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術中損傷・再開腹をしてしまったと聞きました。
患者さんに後遺障害が残らなくて、幸いでした。
上級ドクターと入ったopeとは言え、執刀医だったのですから、責任を感じるでしょう。
苦しい最中と思いますが、今、やるべきことがあります。
まずは、患者さんに真摯に向き合って下さい。
もしかしたら、訪室を拒まれるかも知れないけれど、
それでも毎日、患者さんの状態を診察し、気持ちを受け止めましょう。
経緯を詳細に説明し、丁寧に謝って下さい。
人間ですから、逃げたい気持ちになるかも知れませんが、逃げちゃだめ。
先生が持つ全ての能力を駆使して、患者さんの気持ちを想像して下さい。
それから、何故そうなってしまったのか、しっかり分析しましょう。
2度と同じことを繰り返さないためにも、記録しておくのがコツです。
類似の事故報告があるはずですから、文献検索もして下さい。
今読むと、とても頭に残ると思います。
落ち込まないで、と言っても無理ですよね。
ですが、100%安全確実な手技は、あり得ません。
このことを肝に銘じて、常に謙虚な姿勢で手術をしましょう。
患者さんにご迷惑をおかけしながら若手が成長していく、という構造が、
苦しいのですが、医学の宿命です。
この意味からも、患者さんに対する敬意を忘れてはなりません。
この状況で先生がどう行動するか、皆が見ています。
患者さんも、スタッフも、上級ドクターも。
もちろん私も、見守っていますよ。
先生なら、きっと大丈夫。
思い切り落ち込んで、適当なところで帰って来て下さいね・・・
・
・
・
・・・と言ってあげたいのですが、えらそで照れくさくて、言えません。
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コメント
コメント一覧
どの分野でも、若手の成長と言うものは似たところがありますね。
特に、技術難度が高いもの程そうかもしれません。
ただ医療の場合、直接的に患者さんの健康に影響すると言うところに、大きな違いがありますが。
相手に真摯に向きあえば、分かってもらえると信じたいです。
わんこさん、やさしい方ですね(笑)。
真摯に向き合うことで、分かってもらえることまでは、期待していないのです。
患者さんの心の傷を少しでも抑えられれば、と思うのみでしょうか。
分野は違いますが、患者さんの自殺は心身ともに堪えます。
この二十年余りの間に、自殺された患者さんは二人ですが、最初の時は、医局全体で検討会をしてもらったものです。それからしばらくして、二人目の自殺・・・少し忙しい時期で、家族が経緯を伝えにきてくれ、家族からは「いろいろとお世話になり、ありがとうございました。こんなことになって申し訳ありません」、私からは「皆で懸命にやっていたのに残念ですね」となったのですが、合間を縫うように自殺されたのはショックでした。
それからは、忙しくても、いつも暇そうにしています。そして、問題を感じる患者さんについては、看護や事務等、他の職員の話をいろいろと聞いた上で、全体の方針の舵取りをするようにしています。
やりきれなくなり、自分の方が自殺したくなることもよくありますが、そこを辛抱するのも大切な仕事ということで・・・
お声とお心をかけて差し上げて下さい。
大丈夫という言葉を必要とされていると思います。
辛い時は孤独感に襲われますし自分自身を責めます。
自分を信じられなくても、自分は大丈夫と思えなくても、大切な方からの励ましは信じることも大丈夫と想うことも出来ます。
患者さんが早くお元気になられますように。
苦悩されている先生が、また一つ力を蓄えられますように…!
患者さんに死なれてしまったら・・・想像もしたくありません。
どんなに、堪えることでしょう。
それを考えると、精神科の先生方のご苦労は、お察しするに余りあります。
>やりきれなくなり、自分の方が自殺したくなることもよくありますが、
なんだか、とても分かる気がします。
重症新生児仮死を出してしまった時には、正直なところ、私もそう思いました。
あの時、先生のように「そこを辛抱するもの大切な仕事」と超越した考えを持てたら
また、違ったかも知れません。
>忙しくても、いつも暇そうにしています。
先生に弟子入りさせて頂きたい・・・(笑)
かわいい後輩と、後輩の大切な患者さんのことを思い遣って下さって、ありがとうございます。
コメントの端々に、これまでエビさんが経てきたご経験の重みと、
他者の痛みに共感できる、やさしい感性を感じました。
ほんとは、言ってあげたいんですけれどね。
言えずにこんなところに書いてる、ダメ先輩です(苦笑)。
死にたいという人の大半は、『死にたいくらい辛い』という気持ちの表出だと思っています。
大切なことは、死にたいくらい辛い人に、救いの手を差し伸べてあげることだと思っています。
後輩の先生、今はとても辛いことでしょう。医者なら誰しも、患者さんのために誠心誠意尽くしても、結果はその思いに適う時ばかりじゃない、そのことは重々承知していたとしても。
失敗が教えてくれることは、事故を未然に防ぐこと、つまり、予防するという考えに発展させなさい、という事ではないかと思います。
難しいですね・・・。
>自殺という言葉をむやみに使うことは避けたいほうです。
>死にたいという人の大半は、『死にたいくらい辛い』という気持ちの表出だと思っています。
おっしゃるとうりです。
むやみに使う言葉ではないと思いまして、削除を希望しました。友人から患者とトラブルを抱えていると相談がありました。相談に乗っているうちに、こちらもやるせない気分になてしまい、つい投稿してしまいました。すみません。
先生がここで書かれた気持ち、
ぜひ後輩の方に伝えてください。
わたしは子どもを出産後に亡くしました。
医療がすべてを救うわけではない、と
わかっていたはずなのに本当に知ったのは
子どもを亡くしてからでした。
本当に苦しい毎日を送っています。
なぜまだ自分が生きているのかわからなくなることもあります。
この経験をして、医療者がかける言葉・態度が
その後の患者の心を救うのか、追い詰めるのか、を知りました。幸いわたしは救われることのほうが多かったです。
だから、どうかどうか。
この後輩の先生が心と技術を伴った方に成長されるように
なな先生の言葉を伝えてあげてください。
人は言葉をつかって気持ちを伝えられるから。
後輩の先生が患者さんと心と言葉をもって向き合おうとする力を、先生の心と言葉で支えてあげてください。
どうか、お願いします。
>ですが、100%安全確実な手技は、あり得ません。
このことを肝に銘じて、常に謙虚な姿勢で手術をしましょう。
おっしゃるとおりでございます。婦人科でいえば、良性疾患でさえ、尿管損傷・膀胱損傷・腸管損傷などがありえますね。術中損傷に術中に気付いても、仮に閉腹後に気付いて再開腹になっても、それが仮にありうる避けられない合併症であれ、あるいは避けられた合併症であれ、患者さんももちろんですが、術者も相当堪えます。それいったことが続けば辞めたくなりますし、、、。
謙虚な気持ち忘れたくありませんね。テレビではスーパードクターよろしく「神の手」とたたえられている方もいらっしゃるようですが、医者が神だなんて、思い違いもはなはだしいと思います。数多く症例を経験すればある確率で合併症は起こりうるわけで、発生率1000例に1例の合併症があるとして、999例大丈夫でも次の1例が大当たりかもしれないわけですから。
そのような謙虚な気持ちがもてなくては、昨今の刑法改正のテーマである「医療行為の刑事免責」の議論は続きません。
後輩さんは、きっと色んな意味で成長できると思います。
是非見守ってるから、大丈夫だよ!って言ってあげて下さいww
>失敗が教えてくれること
その通りですね。
事故を起こしたことに関しては取り返しがつくものではありませんが、
せめて失敗から学ぶ姿勢は、この後輩にも保ってもらいたいと思っています。
すぐにご希望に沿えばよかったですね。ごめんなさい。
同じ絶滅危惧種である「眠らせ屋」先生です。
お心、お大事に。
患者さんの立場の方から今回のお話を支持して頂けるとは、思っていませんでした。
お察しするに余りある、苦しい日々ではないでしょうか。
「何故自分が生きているのかわからなくなる」という言葉に、
はかり知れない悲しみを感じます。
そんな中で、ご自分の体験を踏まえて、こんなに思い遣りあるコメントを下さるのんさんです。
こんな方がいらっしゃるから、我々も頑張れるのだと思います。
コメント、ありがとうございました。
のんさんのお心が少しでも癒える日を、祈って止みません。
今回のお話は、後輩に伝えたいことであると同時に、
自分自身に向けた自戒のメッセージでもあります。
外科系の医師であれば、誰もが感じることなのかも知れません。
「神の手ドクター」は、もう失笑するしかありません。
確かにopeの上手い先生はいますが、明らかに人間です(あ、当たり前ですね)。
>「医療行為の刑事免責」
私案は救急医療限定のようですね。
今後の行方に注目しています。
やっぱり、言ってあげなくちゃですよね。
ミスをおこしたとき、私もうろたえてしまいます。先生のような方が、近くにいて、目を覚まさせてくれると、どれほど、心強いか、。先生のように言ってあげれたら、、と思います。
私自身もさんざんうろたえては、先輩に救ってもらって来ましたから。。。
一般病院でありえないような量の向精神薬を注射された患者さんが運び込まれました。
私は単なる記録間違いだろうと思っておりました。
主治医の先生もそう思っていたようで特別な処置はしませんでした。
「あの・・・患者さんの様子がちょっと・・・搬送元の病院に注射した薬の量を確認してもらうように主治医の先生に話してもらえませんか?」
私を呼び止めて外来のナースさんがそう言いました。
「主治医は?なんて言ってるの?」
私は事務的に訊きました。
「確認しなくてもいいって・・・」
ナースさんの腑に落ちない様子が伺えました。
「主治医がいいって言ってるんだったらいいじゃん」
いくら仕事に対する情熱が薄れていたとはいえ許されない言葉です。
ナースさんが頼る人は私しかいなかったのに、それを私は平気で払いのけてしまいました。
そしてその患者さんは運び込まれた日の夜に亡くなりました。
私の心には「患者さんを見殺しにしてしまった」という意識が刻まれました。
その一ヵ月後私は逃げるように臨床を去りました。
当時一緒に働いていた先生に先月再会したとき、この出来事を話してしまいました。
「君のせいじゃない。きっと神様にだってどうすることも出来なかったはずだ」
その言葉で私は救われました。
自責の念が少し和らぎました。
なな先生・・・
ぜひ声をかけてあげて下さい。
誰かを救えるなんて素晴らしいことです。
後悔や自責は最も辛い気持ちの1つ…かなと思っております。
ほとんどそれをしないで割り切って進んでいく人もいますけれども、そういう強さも勿論素敵なものですが、私も後悔や自責を持つタイプです。
とりわけ死別、離別…その時に強く感じます。
先生のようにお仕事で感じる責任からのお気持ちとは規模も性質も違うかと想いますが…。
後悔や自責をお感じになられるお優しい先生をご尊敬申し上げます。
お辛いご経験をなな先生のご後輩先生の為にお話しになられ、本当にお優しいお強さを感じております。
先生もなな先生のご後輩先生を救われていらっしゃると思います。
元精神科屋先生のお気持ちがまた1かけらでも少しでも安らぐことをお祈りしています。
失礼をお赦し下さいませ。
思わず涙が込み上げてきました。
ずっと自分を意気地なしと責め続けてきたからです。
本当に本当にありがとうございます。
・・・ごめんなさい
これ以上言葉が思いつきません。
そして、私たちは、そのようなことが起ったとき、先生方がどういう気持ちになるかを知ることができます。
もし、後輩の方が責められることになっても、ここにいる読者の方は、責めることよりも許すことのほうが大切だということを理解していると思います。
声をおかけになってほしいと思っている方がいるのも、きっと、そうだからだと思います。
なな先生、どうか、早くお声をかけてあげて下さい。きっと待ってるはずです。
これもお辛い経験でしょうが、今、少しでも、心救えるものをあげてほしいと思います。
P.S. なな先生、もしかしたら、すこ〜しだけ監修なさった?のではと・・・
コラボのような??
あ、いえ、ちょっと・・・気付いてらしてる?とは思うのですが・・・
なかったとしたら・・・
しばらく、ヒ・ミ・ツってことでお願いします(笑)
ここにお書きになるにも、勇気が要ったのではないでしょうか。
きっと、忙しさや倦怠を感じる心の隙に入り込む、魔物が居るのです。
誰の心にでも入り込んで来ます。
更に、2人の医師が読んでも「記録違い」と思ってしまうような記載には、
システムエラー的な要素もあったのではないでしょうか。
お辛い気持ちを圧して、後輩と私のために貴重なご体験をお話下さいまして、
本当にありがとうございます。
後輩に、声をかけます。
元精神科屋先生のお話は、後輩だけではなく、私のことも救って下さいました。
更に仕上げはエビさんのメッセージです。
強くてやさしいエビさんは、どんな女性なのでしょうね(笑)
言いたかったことを、見事にキャッチして下さる方がいて
「我が意を得たり」です(笑)。
医療事故被害者の方のお話は、目にする機会はありますが、
医療者側の、特に今回の視点からの話は、あんまり見ないかな~、と思って書いたのでした。
何人もの方に「声をかけてあげて」と言って頂いて、その気になりました。
照れている場合じゃないですよね。
P.S.
いえいえ、私は完全に見る側です~(謎)
診療関連死や重大な合併症が起きた場合の、患者と患者家族への医療サイドからの説明について、まず、患者や家族に説明するまえに、何を話すべきか、どういう態度で臨むべきか、あらかじめプランをたてておくことのポイントが挙げられています。
Apology and Disclosure Issue(November 2006, Volume 2, Issues 10 and 11)
http://www.jcipatientsafety.org/14814/
『臨床医が知っておかねばならないこと』
すみません、と言う。
それでは、臨床医は何をすべきなのか?何をすべきかと言う標準的なフォーマットはないけれども、臨床医が、患者や家族に共感し効果的な弁明をする手助けになる、いくつかの助言がある。
助言1:あらかじめ弁明のプランを立てよ。
患者に接する前に、あなたが言いたいこと―正確には言いたくないこと、を正確に知る。
前もって弁明のプランを立ててから、患者と患者の家族にあなたが知っていることを確かな口調で、共感の意を表現しながら話し、新たな情報が得られたら患者と家族にすぐにそれを知らせることを約束する。
助言2:正しい情報を提供する。
彼らが受けたヘルスケアに対して重大な懸念を持っている患者と患者家族は、以下のような情報を求めていることが、いくつかの研究で明らかになっている。
・予期しない出来事への正直で、ごまかしのない説明
・彼らの苦しみを認めること
・有害事象が2度と起きないことを保障すること
http://www.jcipatientsafety.org/14814/
『臨床医が知っておかねばならないこと』
助言3:真面目に、ゆっくりと話す。
軽々しい口の利き方は、患者に充分、真意が伝わらない。医療専門職(医師)にとって当たり前のことは、医師が充分な人生経験を持って患者と家族に接していることを覚えておくべきである。
結果として、臨床医は患者と家族に対して、弁明に際して充分な時間を取るべきである。急いでいるような、あるいは思い込みの激しい弁明は、有害事象が起こった状況は重要ではないと医師が考えている、いう印象を患者と家族に与えることになるかもしれない。
助言4:平易な言葉を使う。
難しい医学用語で状況を説明すれば、患者と家族はますますイライラするであろう。医学用語を使わずに、たやすく理解できる言葉をつかって、コミュニケーションをとるべきである。
http://www.jcipatientsafety.org/14814/
『臨床医が知っておかねばならないこと』
助言5:過剰な弁明は避けるべきである。
仮に診療エラーがあったとしても、過剰な弁明をする理由はない。「すみません。わたしが、一連のエラーをしました」とか、「わたしに罪があります。そのことで、わたしがどんな処罰を受けようとしかたありません。」というような弁明を、臨床医は決してすべきでない。
助言6:お悔やみの意を表す。
もし、患者が死亡したならば、臨床医は患者家族にお悔やみの意を表すことが大切である。しかしながら、臨床医は医学的に詳細な説明をするかわりに、同情と家族を失った悲しみにみに焦点を当てるべきある。
助言7:過失が無ければ、法的な責任を認めるな。
臨床医は、何も間違ったことをしていないとしても、患者や家族が望まなかった結果に対して同情や遺憾の意を表すことはできる。しかし、このような状況であっても、臨床医は法的責任を認めるべきでない、ということを肝に銘じることが大切である。
弁明の際には、間違い、エラー、災難、不適当、不注意、失敗、不慮の事故、といった言葉を避けるべきである。
http://www.jcipatientsafety.org/14814/
『医療エラーを公表するためのプラン』
臨床医にとって、患者や患者家族と会話する際に最も難しいのは、有害事象が起こったとき、医療エラーが起きたとき、に彼らと交わす会話であるから、彼らに対して、どのような態度で臨むべきかを熟慮しながら、会話に臨むための念入りな計画を立てることが不可欠である。
その際には、医師と患者・家族の間の理解と関係を改善するための機会として、臨床医と患者・家族の間で交わされる、他のあらゆる会話と同じように考えることが助けになる。
医療エラーや有害事象が見つかったら、臨床医とリスク・マネジャーが即座にとるべき指針が以下に示されている。
・監督下にある臨床医(研修医や専門医トレーニング中の医師)は、迅速に上級医に報告すべきである。
・臨床医は患者の死亡や間違った手術といった重大な障害を、即座に、病院内の医療の質保証チームや管理者に報告すべきである。
・何が起こったのか、なぜ起こったのか、どのようにして、それが患者に影響を及ぼしたのか、その後に何がなされたのか、現在の患者の状態はどうなのか、その時点で、集められる基本的な事実を収集する。
http://www.jcipatientsafety.org/14814/
『医療エラーを公表するためのプラン』
・通常はインシデント・リポートを使って、医療の質の管理部門にエラーの報告を行う。重大な障害が起きたケースではないのなら、最初の24時間以内に報告すればよい。
・臨床医と他の医療専門職は、コミュニケーション・スキルを身につけることを頭に入れておくべきである。
静かな物腰で、積極的に話を聞き、率直さと公平さを伝えることができるようなボディー・ラングウェイジを用いて、共感の意を表し、しばしば会話を中断して、それが患者と家族にとって(感情を鎮めて、冷静になれる)治療的な効果を持たらすように沈黙し、他のスキルもあわせて用いることが、このような会話では最も有用である。
・臨床医、医療安全の管理者、リスク・マネジャーは、医療エラーの公表を患者・家族に行う前に、充分な時間を掛けて会話の計画を練るべきである。
http://www.jcipatientsafety.org/14814/
『医療エラーを公表するためのプラン』
・病院と臨床医は弁明が正当化されるのならば、誰が医療エラーを公表し、公表の会話に際して誰を同席させるべきかを決定しなければならない。
・臨床医は医療エラーや有害事象を説明する際に実際に使う言葉を熟慮しなければならない。
・臨床医は治療と予後について、患者から出される質問に答える準備をするべきである。
・臨床医と同席者は公表の会話のなかで患者から出される、誰が追加の治療費を支払うのかという質問に答える準備をするべきである。
・病院は、公表の会話の計画を助け、公表の会話のあとに、その内容をまとめるためのコンサルタントとして、病院内の手続きの専門家を準備するべきである。
http://www.jcipatientsafety.org/14814/
『医療エラーを公表するためのプラン』
・臨床医は、不安になり、怒っていて、身構えている、患者と家族のメンバーと会話する際に、助けを求めるべきである。理想的には、病院を代表して、真摯に遺憾の意を表すことができ、患者と患者家族をサポートでき、世話をやける人がふさわしい。
・何が起こったのか、患者への影響、提供された治療、とその結果を医療記録(カルテ)のなかに書き留めるべきである。そのなかには、誰が医療エラーことを話されたのか、彼らが話された内容、いつ話されたのかを含むべきである。
・患者や家族との会話が終わった後に、医療記録(カルテ)のなかの個人の名前や、取られた処罰行為、重大な事象や同僚による評価の結果、代理人(弁護士)や保険会社への相談、を公表したり書き留めてはならない。
医療安全には、コストもかかりますし、それ相応のスタッフも必要です。
いまの日本の状況では、医療安全のためのコスト、スタッフがどんどん削られています。
根本が間違っていると思います。
もう、何とお礼を申し上げたらいいのか、わかりません。
世界の標準は、ここまで診療関連死・重大合併症に臨む際の
医療サイドのあり方について、熟考されているのですね。
誰が、何をすべきか、すべきでないか、非常に明確にわかりやすく書いてあります。
先生の和訳もまた、素晴らしいのでしょう。
コミュニケーション・スキルにまで言及しているのが秀逸です。
日本ではほとんど取り上げられないスキルですが、効力は絶大と思います。
先生が教えて下さる良質の情報は、本来でしたら自分で学び取ってしていかないとならないのですが、
なかなか到達できません。
先生をお手本として、努力します。
プリントアウトして保存させて頂きます。
また、友人医師たちにも、広めさせて下さい。
本当にありがとうございます。
お医者様も人間です。ミスはします。もし、医師にミスが許されないのであれば日本の医療はそれこそ崩壊するでしょう。だって、国家試験受かる人いなくなっちゃうでしょ?(笑)
ミスをしないようにすることは確かに大切です。というより当たり前です。本当に重要な事はミスをした時、どのように対処するかです。最初からミスしないことを前提とする医療ほど危険なものはないのだから。
患者さん、許してくれるといいですね。若いからこそミスが許される。古き良き日本の文化ですかね。僕が言えることじゃないですよね(笑)因みにお酒ぐらいはもう飲めますよ。今度御一緒に・・・いや何でもありません。
>本当に重要な事はミスをした時、どのように対処するかです。
そう、その通りですね。
どのように対処するか、我々医療者が熟慮するべきなのは言うまでもありませんが、
ミスや事故に関わる者全員が考えなくてはならない問題なのだと思います。
ちなみに我が夫、”つつ(ざる、ではない)”ですが、いいですか(笑)
再開腹になったのですね。
とてもいたたまれないお気持ちでしょう・・・後輩の先生。
もし、私が再開腹になっていたら・・・・
やっぱり驚き・悲しみ・不安・・・だと思います。
でも、先生が逃げず、言い訳がましくなく、真摯に向き合って下さる態度だったら乗り越えられると思うのです。
いちばん辛いのは誰かを責め、何かを責め、そして自分自身を責め続ける事。痛いほど実感しています。
そして、何年か経って・・・一回り大きく、逞しくなった医師として再会できたらうれしいと思います。
どうか、後輩の方がこの試練を逞しく乗り越えて欲しい・・・そしてまた後輩を育てて行ってほしいと切に願います。
今回は、言葉の持つ力のはかり知れなさを感じました。
同様に再開腹となった場合でも、医療者側の言葉や態度によって
患者さんの苦しみも、まるで違って来ます。
そして、事故を起こした医療者を生かすも否も、周囲の者のあり方にかかっていると言っても言い過ぎではないでしょう。
私自身も、ミスをしたことがあります。
10年以上たつ今でも、その時に先輩医師が言ってくれた言葉は、はっきりと覚えていますから。
私も、そうやって生かされて来ました。
医療者側でさえそうなのですから、患者さんに対しては必死に向き合うべきなのでしょう。
幸いにして、本当に幸いにして、患者さんは、笑顔でご退院されたそうです。
ためらった末に後輩に送ったメールの返事に、そう書かれていました。
こんな時はひと言でもお言葉をかけて下さると、嬉しいですね。
患者さんは順調に回復されて、当初の予定と同じ日程でご退院されたそうです。
患者さん、笑顔で退院されたのですか。
ほっとしました。
後輩の先生、真摯に向き合ってがんばられたのですね。
なな先生の10年以上前のつらかったご経験もしっかり生かされていると思います。
先生のメールの文章が後輩の方の心の奥に染み入っていると思います。
昨年、仕事を辞めて実家に戻ろうかと上司に相談したときに上司から言われたたった一言が今でも心の奥で光っています。
言葉の持つ力は素敵です。
お役に立てれば幸いです。
Joint Commission International CentreはWHOの肝いりで設立された国際機関であり、医療安全に関しての国際共同研究研究を行ったり、ニュースレターの配信をしています。
ここの記事は大変参考になり、私も時々読んでいます。
日本が真剣に医療安全に取り組むのなら、こういう国際機関と協力して、医療安全委員会を立ち上げてほしいものです。
第三次試案を基にした法案大綱のお粗末さと来たら・・・・。
先日、私が紹介致しましたニュースレターのアドレスが変更になりましたので、とりあえず連絡させて頂きます。
Joint Commission International Centreのアドレス変更によるもので、記事の内容は全く同じです。
Apology and Disclosure Issue―November 2006, Volume 2, Issues 10 and 11
http://www.ccforpatientsafety.org/31132/
もうすぐ、大野病院事件の判決が下りますね。
この事件に関するコメントを見聞きするたびに、怒りがわいてきます。
先進国(主にイギリス、スウェーデン、アメリカ、オーストラリア、それにWHO)の医療安全の資料読んで見た限りでは、先進国と較べた時に、日本における、診療関連死の刑事事件化への手続き(警察と検察の介入)と、医師に対する処分手続きのいい加減さに腹立ちを思えます。
日本も国際標準を受け入れた医療安全のシステムと、三次試案とは違う法律作りを急ぐべきでしょう。
笑顔で退院されたとのこと安心しました
一般的に事故が起きた時 医療関係者が考えることは、まず 保身でしょうか?
医者と患者が信頼し合えないなんて悲しいですね。
ぴょん先生にも、そんなご経験があるのですね。
誰しも少なからず、似たような経験があるのかも知れません。
そう考えると、後輩の話を聞いた当初、一番苦しかったであろう最中に
何も言ってあげられなかった情けなさを悔います(苦笑)。
後輩は、ひとまずきちんと向き合ったようですが、これからです。
今後同じopeを、怯まずしかし慎重にやって行けて初めて
きちんと向き合った、と言えるのでしょう。
先生に教えて頂いて以来、遅ればせながらも開眼したのですが、
医療安全システムに関して、興味を持って調べればいとも簡単に様々な情報がわかります。
世界の標準に関しても、日本でしか生活して来なかった私でも理解できる程度の英語で書かれています。
事故調に関わる人たちも、知らないはずはないと思うのですが。
8月20日は、まずは加藤先生の無罪ありき、という視点で見守っています。
笑顔でご退院されたのも、患者さんのお人柄に依るものだと思います。
それなりの数の医者と患者を見て来ましたが、
医療事故が起きた時に保身を考える医者は、ごく少数です。
所謂モンスター・ペイシェントも実際は稀で、
大多数は善良で真面目な患者さんです。
以前は睦まじかった医師・患者関係を
一部の不心得者のイメージを歪曲誇張した報道によって裂かれてしまったように思えてなりません。
一年前 医療事故に遭いました、泣きながら退院したことを思い出します
すいません、本当はなな先生のブログに救われているってことを伝えたかったんです。
明日は手術です、心穏やかにとはいきませんが、逃げ出さないようがんばってみます。
眠れそうですか。
逃げ出したい気持ちに克つのが精一杯なのではないでしょうか。
早く、明日の今頃になるといいですね。
びのさんの心と身体が、少しずつ癒えて行くことを
祈ってやみません。
はじめまして。
今日は手術ですね。
元気になったら何をしたいかな~っていろいろイメージして
がんばってくださいね。
応援していますよ。
ちなみに私は手術して元気になったらカツどんを食べよう!でした。絶食はかなり厳しかったですから・・・。
ナースの立場で医療事故に遭い、後遺症の残った私から言わせていただきたいこと。
一生懸命してくださった結果が事故と言う不幸な結果を生んだのだとしたら、時間が絶てば心から許せるし信頼も出来ます。 わたしの場合、採血の事故で相手は看護師だったのですが「危険部位だとわかってて刺しました。」と言われました。当然許せません。 患者のためを思って一生懸命しても、実力がなかったり不幸な偶然が重なったのであれば、私は後遺症を一生抱えても、痛みを一生抱えても許せました。
後輩ドクターが今回のことを乗り越えて、よりステキな医師となることを祈ってます。
その患者さんも笑顔で医療ミスされたけど、
あれだけ真摯な態度で接してもらえたというのは、わかってくれると思います。
手術の場合、臓器傷つけてしまう場合もあると一通り説明うけたの覚えています。
人のやることだからありえない話ではないんですね。でもそれでだんだん一人前のお医者さんになっていくんですね。
後輩さん応援しています。
幸い帝王切開にならなかったのですが、今でも説明受けたときの恐怖思い出してしまいます。(小心者かもしれません)
文章ちゃんとかけていませんでした。
その患者さんも笑顔戻ること祈っています。
医療ミスされたけど真摯な態度で接してもらえればいつかわかってくれると思います。そう願います。でした。
手術の場合、臓器傷つけてしまう場合もあると一通り説明うけたの覚えています。
人のやることだからありえない話ではないんですね。でもそれでだんだん一人前のお医者さんになっていくんですね。
後輩さん応援しています。
幸い帝王切開にならなかったのですが、今でも説明受けたときの恐怖思い出してしまいます。(小心者かもしれません)
みなさん、大変な思いして産むんですね。私は簡単に産んでしまったので苦労はわからなかったです。
>
手術の説明の恐怖の話のコメントしてしまいましたが、
手術うまくいくこと願っています。
二度は医療ミスされないものだと思います。
これしかいえなくてごめんなさい。
びのさん、どうしたかな。
相手を許すのって、大変な作業だと思います。
だから許された側は、許してくれた人を尊敬するのではないでしょうか。
後輩への思いやりあるひと言、ありがとうございます。
最近の手術説明は、する方も以前より気が重くなりました。
他臓器損傷などごく希なのですが、起こりえることはほとんど全て列挙して
脅迫ばりの説明をする義務が課されるようになったのです。
本当に患者さんのためになっているのかと、時々疑問を感じます。
お産が無事で、何よりでした。
まとめて失礼します
見ず知らずの方からの言葉はとても励みになり、おもわず涙してしまいました、ありがとうございました。
私は元気になったら家族旅行かな。
手術は無事終わったのですが、以前のことがあるのでまだまだ不安です。
婦人科の手術で腸管損傷、腹膜炎、再開腹し人工肛門となり、今回は人工肛門の閉鎖術です。
私の先生もなな先生のような方だったらと思います、今では私のことなんて気にもかけていないでしょう。
起こってしまったことより、術後異変を訴えてからの処置、その後の対応は許せません。身体を傷つけてしまったとしても、心まで傷つけないでほしと思います
それから、きわめて稀なことでも 術前に説明すべきだと思います、私の場合そんなこと聞いてないよーと、ずいぶん不信に思ったものです。
もっとも多くの人は自分の身に起こるとは思わないでしょう、あるいは不安のあまりパニックになってしまうかもしれません。それでもです、順調に終われば よかったねですむじゃないですか。医者にとっても保険になるのでは
何が言いたいのかわからなくなってきました、私の心もずいぶんすさんでしまったようです。
後輩の先生はいい先生になりますよ。
手術、無事に終わったようで、少しほっとしました。
人工肛門だったのですか・・・
何ということでしょう。
女性が人工肛門を持って生活するということがどういうことか。
筆舌に尽くし難い思いをなさったことと思います。
閉鎖できて、本当によかった。
>きわめて稀なことでも 術前に説明すべきだと思います。
重みのある言葉です。
わかりました。
現場で、今日から活かします。
どうか、少しでも創痕がきれいになりますように。
手術無事終了されたのですね。
お疲れ様でした。
人工肛門の経験をされたのですね。
簡単には言い表せない心情だったのでしょう。
どの箇所の手術かわからなかったけど、
術前の不安を少しでも救いたくて
”カツどん”なんて書いていいのかなと
ためらいもありましたが・・・。
でも閉鎖できて本当によかった。
体力を回復してぜひ家族旅行楽しんできて欲しいです。
なな先生・・・一番辛い最中はなぜか周囲の人からの視線がよそよそしく感じました。
私は一番辛い時に言葉をもらえたらうれしい。
ただ”がんばれ”ではなく辛い気持ちを吐き出させてもらえる場所を与えられたら・・・・。
自分の辛い経験はきっと何かに役にたつと思いました。
想像するとお気持ちわかるような気になってしまいます。
ごめんなさい。本人でないと辛さわからないこともありますよね。
前向きに考えられるようになることお祈りしています。
辛い経験をすれば、他人を思いやれる。神様がビノさんに選んで与えられてしまった試練なのかもしれませんね。
手術の痛みはどうですか?早く痛みもひいて体が楽になりますように。応援しています。
体が楽になれば気持ちもだいぶ楽になるかと思います。
何もわかってない私がコメントすべきでないかもしれないけど、心配していたということだけは事実ですので早くよくなりますように。
びのさん、
上の文章2行目
想像するとお気持ちわかるような気になってしまいます。
ではなく、想像すると辛くなってしまってわかるような気がします。でした。
何だかぴょん先生とは、どこか波長がぴったり調和する部分を感じます(笑)。
一番辛い最中の気持ち、私も体験したことがあります。
勤務医になってから起きたことでしたが、職場が針のむしろでした。
残念ながら、誰かに助けてもらうことはできませんでしたが、
自分の力で這い上がってきたことは、やはり「何かに役にたつ」と言えそうです。
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