先日,多職種の専門家向けに講演させていただいたときのアンケート結果をまとめたものが,私の手元に届きました。
そのときの講演のテーマは,思春期のこどもたちの問題行動をどのように理解して,どのように関わっていくか,というもの。もちろん,発達障害をもつこどもたちへの対応についても触れさせていただきました。
私が伝えたかったのは,「問題行動」と思われるようなこどもたちの行動の背景には,今まさに降りかかっているストレスはもちろんのこと,こどもさん自身の発達特性とかそれまでの養育環境とか,そしてそれらが複合して形成されてきたストレスへの対処法など,さまざまな要因が複雑に影響し合っていると考えると理解しやすいということ。
そして,こどもたちの「問題行動」に対処していくためには,まずはご家族を支えてご家族自身の力が発揮しやすくなるようなお手伝いすることが重要であること,また「問題行動」の背景にあるさまざまな要因に対応するためにはそれぞれの分野の専門家がうまく連携して必要な場面で必要な支援を提供できるような態勢を作っておくことが大切であること,さらに背景因子のひとつとしてこどもさん自身の発達障害が関与している可能性を常に意識しておくことが不可欠であることもお話しさせていただきました。
アンケートの結果をみる限り,私が強調したかったところは参加していただいたみなさんに無事に伝わったようで,とても嬉しく思いました。
講演だけでなく,ケース検討を行ったりフリーディスカッションを行ったりの盛りだくさんな会でしたが,終了時間が来てもまだ話し足りないというくらい盛り上がった研修会でした。
アンケートを見ても,多職種の専門家たちがそれぞれの現場でそれぞれの苦労を抱えていることや,お互いに連携を図ればそれぞれが難しく感じていることを補い合って解決の方向へ進めていける可能性があるということを確かめ合えたのがなにより大きな収穫だったんじゃないのかな,と思います。
実際にこどもさんに関わるとき,「○○な部分を支援してくれる機関がありますよ」という一般的な情報提供をすることもできるけれど,こうして研修会などでお互いに顔を合わせておけば,「○○な部分を支援してくれる機関が××にあって,そこの△△さんという方がきっと力になってくださいますよ」とよりきめ細やかなネットワークでこどもさんやご家族を支えることができますよね。それって,私たち支援者同士にとっても,支援を利用していただくこどもさんやご家族にとっても,すごく心強くて安心できることだと思うのです。
顔の見えるつながりって,やっぱりいいですよね!
私自身も,こういう場でのつながりを大切にしていきたいと思います。
いろいろと準備は大変だったりするけれど,また出掛けていきたいなぁ♪
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