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ちょっと、ひと息なお話を。
1 天然無敵ナース!
外来に、笑顔のかわいい天然で無敵なナースがいます。
ある日の外来のこと。
いつも通り混雑する中、当日受付の患者さんのご主人らしき人が、窓口で何か言っています。
どうみても、怖いお兄さん風です。
怖いお兄さん:「どれだけ待つんだよ」
天然無敵ナース:「当日受付の方ですと、3時間くらいでしょうか」
怖いお兄さん:「俺ら、そんなに暇じゃないんだよね」
天然無敵ナース:「はい、私もです (^^)ニッコリ」
つ、つおい・・・(^^;
2 粋な心
産婦人科には、2年目の研修医がローテートしてきます。
研修医の田村先生(仮名)は、とても真面目で意欲的な先生ですが、
何故か手術の開腹も閉腹もやったことのない状態で、産婦人科に来ました。
手術手技に興味を持ってよく勉強しているし、とてもやりたそうにしています。
その日の手術は、閉腹になったのが19時頃でした。
是非田村先生にやってもらいたいところですが、
時間がおしており、麻酔科医もナースも婦人科のopeのために居残ってくれています。
田村先生は初心者ですから、私に穴があく程注視されながら、慎重に慎重に縫合することになるので、
当然時間がかかってしまいます。
気さくな麻酔科の指導医先生に、思い切って聞いてみました。
「先生、15分くらい余計にかかってもよろしいでしょうか。
田村先生に閉腹してもらいたいのですが・・・」
そうしたら、こんなお返事が。
「大丈夫ですよ。田村先生ならきっとなな先生と同じくらいの時間で縫ってくれますから」。
このひと言で、居残り組全員が許してくれました。
3 空飛ぶ健診チーム
島嶼部から、5人目の赤ちゃんを妊娠中の妊婦さんが来て下さっています。
上の4人の子たちは、みんなうちの病院で生まれています。
これだけでも、とても嬉しいことですが、
小さな島内で、うちの病院の評判を広めてくれたらしく、
同じ島から妊婦さんが何人かいらっしゃるようになりました。
島には産婦人科医も助産師もおらず、月に1回派遣された産婦人科医が
胎児エコーなしの健診をしているだけなのだそうです。
妊婦さんとお産の大好きな師長が言います。
「あの島、うちで生まれた子が増えてきたのよね。
本当は、子供たちの様子見たり、
妊婦さんや産後のママたちに保健指導したりしに行きたいと思ってるの。
月1くらいで、ヘリをチャーターして。
ね、いいと思わない?」
いいな~~。
うちの病院、ちょっと大きいノートパソコンくらいのエコーが最近入りました。
あれを持って、師長と組んで、月に1回ヘリで健診に行けたら・・・
師長と私の、夢です。
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コメント
コメント一覧
ほのぼのとする、いいお話しですねぇ。
3つのお話しの方々は、皆さん純な心の持ち主とでも言ったらいいのでしょうか。
素敵な方々です。
なな先生がこの病院を好きな訳が、少しわかった気がします(笑)
師長さんと一緒にいける日がくるといいですね
それにしても、天然無敵ナースさん、強いですね♪
頼もしい(^0^)/
この調子で頑張ってもらいたいですよね!
はい、この好環境が私を育ててくれました(笑)。
このナース、この発言の凄さを全く自覚していないんです(笑)
「最高!」と称えたら、
「え~っ、なんでですか~?」と首まで真っ赤にして照れていました。
看護婦さんの「私も忙しいです」というのいいですね。
保育士試験受けてきてできの悪さにショック受けて帰ってきた後にナナ先生のプログ読んで心和みました。
来年全教科受けるとしたらどうなんでしょう?どうしても..........二人目妊娠なんてあったらできないだろうな?と考えてしまいます。歳だから早く二人目欲しいとも思っても自分の仕事だとか人生設計も建てたい。
すごく葛藤しています。
妊娠って本当心身共に女性を拘束はするものね。無事を考えたらいつ長期入院だとかあってもおかしくはないものね。
何も計画立てられないという妊婦生活の人ばかりでもないんでしょうけどね。
最後の空飛ぶ検診チームの5人目の赤ちゃん妊娠なんていうのも読んで5回も自由奪われているんだなんて変な感想もってしまいました。
みなさん偉いですよね。それでも産むんですもの。
でも出産自体は感動もので、人のありがたみはわかるものと思ってはいるんですけどね。
ほのぼのとしたプログにこのコメントあっているかすごく不安ですが、適切でなければごめんなさい。
でも今すごく考えてしまっていることなんですよね。
本当はほのぼのコメントで終わらせるつもりでした。
でもこうふうに考えて不安がっている人も中にはいるんだなと。
長文のうえにちょっとほのぼのでない感想も持ってしまってごめんなさい。
女性の一生、様々な葛藤がありますよね。
「妊娠は女性の自由を束縛するもの」という見方は、
普段あまり持ち出されることはありませんが、実は妊娠の重大な側面です。
妊娠・出産はおめでたく、尊く、ありがたいものというイメージが第一とされて、
マイナス面について口にするのは、どこかタブーになっているような風潮がありますから。
妊娠の決定権は、女性にあります。
妊娠・出産の結果を背負うのが、全て女性だからです。
周囲の方の気持ちも大切ですが、ご本人にとって最も自然な選択が、一番なのではないでしょうか。
患者さんが、最良の選択ができますように。
真々田氏によると、取材を続けるうちに制作スタッフは医療者の現状を理解していった。視聴者目線ではなく、医療者側の立場で番組を作ろうと意識が変わり、テレビ局のスタッフも番組の放送直前になって「医療と裁判は相性が悪い」と理解した。当初は視聴者からの批判を懸念していたが、予想外に反応が良かったという。(中略)『こんなに医者が頑張っていると知らなかった。もっと伝えてほしい』との感想があった」と紹介した。(中略)「5、6年前に比べ、潮目が変わっている。視聴者は『自分たちが医療を受けられなくなるかもしれない』と皮膚感覚で感じているから、こういう番組が受け入れられるようになってきた。医療者が発する言葉を視聴者が待っている。医療をどう守っていくかの提言を番組として出したが、困っている。取材をする中で、個々の医者が頑張っている姿しか見えず、医療者の集団が見えてこないからだ。(中略)誰の声を聞けばいいのか。集団としてのまとまりのなさに、ある種情けなさを感じる。日雇い派遣(の業界では)制度を見直させている核となる人間の数は1000人いないかもしれないが、声を上げて政治を動かしている。(中略)医療が悪くなっていることを伝えてこなかったわたしたちは『マスゴミ』と呼ばれても仕方がないと責任を痛感する。では医療者は何をしてきたか。現場で毎日が厳しくなり、医者が足りなくなっていると、医療界全体として発言してきたのか。医療を今後、どんなものにしてほしいか、医療界が知恵を集めて提言してきたことがあったか。(中略)今がチャンス。メディアも変わりつつある。医師のつらく苦しい現場が開かれれば、わたしたちは入る。特に今は視聴者が求めているから発信できる。医療者は総意や知恵を集め、何らかのアクションを起こしてほしい。わたしたちはそれを支えていけると思っている」
通りすがりの医師さんにお伝えしたい事がありますので、この場をお借りします。
真々田氏の発言を直接聞いた訳ではないので、氏の感じるところとは違うかも知れませんが、「個々の医者が頑張っている姿しか見えず、医療者の集団が見えてこないからだ。(中略)誰の声を聞けばいいのか。」というのは、臨床医は日々患者と向きあっていて、声を上げる時間があれば治療の時間としたいと思っているのではないでしょうか?
これは、被医療者の想いに過ぎないのでしょうか。
すみませんでした。
天然無敵ナースと粋な心の先生、いいですね。
医療現場が機能しているのは、こういった方々のおかげです。
余談になりますが、裁判所関係の仕事も、どうにか終わりました。
終わって二週間くらい、体調不良に悩まされました。
これから、少しづつ再調整です。
他所でのお話に対して意見交換をする場としては
ここは不相応ではないかと思います。
申し訳ありません。
ありがとうございます。
裁判所関係のお仕事、お疲れ様でした。
暑い日が続いていますが、お休みは取れるのでしょうか。
少しでもゆったりできますように。
最近、先生になったつもりで、心して「暇そう」にふるまっています(笑)
忙しい中でも、いつかヘリをチャーターして師長さんと
妊婦さんや新人ママさんたちに検診に行かれることを
夢見るなな先生って、すごく素敵ですね!
ちなみにヘリってどれくらいお金かかるんでしょう(^^;
医療もボランティアではないので、経費と採算を考えながら
行うことが前提なのかと思うと、世の中って厳しいなぁと
ちょっと考えました。
医療費の無駄が叫ばれて久しいですが、無駄を見直して
ドクターヘリや産婦人科・小児科医療に予算がたくさん
回ってくれば少子化問題ももう少し良い方向にいくのでは
ないでしょうか。
偉そうなこと言ってすいませんm(_ _)m
暑い日が続きますが、なな先生、お体ご自愛くださいませ。
『ちょっと、ひと息』ですか。
イイですね。なな先生はもちろんイイのですが、先生の職場の人たちがこれまたナイスです。
特にこの看護師さん!ちょっと天然???なのかな・・・(笑)
僕もちょっとした機転が欲しいものです。一瞬にして場を和ませられるような、そんな機転が。
ところで、なな先生。‘らず’は‘られず’ですか。何だか急にアツくなってきましたね。気のせいでしょうか?
了解しました。
ブログの雰囲気にそぐわないコメントで申し訳ありませんでした。今後益々のご活躍を願っております。では失礼致します。
>わんこ様
私も直接聞いてはいませんが、真々田氏は私達医師が今までのように声を上げず患者さんを全力で診ている「だけ」ではまずい所まで来てしまったんじゃないかと言っているんだと思いますよ。単に医師を叩きたいのではないと思います。今声を上げても手遅れかもしれませんが。病気になったことのある方は私達の大変さを分かって下さっている方が多いですが、病院と縁のない方々は圧倒的に分かっていない。「甘えた医者が文句を言っている」と思っている方がまだまだ多いんですよね、悲しいことに。
「わんこさん、テンポを緩めている時も、ここを見て下さっているのですね。
ありがとうございます。」なんて言ってもらって、わんこは涙が出そうです。
どうも上手く話しができません。
ううぅ〜〜、ワン!って吠えそうですぅ。
たぶん再来週、以前のメンタルの主治医と話しができると思います。
そうしたらBPDの事とか、いろいろ聴いていただきたいと思います。
落ち着いたらまた来ます。
検診チーム、ロマンがあるでしょう(笑)。
でも考えてみたら、何もヘリをチャーターしなくても良さそうです。
島行きの飛行機が出てますから、それに乗せてもらえば済むことでした。ははは。
でも、台風でも来て数日帰れなくなったらどうしよう。
このナース、ちょっと困った患者さんに向き合う時に
特異な能力を発揮します。
本人は自分の能力に気づいていないのが、またいいところです。
暑さもピークですね。
夏休み、たっぷり遊んで下さいね。
丁寧なお返事、恐縮です。
この研究会には友人が何人か関わっていますので、応援していました。
ユニークなコメントをありがとうございます(笑)。
落ち着いたら、また遊びに来て下さいね。
女性の一生の葛藤のコメントありがとうございました。
ちょっと救われたような気がします。
なな先生も一生懸命仕事してくれているから、私も分野は違っても保育士の試験がんばろうと思います。
なんでも中途半端だったから自信もなにもうまれなかったんだと思います。とりあえず決めたことやるだけでも違うかなと思います。
途中で子供できたらできたで軌道修正していけばいいことですね。先々クヨクヨあることないこと考えるのもよくなさそうです。
それでも妊娠って、私にとっては妊婦でいる間中恐怖だったもので............分娩、子育て、手術すべてが恐怖だったんですよね。
楽しく妊婦生活送れる人うらやましいです。
主治医の先生とかってそういう顔色って良く見ていますよね。息子がちょうど1歳ぐらいになって会いに行って話したら ちゃんとわかっているコメントしてくれました。
横にずれてしまったコメントで申し訳ありません。
ナナ先生のプログにまた楽しいお話期待しています。またちょっと笑える話とかあると嬉しいです。
天然無敵なナースさん、話の分かる麻酔科の先生に情熱的な師長さん、皆さん素敵ですね~
今の医療はこういう方々に支えられているんですね。
とっても和ませていただきました。
ところで今回の記事は、いよいよ来週に差し迫った「運命の日」の前の閑話休題とみるのは深読みのし過ぎでしょうか?
世間がオリンピックムードに浸り切る中、先日某ニュース番組で、かなりの時間を割いて例の事件の特集が組まれていました。かなり公正な内容だったと思います。
「8月20日は日本の医療の将来が決定する日」「この事件を契機に萎縮医療が助長され医療崩壊が加速した」「全国の医師が固唾を飲んで判決を見守っている」と報道されていました。
医療に携わる方々がほっと胸を撫で下ろす結果となるよう祈ってやみません。
私信ですいませんσ(^_^;)
以前、アドバイスをありがとうございました
結局、私は卵巣腫瘍で卵巣が腫れてるということでした
19日に除去手術を受けます
なんだか今は他人事なのですが、なな先生のアドバイスのおかげで発見からの3ヶ月強を過ごすことが出来ました
自覚症状があまりないので、実感がないのですが、先日、術前検査の時に「手術したら、体も楽になりますよ~」とDr.に言われたので、きっと変化があり、楽になれるのだろうな~と思ってます
きっと、その時に何が苦だったのか分かるのかも~(笑)って思ってます
ありがとうございました♪
今回も、なな先生のほのぼのとしたお話を読んで、嬉しくなってしまいました。
この「空飛ぶ健診チーム」って、とってもいいですね。
産婦人科が閉鎖されて困っている地域が多いからこそ、このなな先生の素敵なアイディアを厚生労働大臣にメールで伝えたら、いいんじゃないかな~って思いました。
>軌道修正
そうそう。
いろいろな思いを抱えながらも、しなやかに生きましょうね。
あははっ、みどりさんには参りました(笑)。
しかし、20日を控えての閑話休題というよりは、
20日を控えて、思いが錯綜して何を書いていいのかわからず、
最近あったちょっといいことをひとまず書いてみた、というのが本当のところです。
20日は、どう過ごそうかと思案中です。
きっと明日ご入院ですね。
お身体の調子は如何ですか。
無事に終わって、晴れやかにお戻りになるのを待っています(^^/
ご実家にお帰りになったんですね。
いいな~(あ、私も夏休みありますのでご安心を)。
師長も私も、やりたいんです。
でも、さすがに自腹じゃ行けないし、その間の仕事もあるし。
こういう気持ちって、何とか活かせないのかな、とちょっと思ったのでした。
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