警視庁の家宅捜索が入った食品加工会社「浜伸」=11日午前10時24分、東京都中央区銀座5丁目、中田徹撮影
欧州産のウナギを「鹿児島産」と偽って販売したとして、不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで、警視庁は11日、東京都中央区銀座5丁目の食品加工会社「浜伸」本社や関係先など計26カ所を家宅捜索した。
生活経済課によると、浜伸は7月31日〜8月3日、欧州産ウナギのかば焼きパック12個を「鹿児島産」と偽り、関連会社とみられる東京都三鷹市中原1丁目の「弥生」に譲り渡した疑いがある。スーパー2社の都内の5店でシールを付けて販売されており、家宅捜索はスーパーでも行われた。
産地偽装の情報をつかんだ東京都が7月17日、農林水産省東京農政事務所とともにJAS法に基づいて立ち入り調査をしようとしたところ、浜伸側が拒否。都によると、伝票の提出も拒み、仕入れ量や販売量なども把握できなかったところから、同月22日、警視庁に情報提供していた。都が買い取って行ったDNA鑑定では「日本産はあり得ない」という結果が出ているという。
民間信用情報会社によると、浜伸は1976年設立で従業員は約20人。06年2月期決算では約8億円の売り上げがある。