ここから本文エリア 「未来永劫にない」・抗議殺到に議長明言2008年09月09日 県議会の傍聴を規制強化した傍聴規則が8日、施行された。3日の改正以降、県議会には抗議メールが殺到するなど混乱が続いている。これを受け桜井富夫議長は8日の議会運営委員会で、傍聴希望者に対する身分証明書の提示について「未来永劫(み・らい・えい・ごう)に適用されることはないだろう」と明言し、「会議公開の原則」の堅持を強調。事態の沈静化を図った。 県議会にはこれまで「茨城には失望した」などとする抗議のメールが数十件届いた。同日の県議会には複数の在京テレビ局が取材に訪れ、議長らに対して規制強化の意図を問いつめる場面もあった。議会運営委員会でも、複数の会派から「慎重に運用してほしい」「会議公開の原則を踏みにじったもの。撤廃を強く求める」などの意見が出た。だが、施行は揺るがなかった。 議会事務局によると、8日の本会議には193人が傍聴したが、職員は身分証明書の提示を求めなかったため、混乱はなかったという。筑西市の男性(71)は「毎年傍聴に来ているが、何も変わりはなかった。規制についてはよくわからない」と話した。 改正規則は、議場や委員会での写真撮影や録音は、県政記者クラブ所属の報道関係者や役所関係者らに限定。議場の安全確保のため、県議会事務局職員が傍聴希望者に免許証など身分証明書の提示を求めることができる。 改正のきっかけは、6月議会の総務企画委員会で、傍聴人が許可を得ずに写真を撮影し、許可を得て撮影した本会議中の県議の「居眠り写真」とともにブログに掲載したことだ。桜井議長は「隠し撮りされたことは問題で、議会の秩序を乱す」として規制強化を図った。 県議の1人は「本当は無断撮影が問題なのではなく、ブログの批判的な内容が改正のきっかけだろう。これで議会で居眠りできなくなるからね」と説明していた。
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