岡山放送局

2008年9月10日 17時4分更新

旅館に木質ペレットボイラー導入


木くずを固めた環境に優しい燃料を使い、温泉のお湯を暖めるボイラーが美作市の温泉旅館に導入され、9日から運用が始まりました。

このボイラーは重油の代わりに、製材所などから不要物として出されていた木くずを細かく砕いて固めた「ペレット」と呼ばれる燃料を使うものです。

美作市の湯郷温泉にある温泉旅館「ゆのごう美春閣」では、値上がりする重油代を少しでも節約しようとこのボイラーを導入することを決め、9日から稼働を始めました。

ボイラーのスイッチが入れられると燃料のペレットが炉の中で次々と燃え、旅館の温泉や給湯用のお湯を温めました。

この温泉旅館を運営する会社によりますと、ペレットボイラーを導入することで館内全体で年間490キロリットル使用していた重油を半分以下に減らすとともに、二酸化炭素の排出量もこれまでの3分の2程度にまで減らすことが出来ると見込んでいます。

この温泉旅館を運営する会社の永山久徳社長は「宿泊料に原油高騰分を転嫁せざるを得ないところまできてしまったので、設備投資はかかるがペレットボイラーの導入を決めた。環境にも優しいということで、効果が実感できたら経営する他の旅館でも活用していきたい」と話しています。