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私はなな。
絶滅の危機に瀕している、産婦人科医です。
何かと世知辛いこの世の中ですが、
それでも産婦人科医療に誇りと愛着をもって、仕事をしています。
なな
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福島・大野病院「事故」の判決、無罪。。。
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わんこの日記
2008.08.28 10:28
コメント
コメント一覧
速報ありがとうございます。
朝からドキドキしていました。
無罪の文字をみながら涙がポロポロでてきました。
written by 子持ちししゃも / 2008.08.20 10:11
速報ありがとうございます。
これから、加藤先生の名誉を取り戻す戦いの始まりですね。
written by akagama / 2008.08.20 10:18
私も今ネットのニュースで知り、
なな先生に伝えたい!と思い、
こちらに来ましたが、
もうご存じだったので安心しました。
written by みっくんママ / 2008.08.20 10:26
Newsを見て、まっさきに なな先生のBlogに来てしまいました。
少し安心しました。神様はいるんだあ。と思ってしまいました。
先日のなな先生の↓書き込みをみて、”検察に着いてのコメントを読んでとなな先生って本当に公平性のある、素敵な方だなあ。と感じました。
written by えるもー / 2008.08.20 10:27
ありがとうございます。
ひとまず、安心しました。
でも、これからが肝心ですね。加藤先生の、これまでに受けた精神的ストレスが気がかりです。
written by azuki / 2008.08.20 10:29
先ほど、無罪判決を知りました。
本当に良かったと思います。
written by
わんこ
/ 2008.08.20 10:53
なな先生、よかったですね。
先生のお祈りが通じましたね。
自分のことのように嬉しかったです。
written by tama / 2008.08.20 10:58
よかったです。
判決理由、早く知りたい気持ちです。
そして、失敗を生かして欲しいですね。
written by みんみん / 2008.08.20 11:03
信じてました。
でも、やっぱり気になって・・・・回診後ダッシュで医局に戻って確認。
本当に良かった。
これから日本の医療が、医療を受ける方にも、医療を行う側にも、良い方向に向きますように。
written by saya / 2008.08.20 11:45
なな先生
朝からばたついていました。が、
今ネットで見てホッとしました。
一番上の段に書かれていましたね。
大きな問題提起になったのですよね。
加藤先生ゆっくり休んで欲しいです。
written by ぴょん / 2008.08.20 11:45
良かったです!!
第一報ありがとうございました。
数日前から再燃で入院、情報がままならず、ずっと気になっていました。
とにかく、良かったです。
でも、加藤先生の今後とか、支援体制やら何やら気になります。
患者も応援しています。勿論、今後も。
written by sarnath / 2008.08.20 11:55
本当によかったですね。
でもテレビで流れていた加藤先生の画像の下に
加藤’被告’という言葉が打たれていたのを見て
改めて胸が痛みました。
今後加藤先生の人生が少しでも良いものとなることを心から願ってやみません。
written by pooh / 2008.08.20 12:05
ニュース速報で無罪判決を知りました。
本当に良かったです。
私は医療従事者ではなく、医療の恩恵を受ける側ですが、K先生の無罪を信じておりました。
K先生が一日も早く地域医療へ復帰されることを願って止みません。
written by みどり / 2008.08.20 12:34
私も昨夜はそわそわして眠れず、お祈りしながら眠りにつきました。
無罪判決に、私もblogで速報だけ流しました。
光が、届きました…!
written by
エビ
/ 2008.08.20 12:35
なな先生
無罪判決になりましたね。
私もほっとしました。
今回の裁判が、今後警察などの司法の方々が、
医師を告訴する際の参考として、生かされるといいですね。
そして正しい医療を続ける医療者に勇気を与えたと思います。
一連の騒動に巻き込まれた医師や関係者の方々は大変でしたでしょうが、
これを機に、司法と医療についてきちんとディスカッションできたことやなどは決して無意味でなかったと思います。
なな先生もお仕事がんばってください。
マッチング中の医学生より。
written by sunning dale / 2008.08.20 14:49
今、ニュースで知って体中の力が抜けました。
無罪は確信していたものの、日本の司法は大丈夫だろうかということの方が心配でした。
この裁判に限らず、患者さん側の「真実を知りたい」という思いは、裁判という手段ではない方法でその思いに対応していくことが必要であることを、今回のことから社会全体が学ぶ必要があると思います。
特に報道関係の方達は、情に訴えやすい切り口として使うことのないようにして欲しいと思いました。
加藤先生の心の傷が癒され、また医療のために良い働きの場が与えられますように。
なな先生をはじめ、ブログやネット上で訴え続けてくださった方々の力も大きく何かを変えてきたと思います。
ありがとうございます。
written by フィッシュ / 2008.08.20 15:56
当然の判決ですが、本当に良かったと思います。
控訴しないように望みます。
written by RDM / 2008.08.20 16:59
本当によかったです。
まだ駆け出しの産婦人科医ですが、ドキドキしながら判決を待っていました。
このようなことが今後二度と繰り返されないように今回のことが必ず今後のために生かされること、そして加藤先生と御遺族の方々の人生が一日も早く前へ歩みだすことを祈ります。
written by でこりん / 2008.08.20 17:40
とりあえず、ほっとしました。
肩の力が抜けました。
ほんの少し、医療崩壊が遠のいた気がします。
今夜くらいは、加藤先生を含め、
全国の産婦人科の先生にゆっくり寝て欲しいです。
written by さまようSE / 2008.08.20 19:21
神様、無罪をありがとうございます!
本当に良かった。涙が流れました。
加藤先生、そして全国の産婦人科の先生方、これからもますますお元気に良い働きをなさってください。
私たち助産師も、産婦人科の先生方とこれからも共に歩んでいきたいと願っています。
written by 産婆のユミコ / 2008.08.20 20:06
なな先生、こんばんは。
外来診察が終わった後、メールをチェックしたら、加藤先生の無罪判決の話が届いていました。
無罪を祈るというより、無罪でないとおかしいと考えていました。当然ですが、署名にも参加しました。
医師法第二十一条は、刑事事件との関係が疑われる場合、証拠隠滅にならないように、というのが立法の趣旨ですね。
ご遺族の会見も放送されていましたが、残念ながら病死でしょう。そのまま分娩していたら、母子ともになくなっていたはずです。加藤先生のおかげで、子が救われたことを、多くの人は忘れています。
三年前、病院内で、私が主治医の患者さんが他の患者さんに殺されるといった事件がありました。
日曜日でしたが、即刻、看護部長とともに、遺族の自宅を訪問し、状況を説明しました。告別式には院長と一緒に参列しました。無念でならないとの口調でしたが、二十年以上入院していた患者さんです。院長と私の焼香で、急に表情が和らぎ、「長い間、お世話になりました」となったものです。
written by K&R / 2008.08.20 20:19
無罪判決が出たのですね。
加藤先生とすべての産科医に祝福を!
written by (´・ω・`) / 2008.08.20 20:28
病院のベッドの上で、ニュースを見ました
すぐになな先生のことが頭によぎりました
無罪…良かったですね
人が亡くなられたことは残念なことですが、その度に医者が起訴されていたら、日本の医療界は大変なことになりますよね
年月はかかったけど、一応決着がついて良かったですね
特に産科医のみなさんもホッとされたことでしょうね
これからも頑張ってください!
written by
るうい
/ 2008.08.20 20:55
なな先生へ
はじめまして、時々お邪魔させていただいていました。
私も『無罪』をしって、帰宅してすぐになな先生の日記を
ひらきました。
本当に嬉しいです。
written by u~yan / 2008.08.20 21:20
加藤先生に産科医続けてもらいたくって無罪でよかったなと思います。なんとなくだけど、子宮取るよりも、胎盤はがせるなら剥がそうとがんばってくれたような気がするから。
子宮は取りたくない、でも命は助けてもらいたいとか当事者って複雑な思いもありますよね。
お産って何が起こるかわからないですね。
亡くなった家族にはお気の毒とは思いますが、あの先生仕事に戻ればいい先生でいてくれるような気がします。また産科医として働いて欲しいな。
written by 患者 / 2008.08.20 21:44
なな先生のブログに出会い、恥ずかしながら初めてこの事件に
興味を持ち、とても強い怒りを感じた者です。
はじめまして。
ニュースを見て一番になな先生のことが頭に浮かび、思い切って
書き込みをさせていただくことにしました。
私も帝王切開経験者です。
しかし今日、加藤先生が無罪で良かった!と心の底から
安堵しました。
おめでとうございます。
本当に本当に良かったです。
なな先生、これからも"産婦人科医"に誇りを持っていてください。
written by まおこ / 2008.08.20 22:14
良いお知らせでした。もう自分は、この国の医療の行く末について、明るい何かを期待しなくなって久しいのですが、加藤先生の名誉が回復されたことについては、我が事のように喜んでいます。
絶望的なところまで行き着いた感のある医療現場と推察しますが、そこで頑張っておられる先生方に対しては感謝の念でいっぱいです。どうかご無理なさいませんように。
written by
鴛泊愁
/ 2008.08.20 22:31
私もドキドキしながら、この日を待っていました。
昼休みにネットで無罪のニュースを見て、ホッとしました。
そして、同時になな先生もホッとされた顔が、浮かびました。
いつも、最善を尽くそうとされているお医者様に感謝をしています。そんな主治医に私はわがままばかり言って、困らせています。ごめんなさい。
written by バリ島 / 2008.08.20 23:21
初めて書き込みします(^^)
いつも、心を温めるために読ませていただいています
無罪判決、確信していましたがウルっと来てしまいました。
仕事中でしたが書き込もうとしてパソコンに怒られてしまいました><
判決はうれしかったのですが、ネットでのレスポンスでまだまだ記事の表層しかみてなかったり医者にかかれば死なないものみたいな書込が数多く見られ悲しくなりました><
携帯のコミュニティでニュースに対する日記が丁度半々ぐらいでした。
拙い文章ですが加藤先生が一生懸命助けようとしたことや、無理な治療じゃなかったこと出来るだけ伝えてみました(^^)
ほんとうは、ここ読んでもらえれば一発なんでしょうけど・・・
わかってくれたらいいな(^^)
written by RoKo / 2008.08.20 23:45
なな先生、こんばんは。
加藤先生の無罪判決、よかったです。
テレビの一報で手をたたき喜びました。そばの子ども達は不思議そうに「何、何~?」と何度も聞いてきましたが(・o・)
事故調査委員会、これはお互いのために発足したほうがいいのでしょうね。遺族としては、直後ではどんな丁寧な説明を受けても、納得するのは難しいと思います。
それでも、医療側は包み隠さず、最初からの経緯を説明するべきですよね。罵倒されるのは覚悟のうえで。
あっ、これは今回の加藤先生の件についてではなく、全般の処置の結果があえなく亡くなられてしまうケースについてです。
遺族も直後では、悲しみや怒りの矛先が医療側にいってしまうのは仕方のないことだと思うのです。
当然のように「どうして?」と疑問をもつのも。
ご遺族の会見で「裁判になって、わかったことがありました。」という言葉がとても気になりました。
ご存じのように私の二回目の帝王切開も大量出血を伴い麻酔がきれるほどの時間がかかりました。今、こうして子ども達のそばにいられることに幸せを感じていますが、もしあの時死んでしまってたら…と考えると、主人も裁判を起こしたかもしれません。でも、こうして生きててよかったです。
うちの主人はそういう立場にたったら、きっと手ごわいですから。
written by mizuho / 2008.08.21 02:19
KEIでございます。毎度水を差すようで恐縮ですが、無罪は無罪で結構ですが、asahi.com判決理由要旨によると、必ずしも手放しで喜べないと思います。
判決理由要旨をさらに要約すると、
「被告の行為と患者の死に因果関係(客観的帰責可能性)があり、被告に予見可能性も結果回避可能性もある以上過失は推定される。ただ検察側による被告の注意義務の定義及びその存在不存在の証明が不十分であるから、検察側がそれ以上立証しない以上、当裁判所は注意義務違反の事実を認定できないので無罪とする」ということだと思います。
つまり、業務上過失致死罪にあてはめると、業務者である被告医師は、被告の行為によって患者を死に至らしめたが、その行為が一般的医師に求められる注意義務に違反したといいうるためにはその基準となる医学的準則が示されねばならないわけだが、検察側の主張にはその立証が不十分であって採用できないということです。言い換えれば検察側が違った形で立証できたら違ったものになっていたかもしれないということです。まあ、違法性阻却事由があるとかいうのではなく、構成要件該当性がないわけでそもそも無罪でいいんでしょうが、この判決理由要旨ではなんかすっきりしませんね。正式なものが見られれば検討できるのですが、、、。
written by KEI / 2008.08.21 08:19
加藤先生のご苦労は計り知れませんね。産科・小児科の医師達は人事ではなかったことと思います。
これで有罪だったらなな先生もストライキ&辞職の勢いですもんね。というか医師全体ストに入ってもおかしくない。
written by
いっちゃん
/ 2008.08.21 15:23
なな先生、無罪判決でまずはホッと致しました。
まだ、控訴の可能性が残っているので、安心はできませんが。
いずれにせよ、故意でない診療関連死を刑事にせよ、民事にせよ、裁判で裁くのは間違いです。
勝った、負けた、では医療行為の是非は判断できません。
個人に罪を負わせる文化は医療安全にはつながらず、起きた原因を専門家の目で詳しく調べたり(root cause analysia)や、状況の報告制度(関係した当事者や医療機関の匿名化)、スキルに問題があった場合の医療従事者の再教育制度、などで医療安全のを図るのが欧米やオセアニアなどの先進国の考え方の主流になっています。
また、スウェーデンなどは、医療裁判そのものを行っていません。
日本は先進国のひとつですが、医療安全のへの考え方は時代遅れのものを未だに踏襲しています。
この裁判の結果がどうであれ、先進国の医療安全への考え方を学び取っていくことは急務と思っておりました。
お伝えすることがあれば、その都度、お伝えしていこうと思います。
今回の無罪判決は、なな先生や僻地の産科医先生、yosyan先生のなど多くの医師ブロガーの先生方の頑張りも、大きかったと思います。
情報の共有が大きな力となりました。
そうそう、ひとつ前の先生のエントリーのなかのお言葉、「専門家である検察や警察を責めないでほしい。萎縮して、本来の業務に支障がでで、国民が困るから」・・・とは、警察や検察に対する強烈な皮肉に受け取りました(笑)。
written by 鶴亀松五郎 / 2008.08.21 17:13
子持ちししゃも先生、いち速くコメントをありがとうございます。
私も、涙が出ました。
我々をここまで思わせるこの事件て、何なんでしょうね・・・
written by なな / 2008.08.22 08:15
akagama先生、こんにちは。
先生も、無罪判決を最も喜んでいるお一人と思います。
ありがとうございます。
written by なな / 2008.08.22 08:16
みっくんママさん、こんにちは。
>なな先生に伝えたい!と思い
ううう、嬉しいです~(T^T)
written by なな / 2008.08.22 08:16
えるもーさん、こんにちは。
>Newsを見て、まっさきに なな先生のBlogに来てしまいました。
皆さん、泣かせてくれます(/_;)。
ブログやっててよかった。
written by なな / 2008.08.22 08:18
azukiさん、こんにちは。
判決を受けて、まず加藤先生のお心を思い遣れるazukiさんは
やっぱりやさしい方なのだと思います。
written by なな / 2008.08.22 08:19
わんこさん、一緒に喜んで下さって、ありがとうございます。
written by なな / 2008.08.22 08:19
tamaさん、ありがとうございます。
皆のお祈りが効いたのだと思います。
written by なな / 2008.08.22 08:19
みんみん先生、ありがとうございます。
この経験は、活かして行きたいですね。
written by なな / 2008.08.22 08:21
saya先生、こんにちは。
私もこの日は、そわそわして待ち構えていました(笑)。
先生と一緒に、お祈りします。
written by なな / 2008.08.22 08:22
ぴょん先生、こんにちは、
加藤先生、ゆっくりお休みして、
そして現場に戻って来て頂きたいと思います。
皆が待っています。
written by なな / 2008.08.22 08:23
sarnathさん、こんにちは。
今日は、お加減はいかがですか。
くれぐれもお大事になさって下さい。
sarnathさんのお立場からの応援は、とても励みになります。
written by なな / 2008.08.22 08:24
poohさん、こんにちは。
加藤先生は、これからも地域医療に貢献したいとおっしゃっていると報じられています。
加藤先生が我々の同志でいて下さっていることは、誇りです。
written by なな / 2008.08.22 08:25
みどりさん、こんにちは。
きっと、応援して見守って下さっていると思っていました(笑)。
ありがとうございます。
written by なな / 2008.08.22 08:26
エビさん、こんにちは。
昨晩は眠れましたか?
光、届きましたね。
written by なな / 2008.08.22 08:26
sunning dale さん、こんにちは。
>これを機に、司法と医療についてきちんとディスカッションできたことやなどは決して無意味でなかったと思います。
私も、そう思います。
そして、このように思っている医学生さんがいることを、心強く思います。
マッチング、うまく行きますように!
written by なな / 2008.08.22 08:28
初めまして。
この裁判の判決を固唾を呑んで見守っていた看護師です。
こちらのブログを拝見し、Dr.や他の医療従事者の皆様の意見を拝見して学ばせて頂いております。
加藤先生の無罪判決、本当に良かったです。
加藤先生の無罪判決後の会見とご家族の会見が報道されたのを見ましたが、先に皆様が語られている通り報道の仕方にも問題があるように感じました。
ご家族の方が辛いお気持ちをされるのはよく分かります。
早くご家族の傷が癒えるといいのですね。
written by 櫻井 / 2008.08.22 11:21
まずは無罪で一安心です。しかしながら気になる点があります。
1.胎盤剥離を中止して子宮摘出手術等に移行した場合に予想される出血量は、胎盤剥離を継続した場合である本件の出血量が著しく大量となっていることと比較すれば、相当に少ないであろうということは可能であるから、結果回避可能性があったと解するのが相当である→この判決文に対して産科医のコメントをお聞きしたいです。無罪ですが、他科の医師からみてもこの内容についてはえっ?て思うのですが、、、
2.遺族の心情を考えますとやはり補償の問題があろうかと思います。過失はないが、ある程度の補償、更に心のケアは大切でしょう。
3.やはり産科医不足の問題です。一人医長で県立病院産婦人科を切り盛りしていらした加藤先生のように孤軍奮闘されている全国の産科医にとって産科医不足は極めて重要な問題です。もし手術時に手を離して手術中に家族に経過を説明していれば、少しは遺族の心情も違っていたかもしれません。現実はそんな余裕のある人員が病院には居ない事実。これはマスコミではあまり語られませんね、その後の医療崩壊は語られていますが。
4.まだまだお産は正常に出来て当たり前だという一般人の認識と現実とのギャップ。
医療事故調査委員会の話に持っていく前に考えないといけない問題が多いように愚考します。
written by Taichan / 2008.08.22 17:39
控訴取りやめの要望について中間管理職先生が書いてらしたので、控訴に対しては"一週間が要"Just one weekと聞き知りますので私もblogで
『May I have your attention,please.08/21』を書きました。↓
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
ご家族のお気持ちに安らぎが訪れることを毎日想っておりますことお赦し下さいませ。
大野の控訴取りやめ要望署名活動の件中間管理職先生が書かれてますhttp://med2008.blog40.fc2.com/?m
↑の書き出しで実際の署名活動のフォームにも行けるようにしてあります。
亡くなられた方の命の重みに涙しながらも、これから頑張っていく患者さん達、みんなの命が輝きを放つように医療を守りたい、そう願います。
written by
エビ
/ 2008.08.22 20:32
フィッシュさん、こんにちは。
大変深みのあるコメントを、ありがとうございます。
>患者さん側の「真実を知りたい」という思いは、裁判という手段ではない方法でその思いに対応していくことが必要であることを、今回のことから社会全体が学ぶ必要があると思います。
本当に、その通りですね。
刑事裁判という、罪の有無を判定するやり方では、どちらも傷ついてしまいます。
そして今も尚、「真実を知りたい」とおっしゃっていると報じられている現実を見ると、
「真実を知りたい」という患者さんの思いは、満たされることがあるのだろうかと
途方に暮れる思いです。
メディアは判決後も相変わらずで、ほぼ一色です。
メディアが何を言おうと、目の前の患者さんだけを信じて、
粛々と医療に尽くしたいと思うばかりです。
written by なな / 2008.08.24 14:51
RDMさん、こんにちは。
控訴、なさそうな雰囲気になってきたと思いませんか。
written by なな / 2008.08.24 14:52
でこりん先生、こんにちは。
先生のおっしゃる通りですね。
「僕のような人を出さないで」という加藤先生の言葉が、胸に刺さりました。
written by なな / 2008.08.24 14:52
さまようSEさん、こんにちは。
力、抜けましたね。
司法を信じられない人生にならずに、ほっとしています。
written by なな / 2008.08.24 14:53
産婆のユミコさん、こんにちは。
妊婦さんと助産師と産科医は、同志です。
一緒に喜べる結果で、本当によかったと思います。
written by なな / 2008.08.24 14:55
K&R先生、こんにちは。
先生の静かな言葉が、胸に響きます。
本当に様々なご体験をなさって来たのですね。
どのような形でも、患者さんの死は堪えます。
それなのに、そのような事件があったら……想像するだけで震撼します。
>残念ながら病死でしょう。
私もそう思います。
ゼクがされなかったことが、残念でなりません。
もしなされていたら、結果によっては誰よりもご遺族が救われたのでは……
自らの教訓にしたいと思っています。
written by なな / 2008.08.24 15:02
(´・ω・`)さん、こんにちは。
産科医も含め、日本中の医師が注目した事件でしたね。
written by なな / 2008.08.24 15:04
るういさん、こんにちは。
一緒に喜んで下さって、ありがとうございます。
そろそろご退院された頃でしょうか。
全国的に気温が低めですが、創は痛みませんか。
くれぐれもお大事になさって下さいね。
written by なな / 2008.08.24 15:05
u~yanさん、こんにちは。
>帰宅してすぐになな先生の日記を
ひらきました。
日本のどこかにこんな方がいて下さるのかと思うと、励みになります(笑)。
ありがとうございます。
written by なな / 2008.08.24 15:07
患者さん、こんにちは。
産婦人科医でないとなかなかわかりにくい感覚かも知れませんが、
自分を慕ってくれる妊婦さんて、本当にかわいいものなんですよ(笑)。
その妊婦さんに、「先生、私、もう一人赤ちゃんがほしい」と言われたら
ぎりぎりまで頑張らない産婦人科医は、いないでしょう。
加藤先生は「地域医療に貢献したい」とおっしゃっているそうです。
早くその日が来て、日常にお戻りになることを祈っています。
written by なな / 2008.08.24 15:12
まおこさん、こんにちは。
今までも見て下さっていたのですね。
とても嬉しい気持ちです。
>これからも"産婦人科医"に誇りを持っていてください。
帝王切開をご経験された方が、今回の事件をご存知の上で、
このように言って下さることには、とても重みがあります。
ありがとうございます。
頑張ります。
written by なな / 2008.08.24 15:15
鴛泊愁さん、こんにちは。
いつもながら、深みのあるメッセージですね。
この2年半の間にも、産科医料の現場は見違えるように荒廃しました。
産み場を失った妊婦さんたちが、遠方からいらっしゃるようになりました。
先を考えると、ぞっとします。
そんな中、 鴛泊愁さんが下さったお言葉は、支えになります。
ありがとうございます。
written by なな / 2008.08.24 15:20
バリ島さん、こんにちは。
きっと一緒に喜んで下さるものと思っていました。
患者さんのわがままは、医者にとってはかわいいものですよ(笑)。
タツヒコ先生、困って嬉しそうな顔、してませんか。
written by なな / 2008.08.24 15:29
RoKoさん、こんにちは。
どこかで応援してくれていた方の存在に、私もまた心温めています。
判決から数日たちましたが、RoKoさんのおっしゃるような認識の方は
少なからずいるようですね。
我々医療者側が、もっと上手に強力にアピールするだけの力があればよかったのですが、
なかなかメディアにはかないません。
>わかってくれるといいな(^^)
私も同じ気持ちです(笑)
written by なな / 2008.08.24 15:36
mizuhoさん、こんにちは。
相変わらず、素敵なご主人とお子さんたちに囲まれて幸せにお過ごしのようですね(笑)。
>医療側は包み隠さず、最初からの経緯を説明するべきですよね。
はい、これは大原則だと思います。
そして、ほとんどの場合はなされているのが現状と認識していますが、
特殊な医療過誤事件でメディアが焼き付けた「医療側の隠蔽体質」
という言葉のイメージが強過ぎるのか、
未だに「隠す医療側」と「真実が知りたい患者側」という構図が
そのまま使われているように思います。残念なことです。
「どんな説明を受けても納得するのは難しい」というのも、その通りと思います。
そんな場合に遺族に必要なのは、それでも丁寧な説明と、充分なケアと、時間ではないでしょうか。
written by なな / 2008.08.24 15:47
KEI先生、こんにちは。
判決の詳細が出てからのお返事になってしまい、恐縮です。
判決理由は、私もすっきりしない部分を感じました。
先生がご指摘された部分も、そうです。
しかし検察側が違った形で立証するとしたら、子宮全摘をしたために救命できた例を提示する、ということになりますから、実質上立証は不可能ではないかと思うのです。
あのような形でも予見可能性が認められたことは、私の感覚では即座には受け入れ難いものでした。
難解ですが、「予見可能性あり、結果回避可能性もあり、でも結果回避義務なし」なのだと解釈しています。
鑑定の質に関する判旨は、素晴らしいと思います。
>毎度水を差すようで恐縮ですが
いいえ、そんなことはありませんよ(笑)
先生は、このコメント欄の健全さの維持に貢献して下さっていると思っています。
それにしても、先生を他のブログでお見かけしないのが不思議でなりません。
先生ほどの方でしたら、論客の集う所でもっと発言なさってもいいのでは?と、密かに思っているのですが。
written by なな / 2008.08.24 16:07
いっちゃん先生、こんにちは。
判決にほっとしている仲間が、ここにもいました。
いえ、辞職はしませんよ(笑)
ふて寝かストライキくらいはするかも知れませんが。
written by なな / 2008.08.24 16:10
鶴亀松五郎先生、こんにちは。
先生が、機会あるごとに教えて下さった医療安全への考え方は、
知識として自分の中にすっかり浸透しました。
今回下さったコメントのお話も、非常によく理解できます。
先進国の医療安全への考え方を学び、実践していくことは、
医療の改善に直結するものと思います。
先生の背中を見ながら、教えて頂きつつ、自らも学んでいかないとなりません。
また、愛読する一流ブロガーの先生方と併記して下さり、光栄です(笑)
今回の判決にネット世論の力が働いていることは、私も感じます。
ネットが発達する以前は、メディアの報道が全てでした。
メディアが「専門家の意見では」と紹介すれば、それが専門家の意見としてまかり通り、
第三者に吟味されることはありませんでした。
しかし今は、ちがいます。
全ての報道に対して、多数の専門家が意見を発信する世の中になりました。
先生のおっしゃるように、情報の共有が、大きな力になったと感じています。
>一つ前のエントリー
いたずらを見つかった子供の気持ちです(笑)
written by なな / 2008.08.24 16:25
櫻井さん、こんにちは。
櫻井さんのように、今回初めてのコメントを下さる方がいて、何だか嬉しい気持ちです。
きっと他にも、同じ気持ちでこの裁判を見守っていた方がいるのではないかと思えるのです。
ご家族のお心が癒えることと、生まれたお子さんが幸せに育つことを
祈って止みません。
written by なな / 2008.08.24 16:32
Taichan、こんにちは。
はい、課題は山積みです。
1 考えることは同じですね(笑)。上記KEI先生へのお返事にも書いたのが、この点です。
2 補償に関しては、誰がどの程度、ということが非常に難しいと思います。
心のケアに関しては、「グリーフケアが必要」という意見もお見かけしますが、現段階でご遺族と医療者ないし治療者と接することには、充分に慎重であるべきと考えます。
3 >産科医不足
私にとっては、どうしても答えの出ない問いです。
4 こういうことこそ、本当はメディアの出番だと思うのです。「お産って怖いんだ」という第一のメッセージを伝えれば、全然違った事件になっているはずです。
written by なな / 2008.08.24 16:41
エビさん、こんにちは。
署名活動、何よりも加藤先生の心を癒してくれるのではないかと思っています。
written by なな / 2008.08.24 16:42
無罪判決。
大社会問題に発展して 裁判官も世論を無視する訳にもいかぬ。
民事で和解している問題をほじり出して 起訴した事も納得がいかない。 警察と検察は点数稼ぎにやったのではないか。 亡くなった女性の遺族が告発した訳でもないようだから。
written by 犬と猿 / 2008.08.24 18:28
自分を慕ってくれる妊婦さんて、本当にかわいいものなんですよ(笑)。
その妊婦さんに、「先生、私、もう一人赤ちゃんがほしい」と言われたら
ぎりぎりまで頑張らない産婦人科医は、いないでしょう。
ふむふむそうなのね。
私の県は、3年したらよその病院行ってしまっているみたいだから同じ先生に当たるのは難しいかな?
ナナ先生は、同じ妊婦さんの子取り上げているからその妊婦さんたちうらやましいです。
でも別の先生もいい先生だったと思えるなら出会うのも悪くないかな?できれば女医さんがいいな。
来週あたり用事で病院行くからついでに産科寄って主治医の先生に息子見せに行こうかと思います。話できればいいな。
たぶん産科医じゃないとそうそう会いに行こうと思わないから素的な職業だと思いますよ。
written by 患者 / 2008.08.25 00:14
犬と猿さん、こんにちは。
きっとどこかで、結果をお聞きになっていらっしゃると思っていました(笑)
当日に現地入りした友人が、「産科医に無罪判決」という号外をくれたのですが、
「不当判決でーす」と言いながら配られていた、と聞いて
怒りを新たにしています。
written by なな / 2008.08.25 17:18
患者さん、こんにちは。
いえ、一人目の赤ちゃんの妊娠でも、
3人目で初めて自分のところに来てくれた妊婦さんでも、
慕ってくれる妊婦さんは、同じようにかわいいですよ。
是非、息子さんを連れて会いに行って下さい。
主治医の先生は喜んで、励みになること間違いなしです。
written by なな / 2008.08.25 17:20
なな先生、こんにちは。
無罪判決を喜んでいる人がたくさんいますね。
早く、加藤先生がお仕事に戻られることを願っています。
来年、帝王切開を受けることが決まりました。
分娩先の病院に行ったら、前回の帝王切開の切り口?が普通では考えられないところにあると言われ、いろいろ質問されました。
私の場合、陣痛がきてからの緊急だったため、仕方がないのかもしれませんが、正直ショックでした。
これは事故ではありませんし、手術の仕方はさまざまでしょうから、よくわかりませんが、も、理由があってのことでしたら、説明を受けたかったと思います。
また、産科がないので、妊婦検診などでお世話になっている婦人科の先生には、「大野事件のことがあったので、神経質になっているんですよ。大丈夫です。」と励ましてもらいました。
主人には、妊娠がわかったときから、子どもがひとりいるので、母体を優先してほしいこと、そして何かあっても裁判はしないでほしいと話しています^^
最後に、なな先生に質問があります。
大野病院で帝王切開の手術を受けた方は、大野病院がかかりつけだったのでしょうか?
この点が、調べてもわかりませんでした。
よろしくお願いします。
written by みけ / 2008.08.25 17:45
なな先生こんばんは。
学生の頃の臨床実習で最も印象に残っているのは産婦人科の
臨床実習でした。二週間くらいでしたが、産婦人科の当直室に
ずっと泊り込ませてもらったものです。幼い頃は、出産時に命を
落とす母親と子が多く、忘れた頃に、地元では「残念じゃのう」
と、地元の皆がフォローし、供養していたいたものです。
>ゼクがされなかったことが、残念でなりません。
死因について疑問が残る時は、遺族にゼクを勧めていますが、
断わられたことはありません。どうしてもわからないことがある
のは、医療の宿命でしょう。
標準的な医療行為では無理な場合は、家族に説明した上で、思い
切って標準から外れる医療行為も何度となくやりました。「この
ままでは、これまでの知見では、99.9%亡くなります。救命できる
かどうかはわかりませんが、この治療を行うと救命率が高くなる
との報告がありますが、運が良くても半分以下です。どうされます
か?」と何度も確認した上で、救命できた患者さんも少なくはありません。
(続く)
written by K&R / 2008.08.25 22:58
(続きです)
不幸にして亡くなった患者さんについては、最後の可能性を託して
くれた、立派な方でした。誠に残念です。これで納得してくれない
遺族は、この二十年余り、一人もいません。死と隣り合わせですから、
研修医の二年間(精神科でのストレート研修でした)に多くの先輩
から、厳しく叩き込まれたものでした。
患者さんの遺族から疑問があった時は、時間がかかっても、職員に
同席してもらい、全て説明しています。ここも、研修医の二年間に、
先輩から厳しく言われたことでした。
そういえば、最初の自殺では、心身ともに消耗していました。経過を
説明した上で、遺族が疑問に感じることは、全て公開していました。
それでも納得いかない時は、カルテのコピーをお渡しいたしますから、
疑問に感じられることは、遠慮なく仰ってください、としました。
記載漏れもありますが(苦笑)、
例の事件の時は、厚生労働省からの調査が入りましたが、厚生労働省
の方が困っていました。「いい対処があれば、ご指導をお願いいたし
ます」とお願いしたのですが、何もなし・・・
(そして続きます)
written by K&R / 2008.08.25 23:11
(その続き)
更にショックを受けたのは、加害者の主治医でした。狼狽して
いましたから、今後の対処について、陣頭指揮をとりました。
マスコミが変な報道をすると困りますから、事務関係には不要な
ことを言わないように徹底しました。遺族の無念な思いを大切に
することが第一です。
最後に余談です。医療についても、インターネットについても
趣味についても、夢中になる私ですから、この九月から、仕事を
第一にし、他のことは楽しめる環境に再構築することにしました。
夢中になってしまう性分ですから、二十年くらいの環境に再整備し、
仕事を無理なくやっていける環境を第一にし、仕事の疲れを癒して
くれる趣味が普段の生活に彩りを添えてくれるよう、調整を始めて
います。
この二十年余り、インターネットでの活動は幅広くやっていました。
一回りとなり、これからは、「私の個人的な楽しみと意見を言って
もいいかな?」と、大きく舵を切りました。
(終わり)
written by K&R / 2008.08.25 23:24
みけさん、こんにちは。
来年、お産なんですね。
2度目の帝王切開とは言え、前の時は緊急でしたから、覚えていらっしゃらないかも知れませんね。
初めてと同じくらい、ドキドキしているのではないでしょうか。
心と身体の状態を整えて、良いお産をなさることをお祈りしています。
ご質問ですが、かかりつけのようです。
周産期医療の崩壊を食い止める会のHPに、今回の裁判の詳細な記載があります。
「第13回公判について」というところに、以下の記載があります。
「平成13年7月、双葉厚生病院で帝王切開により長男を出産した。平成16年5月6日、大野病院に産婦人科を受診し被告を主治医として通院していた。」
http://plaza.umin.ac.jp/~perinate/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%C2%E8%BD%BD%BB%B0%B2%F3%B8%F8%C8%BD%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6%2808%2F3%2F21%29
written by なな / 2008.08.27 17:26
K&R先生、こんにちは。
丁寧なコメントを、ありがとうございます。
医療は、以前は患者さんへの説明が不足しがちで、不透明性な部分があったと思います。
最近になって、ようやく変わって来たのではないでしょうか。
そんな中で20年余り、患者さんへの説明を徹底して大切にする医療を実践なさってきたK&R先生は、
やはりとても立派な先生なのだと改めて感じています。
私も「いちかばちか」の治療をしたことは何度かありましたが、
特に瞬時の判断でやったことについては、先生のようにきちんと説明してきただろうかと
我が身を振り返っています。
>これからは、「私の個人的な楽しみと意見を言って
もいいかな?」と、大きく舵を切りました。
先生、いっそブログをお書きになって如何でしょう。
きっととてもいいものをお書きになるのではないでしょうか。
ちょっとお話がずれます。
8月20日は、私にとって大きなターニングポイントでしたが、
このまま無罪判決が確定しても、産科医療を取り巻く環境は、大きくは変わらないでしょう。
今後の在り方を、少しずつ考えていかなければならないと思っています。
written by なな / 2008.08.27 17:36
なな先生、こんばんは。
> 患者さんへの説明を徹底して大切にする医療
最もお世話になった、親子くらい年上の、二人の先生の影響です。遺族への説明には厳しい先生で、今も適切な説明は難しく感じる毎日です。
> 先生、いっそブログをお書きになって如何でしょう。
本業の傍ら、インターネットの普及をはじめてから二十年近く、一巡しました。
ブログは数年、ホームページは十年以上続けましたが、消耗が大きいため、全て閉じました。
疲れましたから、まずは休養の時をとり、これからに備えることにしました。
学生の頃からすると三十年余りでしょうか。単機で飛び立ち、出征も終わり、生きて元の地に戻ってこれたかな?といった感じです。多くの仲間ができ、多くの人と幽明境を異にしてきました。
大野病院事件は大きな衝撃でした。逮捕という事実は重いですね。
ミヒャエル・エンデの「廃墟を歩く父と子」のスケッチを思い出します。
written by K&R / 2008.08.27 21:12
多少は大野病院裁判の加藤先生や東京女子医大の心臓外科裁判の佐藤先生などのように、医療裁判を抱えている、あるいは、これからなりそうな医師に関係することですが。
イギリスおよびイギリス連邦内には、医師のための、医師による、医師を保護してくれる団体があります。
診療でトラブルになりそうな、なった医師に救いの手を差し伸べてくれる組織ですが、いわゆる医師会や専門医団体とは違います。
いずれも非営利団体で、医師が登録料を払うことによってメンバーになります。
英国の大多数の病院勤務医と開業医の医師と歯科医が加盟しています。
◎The Medical Defence Union Limited (英国のうちイングランドとウェールズ).
http://www.the-mdu.com/
◎The Medical and Dental Defence Union of Scotland(英国のうち、スコットランド)
http://www.mddus.com/mddus/CCC_FirstPage.jsp
◎The Medical Protection Society Limited(英国以外の英連邦の医師も含む、25万人以上が加盟
http://www.medicalprotection.org/uk/
例えば、医師が医療過誤(訴訟)などの疑いで、警察や患者や、コロナー(異常死の死因究明を行う法的資格をもつ行政官、医師のことが多い)、GMC(医師の資格認定や、医師資格の停止や行政処分を行う機関)から、問い合わせがある場合に、これらの組織に相談すると、24時間対応で相談にのってくれるそうです。相談相手としては、医事法を学んだ医師が大半を占めます。
必要な場合は、医師の代理人となって、問い合わせをしてきた機関や患者の間に立って、紛争処理をしてくれるとのこと。
また、さまざまな勉強会も開催して、医師に医療安全への知識を授けてくれることもしています。
トラブルを抱えた、抱えそうになっている医師を守ってくれる日本にも、医師のための、こういう組織がほしいです。
日本では、個々の医師が弁護士に相談していくしかないんですものね。
written by 鶴亀松五郎 / 2008.08.28 00:03
なな先生へ
ご覧になったかも知れませんが、インターネットニュースにこんな記事が載ってましたよ。
2008年8月28日 02時30分 毎日新聞社
<大野病院事件>検察、控訴断念へ最終調整
福島県大熊町の県立大野病院で04年、帝王切開手術中に患者の女性(当時29歳)が死亡した医療事故で、福島地裁(鈴木信行裁判長)が業務上過失致死などの罪に問われた産婦人科医、加藤克彦医師(40)に無罪判決(求刑・禁固1年、罰金10万円)を出したことについて、検察当局が控訴を断念する方向で最終調整に入ったことが27日分かった。
以下省略
控訴断念が確定するといいですね。
written by
わんこ
/ 2008.08.28 10:05
前文 省略
福島地検が上級庁と協議しているが、「標準的な医療措置」と認定した判決を覆すような臨床例を示すのは困難と判断しているとみられる。
判決を巡っては、日本産科婦人科学会などが控訴断念を求める声明を出したほか、27日には超党派の「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」のメンバーらが保岡法相に控訴を断念するよう要請した。
(2008年8月28日12時07分 読売新聞)
written by 犬と猿 / 2008.08.28 14:59
K&R先生、こんにちは。
変わらない穏やかさを感じる、K&R先生のコメントです。
疲れましたから、というひと言にも、先生らしい調和のとれた静かさを感じます。
大野事件は、私にとっても大変な衝撃でした。
人生観が変わるようなできごとでした。
written by なな / 2008.08.29 09:44
鶴亀松五郎先生、こんにちは。
また、非常に興味深い制度のお話を、ありがとうございます。
24時間対応という点が、素晴らしいですね。
日本よりもはるかに医療崩壊が進行したイギリスの医療安全に関する制度は、とても参考になります。
医師が個々に弁護士に相談しなければならない現状も、これから整備・発展させていかないとならないと思います。
これは警察・検察側にも言えることで、医療事故があった場合に個々に医師に相談しているのが現状です。
そうではなく、例えば「警察鑑定医」のような制度を立ち上げて、真の専門家の鑑定を経て、警察判断をするようにして行くべきではないかと思うのです。
大野事件も、警察が介入した時点できちんとした鑑定がなされていれば、全く違った経過をたどったかも知れません。
お恥ずかしい話ですが、私は大野事件が起きる前は、それはそれはぼ~っとした医者でした。
医療さえできていればそれで完結で、そんな人生に疑問すら持っていませんでした。
そんな私がこうして医療安全に興味を持って学んで行けるようになったのは、
きっかけは大野事件ですが、直接的には鶴亀先生の影響です。
本当に、ありがとうございます。
written by なな / 2008.08.29 10:19
わんこさん、こんにちは。
一緒にこの事件の行方を注目して下さって、ありがとうございます。
この件に関する一般の方の反応は2通りのように思います。
ひとつは「手術中に死者が出ているのに、何故無罪なんだ」という考え方、
もうひとつは、わんこさんのように「無罪は妥当」とする考え方です。
普段から医療に興味を持っている方ほど、後者になっているという印象です。
written by なな / 2008.08.29 10:24
犬と猿さん、こんにちは。
もうじき、正式発表でしょうか。
今日の夕方かな、週明けかな、なんて思っています。
議連の先生方の活動は心強く思っています。
検事総長ではなく法務大臣に要請に行ったのは、何か理由があるのでしょう。
written by なな / 2008.08.29 10:29
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朝からドキドキしていました。
無罪の文字をみながら涙がポロポロでてきました。
これから、加藤先生の名誉を取り戻す戦いの始まりですね。
なな先生に伝えたい!と思い、
こちらに来ましたが、
もうご存じだったので安心しました。
少し安心しました。神様はいるんだあ。と思ってしまいました。
先日のなな先生の↓書き込みをみて、”検察に着いてのコメントを読んでとなな先生って本当に公平性のある、素敵な方だなあ。と感じました。
ひとまず、安心しました。
でも、これからが肝心ですね。加藤先生の、これまでに受けた精神的ストレスが気がかりです。
本当に良かったと思います。
先生のお祈りが通じましたね。
自分のことのように嬉しかったです。
判決理由、早く知りたい気持ちです。
そして、失敗を生かして欲しいですね。
でも、やっぱり気になって・・・・回診後ダッシュで医局に戻って確認。
本当に良かった。
これから日本の医療が、医療を受ける方にも、医療を行う側にも、良い方向に向きますように。
朝からばたついていました。が、
今ネットで見てホッとしました。
一番上の段に書かれていましたね。
大きな問題提起になったのですよね。
加藤先生ゆっくり休んで欲しいです。
第一報ありがとうございました。
数日前から再燃で入院、情報がままならず、ずっと気になっていました。
とにかく、良かったです。
でも、加藤先生の今後とか、支援体制やら何やら気になります。
患者も応援しています。勿論、今後も。
でもテレビで流れていた加藤先生の画像の下に
加藤’被告’という言葉が打たれていたのを見て
改めて胸が痛みました。
今後加藤先生の人生が少しでも良いものとなることを心から願ってやみません。
本当に良かったです。
私は医療従事者ではなく、医療の恩恵を受ける側ですが、K先生の無罪を信じておりました。
K先生が一日も早く地域医療へ復帰されることを願って止みません。
無罪判決に、私もblogで速報だけ流しました。
光が、届きました…!
無罪判決になりましたね。
私もほっとしました。
今回の裁判が、今後警察などの司法の方々が、
医師を告訴する際の参考として、生かされるといいですね。
そして正しい医療を続ける医療者に勇気を与えたと思います。
一連の騒動に巻き込まれた医師や関係者の方々は大変でしたでしょうが、
これを機に、司法と医療についてきちんとディスカッションできたことやなどは決して無意味でなかったと思います。
なな先生もお仕事がんばってください。
マッチング中の医学生より。
無罪は確信していたものの、日本の司法は大丈夫だろうかということの方が心配でした。
この裁判に限らず、患者さん側の「真実を知りたい」という思いは、裁判という手段ではない方法でその思いに対応していくことが必要であることを、今回のことから社会全体が学ぶ必要があると思います。
特に報道関係の方達は、情に訴えやすい切り口として使うことのないようにして欲しいと思いました。
加藤先生の心の傷が癒され、また医療のために良い働きの場が与えられますように。
なな先生をはじめ、ブログやネット上で訴え続けてくださった方々の力も大きく何かを変えてきたと思います。
ありがとうございます。
控訴しないように望みます。
まだ駆け出しの産婦人科医ですが、ドキドキしながら判決を待っていました。
このようなことが今後二度と繰り返されないように今回のことが必ず今後のために生かされること、そして加藤先生と御遺族の方々の人生が一日も早く前へ歩みだすことを祈ります。
肩の力が抜けました。
ほんの少し、医療崩壊が遠のいた気がします。
今夜くらいは、加藤先生を含め、
全国の産婦人科の先生にゆっくり寝て欲しいです。
本当に良かった。涙が流れました。
加藤先生、そして全国の産婦人科の先生方、これからもますますお元気に良い働きをなさってください。
私たち助産師も、産婦人科の先生方とこれからも共に歩んでいきたいと願っています。
外来診察が終わった後、メールをチェックしたら、加藤先生の無罪判決の話が届いていました。
無罪を祈るというより、無罪でないとおかしいと考えていました。当然ですが、署名にも参加しました。
医師法第二十一条は、刑事事件との関係が疑われる場合、証拠隠滅にならないように、というのが立法の趣旨ですね。
ご遺族の会見も放送されていましたが、残念ながら病死でしょう。そのまま分娩していたら、母子ともになくなっていたはずです。加藤先生のおかげで、子が救われたことを、多くの人は忘れています。
三年前、病院内で、私が主治医の患者さんが他の患者さんに殺されるといった事件がありました。
日曜日でしたが、即刻、看護部長とともに、遺族の自宅を訪問し、状況を説明しました。告別式には院長と一緒に参列しました。無念でならないとの口調でしたが、二十年以上入院していた患者さんです。院長と私の焼香で、急に表情が和らぎ、「長い間、お世話になりました」となったものです。
加藤先生とすべての産科医に祝福を!
すぐになな先生のことが頭によぎりました
無罪…良かったですね
人が亡くなられたことは残念なことですが、その度に医者が起訴されていたら、日本の医療界は大変なことになりますよね
年月はかかったけど、一応決着がついて良かったですね
特に産科医のみなさんもホッとされたことでしょうね
これからも頑張ってください!
はじめまして、時々お邪魔させていただいていました。
私も『無罪』をしって、帰宅してすぐになな先生の日記を
ひらきました。
本当に嬉しいです。
子宮は取りたくない、でも命は助けてもらいたいとか当事者って複雑な思いもありますよね。
お産って何が起こるかわからないですね。
亡くなった家族にはお気の毒とは思いますが、あの先生仕事に戻ればいい先生でいてくれるような気がします。また産科医として働いて欲しいな。
興味を持ち、とても強い怒りを感じた者です。
はじめまして。
ニュースを見て一番になな先生のことが頭に浮かび、思い切って
書き込みをさせていただくことにしました。
私も帝王切開経験者です。
しかし今日、加藤先生が無罪で良かった!と心の底から
安堵しました。
おめでとうございます。
本当に本当に良かったです。
なな先生、これからも"産婦人科医"に誇りを持っていてください。
絶望的なところまで行き着いた感のある医療現場と推察しますが、そこで頑張っておられる先生方に対しては感謝の念でいっぱいです。どうかご無理なさいませんように。
昼休みにネットで無罪のニュースを見て、ホッとしました。
そして、同時になな先生もホッとされた顔が、浮かびました。
いつも、最善を尽くそうとされているお医者様に感謝をしています。そんな主治医に私はわがままばかり言って、困らせています。ごめんなさい。
いつも、心を温めるために読ませていただいています
無罪判決、確信していましたがウルっと来てしまいました。
仕事中でしたが書き込もうとしてパソコンに怒られてしまいました><
判決はうれしかったのですが、ネットでのレスポンスでまだまだ記事の表層しかみてなかったり医者にかかれば死なないものみたいな書込が数多く見られ悲しくなりました><
携帯のコミュニティでニュースに対する日記が丁度半々ぐらいでした。
拙い文章ですが加藤先生が一生懸命助けようとしたことや、無理な治療じゃなかったこと出来るだけ伝えてみました(^^)
ほんとうは、ここ読んでもらえれば一発なんでしょうけど・・・
わかってくれたらいいな(^^)
加藤先生の無罪判決、よかったです。
テレビの一報で手をたたき喜びました。そばの子ども達は不思議そうに「何、何~?」と何度も聞いてきましたが(・o・)
事故調査委員会、これはお互いのために発足したほうがいいのでしょうね。遺族としては、直後ではどんな丁寧な説明を受けても、納得するのは難しいと思います。
それでも、医療側は包み隠さず、最初からの経緯を説明するべきですよね。罵倒されるのは覚悟のうえで。
あっ、これは今回の加藤先生の件についてではなく、全般の処置の結果があえなく亡くなられてしまうケースについてです。
遺族も直後では、悲しみや怒りの矛先が医療側にいってしまうのは仕方のないことだと思うのです。
当然のように「どうして?」と疑問をもつのも。
ご遺族の会見で「裁判になって、わかったことがありました。」という言葉がとても気になりました。
ご存じのように私の二回目の帝王切開も大量出血を伴い麻酔がきれるほどの時間がかかりました。今、こうして子ども達のそばにいられることに幸せを感じていますが、もしあの時死んでしまってたら…と考えると、主人も裁判を起こしたかもしれません。でも、こうして生きててよかったです。
うちの主人はそういう立場にたったら、きっと手ごわいですから。
判決理由要旨をさらに要約すると、
「被告の行為と患者の死に因果関係(客観的帰責可能性)があり、被告に予見可能性も結果回避可能性もある以上過失は推定される。ただ検察側による被告の注意義務の定義及びその存在不存在の証明が不十分であるから、検察側がそれ以上立証しない以上、当裁判所は注意義務違反の事実を認定できないので無罪とする」ということだと思います。
つまり、業務上過失致死罪にあてはめると、業務者である被告医師は、被告の行為によって患者を死に至らしめたが、その行為が一般的医師に求められる注意義務に違反したといいうるためにはその基準となる医学的準則が示されねばならないわけだが、検察側の主張にはその立証が不十分であって採用できないということです。言い換えれば検察側が違った形で立証できたら違ったものになっていたかもしれないということです。まあ、違法性阻却事由があるとかいうのではなく、構成要件該当性がないわけでそもそも無罪でいいんでしょうが、この判決理由要旨ではなんかすっきりしませんね。正式なものが見られれば検討できるのですが、、、。
これで有罪だったらなな先生もストライキ&辞職の勢いですもんね。というか医師全体ストに入ってもおかしくない。
まだ、控訴の可能性が残っているので、安心はできませんが。
いずれにせよ、故意でない診療関連死を刑事にせよ、民事にせよ、裁判で裁くのは間違いです。
勝った、負けた、では医療行為の是非は判断できません。
個人に罪を負わせる文化は医療安全にはつながらず、起きた原因を専門家の目で詳しく調べたり(root cause analysia)や、状況の報告制度(関係した当事者や医療機関の匿名化)、スキルに問題があった場合の医療従事者の再教育制度、などで医療安全のを図るのが欧米やオセアニアなどの先進国の考え方の主流になっています。
また、スウェーデンなどは、医療裁判そのものを行っていません。
日本は先進国のひとつですが、医療安全のへの考え方は時代遅れのものを未だに踏襲しています。
この裁判の結果がどうであれ、先進国の医療安全への考え方を学び取っていくことは急務と思っておりました。
お伝えすることがあれば、その都度、お伝えしていこうと思います。
今回の無罪判決は、なな先生や僻地の産科医先生、yosyan先生のなど多くの医師ブロガーの先生方の頑張りも、大きかったと思います。
情報の共有が大きな力となりました。
そうそう、ひとつ前の先生のエントリーのなかのお言葉、「専門家である検察や警察を責めないでほしい。萎縮して、本来の業務に支障がでで、国民が困るから」・・・とは、警察や検察に対する強烈な皮肉に受け取りました(笑)。
私も、涙が出ました。
我々をここまで思わせるこの事件て、何なんでしょうね・・・
先生も、無罪判決を最も喜んでいるお一人と思います。
ありがとうございます。
>なな先生に伝えたい!と思い
ううう、嬉しいです~(T^T)
>Newsを見て、まっさきに なな先生のBlogに来てしまいました。
皆さん、泣かせてくれます(/_;)。
ブログやっててよかった。
判決を受けて、まず加藤先生のお心を思い遣れるazukiさんは
やっぱりやさしい方なのだと思います。
皆のお祈りが効いたのだと思います。
この経験は、活かして行きたいですね。
私もこの日は、そわそわして待ち構えていました(笑)。
先生と一緒に、お祈りします。
加藤先生、ゆっくりお休みして、
そして現場に戻って来て頂きたいと思います。
皆が待っています。
今日は、お加減はいかがですか。
くれぐれもお大事になさって下さい。
sarnathさんのお立場からの応援は、とても励みになります。
加藤先生は、これからも地域医療に貢献したいとおっしゃっていると報じられています。
加藤先生が我々の同志でいて下さっていることは、誇りです。
きっと、応援して見守って下さっていると思っていました(笑)。
ありがとうございます。
昨晩は眠れましたか?
光、届きましたね。
>これを機に、司法と医療についてきちんとディスカッションできたことやなどは決して無意味でなかったと思います。
私も、そう思います。
そして、このように思っている医学生さんがいることを、心強く思います。
マッチング、うまく行きますように!
この裁判の判決を固唾を呑んで見守っていた看護師です。
こちらのブログを拝見し、Dr.や他の医療従事者の皆様の意見を拝見して学ばせて頂いております。
加藤先生の無罪判決、本当に良かったです。
加藤先生の無罪判決後の会見とご家族の会見が報道されたのを見ましたが、先に皆様が語られている通り報道の仕方にも問題があるように感じました。
ご家族の方が辛いお気持ちをされるのはよく分かります。
早くご家族の傷が癒えるといいのですね。
1.胎盤剥離を中止して子宮摘出手術等に移行した場合に予想される出血量は、胎盤剥離を継続した場合である本件の出血量が著しく大量となっていることと比較すれば、相当に少ないであろうということは可能であるから、結果回避可能性があったと解するのが相当である→この判決文に対して産科医のコメントをお聞きしたいです。無罪ですが、他科の医師からみてもこの内容についてはえっ?て思うのですが、、、
2.遺族の心情を考えますとやはり補償の問題があろうかと思います。過失はないが、ある程度の補償、更に心のケアは大切でしょう。
3.やはり産科医不足の問題です。一人医長で県立病院産婦人科を切り盛りしていらした加藤先生のように孤軍奮闘されている全国の産科医にとって産科医不足は極めて重要な問題です。もし手術時に手を離して手術中に家族に経過を説明していれば、少しは遺族の心情も違っていたかもしれません。現実はそんな余裕のある人員が病院には居ない事実。これはマスコミではあまり語られませんね、その後の医療崩壊は語られていますが。
4.まだまだお産は正常に出来て当たり前だという一般人の認識と現実とのギャップ。
医療事故調査委員会の話に持っていく前に考えないといけない問題が多いように愚考します。
『May I have your attention,please.08/21』を書きました。↓
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
ご家族のお気持ちに安らぎが訪れることを毎日想っておりますことお赦し下さいませ。
大野の控訴取りやめ要望署名活動の件中間管理職先生が書かれてますhttp://med2008.blog40.fc2.com/?m
↑の書き出しで実際の署名活動のフォームにも行けるようにしてあります。
亡くなられた方の命の重みに涙しながらも、これから頑張っていく患者さん達、みんなの命が輝きを放つように医療を守りたい、そう願います。
大変深みのあるコメントを、ありがとうございます。
>患者さん側の「真実を知りたい」という思いは、裁判という手段ではない方法でその思いに対応していくことが必要であることを、今回のことから社会全体が学ぶ必要があると思います。
本当に、その通りですね。
刑事裁判という、罪の有無を判定するやり方では、どちらも傷ついてしまいます。
そして今も尚、「真実を知りたい」とおっしゃっていると報じられている現実を見ると、
「真実を知りたい」という患者さんの思いは、満たされることがあるのだろうかと
途方に暮れる思いです。
メディアは判決後も相変わらずで、ほぼ一色です。
メディアが何を言おうと、目の前の患者さんだけを信じて、
粛々と医療に尽くしたいと思うばかりです。
控訴、なさそうな雰囲気になってきたと思いませんか。
先生のおっしゃる通りですね。
「僕のような人を出さないで」という加藤先生の言葉が、胸に刺さりました。
力、抜けましたね。
司法を信じられない人生にならずに、ほっとしています。
妊婦さんと助産師と産科医は、同志です。
一緒に喜べる結果で、本当によかったと思います。
先生の静かな言葉が、胸に響きます。
本当に様々なご体験をなさって来たのですね。
どのような形でも、患者さんの死は堪えます。
それなのに、そのような事件があったら……想像するだけで震撼します。
>残念ながら病死でしょう。
私もそう思います。
ゼクがされなかったことが、残念でなりません。
もしなされていたら、結果によっては誰よりもご遺族が救われたのでは……
自らの教訓にしたいと思っています。
産科医も含め、日本中の医師が注目した事件でしたね。
一緒に喜んで下さって、ありがとうございます。
そろそろご退院された頃でしょうか。
全国的に気温が低めですが、創は痛みませんか。
くれぐれもお大事になさって下さいね。
>帰宅してすぐになな先生の日記を
ひらきました。
日本のどこかにこんな方がいて下さるのかと思うと、励みになります(笑)。
ありがとうございます。
産婦人科医でないとなかなかわかりにくい感覚かも知れませんが、
自分を慕ってくれる妊婦さんて、本当にかわいいものなんですよ(笑)。
その妊婦さんに、「先生、私、もう一人赤ちゃんがほしい」と言われたら
ぎりぎりまで頑張らない産婦人科医は、いないでしょう。
加藤先生は「地域医療に貢献したい」とおっしゃっているそうです。
早くその日が来て、日常にお戻りになることを祈っています。
今までも見て下さっていたのですね。
とても嬉しい気持ちです。
>これからも"産婦人科医"に誇りを持っていてください。
帝王切開をご経験された方が、今回の事件をご存知の上で、
このように言って下さることには、とても重みがあります。
ありがとうございます。
頑張ります。
いつもながら、深みのあるメッセージですね。
この2年半の間にも、産科医料の現場は見違えるように荒廃しました。
産み場を失った妊婦さんたちが、遠方からいらっしゃるようになりました。
先を考えると、ぞっとします。
そんな中、 鴛泊愁さんが下さったお言葉は、支えになります。
ありがとうございます。
きっと一緒に喜んで下さるものと思っていました。
患者さんのわがままは、医者にとってはかわいいものですよ(笑)。
タツヒコ先生、困って嬉しそうな顔、してませんか。
どこかで応援してくれていた方の存在に、私もまた心温めています。
判決から数日たちましたが、RoKoさんのおっしゃるような認識の方は
少なからずいるようですね。
我々医療者側が、もっと上手に強力にアピールするだけの力があればよかったのですが、
なかなかメディアにはかないません。
>わかってくれるといいな(^^)
私も同じ気持ちです(笑)
相変わらず、素敵なご主人とお子さんたちに囲まれて幸せにお過ごしのようですね(笑)。
>医療側は包み隠さず、最初からの経緯を説明するべきですよね。
はい、これは大原則だと思います。
そして、ほとんどの場合はなされているのが現状と認識していますが、
特殊な医療過誤事件でメディアが焼き付けた「医療側の隠蔽体質」
という言葉のイメージが強過ぎるのか、
未だに「隠す医療側」と「真実が知りたい患者側」という構図が
そのまま使われているように思います。残念なことです。
「どんな説明を受けても納得するのは難しい」というのも、その通りと思います。
そんな場合に遺族に必要なのは、それでも丁寧な説明と、充分なケアと、時間ではないでしょうか。
判決の詳細が出てからのお返事になってしまい、恐縮です。
判決理由は、私もすっきりしない部分を感じました。
先生がご指摘された部分も、そうです。
しかし検察側が違った形で立証するとしたら、子宮全摘をしたために救命できた例を提示する、ということになりますから、実質上立証は不可能ではないかと思うのです。
あのような形でも予見可能性が認められたことは、私の感覚では即座には受け入れ難いものでした。
難解ですが、「予見可能性あり、結果回避可能性もあり、でも結果回避義務なし」なのだと解釈しています。
鑑定の質に関する判旨は、素晴らしいと思います。
>毎度水を差すようで恐縮ですが
いいえ、そんなことはありませんよ(笑)
先生は、このコメント欄の健全さの維持に貢献して下さっていると思っています。
それにしても、先生を他のブログでお見かけしないのが不思議でなりません。
先生ほどの方でしたら、論客の集う所でもっと発言なさってもいいのでは?と、密かに思っているのですが。
判決にほっとしている仲間が、ここにもいました。
いえ、辞職はしませんよ(笑)
ふて寝かストライキくらいはするかも知れませんが。
先生が、機会あるごとに教えて下さった医療安全への考え方は、
知識として自分の中にすっかり浸透しました。
今回下さったコメントのお話も、非常によく理解できます。
先進国の医療安全への考え方を学び、実践していくことは、
医療の改善に直結するものと思います。
先生の背中を見ながら、教えて頂きつつ、自らも学んでいかないとなりません。
また、愛読する一流ブロガーの先生方と併記して下さり、光栄です(笑)
今回の判決にネット世論の力が働いていることは、私も感じます。
ネットが発達する以前は、メディアの報道が全てでした。
メディアが「専門家の意見では」と紹介すれば、それが専門家の意見としてまかり通り、
第三者に吟味されることはありませんでした。
しかし今は、ちがいます。
全ての報道に対して、多数の専門家が意見を発信する世の中になりました。
先生のおっしゃるように、情報の共有が、大きな力になったと感じています。
>一つ前のエントリー
いたずらを見つかった子供の気持ちです(笑)
櫻井さんのように、今回初めてのコメントを下さる方がいて、何だか嬉しい気持ちです。
きっと他にも、同じ気持ちでこの裁判を見守っていた方がいるのではないかと思えるのです。
ご家族のお心が癒えることと、生まれたお子さんが幸せに育つことを
祈って止みません。
はい、課題は山積みです。
1 考えることは同じですね(笑)。上記KEI先生へのお返事にも書いたのが、この点です。
2 補償に関しては、誰がどの程度、ということが非常に難しいと思います。
心のケアに関しては、「グリーフケアが必要」という意見もお見かけしますが、現段階でご遺族と医療者ないし治療者と接することには、充分に慎重であるべきと考えます。
3 >産科医不足
私にとっては、どうしても答えの出ない問いです。
4 こういうことこそ、本当はメディアの出番だと思うのです。「お産って怖いんだ」という第一のメッセージを伝えれば、全然違った事件になっているはずです。
署名活動、何よりも加藤先生の心を癒してくれるのではないかと思っています。
無罪判決。
大社会問題に発展して 裁判官も世論を無視する訳にもいかぬ。
民事で和解している問題をほじり出して 起訴した事も納得がいかない。 警察と検察は点数稼ぎにやったのではないか。 亡くなった女性の遺族が告発した訳でもないようだから。
その妊婦さんに、「先生、私、もう一人赤ちゃんがほしい」と言われたら
ぎりぎりまで頑張らない産婦人科医は、いないでしょう。
ふむふむそうなのね。
私の県は、3年したらよその病院行ってしまっているみたいだから同じ先生に当たるのは難しいかな?
ナナ先生は、同じ妊婦さんの子取り上げているからその妊婦さんたちうらやましいです。
でも別の先生もいい先生だったと思えるなら出会うのも悪くないかな?できれば女医さんがいいな。
来週あたり用事で病院行くからついでに産科寄って主治医の先生に息子見せに行こうかと思います。話できればいいな。
たぶん産科医じゃないとそうそう会いに行こうと思わないから素的な職業だと思いますよ。
きっとどこかで、結果をお聞きになっていらっしゃると思っていました(笑)
当日に現地入りした友人が、「産科医に無罪判決」という号外をくれたのですが、
「不当判決でーす」と言いながら配られていた、と聞いて
怒りを新たにしています。
いえ、一人目の赤ちゃんの妊娠でも、
3人目で初めて自分のところに来てくれた妊婦さんでも、
慕ってくれる妊婦さんは、同じようにかわいいですよ。
是非、息子さんを連れて会いに行って下さい。
主治医の先生は喜んで、励みになること間違いなしです。
無罪判決を喜んでいる人がたくさんいますね。
早く、加藤先生がお仕事に戻られることを願っています。
来年、帝王切開を受けることが決まりました。
分娩先の病院に行ったら、前回の帝王切開の切り口?が普通では考えられないところにあると言われ、いろいろ質問されました。
私の場合、陣痛がきてからの緊急だったため、仕方がないのかもしれませんが、正直ショックでした。
これは事故ではありませんし、手術の仕方はさまざまでしょうから、よくわかりませんが、も、理由があってのことでしたら、説明を受けたかったと思います。
また、産科がないので、妊婦検診などでお世話になっている婦人科の先生には、「大野事件のことがあったので、神経質になっているんですよ。大丈夫です。」と励ましてもらいました。
主人には、妊娠がわかったときから、子どもがひとりいるので、母体を優先してほしいこと、そして何かあっても裁判はしないでほしいと話しています^^
最後に、なな先生に質問があります。
大野病院で帝王切開の手術を受けた方は、大野病院がかかりつけだったのでしょうか?
この点が、調べてもわかりませんでした。
よろしくお願いします。
学生の頃の臨床実習で最も印象に残っているのは産婦人科の
臨床実習でした。二週間くらいでしたが、産婦人科の当直室に
ずっと泊り込ませてもらったものです。幼い頃は、出産時に命を
落とす母親と子が多く、忘れた頃に、地元では「残念じゃのう」
と、地元の皆がフォローし、供養していたいたものです。
>ゼクがされなかったことが、残念でなりません。
死因について疑問が残る時は、遺族にゼクを勧めていますが、
断わられたことはありません。どうしてもわからないことがある
のは、医療の宿命でしょう。
標準的な医療行為では無理な場合は、家族に説明した上で、思い
切って標準から外れる医療行為も何度となくやりました。「この
ままでは、これまでの知見では、99.9%亡くなります。救命できる
かどうかはわかりませんが、この治療を行うと救命率が高くなる
との報告がありますが、運が良くても半分以下です。どうされます
か?」と何度も確認した上で、救命できた患者さんも少なくはありません。
(続く)
不幸にして亡くなった患者さんについては、最後の可能性を託して
くれた、立派な方でした。誠に残念です。これで納得してくれない
遺族は、この二十年余り、一人もいません。死と隣り合わせですから、
研修医の二年間(精神科でのストレート研修でした)に多くの先輩
から、厳しく叩き込まれたものでした。
患者さんの遺族から疑問があった時は、時間がかかっても、職員に
同席してもらい、全て説明しています。ここも、研修医の二年間に、
先輩から厳しく言われたことでした。
そういえば、最初の自殺では、心身ともに消耗していました。経過を
説明した上で、遺族が疑問に感じることは、全て公開していました。
それでも納得いかない時は、カルテのコピーをお渡しいたしますから、
疑問に感じられることは、遠慮なく仰ってください、としました。
記載漏れもありますが(苦笑)、
例の事件の時は、厚生労働省からの調査が入りましたが、厚生労働省
の方が困っていました。「いい対処があれば、ご指導をお願いいたし
ます」とお願いしたのですが、何もなし・・・
(そして続きます)
更にショックを受けたのは、加害者の主治医でした。狼狽して
いましたから、今後の対処について、陣頭指揮をとりました。
マスコミが変な報道をすると困りますから、事務関係には不要な
ことを言わないように徹底しました。遺族の無念な思いを大切に
することが第一です。
最後に余談です。医療についても、インターネットについても
趣味についても、夢中になる私ですから、この九月から、仕事を
第一にし、他のことは楽しめる環境に再構築することにしました。
夢中になってしまう性分ですから、二十年くらいの環境に再整備し、
仕事を無理なくやっていける環境を第一にし、仕事の疲れを癒して
くれる趣味が普段の生活に彩りを添えてくれるよう、調整を始めて
います。
この二十年余り、インターネットでの活動は幅広くやっていました。
一回りとなり、これからは、「私の個人的な楽しみと意見を言って
もいいかな?」と、大きく舵を切りました。
(終わり)
来年、お産なんですね。
2度目の帝王切開とは言え、前の時は緊急でしたから、覚えていらっしゃらないかも知れませんね。
初めてと同じくらい、ドキドキしているのではないでしょうか。
心と身体の状態を整えて、良いお産をなさることをお祈りしています。
ご質問ですが、かかりつけのようです。
周産期医療の崩壊を食い止める会のHPに、今回の裁判の詳細な記載があります。
「第13回公判について」というところに、以下の記載があります。
「平成13年7月、双葉厚生病院で帝王切開により長男を出産した。平成16年5月6日、大野病院に産婦人科を受診し被告を主治医として通院していた。」
http://plaza.umin.ac.jp/~perinate/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%C2%E8%BD%BD%BB%B0%B2%F3%B8%F8%C8%BD%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6%2808%2F3%2F21%29
丁寧なコメントを、ありがとうございます。
医療は、以前は患者さんへの説明が不足しがちで、不透明性な部分があったと思います。
最近になって、ようやく変わって来たのではないでしょうか。
そんな中で20年余り、患者さんへの説明を徹底して大切にする医療を実践なさってきたK&R先生は、
やはりとても立派な先生なのだと改めて感じています。
私も「いちかばちか」の治療をしたことは何度かありましたが、
特に瞬時の判断でやったことについては、先生のようにきちんと説明してきただろうかと
我が身を振り返っています。
>これからは、「私の個人的な楽しみと意見を言って
もいいかな?」と、大きく舵を切りました。
先生、いっそブログをお書きになって如何でしょう。
きっととてもいいものをお書きになるのではないでしょうか。
ちょっとお話がずれます。
8月20日は、私にとって大きなターニングポイントでしたが、
このまま無罪判決が確定しても、産科医療を取り巻く環境は、大きくは変わらないでしょう。
今後の在り方を、少しずつ考えていかなければならないと思っています。
> 患者さんへの説明を徹底して大切にする医療
最もお世話になった、親子くらい年上の、二人の先生の影響です。遺族への説明には厳しい先生で、今も適切な説明は難しく感じる毎日です。
> 先生、いっそブログをお書きになって如何でしょう。
本業の傍ら、インターネットの普及をはじめてから二十年近く、一巡しました。
ブログは数年、ホームページは十年以上続けましたが、消耗が大きいため、全て閉じました。
疲れましたから、まずは休養の時をとり、これからに備えることにしました。
学生の頃からすると三十年余りでしょうか。単機で飛び立ち、出征も終わり、生きて元の地に戻ってこれたかな?といった感じです。多くの仲間ができ、多くの人と幽明境を異にしてきました。
大野病院事件は大きな衝撃でした。逮捕という事実は重いですね。
ミヒャエル・エンデの「廃墟を歩く父と子」のスケッチを思い出します。
イギリスおよびイギリス連邦内には、医師のための、医師による、医師を保護してくれる団体があります。
診療でトラブルになりそうな、なった医師に救いの手を差し伸べてくれる組織ですが、いわゆる医師会や専門医団体とは違います。
いずれも非営利団体で、医師が登録料を払うことによってメンバーになります。
英国の大多数の病院勤務医と開業医の医師と歯科医が加盟しています。
◎The Medical Defence Union Limited (英国のうちイングランドとウェールズ).
http://www.the-mdu.com/
◎The Medical and Dental Defence Union of Scotland(英国のうち、スコットランド)
http://www.mddus.com/mddus/CCC_FirstPage.jsp
◎The Medical Protection Society Limited(英国以外の英連邦の医師も含む、25万人以上が加盟
http://www.medicalprotection.org/uk/
例えば、医師が医療過誤(訴訟)などの疑いで、警察や患者や、コロナー(異常死の死因究明を行う法的資格をもつ行政官、医師のことが多い)、GMC(医師の資格認定や、医師資格の停止や行政処分を行う機関)から、問い合わせがある場合に、これらの組織に相談すると、24時間対応で相談にのってくれるそうです。相談相手としては、医事法を学んだ医師が大半を占めます。
必要な場合は、医師の代理人となって、問い合わせをしてきた機関や患者の間に立って、紛争処理をしてくれるとのこと。
また、さまざまな勉強会も開催して、医師に医療安全への知識を授けてくれることもしています。
トラブルを抱えた、抱えそうになっている医師を守ってくれる日本にも、医師のための、こういう組織がほしいです。
日本では、個々の医師が弁護士に相談していくしかないんですものね。
ご覧になったかも知れませんが、インターネットニュースにこんな記事が載ってましたよ。
2008年8月28日 02時30分 毎日新聞社
<大野病院事件>検察、控訴断念へ最終調整
福島県大熊町の県立大野病院で04年、帝王切開手術中に患者の女性(当時29歳)が死亡した医療事故で、福島地裁(鈴木信行裁判長)が業務上過失致死などの罪に問われた産婦人科医、加藤克彦医師(40)に無罪判決(求刑・禁固1年、罰金10万円)を出したことについて、検察当局が控訴を断念する方向で最終調整に入ったことが27日分かった。
以下省略
控訴断念が確定するといいですね。
福島地検が上級庁と協議しているが、「標準的な医療措置」と認定した判決を覆すような臨床例を示すのは困難と判断しているとみられる。
判決を巡っては、日本産科婦人科学会などが控訴断念を求める声明を出したほか、27日には超党派の「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」のメンバーらが保岡法相に控訴を断念するよう要請した。
(2008年8月28日12時07分 読売新聞)
変わらない穏やかさを感じる、K&R先生のコメントです。
疲れましたから、というひと言にも、先生らしい調和のとれた静かさを感じます。
大野事件は、私にとっても大変な衝撃でした。
人生観が変わるようなできごとでした。
また、非常に興味深い制度のお話を、ありがとうございます。
24時間対応という点が、素晴らしいですね。
日本よりもはるかに医療崩壊が進行したイギリスの医療安全に関する制度は、とても参考になります。
医師が個々に弁護士に相談しなければならない現状も、これから整備・発展させていかないとならないと思います。
これは警察・検察側にも言えることで、医療事故があった場合に個々に医師に相談しているのが現状です。
そうではなく、例えば「警察鑑定医」のような制度を立ち上げて、真の専門家の鑑定を経て、警察判断をするようにして行くべきではないかと思うのです。
大野事件も、警察が介入した時点できちんとした鑑定がなされていれば、全く違った経過をたどったかも知れません。
お恥ずかしい話ですが、私は大野事件が起きる前は、それはそれはぼ~っとした医者でした。
医療さえできていればそれで完結で、そんな人生に疑問すら持っていませんでした。
そんな私がこうして医療安全に興味を持って学んで行けるようになったのは、
きっかけは大野事件ですが、直接的には鶴亀先生の影響です。
本当に、ありがとうございます。
一緒にこの事件の行方を注目して下さって、ありがとうございます。
この件に関する一般の方の反応は2通りのように思います。
ひとつは「手術中に死者が出ているのに、何故無罪なんだ」という考え方、
もうひとつは、わんこさんのように「無罪は妥当」とする考え方です。
普段から医療に興味を持っている方ほど、後者になっているという印象です。
もうじき、正式発表でしょうか。
今日の夕方かな、週明けかな、なんて思っています。
議連の先生方の活動は心強く思っています。
検事総長ではなく法務大臣に要請に行ったのは、何か理由があるのでしょう。
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