文献3】Spivack,J., Leib,T.K., and Lobos,J.H.,J.Biol.Chem.,269, 7323-7329 (1994)
|
産業上の利用分野
|
本発明は、アフラトキシン等有害物質の分解用組成物に関し、詳しくはヘミン及び/又はヘムタンパク質を有効成分として含有するアフラトキシン等有害物質の分解用組成物に関する。
|
特許請求の範囲
|
【請求項1】ヘミン及び/又はヘム含有物質を含むことを特徴とするアフラトキシン関連物質及び芳香族有害化合物から選ばれた有害物質の分解用組成物。 【請求項2】ヘム含有物質がヘムタンパク質である請求項1記載の有害物質の分解用組成物。 【請求項3】アフラトキシン関連物質及び芳香族有害化合物から選ばれた有害物質により汚染された農作物、食品又は飼料をヘミン及び/又はヘム含有物質と接触させることを特徴とする汚染された農作物、食品又は飼料の無毒化方法。 【請求項4】ヘム含有物質がヘムタンパク質である請求項3記載の汚染された農作物、食品又は飼料の無毒化方法。 【請求項5】ヘミン及び/又はヘム含有物質と共に過酸化水素を共存させることを特徴とする請求項3又は4記載の汚染された農作物、食品又は飼料の無毒化方法。
|
国際特許分類(IPC)
|
|
※
|
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください
|
※J-STOREでは、これ以外にも企業にライセンス可能な数々のデータを無償で提供しております。
トップページから検索してください。