2008年03月07日
隠蔽されているのか? カビ毒による食品危機 3月7日
先日HNNでも報道した、政府が隠す、カビ毒に関する食品危機ですが、
読者より送られてきた多々情報も含め、追加報道します。
■共産党、紙議員の政府への質問主意書
(要点)
・アメリカから輸入している食用トウモロコシから、アフラトキシンが検出される
ようになり、違反率が1割を超えていること
・飼料には、食品衛生法のような輸入届け制度のの基準がない理由はなんですか
・湾岸入着時に、飼料用トウモロコシにアフラトキシン検査をしないのは何故か
など
■政府答弁書
(要点)
・アフラトキシンについての汚染や害毒は知っている
・トウモロコシだけが原因とは限らないので、単体での(輸入制限などの)基準を
設ける必要はない
・配合された飼料については、アフラトキシンを有害物質指定しているが、
違反した事例は『一件もないです』
・実はアフラトキシンに汚染された牛から出た牛乳も、アフラトキシンに汚染されて
いることは知ってます。しかし、違反事例がないのだから、規制もしません。
これだけ見ると、確かにアフラトキシンは有害物質なのだが、
政府の検査もちゃんとしており、全く心配の必要はないのだと思えます。
しかし、これには裏があります。
■自農場が06年3〜9月に民間検査所等に依頼した、
配合飼料カビ毒検査の報告数値(13検体43種)
規制値:最低危険値:検査報告値。単位ppb(十億分の一)。
●アフラトキシン
規制値 20
危険値 300
報告値 2〜7
●ゼアラレノン
規制・危険値1000
報告値1.7〜31
●DON
規制・危険値1000
報告値35.1〜244.3
●フモニシン
暫定規制値5000
危険値 20000
報告値33〜320
こうした検査結果を見ると、報告値は危険値は愚か、規制値にも程遠く、
まったく安全だと思わされてしまいます。政府による回答も、このような
都合の良いデータを基にされたのかもしれません。
しかし、実は高濃度汚染なことがわかり、後に単位は修正されています。
■検査側等が高濃度汚染(ppm)と認めた為単位修正したもの
単位ppm(百万分の一・ppbの千倍)
●アフラトキシン
規制値 0.02
危険値 0.30
報告値 2〜7
●ゼアラレノン
規制値・危険値 1
報告値1.7〜31
●DON
規制値・危険値 1
報告値35.1〜244.3
●フモニシン
暫定規制値 5
危険値 20
報告値33〜320
高濃度部分では、危険値をはるかに上回る値を示しており、
すぐにでも国民への周知が必要なレベルです。
しかし、それは現在もなされていません。
更に驚くべきことがもうひとつあります。
上記の検査ですが、カビの吸着剤メーカーを介して依頼されています。
理由としては、「カビ毒の家畜への影響を抑える為に、薬剤投与などでは
効果がなかったが、カビ吸着剤を大幅に増量することで改善された為」
となっていますが、それだけとは思えない面もあります。
それは、この吸着剤メーカーですが、なんと
『親会社が飼料穀物の大手輸入商社だった』
のです。通常、こういった検査は第三者がやるのが当たり前であり、
こんな状況下で行われた検査が、本当に信用出来るのでしょうか。
数値の改ざんや、ごまかしなどがあったと疑ってしまうのが普通です。
そもそも、危険値というのは、家畜に被害を与える可能性のある最低濃度です。
規制値内であれば、吸着剤など不要なはずなのです。
「一件も違反がない」
「事例がない」
政府の答弁どおりならば問題ありませんが、
米国からの輸入であること、検査値の単位変更、異常とも言える極端な政府認識、
利害関係の当事者による検査など、そうではないと思わせる事実が、あまりにも
多すぎるのではないでしょうか。
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